時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

改造内閣で、暮らしはどうなる?

2007年09月03日 | 経済問題
Asahi.comに掲載されている荻原博子の「がんばれ家計」というコーナーがある。
安倍改造内閣が暮らしにどういう影響があるのかがわかりやすく書かれているので、全文を紹介しておこう。
『参院選での大敗を受けて、惨敗色を一掃すべく、安倍改造内閣が発足しました。
要職には、自民党の元老院オールスターが就き、若殿をもり立てるという布陣になりました。
これで自民党は、何とか不人気を挽回(ばんかい)しようということなのでしょうが、新内閣が発足して、私たちの暮らしはどうなるのでしょうか。
まず、経済面では、大田弘子経済財政大臣が留任したことで、竹中路線には変わりがないようです。竹中路線とは、「ジャンボジェット機は、前輪が上がれば後輪がついてくる」といった成長路線で、実は、前輪(大手企業)は景気回復でどんどん上がっているのですが、後輪(庶民生活)は、上がらないどころか、ますます下がっています。特に、地方の疲弊は目を覆うばかりで、この成長路線が続く限りは、景気回復の恩恵が庶民にまわってくることはないでしょう。
財務大臣は、額賀福志郎氏。経済財政政策担当大臣の経験者ですが、KSDから1500万円の献金を受けたKSD事件の責任を取って辞職しているので、経済運営の手腕についてはよくわからないのですが、ただ、財務省と対立してまで増税にストップをかけるような人でないことは確かです。
加えて、官房長官となった与謝野馨氏が、強烈な増税・財政再建論者なので、増税路線がさらに色濃くなるかもしれません。
選挙での民意が、「生活が第一」の小沢氏についているために、自民党としても、耳障りのよい政策を取らざるをえなくなっています。ですから、今までのような、財界一辺倒ではない政策も打ち出されてくるでしょうが、ただ、基本的には、庶民のお金で財政を立て直し、成長を続けるために大企業に大盤振る舞いの路線は変わらないようです。』
全体としては、安倍改造内閣の本質を突いた論調になっている。
要するに、大企業中心、財界一辺倒の経済運営が今後も行われ、財政建て直しには庶民のお金が使われるということだ。
しかし、「生活が第一」の小沢氏というのは、どうも当っていない。
確かに参院選の際のテレビコマーシャルでは、民主党はこう宣伝したが、だからといって、民主党が過去にそういう政策を掲げて行動してきたかどうかは甚だ疑問であり、今後そういう行動を取るかどうかも定かではない。自民党と同様に、企業献金欲しさに経団連もうでを行い、経団連から通信簿をもらって喜んでいるような政党に「生活が第一」の政策が打ち出せるはずがない。
しかし、(仮に騙されているにせよ)多くの国民が「生活が第一」に賛成して民主党に投票したのだから、民主党もしばらく(次の衆院選まで)はそういうポーズを取らざるを得ないだろう。
今後の国会では、財界一辺倒の自公政権に対して、野党がそれなりに国民に目を向けた政治を進めてくれることを期待している。
話は逸れるが、「耳障りのよい」という言葉は日本語として正しいのだろうか?「耳障り」というのは、否定的な言葉だろう。「響きが良い」とか、「耳当りの良い」と言うべきではなかろうか。申し添えておく。

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