のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

カタカナなしで

2008-02-16 | 仲間
「観ていましたか?」
「観てない。コンピュータで最後の仕事してたから。観てれば良かった。」
 何かが起きた時「観てれば良かった。」といつも彼女が言うことをふと思い出しました。来週から彼女は居ないのに、毎日何かが起きては困る…。

 アーティストが去って行く時のような雰囲気でした。彼女は自分が去ることを大袈裟にしないのに。どれだけ彼女がみんなに慕われていたのかを改めて感じました。
 私は今日は泣かない、今日は絶対に泣かないと決め、込み上げてくるものを何度も抑えながら過ごしました。そして今日も、4年間彼女と過ごした日々の出来事を思い出しながら舞台に立ちました。
 彼女と話をするときに持ち出さないのが“カタカナ”。日本語で話していても他の人に何を話しているのかが分かってしまうからです。例えば、“ミュージシャン”ではなく“音楽家”、“メイク”ではなく“化粧”、“ウィッグ”ではなく“かつら”。よく彼女が使うもので面白いのが、“アーティスト”ではなく“芸人”、“Eメール”ではなく“電子手紙”。人の名前もそのままでは分かってしまうので、説明されます。“青い髪の人”や“黄色い人”など特徴のあるキャラクターはそのままで分かりやすいものです。“双子の男の子の本当の彼氏”、“森の妖精の恋人役”、これぐらいまでもすぐにピンときます。“黒髪でくるくるの闘牛の国の人”、“背の高い中国人でお金持ちのお坊ちゃま”、この辺から少し考えることが必要になり、“子供が一人いて今二人目を妊娠中で乳母役の代役の代役の代役ぐらいの人の旦那”とか、“ラ行から始まる国の出身で元芸人でブカンになってまた芸人になった人”、こうなってくると言う方も理解する方も時間が掛かります。
 こんなパズルみたいな暗号みたいな会話も、ここですることはなくなりました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寝息 | トップ | 金魚くん一周年 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

仲間」カテゴリの最新記事