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迷走

 新華網は米中合同救難訓練の記事一色、盛んに米中海軍軍事交流をアピールしているのだが、字面通りの水面下では旧式の潜水艦が意地を見せているようだ。

中国潜水艦が米空母を追尾―ワシントン・タイムズ紙
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/061113-221026.html

10月末、宋級通常動力潜が公海上でキティホークの9キロの位置に浮上した。キティホークはそれまで分からなかった、としている。

 ソースがザ統一教会、ワシントンタイムズなので無視していた。いや、米太平洋軍司令も認めているのではあるが。
中国潜水艦、演習中の米空母に射程内接近
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061114it13.htm

 私見では、中共の潜水艦乗りにも茶目な艦長がいるものだ。ただし深町か海江田の真似をしたいのなら9キロはあまりにも遠すぎる。
 対潜哨戒も潜水艦の護衛もなしにタスクフォースがうろうろする訳がないので、浮上して初めて気がついたというのはそもそも信じがたい。

 じっと見てたら外交部、軍の偉い人がいつものとおり言い訳を始めたので面白い。

外交部の言い訳:
潜水艦の米空母接近「報道は正確でない」 中国外務省
http://www.asahi.com/international/update/1116/018.html

軍の偉いさんの言い訳:
「現場は公海」米空母追跡で中国 合法性強調か
http://www.sankei.co.jp/news/061118/kok003.htm

 外交部の言い訳は一方的に間違いと決め付けるパターンでそれほど珍しくもない。ラフェッド米太平洋艦隊司令が中国で、中国軍当局者からされた言い訳「潜水艦の活動は公海上であり、領海侵犯などには当たらない」は、もう言い訳にすらなっていない妄言のレベルで、当局の狼狽が推し量られる。

 中華主義新聞環球時報は流石に手馴れたもので、分かりやすい開き直り方をしている。

中米将軍反論、中米海軍対峙は荒唐無稽(中文)
http://news.xinhuanet.com/mil/2006-11/16/content_5335849.htm

訳)
 だがちょっとまってほしい、報道によれば事件は沖縄近海の公海で起きたという、であるならば中国の潜水艦を含む各国の軍艦民間の船舶は航行の自由が認められているのではないか。

 中国の潜水艦は増える一方なので、この先もこのままなにかあっても言い訳や開き直りでごまかそうという無責任な腹積もりでいられた日には、米軍の当局者がいうように不測の事態が非常に心配。
 地域の平和を口先では連呼するだけに余計信用できない。

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小ねた

香取慎吾の映画『西遊記』に中国ブロガー怒りの声
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1117&f=national_1117_001.shtml

 中央広幡電台が全面協力して、中国ロケしまくった夏目西遊記は無視?
 しかも夏目西遊記以後から現在まで、中国が撮る西遊記ドラマが全部夏目西遊記っぽくなった事実も無視?

 夏目雅子の美の前には蚊の羽音ほどしか響くものではない。

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いつか来た道

 核武装や教育基本法について野党が話し合いを拒絶しているのを見て、この人達は議会制民主制というものを理解していないのだなと今更ながらに感じている。国会議員は「国民の声を代弁する」という機能においてのみ存在を許されているのであり、その国会議員が議論を自ら放棄するのは自分の首を絞める行為に他ならない。
 筆者は日本の近代史において、どういうしくみで大東亜、太平洋戦争にどっぷりはまり込んだのか未だに理解しかねているが、今の野党も自分達の立ち位置を理解していないという点で、当時の議員を同じ匂いがする。

 なぜそんな自殺行為を平然とおこなえるのかどうにも不思議だったところ、某国の発表する内容が彼等の言動と同じなのでなんとなく納得している。

非核3原則「日本厳守を」中国外務省が談話
http://www.asahi.com/international/update/1115/019.html

 中国国営新華社通信によると、中国外務省は15日、日本政府に対し非核三原則の厳守を求める談話を発表。「中国は、日本が非核三原則を厳守し、地域の平和と安定を維持することについて責任ある態度をとるよう希望する」とした。
 日本国内での核保有をめぐる議論を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。同通信は、非核三原則を「日本政府の核兵器に関する基本政策」と紹介。至急電で談話の発表を伝え、中国政府の関心の高さを示した。


