昨日十五日は阿弥陀如来の縁日でした。阿弥陀様は戌年亥年の守本尊ですから、この日は亥年生まれの私が毎日の日課にしている慶林寺参拝をあと廻しにして、阿弥陀如来をお祀りしている東漸寺への参拝を先にするのが永年の習わしです。
ところが、毎日の行動が知らず知らず頭に刷り込まれてしまっているのか、庵を出たあと、足は東漸寺ではなく、慶林寺に向かっていました。
今日は阿弥陀様=東漸寺が先だったぜェ、と気づいたのは慶林寺目前でした。「あっ」と思いましたが、引き返すのもおかしいような気がしたので、そのまま慶林寺に参拝し、東漸寺参拝はいったん帰ってからにしました。
このところ、こんなうっかりが増えています。
午後、改めて東漸寺参拝に出かけました。
どういう風の吹き回しか、東漸寺に行くときにはあまり通ることのない径を歩きました。径の左右にミモザの樹が一本ずつあります。
花が咲いているように見えるかもしれませんが、これはまだ蕾の状態です。
不思議なことにミモザは毎年三月八日(私の牽強付会と勘違いがあるかもしれませんが)に満開を迎えます。日本では馴染みが薄いみたいですが、ヨーロッパ、とくにイタリアでは三月八日はミモザの日といって、男性が女性にミモザの花を贈って祝うのです。日本では馴染みがないというのに、毎年毎年律儀に三月八日に満開を迎えます。
しかし、今年の冬は暖かかったせいか、いまにも咲きそうです。
東漸寺。本堂に参拝し、お賽銭をあげて、先月から今日までの一か月間、曲がりなりにも無事過ごせたことを、守り本尊の阿弥陀様にお礼を申し上げます。
ところどころで花盛りの水仙を見ることができます。東漸寺の水仙は茎が非常に長い。
東漸寺開山・經譽愚底上人の墓所にもお参りして、この日のお勤めは終わりました。