馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

庭木の葉刈り

2009年12月07日 | 日記
庭木の葉刈りをしてもらいました。
我家の庭は、ホームセンターの園芸コーナーで500円、1,000円程度の苗木を、空間があればそこに植えただけの雑然としたものです。
数年前までは市のシルバー人材センターに頼んで葉刈りを兼ねた庭掃除をしてもらっていました。

 ご近所には、名のある庭師が作った立派な庭があります。
玄関前の「五葉松」だけでも「ン十万円」とか「ン百万円」するとかの噂です。
そのお宅が季節毎に「庭師」が手入れに入ります。二~三日かけて手入れをしていくようです。
 犬を散歩していると、上の方から「おはようございます」とか「こんにちわ」と云うあいさつがあります。
立派なお屋敷の植え木の上から職人さんが声を掛けてくる様はチョット粋なものです。

 北島三郎の「加賀の女(ひと)」の三番に「謡(うた)が降る降る加賀宝生の・・・」と云う一節がありますが、僕は何時もその場面が浮かんできます。
数年前にNHK大河ドラマで「利家とまつ」と云うのを放映していました。
ちょうどその頃、件(くだん)の職人さんが例によって散歩中「おはようございます」と剪定中の樹の上から挨拶をくれました。

 職人さんたちがお茶の時間で休憩をしている時に出くわして、会釈をしたのが切欠で雑談をしている内についつい「加賀の女(ひと)」の話をし、僕は樹の上から挨拶されると何時も「加賀の女(ひと)」の歌を思い浮かべる、と言いますと、その話が盛り上がり、僕も職人さんの輪の中に入り座り込んで話し込みました。
棟梁が「謡(うた)が降る降る・・」の意味を聞いてきましたので、例によって知ったかぶりで講釈を一席ぶちました。

 大河ドラマでは、利家亡き後の加賀100万石については何も触れていませんでした。
偉大な戦国武将利家亡き後、嫡男利長が家督を継ぎましたが、まつは「時代の流れが徳川」と読んだのか「利長には父利家ほどの技量がない」と見たのか、ひたすら「お家大切」と「加賀100万石」を守るため「徳川家」への「恭順」「服従」「忠誠」を示す努力をしました。
その為、謀反の疑いを避けるためひたすら文化文芸を奨励しました。
金沢は京都にも勝る「雅」の世界があるのはそのためで、町人・職人はじめ一般庶民にまで「芸」ごとが浸透するようになりました。
加賀の植木職人が樹の上で剪定をしながら「謡」を鼻歌交じりに歌っているのは、まつの「加賀100万石」を守り抜いた象徴なのです。

 そんな話をしてからは、この植木職人さんと親しくなり、我家の葉刈りをしてくれるようになりました。
本来は、我家の500円、1,000円の雑木を扱うような職人さんではないのですが「若造のハサミの使い方」の練習と云って気軽に手入れをしてくれます。
それも格安で。本来「1日ン十万円」の職人さんだそうですが「ン万円」で「犬の糞」まできれいに掃除をして行ってくれます。


 

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