 表現の揚げ足とりとするのならば、上の中国の言い分は明らかに間違っており。状況が変化した現在、非核三原則の維持が「地域の平和と安定を維持することについて責任ある態度」なのかどうかの説明がない。そもそも、自分が核武装している時点で全く説得力がないのだが。
 朝日が書くとおり、この情報は「中国は日本の核議論が嫌」という点だけ覚えておけばいいだろう。


備忘:

 15日安倍首相にインタビューした内容をその日に報道する中国対外情報機関。

特別取材:日本安倍首相、強力に日中関係関係発展を表明(中文)
http://news.xinhuanet.com/world/2006-11/15/content_5335199.htm

 流し読みした限り、特に言質をとられるような発言もなく、なおかつ日中関係においては中国の依存度の方が高い旨をさらっと言ったりしてなかなかいい内容ではなかろうか。
 こんな記事をそのままネットで流すのは、中共にとっては真綿で首を絞められるようなものだと思う。

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お約束

中国製美白クリームに水銀2万倍「短期的には美白効果」
http://www.sankei.co.jp/news/061116/kok009.htm
元記事(中文)
http://news.xinhuanet.com/health/2006-11/15/content_5330950.htm

 SK2空騒ぎで何も学習していなかったらしく、どっちの記事も相変わらずセンセーショナルな書き方をしている。中国というとなんでも汚染されていると信じたい人の為に書くと、元記事によれば国家基準の2万倍の水銀を含有していたのは「南京市禹○生物保健工場製”再嫩白霜”」(○は”女”偏”口”の下に”内”)と「広州連△化粧品有限公司製”欣梦祛斑霜”」(△は頃の”ヒ”の下に”ノ”と”木”)など、だけであり。「など」が気にかかるものの中国製の美白クリーム全てに水銀が配合されているわけではない。
 日中問わずマスコミはこういう書き方をよくするのだが「国家基準の2万倍」「皮膚から水銀が吸収されれば慢性水銀中毒を引き起こし、骨格や歯、肝腎機能に悪影響を及ぼす」別個の事実をあたかも関連性があるように報道するのはやめてほしい。

・どのように測定されたか
・(測定の方法が正確だとして)実際に含有されていた数値
・(数値が正しいとして)水銀は意図的に混入されたのかどうか
 
の科学的な姿勢重要と思う。実は中国の分析機関で計ってもらうと、分析限界を超えたレポートが上がってくるので分析結果が信用できない。

 倫理的には、
「水銀は短期的には色素を減退する効果があり、多くの不法企業は美白効果を追及するために商品に水銀を入れてる」
といった安徽省質監局の指摘を待つまでもなく、なんとなく何が入っているか胡散臭い。
 ところでSK2で面子丸つぶれになった上に蜂にさされた質総検、塩を刷り込んだ格好の安徽省質監局が心配。


 さて、久々のH5N1これから流行期を前に、筆者は特に予防注射を打つでもなくただ漫然と構えている。

鳥インフルエンザ:H5N1型ウイルス、人感染の変異部分発見 流行見極めの目安に
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20061116ddm012040138000c.html

 大分詳しい事が分かってきている。筆者の年代など「これぞ科学」とワクワクする。

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犬のその後

 追跡して調べてみたら「強圧的な当局vs愛犬家」といった単純な話ではない。
 筆者が読み取った内容

・狂犬病は増えている
・予防接種を受けない「闇犬」も増えている
・犬の糞を始末しない飼い主も増えている
・無駄吠えする犬も増えている
・リードつけずに散歩させる飼い主も増えている
・野犬も増えている
・飼い犬に人が咬まれる事件も増えている

http://news.thebeijingnews.com/0558/2006/11-16/015@222212.htm
http://news.thebeijingnews.com/0558/2006/11-16/015@222241.htm
http://www.sankei.co.jp/news/061116/kok012.htm

 つまり他人の迷惑を顧みない無責任な飼い主が増えすぎ、それに中共的な対応を取った公安との間に、伝統的な官民対峙の図式がはからずも動物園前で現出したものらしい。
 公安も下手な弁解をしている、へんに「7日の間に里親が見つからない場合、国際慣例に従い処分」などと言わずに、さらっと「生き物を飼うなら死ぬまで責任を持ちましょう」とでも言えば済む話。昨日の記事で「権利」といっていたのは、日本語の言い回しでは「資格」に相当するニュアンスを持たせたかったようだ。

