赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

処理水問題で最も打撃を受けているのは中国

2023-09-16 00:00:00 | 政治見解



処理水問題で最も打撃を受けているのは中国:230916情報

8月24日から始まった東京電力・福島第一原発の処理水の海への放出をめぐり、中国は政府やメディアを挙げて「核汚染水」と非難。これに呼応して日本の省庁や店舗などへの迷惑電話や、SNS上でデマの投稿が横行しました。あれから3週間、自ら火をつけた批判キャンペーンは逆に、中国国内にもじわじわと負の影響を及ぼしつつあるようです。

実際、中国人の漁師や水産業者へのダメージも大きいようです。日本の水産物を拒絶するだけでなく、海流に乗り中国産の魚にも影響が出ることを心配した国民の“魚離れ”が加速してしまい、中国各地で魚が大量に売れ残っているといいます。

その辺の事情を、中国に情報網をもつ台湾独立運動家の方に詳細を語っていただきました。そこには、中国に忖度する日本のメディアが絶対に語らない真実が見えてくると思います。



◼︎ “反日感情”という最強のカード

“反日感情”は中国政府にとって都合のいいカードです。このカードを使って、日本に対して様々な要求を突き付けることができるのです。

一般的に反日運動を行うと、日本側が妥協する傾向にあります。日本政府は中国の要求に対して、「反抗すれば中国への投資をしている日本企業にとって困難だ」などの理由で、中国の言いなりになることが多いのです。

そして、反日感情は共産党政権にとって、「ガス抜き」の効果もあります。共産党が何らかの問題を抱えているときに、反日カードを使うと、すぐに注目がそちらに向かうわけです。

今回の処理水問題も、反日感情を盛り上げる道具として使われています。

2023年8月24日、日本政府は福島第1原子力発電所の処理水を海に放出することを決めました。この決定は、ほとんどの国々が納得しており、韓国も含めて承認しています。しかし、中国はこれをチャンスと捉え、反日運動を煽動しました。日本政府が海洋を汚染すると主張したのです。

中国の新華社通信は、処理水の海洋放出に関するアンケート調査を実施しました。通常のアンケート調査では、賛成、反対、どちらでもないという選択肢がありますが、中国のアンケートは異なります。選択肢は、
(1)強く非難する
(2)この決定は全人類に危害を与える
(3)これは日本の歴史の恥だ
というものでした。非常に悪い、悪い、まあまあ悪い、という程度の選択肢しかありませんでした。これは中国の情報操作の手法の一例です。


◼︎処理水問題…中国人の反応は?

では、処理水問題に対する中国人の反応はどんなものだったでしょうか?

中国人は政府が発表した「汚染水は240日後には中国の近くに到達する」という宣伝に、本当に騙されてしまっています。それは以下の3つの反応から見てとることができます。

まず1つ目は、食塩の買いだめです。日本では通常、スーパーで500グラムや1キログラムのパッケージが一般的ですが、中国では10キログラムのパッケージもあります。普通の家庭では1年間で使い切れないほどの量です。ですが、中国人は、240日後には汚染された食塩が市場に出回るため、まだ汚染されていない食塩を早めに買い込む必要があると考え、必死になって買いだめをしました。

次に2つ目は、中国政府が日本の水産物の全面輸入禁止を発表したことです。これにより、中国では今後日本産の水産物が入手できなくなります。中国の漁船が捕った魚も廃棄されることになり、中国の水産業にとっては大きな打撃となります。中国の水産物を扱っているレストランも客足が遠のくことになり、関連産業も影響を受けるでしょう。

そして、3つ目の反応は放射線測定器の買いだめが行われていることです。食品に放射線が含まれているかどうか、またその量を確認するために使われています。放射線は自然界でも存在しており、完全に放射線のない場所はありません。安全基準を満たしているかどうかが重要なポイントなのですが、彼らはそれをわかっているのでしょうか。


◼︎日本より打撃を受けた中国

中国人が処理水に過剰に反応したことである結果がもたらされました。まず、中国の水産業やレストランに大きな打撃が生じています。実際に、魚の需要が激減し、誰も魚を食べなくなるという状況になっているのです。中国の水産業やレストランには少なくとも1000万人以上の雇用が関わっており、関連産業を含めると数千万人にも及ぶ可能性があります。この影響を受けるのは、日本の水産業者ではなく中国の水産業者です。

2番目に打撃を受けているのは、中国の不動産業界です。中国人が放射線測定器を使用し、さまざまな場所で測定を行うと、自分たちのマンションが最も高い放射線量を示していることがわかりました。実際に、多くの場所で高い放射線量が検出されています。一体なぜでしょうか? 

理由は非常に簡単です。中国の建築業界では、鉄筋にくず鉄を使用しています。くず鉄とは、さまざまな産業廃棄物から再利用された鉄のことで、強度や精度の要件がそれほど高くありません。そして、このくず鉄は、中国の産業廃棄物の中に放射性物質が含まれていることがあります。

例えば、病院の解体時には放射線設備が含まれます。これらの設備には当然、放射性物質が含まれており、それがくず鉄と一緒に溶かされて鉄筋になることがあるのです。そして、この鉄筋を使用してマンションが建設されると、放射線が永久に放出され続けることになります。

中国人はこの事態に大いにパニックになっています。中国の不動産業界は、ただでさえ困難な状況にあります。恒大集団や碧桂園など、破産寸前の状態にある企業も存在している中、処理水問題の影響でさらなる打撃を受ける可能性があります。

この反日騒動によって最も影響を受けているのは、実は日本ではなく中国なのです。



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