ちくわブログ

ちくわの夜明け

必殺!!まんがレビュー。

2007-10-03 02:02:08 | しゅみ道
人知れず恒例化したマンガレビューのお時間がやってまいりました。通算三回目に過ぎんわけだが。



■『働きマン』 4巻 安野モヨコ
 祝!ドラマ化!!・・・しかしアニメはひどかったです。

「週刊JIDAI」編集部の三十路前の仕事女・松方さんが仕事に恋愛に人間関係につまり人生にたくましく頑張るお話。仕事をしてる人なら誰でも同感できるような悩み、葛藤を鋭くかつ、テンポよく描ききる。
とにかくこの先生は「人間」と「日常」のリアリティをドラマに紡いでいくのがものすっごく天才的にうまい方だと思う。

余談でありますがわたくし先日、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観に行ったんです。そしたらミサトさんのお部屋に「週刊JIDAI」がさりげなくおいてあったので夫婦萌え。



■『東京命日』 島田虎之介
 『ラスト・ワルツ』に続くシマトラワールド第二弾。
広告代理店に勤めることとなったシマトラ先生の友人・小林君。彼が入社して間もなく、とっちんと呼ばれていた目立たない編集者が亡くなってしまう。それを機に彼は有名人の「命日」に関するドキュメントを撮りはじめる・・・・

出生に秘密を持つ調律師、ストーカーの亡霊に悩まされるストリッパー、CF業界の先人・先輩たち・・・・現在・過去・未来にわたるさまざまな運命が交錯し、物語は展開します。
『ラスト・ワルツ』と同じ形式だけど、より深く、かつ分かりにくくなっている。感想を書きたいところだけど、まだミジンコ脳では理解できてないのでまた読みます。



■『しあわせ』 戸田誠二
 「―くらげになりたい でも私の死体は残る だからがんばっている」
いろいろな人たちがいろいろつらい目に遭いながらも、それでもがんばって幸せになろうとする。そういう短編集。
「そりゃそうだ」と言ってしまえばおしまいだけど、当たり前のことは描くのがすごくムツカシーと思うので、とても素晴らしい感性だなーと思います。

戸田誠二先生はWEB漫画家でサイト「コンプレックス・プール」にて作品を発表されてらっしゃいます。




■『水木しげる伝』 (上)戦前編 水木しげる
 水木センセーの自伝漫画。上・中・下巻のうち、上巻はベビイの頃から、大戦勃発後、戦場に送られるまで。
とにかく水木センセーは神のたぐいかと思われるほど天才的なので、やることはいつも世間とずれておる。したがって、まったくうまくゆかない。
その、まったくうまくゆかないのを、自分のせいだとは思わないので今日も水木初年兵はビンタを喰らうのであります。ビビビビビーン ふはっ

今も昔も、そしてわたしも子供の時分は鬼太郎のアニメやら漫画やらを観て育ったので、水木センセーはまったくの神様と言わねばならない。わたしの頃は、鬼太郎の他に悪魔くんもやっておりました。 ポークショ



■『掃除当番』 武富健治
 アクションで連載中の『鈴木先生』が大評判の武富先生。その先生の初期短編集。
『鈴木先生』と同じく、ただ痛いだけではない、心をえぐられるような心理描写はこの頃から健在。本当に不思議な、この先生にしか描けないようなリアリズムは、ちょっと癖になります。「学校」ってのはしかし、つくづく特殊かつ閉鎖的な環境ですね。



以上。
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