 被害者は犬。

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権利

中国は犬を飼うことを禁止しない 公安部
 http://www.people.ne.jp/2006/11/15/jp20061115_64964.html

 公安部が開いた14日の記者会見で同部報道官は、犬を飼うことに対するこれまでの国の政策は、飼うのを制限するものであって禁止するものではないと述べた。
  報道官は次のように述べた。
  犬を飼うのは国民の権利であり、飼わないのも国民の権利だ。犬を飼っている人について言えば、飼っていない人の権利を十分に考え、法律に照らしてエチケットを守って飼わなければならない。飼っていない人について言えば、犬を飼っている人の状況を理解し寛容な態度で接するべきだ。犬を飼うことをめぐる問題については双方の利益のバランスを考慮し、公安機関は公共の安全を守るという職責を遂行しなければならない。(編集IA) 「人民網日本語版」2006年11月15日

  首都で発生した騒動に当局も知らん顔できなくなった模様。
 犬を飼っていない人の啓蒙まで気をつかったり、改めて公安の立場を表明したりなかなか楽しい文章だ。
 一番のポイントは、中共に言わせると犬を飼うのは、「自由」ではなく「権利」である事、だと筆者は思う。

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むしろ雑感

狂犬病対策に抗議、北京で愛犬家2000人がデモ
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061113id21.htm

 狂犬病はリッサウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入を主な感染経路とする人獣共通感染症である。日本にいる限り全くリスクを意識せずに生活できるが、実は1度発症したら死亡率が100%の病気だ。また名前の通りの症状を発症するので、死に様はとても綺麗とはいえない。出来れば感染したくない病気の一つである。
 幸いワクチンがあるので予防接種さえすれば感染しない。特にアジア圏に出る場合には予防接種した上で、動物には不用意に接触しない方が無難といえる。

 中国では2006年1-9月を通して2254例の発症例数が報告され、昨年同期比で約30%増、感染症死亡例数ではトップらしい。
http://news.xinhuanet.com/health/2006-10/23/content_5236478.htm
数値的には10月だけで中国全土で事故により9007人死亡しているのに比べたら大した問題ではなく。
http://news.xinhuanet.com/politics/2006-11/06/content_5295639.htm
その大したことのない問題に衛生部が対応しているのは、おそらく対外的にSARSやらH5N1やらに輪をかけて「不衛生」という印象をもたれたくないのだろうと邪推する。

 個人的にこの記事の中で注目したいのは、動物愛護のデモでどうやら自発的に2000人が集まり、当局が違法集会に認定し、20名が連行されたという内容。どんなテーマで集まろうと、暴徒化されたら最後要求を入れても鎮圧しても中共の得にはならないとでも考えているようだ。
 むしろ地方ではあたりまえのように百姓一揆が頻発している事を考え合わせれば、どうもあの地域における体制盛衰パターンの典型的な側面と見えなくもない。

 以下余談 
 狂犬病に関して言えば、登録制にして飼い犬にワクチンを接種するだけの話、ではあるのだが
1.狂犬病に関するリスク意識が低い
2.登録料が高い(北京で大卒初任給一月分くらい)
3.次年度以降の年度更新料も高い(登録料の半額くらい)
ために闇犬が増えるだけで無駄らしい。

 今回騒いだうち「純粋に動物愛護の精神に賛同した愛犬家」は何人いるのだろうか?左の「」内を自分で書いて怖気がする筆者などは「自分の飼闇犬がかわいいから」の方が動機として余程納得がいく。ちなみにどの記事をみても「」内の御託は書かれていないので、全く筆者の妄想。

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バトルフィーバーJですか?

