時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

住宅ローン破たん急増の兆し

2010年01月28日 | 経済問題
景気悪化による失業、ボーナス削減などを受け、金融機関への住宅ローン返済に関する相談が急増しているという。住宅ローン利用者に対する貸し付け条件の見直しなどを金融機関に促す「中小企業等金融円滑化法」も施行され、メガバンクは窓口の担当者を増やすなど体制整備に乗り出したそうだ。
三菱東京UFJ銀行は昨年11月から、ローン返済の相談を呼びかける書面を、変動金利型の住宅ローン利用者に年2回送る通知に同封し始めた。7月までは延滞者への送付に限っていたが、通常の返済者にも対象を広げた。
返済条件の見直しなどの相談件数は昨年12月以降、1日平均100件を超え、11月の5倍に上ったという。
三菱東京UFJでは、相談に対応する本部内の専任窓口の担当者も、10月の約20人から今では70人に増やした。
三井住友銀行は昨年12月、本部に「ローン金融円滑化相談窓口」を新設。専用フリーダイヤルで相談に応じるほか、各支店に課長級の相談責任者を任命した。12月の相談件数は前月の3.5倍になったという。
12月からやはり専用フリーダイヤルを設けたみずほ銀行も、相談は「12月に急増し、1月も高い水準で推移している」そうだ。
国民生活センターによると、住宅ローンをめぐる相談件数は増える傾向にある。2009年度は1月21日時点で2810件と、前年同時期より38.4%多い。
以前にも書いたことだが、そもそも、頭金なしで、取得税などの税金さえローンで賄って自宅を購入する世帯が増えており、さらに、5年後、10年後から返済額が増えるステップ返済型のローンを組ませて、購入しているため、破たんは時間の問題という見方が多かった。これには、無理やり家を売りつけた不動産販売業者やローンを貸し付けた銀行の責任も重い。
こういう物件が多数出てくれば、土地や住宅価格も全体としてさらに下落し、デフレの悪循環に陥ることになるだろう。

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