桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

紫陽花日記(2)

2009年05月16日 20時35分17秒 | 風物詩

 今日は第三土曜で本来仕事は休みなのですが、また出勤です。
 といっても、出社時間の制約はなかったので、自宅を出たあと近くの書店に寄って文庫本を一冊買い、市川大野駅からは道を一本遠回りして、大野緑地下を歩きました。
 紫陽花群落の一角にはほんの一部ですが、もう色づき始めている紫陽花がありました。



 昨日、得意先に出せなかった商品を出すのが今日の出勤の理由です。
 荷造りを終えて、歩いて数分のクロネコの集配所へ持って行き、そこで今日の業務は終了。
 大柏川添いに市川大野の駅へ向かおうとして、ポピーの群落を見つけました。



 このあたりで見かけるポピーはサーモンピンクのものばかりなのに、珍しくピンク色のものが固まって咲いています。



 こんな悲惨なものも見てしまいました。盗難防止の応急措置とはいえ、窓にベニヤ板はねぇだろう。栄えあるジャガーも台無し。

 せっかく出てきたのに、このまま帰るのも業腹でした。下車駅の新松戸を通り越して、五駅先の越谷レイクタウンというところに行くことにしました。
 去年、旧住宅公団の都市再開発に合わせて開業した新しい駅です。再開発といっても、いまのところはイオンの大規模ショッピングモールしかありません。
 広大な荒れ地に、ドンドンとデカイ建物だけつくったという印象で、駅前は閑散としているのに、中に入ると、やたら人が多いのでした。

 船橋のららぽーとや横浜・みなとみらいのランドマークタワーと一緒で、区画ごとに店舗が入り、それが際限なく並んでいます。それだけの店がありながら、歩いている人々にこれまたやたら共通するのは、店名の入ったバッグを提げている人が少ないということです。
 何十メートルという行列ができているのは、はやりのクリスピー・クリーム・ドーナツなど飲食系の店だけでした。

 さらに私にとって不愉快な共通点は、これだけたくさんの人が歩いているということが目に入っていないはずはないのに、急に向きを変えたり、立ち話をしたりと、自分のほかに人はいないと思っている郷在者が多いことでした。
 まあ、突き詰めれば、郷にきていながら、郷在者の存在に肚を立てる私が間違っているのですが……。

 果たして何百店舗入っているのかわかりませんが、ところどころにある地図を見ても、何が何やらわからない。
 ご時世ですから、喫煙できる場所がなかなかないのは致し方なしとしても、喫煙所がどこにあるのかさっぱりわからない。子ども連れが多いのを想定してか、エスカレーターのスピードがやたら遅い。



 ここにきてみようと思ったのは、新松戸にはちょっと大きめの書店しかないからです。文具にはことのほか目のない私を満足させてくれるような文具店もありません。
 しかし、目につくのは飲食系とファッション系の店ばかりです。

  歩き疲れているのを知らされるころ、ショッピングモールに知的(?)なものを求めにきた自分が間違っていた、と猛烈に反省しました。その代わりというのでもありませんが、ジャスコでペッパーミルを買って、何十分の一かの溜飲を下げました。
 本はすっかり諦めて帰ろうとしたときに、未来屋書店という大型書店を見つけました。初めて聞く店名ですが、まさに旱天に慈雨を得るが如し。大型なので、目的の本を見つけるまで、いささか難渋しましたが……。

 ずっと捜しながら買えなかった本を買うことができたおかげで、私はすっかり満足していました。
 帰りの電車は少し遅れていましたが、苛立つこともありません。本を買えたおかげです。
 武蔵野線は昨日の帰宅時も遅れていました。遅れの理由を知らされたところでなんの役にも立たないけれども、駅員も車掌も麻痺しているのか、なぜ遅れているのか、理由をいわない。
 昨日も今日も、暑くない、というより寒いほどなのに、車掌は車内の送風機をブンブン回している。

 次の駅で空いた座席に坐った途端、右腕にグッと重みを感じました。隣の女子高生(中学生かもしれません)が熟睡状態に陥って、頭がぶつかっているのでした。
 男なら問答無用に振り払ってやったと思います。しかし、本一冊買えたことで満足していた私は、彼女も受験勉強かクラブ活動で疲れているのだろうと思ったので、私が降りるまでの数分は夢を見つづけさせてやろうと、読み始めた本のページを繰る指も、そっと動かすように心がけたのでした。


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