alternativemedicine

Studies about acupuncture and moxibustion and Massage.

2012年3月19日月曜日

2012-03-21 | 頭皮鍼
長文はこちらにノートとして書いておくことにしました。
山元敏勝先生の過去の論文やサマリーを読む。

1974年1月
針麻酔の経験」『日本良導絡自律神経学会誌』VOL19、1、13-13
・腹部手術における針麻酔の効果と考察。症例23例。

1975年5月
頭針について」『日本良導絡自律神経学会誌』VOL20、5、111-111
1)頭部の疼痛:交通事故、打撲、頑固な慢性頚部痛。
2)肩部の疼痛:肩こり、五十肩の疼痛を軽快させる。
3)上腕と前腕の疼痛:腕の疼痛、しびれ、重だるい感じに用いる。
4)腰、下肢部の疼痛:腰痛症、椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、打撲。
多発性リウマチ性関節炎の腰痛や抗生物質殿部筋肉注射による大腿部疼痛で歩行不能な症例も著効。
5)胸部:頑固な気管支喘息。

1975年9月
新しい頭針療法について」『日本良導絡自律神経学会誌』VOL20、9、21-21
・前頭部の髪際を用いた頭皮針。外傷性、交通事故、打撲、骨折後の疼痛や関節炎による疼痛の除去。脳血管障害による片麻痺など。
Aは頸部・後頭部、Bは肩・肩甲部、Cは上腕部、Dは腰+下肢部、Eは胸腔部。
A:正中線より1cmの両側:頸部・後頭部
B:眉の中点より髪際の交わった点:肩・肩甲部
C:眉の中心部より約120度の線と髪際に一致した点:上腕部
D:眉の末端より耳に平行に髪際に点をとり、その点より0.5cmのところ:腰+下肢部
E:眉の中点と髪際の中点にある:胸腔部
 

1976年12月
新しい頭針点について」『日本良導絡自律神経学会誌』VOL21、12、274-274
・A点、B点、C点、D点、E点。痛みの治療に適しており、麻痺の場合は健側に行い、効果のない場合は両側に行う。

今日は以上。


 1975-1976の論文を読むと、痛みや麻痺といった疾患が中心。D点は、曲鬢あたりだろうか?
 自分が経絡経穴概論を教える際に作成した資料を読むと、沢田流の『鍼灸臨床生情報(1)』(医道の日本社325ページ)に、「曲鬢の灸で立位前屈が改善した」という28歳の女性の症例が掲載されている。邵先生も、耳の周りの胆経のツボを腰痛に用いていたので、印象的だったのでよく覚えている。
 1975年5月のE点(胸腔)を気管支喘息患者に用いているのも興味深かった。