赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

安倍さん、安倍さん、ありがとう――世界を中国の魔の手から守った男 コラム(465)

2022-09-25 00:00:00 | 政治見解



コラム(465):安倍さん、安倍さん、ありがとう
――世界を中国の魔の手から守った男、その名は安倍晋三――

(昨日の「中国の野望を打ち砕いた男、その名は安倍晋三」のつづき)

中国が安倍元総理に対して怒り心頭に発しているのは、オセロゲームのように黒石を白石にひっくり返されたことだけではありません。ほかに三つの理由があるのです。


中国包囲網はNATOにまで広がろうとしている

第一の理由は、安倍元総理の提言の「開かれたインド太平洋戦略」に共感した米・豪・印が日本とともにQUADを形成し、中国包囲網を形成したことです。しかも、アメリカは安倍元総理の思想を対中政策の基本戦略に取り入れてしまいました。この方針は中国がつぶれるまで変わることはありません。日本の政治家の意見をアメリカが国策としたことは、ペリー来航以来の日米関係史上初めてのことです。

また、QUADの方向性を受けて、今年6月29~30日にかけて開催されたNATOの首脳会議では12年ぶりに新しい戦略概念が発表されました。このなかで中国は、「制度的挑戦」、「体制を脅かす存在」であると位置づけられただけでなく、ヨーロッパ全体に「中国は脅威である」とのコンセンサスができあがりました。

いま、中国がわが物顔で走り回る南シナ海、東シナ海周辺には米国のほか、英・独・仏の海軍にカナダやオーストラリアまでも加わって中国の暴挙を阻止するようになりました。

先日も、米下院議長のペロシ氏が台湾を訪問して、国際社会に台湾の重要性をアピールしましたが、これも裏返せば、中国の暴挙を国際社会全体で止めようとしていることにほかなりません。

伝え聞くところによると、「ペロシ議長の乗った飛行機を撃ち落とせ」と息巻いていた中国も、ペロシ議長の米軍護衛体制があまりに強固だったので、以降トーンダウンし、「ぺロシ」の「ぺ」の字も口に出せなくなりました。(中国軍の最新の動向は当ブログ「台湾有事と中国軍の動向――真実の中国⑤ご参照)

なお、中国政府は軍の反乱をおそれ兵器と弾薬を別々に配置しており、その上、汚職し放題の中国軍のありさまですから、中国にはこの大きな包囲網を突破する力はありません。


安保法制が中国の侵略を止めた

さて、中国が安倍元総理に怒り心頭な第二の理由は、安保法制を成立させ、国内の安全保障体制を万全にしたことです。当時を振り返ってみれば、国内では中国派の連中による反対運動が騒がしかったことを覚えておられることと思います。彼らの口からは、「軍靴の足音が聞こえる」、「徴兵制が復活する」、「戦争法案だ」などのありもしないデマが流されました。

一方、保守派の一部からも「憲法改正が先だ」という声もありましたが、結果論で考えるならば、安保法制を成立させたことは正解でした。これが中国の機先を制したことになり、もしこれがなければ、今頃、沖縄は中国の餌食になっていたかもしれないのです。ウクライナの悲劇どころではなかったのです。

なぜなら、鳩山元首相の「県外移転」発言が実現していたとするなら、たちどころに沖縄は中国領になっていたはずです。それは、「軍事的な空白地帯ができるとそこは必ず他の勢力によって埋められる」という物理上の法則があり、軍事学の常識だからです。中国人は厚かましいのでどこでも簡単に侵入してきます。現に、ロシア領内には長い国境線を越えて中国人が多数侵入しているという事実があるのですから。

こう考えていくと安保法制を成立させた安倍元総理は、沖縄県民だけでなく日本人にとっての命の恩人と言えると思います。中国の侵略を防いだだけでなく、戦争による人命の被害をなくしてしまったのですから。国防を実践する人こそ、国民の命を守るために立ち上がっているわけで、平和を愛する人だからそれができるのだということをよく理解してほしいと思います。

一方、国防を否定する側の人たちは、侵略軍が攻めてきたとき城門の扉を開いてわざわざ彼らを迎え入れようとする国を売った人々で、ハニートラップや賄賂で篭絡された人びとです。安倍元総理は、このような愚かな政治家やメディアの罵詈雑言にたえながら、祖国と国民を守りぬいたのです。これが「日本を取りもどす」ということだったのです。安倍元総理の信念と勇気に感謝せずにはおられません。


朝貢の拒否が中国崩壊を早める

中国が安倍元総理に怒り心頭な第三の理由は、多くの人には理解しがたいことであるかもしれませんが、安倍元総理が断固として華夷秩序を否定し、中国への朝貢を拒否したことです。それが結果的に中国の滅亡を早めたことに中国は怒り狂っているのです。

華夷秩序や朝貢については、当ブログの「華夷秩序とそれに抗う日本」をご覧いただければと思いますが、中国が華夷秩序の一環として、中国が提唱したAIIBや一帯一路に日本が拒絶したことは、中国にとっては衝撃的な出来事でした。

中国は、その走狗となったメディアや経済ジャーナリストたちに「バスに乗り遅れるな」との世論喚起をさせてまで、日本をAIIBに引き込み、習近平氏の威厳を世界に広めようとしたのですが、安倍元総理はハナから無視しました。

現在の時点でもAIIBは機能していないようで、貸金業で世界を支配しようとした中国の目論見は破綻しましたし、何よりも朝貢しなかった日本のために、習氏は面子丸つぶれになりました。これは習王朝の崩壊の一因になります。


国葬儀の日を境に安倍元総理は世界の守護神となる

こうしてみると安倍元総理は日本が誇る戦略家だとういこうとがわかります。それも中国の策をことごとくひっくり返しただけでなく、中国の野望を封じ込め、覇権の野望を無効にした大戦略家であることがわかります。後々まで傑出した戦略家として歴史だけでなく文学の領域でも記録されることになると思います。

それゆえにこそ、中国は安倍元総理が死してもなお恨み、走狗に命じて「国葬反対」を叫ばせ、安倍元総理の功績を打ち消したいわけです。

しかし、こんな国を売る人たちに怒りを向ける必要はありません。彼らに対して怒れば、私たちも怒りで汚れてしまいます。

私たちがなすべきことは、国葬儀の日に、安倍元総理を思い浮かべて静かにに手を合わせ感謝の思いで報いること、それが国民としての在り方だと思います。そして、私たちは、安倍元総理への感謝の中に、こんなにも優れた政治家と同時代に生き、歴史の生き証人としてともに時代を過ごせたことの幸運をかみしめて過ごしたいと思います。

この日を境に、安倍元総理は俗世の雑音から離れて歴史上の人物となります。

これまでの日本の歴史上の偉人と称えられるヤマトタケルや、大化の改新を成し遂げた天智天皇と同等かそれ以上の評価を受けるのではないでしょうか。こののち教科書に登場し、また歴史物語として語り継がれ、千年、二千年先には神話として描かれることになると思います。

しかも、国史だけではなく、世界史に登場するはずです。なぜなら、人類を中国の覇権主義から守り、世界に平和と安定をもたらした偉大な政治指導者として称賛されるからです。歴史は安倍元総理に対する正当な評価を求めます。歴史書は世界の守護神として安倍元総理を長らく語り継ぐことでしょう。


安倍元総理、いや、親しみを込めて、安倍さん、本当にありがとうございました。あなたと同時代に生きてこられて大変幸せでした。安倍さん、安倍さん、ありがとうございました。



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