暇だから書くけど、つい最近、秋田の港湾の遠浅の海岸に出来上がって37機だったか、42機だったか、稼働を開始した洋上の風力発電。能代港にも同程度が昨年12月に完成して、もうすぐ運用を開始する。県内で、150機余を計画し、知事は秋田県の一大産業に育て上げたい、と夢を語っている。
風力発電に関しては、福井県なども同様。鳥取県なども海岸線に陸上型を並べて先行している。福井も陸上型で日本海を臨む山の中に、目下45機の設置に向けて、進んでいる。
いずれも、原子力行政の行き詰まりを背景に「再生可能エネルギー」などと言葉遊びをしている経済産業省主導のエネルギー政策の一環で、民間会社の投資を促進して、設置、運用させ、発電する電力を固定価格で20年間、電力会社に買い取らせる国家プロジェクト。
地上の風力発電より、洋上の風力発電は単価が高い。
それ自体は、なんら問題のない素晴らしい机上の空論だが、洋上発電のプロペラは地上の1.5倍ほどもあって、100mを優にこえる。日本にこれを作る技術も設置する技術も技術者もいなくて、秋田県で作業する6割がヨーロッパ人のようだ。地上用は、まだ、国内に技術がある。
あれこれ、いろいろ、問題だらけだが、地方自治体に落ちる運用益に目が眩む自治体の長としては、日本海側に並ぶ、貧困県(福井や鳥取も同様だろう)として、当然、一大産業などと夢を見るけれど、冷静客観的に見れば、風車で電気を起こすなど、基本的に、昔も昔、大昔の時代の話。黒電話とスマホの時代差を感じるほど。
それが、(ちょっと、ここで隣のひろちゃんが仕事に出かけるのに除雪作業しているし、同級生のよっちゃんもママさんダンプを使って除雪しているので、まあ、私も朝の早くから出かけるような用事はないけど、「生きてまっせ」と表示するために、外に出て、まあ、体が暑くなるまで、運動がわりにおしゃべりしながら、やっていたのよ。)まあ、私が話だすと長くなるので止めるけれど、この先20年ものちまで、発電する方法に変化が起きないとは、全く考えられないし、それも劇的な電気エネルギーを得る方法が、中国あたりから出て来る気がする。
日本が車で世界を制するほどの技術発展できたのは、その大きな発展の黎明期に、今の経済産業省が(他に忙しく、重厚長大産業など)関わらなかったせいだという研究がある。お役所が主導した産業が花開いたことはない。
例えば、いま、ドローンで荷物を運ぶなど、始まっているが、時代は、ドローンタクシー。上海では、人が乗って、あちこち移動している。ドローンでさえ、日本は規制があって、めちゃくちゃ「発展」できない。何せ、豊かな成熟した社会。その点、まだまだ中国は発展途上国として、網が大きいし、法律など無視しても生きようとするエネルギーに満ち溢れた世代が何億人といる。
中国が世界の目に向けたポーズだが、国家的にやっている「持続可能エネルギー政策」の一環で、太陽光発電や風力発電の写真を見たことがあるだろうか? 度肝を抜くほどの広大な場所を使って、すでにやっているのだ。残念ながら、日本にはそんな国家プロジェクトはない。
世界が変わるような未来の電気エネルギー技術が日本で生まれる可能性は希薄だ。種を撒かなきゃ野菜は育たない。ヨーロッパやアメリカの使い古しの技術と行政の法律で決めた価格の組み合わせの民間投資で、風力発電の一大事業を夢見るというのも、まあ、行政のトップとして、仕方がないことかもしれない。牛は牛の夢を見るし、虎は虎の夢を見る。
机の上で計画する分には、100点を貰える回答だろう。