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環球時報

日本版NSCに中国室設立の可能性
http://news.xinhuanet.com/world/2006-11/27/content_5394164.htm

 環球時報+日本+NSCと条件が揃ったら、論理展開もなにもない頭に血の上った記事が書かれているだろうとちょっとは期待した。ところが実際は日本の新聞を引用しつつ
「日本版NSCについて最終的な設立までにはまだ距離がある、しかし日本の全ての動きは今後外交安全保障を一層重視する事を示している、NSC成立にともない、対外情報収集能力強化も計画されるのは間違いない」
と結ぶ、実に現実的かつ冷静な記事。しかも引用している新聞が『読売』『産経』であるところに凄みを感じる。

 もともと環球時報は現地で読む限り、日本の新聞社と違い「情報」のなんたるかを分かって運営されている、実に冷静な国際情報紙としか思えない。この記事では
「今までは上から読者までそういう雰囲気だったから反日情報を流してただけ、普通に書いていいんだったらたとえ日本関係でも普通に記事を書く」
とでもいいたげ。
 この、歴史の中で生存の為に培われたしたたかな姿勢は、実績がある分脅威である。但し見方を変えれば「長いものには巻かれろ」的な姿勢は、近代化への障壁にもなり得る。

 とはいえ、空気読めないやつはどこにでもいるもので↓

日本の外交は大軍拡だ
http://news.xinhuanet.com/world/2006-11/27/content_5394138.htm

 こちらは『世界知識』紙。人員を増やして、ODAも増やしているから「大軍拡」だそうなのだが・・・
「結論として、この動きが日本にとって吉か凶か予測が難しい、しかし次の事は確かである、対外戦略において、日本はここから政治、軍事大国への歩みをいっそう加速するのだ」
こういう、ずれた現状認識からくるお馬鹿な結論を嬉嬉として書いてもらうと安心する。
 いや、上記の理論からすれば意見の多様性に寄与してはいるのである。


別件

 備忘、あるいは時事ドットコムには書かれていない時事通信情報

「上海閥」追い詰める胡主席=来秋の党大会へ反腐敗で攻勢-中国
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061127-00000074-jij-int

 【北京27日時事】5年に1度の中国共産党大会を来年秋に控え、胡錦濤総書記(国家主席)が「反腐敗闘争」を武器に、江沢民前国家主席に連なる「上海閥」を追い詰めている。複数の中国筋によると、上海閥で党序列第6位の黄菊副首相(68)は、胡総書記らが出席した会議で、上海首脳時代の部下だった陳良宇前上海市党委書記(9月に解任)の汚職事件の引責などを理由に辞任の意向を示した。胡総書記はこれを受け入れず「保留」扱いにしているが、「黄氏の政治生命は終わった」(中国筋)との見方が強い。 
(時事通信) - 11月27日17時1分更新

 賈慶林の次は黄菊か、が正直な感想。さも聞いてきたがごとく書いているが、どうも素直には信じられない。まあ、この手の怪情報が出てくる事自体、なにか蠢動はしているのではあろう。

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