時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

派遣切り失業者の再就職:求人とのミスマッチも

2009年01月21日 | 経済問題
「派遣切り」や「雇い止め」に遭った人たちの再就職先がなかなか決まらないらしい。
年齢や資格が壁となっている事例も報道されている。
「経験不問」の職場に電話したこともあるが、まず聞かれたのが年齢で、「43歳」と告げたとたんに断られたそうだ。
慣れ親しんだ職種への「こだわり」や、新しい職種への「とまどい」もあるようだ。3月までに職を失うと見込まれる派遣社員や期間従業員らは(少なく見積もっても)約8万5千人。求職と求人のミスマッチ克服が課題となっている。
求人を見ると、資格や経験が重視されるIT技術関連、介護関連などは3倍以上となっているそうだが、今回、首切りの対象になっているのは、こういう職種ではなく、製造現場での派遣、期間労働者である。
機械を相手に、黙々と作業をしてきた労働者に、突然、人間を相手にする接客や営業、介護、特殊な技能を有するIT技術関連などの職種に就けと言っても、かなり難しいのではなかろうか。
人見知りするタイプで、コミュニケーションが苦手な労働者もいることだろう。これといった資格がない労働者も多いだろう。
体力の有無により、肉体労働が苦手、あるいは肉体労働であれば、という労働者もいるだろう。
こういう労働者に対して、「贅沢を言っている場合ではない」、「こだわっている場合ではない」などと責め立てても、問題はけっして解決しない。
人それぞれ、得手不得手もあり、おいそれと職場を決めることもできないだろう。
また、再び、派遣や期間が限定された職に就くことに抵抗を感じる労働者もいるに違いない。
求人と求職のミスマッチという事態に対して、政府や自治体も職業訓練、農林業などの新しい分野の紹介などさまざまな対応が必要ではなかろうか。