超人日記・作文

日々の随筆の合間に、短歌や俳句も登場します。

ブルックナー演奏会評

2020-10-25 19:55:33 | 無題
今日、3時から、中島公園のキタラ大ホールで中城良指揮北海道交響楽団の
ブルックナー8番を聞いてきた。
前半はリヒャルト・シュトラウスの「ばらの騎士」と北響創設者川越守氏作曲の「念誦」という現代曲。
「ばらの騎士」はリヒャルト・シュトラウスらしく、ドンファンやティル・オイレンシュピーゲルのような
楽しい曲だが、途中、何度もワルツの旋律が入る。
「念誦」は念仏を思わせる曲で、オリエンタルな趣きが強く、外国人が聞いたらこれぞ日本的クラシックと言いそうな、ラストエンペラーの映画音楽に出てきそうな曲だった。「ばらの騎士」22分、「念誦」8分。
20分休憩で、いよいよ、ブルックナーの第8番。
私は自由席の最前列の中央4列22番席に座り、コンサートマスターの目の前で聞くことができた。
基本、旋律を奏でるのは、弦楽器、特にバイオリンだが、チェロが響きに低音で深みを加えている。
時々、主旋律が、ホルンなどの管楽器に移るのが、ブルックナーらしい。
間をつないでいるのが、クラリネットなど。
クラリネットやフルートや打楽器は舞台後部で弾いている。
打楽器やホルンがブルックナーらしい勇ましい咆哮を奏でる。
フルートやハープは天国的な響きを添える。私の目の前にいたコンサートマスターの
バイオリンが、LPから抜け出したように正確に美しくはっきりと聞こえた。
指揮者の中城良氏は若手だが、実にスタイリッシュで適切な、かっこいい指揮をする。
第2楽章と第3楽章の合間に水を飲んで、創設者川越守氏の写真を楽団員に見せて奮起していた。
美しい第3楽章の後、勇壮な最終章。目立った乱れはなく、高品質な演奏。
チケットは格安なのに、素晴らしいブル8を聞けた。キタラが来月から半年間改修で休みなのは
まことに惜しい。

圧巻のブルックナーを中央の最前列で立体で聴く
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