THIS IS ONLY THE BEGINNING.
映画『ガンダムF91』より
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ちょうど百粒となりました。
過酷極まる日々の中で、ふと出会った言葉に救われることがあり、この場所もそうなれたらいいな...と思ったのが始まりです。
タイトルも最初は〈rain drops〉となるはずでした...でも一粒一粒に注目する意味を込めて現在のものに。どなたかの心を僅かでも潤せられたなら幸いです。
さて、そんな記念すべき百粒は私の大切なアニメから。
ガンダムは、実はファーストガンダムとガンダムウィングと、このF91しか見ていないのですけど(F91はレーザーディスクVerで見てました←Blu-rayではないのですよ~懐かしい)、世間の評価はどうあれ私はとても良い作品だと思っています。
まず、全体のストーリーが好きです。それからモビルスーツのデザイン、安彦さんの描くキャラクター(見ようと思ったきっかけもこれ)、コスモ貴族主義という設定、ヨーロッパ調の世界観...そのどれもが魅力深く、何より戦争の中での人間の姿もちゃんと描かれているのですよね。戦いに巻き込まれて普通の生活が破壊されていく理不尽さや痛み、若くして翻弄される主人公の強さと弱さ、彼が惹かれる少女の強さと未熟さ...そして、誰かを想うことの素晴らしさ。。特に主人公の少年が、宇宙に放たれてしまった少女を探すシーンでの、彼の母親の「あなただけを求める命が、呼んでいるでしょう?」という言葉はグッと胸を打たれましたし、このエンディングに向かう辺りは本当に素晴らしいシーンだと思います。
戦闘シーンも格好良かったですね。カタパルトからの出撃、コックピットに戻りながらの応戦、武器の威力等々。セリフ回しも独特で(私はいい演出だと思うのです)、F91が残像と化す素早い動きには息をのみました。全体の音楽も素晴らしかったです。
ところで、この作品は後にテレビシリーズになる予定だったそうですが、結局形にならず...もし描かれるとしたら、その後の話しか、もしくは小説を元にした少年の工学科時代からの話しだったのか...いずれにせよ実現してほしかったです。
エンドロールでは新たなガンダムの可能性も示唆されていました。これはその後のガンダムシリーズで生かされているのでしょうか?というか現在もシリーズが続いているのが凄いです。これからもきっと時を越えて続いてゆくのでしょうね。。
語り始めるときりがないので、この辺で。映画化10周年にして登場したF91は今でも私にとって大切な作品なのでした。