http://www.asahi.com/paper/editorial20071105.html
野党第一党代表が、与党党首と国会内で会談。案件を持ち帰るも、野党は拒否。
結果、代表が辞任を発表した件。
自民党時代に散々叩いた小沢を、野党党首というだけで持ち上げ続けた朝日新聞が、まるで裏切られたかの如く社説でこき下ろしている。ここでは、妄言に突っ込むよりも、この問題を考える為に文章にしてみたい。
辞任会見要旨:http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe8400/fe_071105_02.htm?from=yoltop
(略)これまでのわが国の無原則な安保政策を根本から転換し、国際平和協力の原則を確立するものであるだけに、私個人はそれだけでも政策協議を開始するに値すると考えた。
民主党は、参院第1党の力を活用し、マニフェスト(選挙公約)で約束した政策を次々に法案化して参院に提出しているが、現状では成立させることはできない。逆に、ここで政策協議を行えば実行可能になる。
このあたりの発表を素直に信じるならば、「政策協議」をテーマとして持ち帰ったようだが、そもそもこの会談は「給油再開」をテーマししたものではなかったのだろうか。
<<参考>>
官房長官会見:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/071105/stt0711051221004-n1.htm
国際協力に関する自衛隊の海外派遣は国連決議に認められた活動に限るという基本法の法制化を前提として、(海上自衛隊による)インド洋上の補給活動を遅滞なく継続することにお互い協力しましょうという了解だった。
結果から見る限り、「給油再開」から「政策協議」へと、目的がすりかわってしまったようであり、これでは多分に青臭い上に、参院選で世論が味方についていると勘違いしている党内の賛同は得られないだろう。
国内政治は詳しくないので、今後民主党がどのようになるかは全く見当もつかない。党首がやたらと交代して、なんだかまとまりがよくないなという印象はある。
この馬鹿騒ぎのお陰で、本来の問題であった「給油継続」が目立たなくなってしまったのは問題。日本の平和ぼけっぷりは、しこたま世界にさらけだされているのは今更隠しようがない。これを機に、それこそ恒久法まで踏み込んで議論してほしい。
おまけ:
せっかくタイトルにもってきたので、朝日社説に1つだけ突っ込み
安倍氏といい、小沢氏といい、与野党のトップが最悪の形で重職を投げ出してしまう。そんな指導者を生んでしまう政治の劣化は深刻である。
民主政治において「政治の劣化」とはすなわち有権者の劣化を意味するのだが、朝日の読者は選挙権をもっていないのだろうか?