「日の丸」デザインに緊張感 コムデギャルソンの挑戦
http://www.asahi.com/culture/fashion/TKY200611140242.html

 文章が日本語になっていないので、記者がなにを言いたいのかわからない、翻訳記事なのだろうか。

「~少なからぬ反響を巻き起こした。大きな反発や非難はなかったが~」
大きな反発非難がなく、少なからぬ反響を巻き起こしたのなら成功したのだろうと思うのだが、記事では次の一文が続く
「会場で感じられた戸惑いやあいまいさに、日の丸や日本への視線が透けて見えた。」
この文だけ見たら、とても成功したとは思えない。思い込みと現実の落差に対する記者の動揺がそのまま文になったようだ。
 徹頭徹尾この調子
 最後はやけくそになったデスクが付け足したと思える意味不明の一文でおわっている。
「この姿勢は、日の丸や日本の美しさを安易に語ることへの警鐘でもある。しかし最も挑戦したかったのは、批判も肯定もしにくい状況だったように思える。」
 自分のところの社旗がああだから、紅白の意匠に関してうかつに批判的な事を書けないのだろう。

 個人的にはベトナム人デザイナーの意見が興味深い。
「彼らが冷静に受け止めるかどうか疑問だね」
 奥歯にものが挟まりまくったこの記事の中で、唯一素直な文章だと思えた。中国人民そして韓国国民のキレやすさをここまで書いていいのだろうかとさえ。

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成熟

Lenovo、中国以外での売り上げが伸び悩み、減益
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0611/10/news038.html

 中国Lenovoが11月9日発表した同社第2四半期(7~9月期)決算は、売上高は37億ドルで前年同期比で1%増加したものの、同社が株式を公開している香港の会計基準での純利益は、16%減の3800万ドルとなった。
 7~9月期のLenovoのPC出荷台数の伸びは前年同期比10%増で、業界平均の8%増を上回るという。中国市場での25%の伸びがけん引している。しかし、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域の伸びは5%、アジア太平洋地域は横ばい、北南米市場では9%の減と「成熟市場で伸び悩んでいる」とヤン・ユアンチン会長。価格競争の激化もあり、「幾つかの市場で課題に直面した」という。
 出荷台数の伸びを分野別に見ると、ノートPCは20%増、デスクトップPCは4%増。携帯電話は、売上高に占める割合は4.5%と小さいが、出荷台数は39%伸びている。
 地域別の売上高は、中国が14億ドルで、全体の39%を占める。以下、北南米が11億ドル、EMEA地域が7億5100万ドル、アジア太平洋地域が4億3900万ドルとなっている。

 記事を読む限り、全体の4割近くの売上を閉める中国市場で25%も出荷が伸びているのにもかかわらず全体の利益が16%減っているのだから、これは明らかに中国で売価を下げすぎだろう。
 つまり
1.中国市場以外では出荷台数が伸びず
2.中国市場では安売りの為に減益

 中国は「世界の市場」だから、そこを制すれば大もうけだできるはず、妙な話。
 日頃世界の市場論を吹きまくっていたところがなんというか楽しみ。よくてスルー、悪くて市場の未成熟でお茶を濁すのであろう。

 コンドームに香港テレビ局っぽい名前をつけたりhttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1108&f=business_1108_004.shtml
あまつさえ人民英雄の名前をつけたり
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1110&f=national_1110_001.shtml
する市場は、個人的には充分成熟しているとは思う。

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中国環境脅威論

中国環境脅威論は事実上も国際法上も無根だ
http://news.xinhuanet.com/environment/2006-11/13/content_5322905.htm

 第三回中国環境と発展国際協力委員会第五次会議が12日に出した報告らしい。
「中国が資源を消耗し汚染の主要な地域になっているのは、現在の国際的な分業においてはむしろ被害者なのだ」(カナダ国際発展署ベル署長)
「西側では中国の環境破壊といって避難する人間もいるが、すべてWTOの体系内における合法的な商取引だ」(中国の専門家)

 こういった引用を見ると、発言した本人はともかく記事を書いた人間は環境問題のなんたるかが分かっていないか、わかっていても政治的に歪曲しているのだろうなと思ってしまう。
 どちらにせよこれらがなかった事にされた場合、住民の健康問題という古典的な環境汚染を引き起こす恐れがある。

 もっともある意味、あの地域ほど長い事人間の生活活動に暴露されてきた土地もないし、その地域にずっと居住してきた住民であるので、それなりに適化されており平然としているかもしれない。

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