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●《児童12人を含む死者18人、重軽傷者210人を出した宮森小学校米軍ジェット機墜落から65年…沖縄の空には今も変わらず危険が存在》

2024年07月29日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


(2024年07月04日[木])
沖縄県《うるま市石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画》を政府が断念、しかし、沖縄《県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回し…》。
 《県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回し》 ← 《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓を沖縄ほど、身にしみている方々は居ないと思うのだが。沖縄県内での《基地のたらい回し》って、そんなイジメ・差別をやる政府って一体何?

   『●沖縄《うるま市石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画》を政府
     が断念、しかし、《県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回し…》

 さて、旧石川市(現うるま市石川)…宮森小学校米軍ジェット機墜落事故の記憶の残る石川市(現うるま市)で、《うるま市石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画》でした。一方、(琉球新報社説)《墜落事故のリスクは65年前と何も変わっていない》のが現状。《「軽んじられる命」》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。記憶に刻む。
 06月30日の琉球新報の【<社説>宮森小米軍機墜落65年 子ども守る誓い新たに】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3241292.html)。《65年前の今日、安全なはずの学校が地獄と化した全身に火が付き悲鳴を上げる児童、炎と黒煙に追われ教室の窓から飛び降りる子どもたち、子の名を叫び学校に押し寄せる親たち。「助けて、助けて」。火の海となった学校に泣き叫ぶ声が響いた児童12人を含む死者18人、重軽傷者210人を出した宮森小学校米軍ジェット機墜落から65年がたった。戦後79年を経ても、沖縄の空には今も変わらず危険が存在している。子どもたちが犠牲になる悲劇を二度と繰り返してはならない事故を語り継ぎ、子どもたちを守る誓いを新たにしたい》。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…大浦湾
        …多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    《他の平和ミュージアムにはない対馬丸記念館の特徴は、
     子どもたちの中に平和の文化を根付かせる取り組みを重視している
     点だ。2012年に「つしま丸児童合唱団」を結成。20年には
     幼い子どもたちが犠牲になった宮森小学校米軍ジェット機墜落事故
     写真展を対馬丸記念館で開いた。》

   『●安仁屋眞昭さん《沖縄では民意よりも米軍が優先。
      沖縄の戦後は終わっていない》…何度事故・事件が起きようとも
    「琉球新報の高田佳典記者の記事【「沖縄、民意より米軍」 戦後の重荷、
     74年変わらず】…。宮森小ジェット機墜落事故(1959)、
     沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事故(2004)、オスプレイ墜落……
     何が起ころうとも、何も変わらない沖縄。今も《不条理の連鎖》が続く。
     《一方、沖縄では何度事故が起きようとも主要な基地は撤去されない》。
     安仁屋眞昭さんは、《沖縄では民意よりも米軍が優先沖縄の戦後は
     終わっていない》《戦後74年がたっても沖縄は重荷を背負っている

   『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
     日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…
    《▼「琉大文学」同人で、宮森小米軍ジェット機墜落事故を取材した
     作品「恐怖と血の代償」を残した。子どもの命を奪った墜落機から
     操縦者がパラシュートで脱出していた。詩人は悲痛な叫びを刻す。
     「われわれには、パラシュートはない!」…▼太平洋戦争の末期、
     日本は沖縄を捨て石にし、サンフランシスコ講和条約で米国に
     差し出した。「屈辱の日」の4・28から69年。今も続く閉塞感の
     で県民は自問する。「われわれにパラシュートはあるのか」》

   『●1959年6月30日、戦後最悪の米軍機事故・宮森小米軍ジェット機墜落
      事故…今も変わらず? 番犬様にとっては「普通の出来事」との認識
   『●琉球新報社説《対馬丸撃沈と宮森小墜落事故は、戦争中の子どもの犠牲
     と、戦後の米軍統治下の子どもの犠牲を象徴する最も痛ましい事例である》
   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
       警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」
    《▼墜落前に脱出し、傷一つない米兵救出のためだけ自衛隊ヘリは出動した。
     米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外被害者のための救急車は
     一番最後に来たとい石川・宮森小沖国大安部墜落であらわに
     なった不条理さと変わらない》。
    「《不条理の連鎖》は、今もなお沖縄では続く。《米軍機は沖国大墜落など
     「なかったこと」のように、今も県民の頭上をかすめ飛んでいる》。
       「在日米軍特権」も、「日米共犯」も、何も変わらない沖縄。
     《沖縄の人たちは逃げられない》《墜落であらわになった不条理さ》…
     今もなお、何も変わらない」

   『●沖縄イジメ…《米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外…墜落であらわに
     なった不条理さ》の記憶、そして、《軍隊は住民を守らない》という教訓

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3241292.html

<社説>宮森小米軍機墜落65年 子ども守る誓い新たに
2024年06月30日 05:00

 65年前の今日、安全なはずの学校が地獄と化した全身に火が付き悲鳴を上げる児童、炎と黒煙に追われ教室の窓から飛び降りる子どもたち、子の名を叫び学校に押し寄せる親たち

 「助けて、助けて」。火の海となった学校に泣き叫ぶ声が響いた

 児童12人を含む死者18人、重軽傷者210人を出した宮森小学校米軍ジェット機墜落から65年がたった。

 戦後79年を経ても、沖縄の空には今も変わらず危険が存在している。子どもたちが犠牲になる悲劇を二度と繰り返してはならない事故を語り継ぎ、子どもたちを守る誓いを新たにしたい。

 1959年6月30日午前10時40分ごろ、米軍嘉手納基地所属の戦闘機F100石川市(現うるま市石川)上空を飛行中、エンジンが爆発。機体は民家をなぎ倒して墜落し、機体の一部が宮森小に激突した。

 機体は引火した大量の燃料もまき散らし、辺りを激しく炎上させた。同校3教室、民家17棟、公民館が全焼、民家8棟と同校の2教室が半焼する大惨事に、ミルク給食の時間を迎えていた多くの児童が巻き込まれた。

 墜落したF100は、最も重い「クラスA」の事故の発生率が高い“欠陥機だった。墜落原因について米軍は「エンジン故障による不可抗力の事故」と発表していた。しかし、米空軍がまとめた調査報告書は「最大の要因は整備ミス」と結論付けている。

 72年に沖縄が日本に復帰して以降も、県によると海域含めて49件の米軍機の墜落が起きている。そのたびに整備不良や人的ミスが報告されてきた。しかし、オスプレイのように構造的な欠陥が指摘される機体が今も頭上を飛び交う。嘉手納基地では無人偵察機の配備など機能強化が顕著だ。墜落事故のリスクは65年前と何も変わっていない

 実際に2004年の沖縄国際大へのヘリコプター墜落、17年の普天間第二小学校グラウンドでのヘリ窓落下のように、奇跡的に人身被害がなかっただけで学校を巻き込む事故は繰り返されてきた

 宮森小墜落時の小学生は今では70代となる。2010年に「石川・宮森630会」が発足し、証言集の発刊など事故を風化させない運動に取り組んできた。証言はトラウマ(心的外傷)を呼び起こすつらい作業だ。体験者の思いを無駄にしてはいけない

 うるま市石川では、ゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する防衛省の計画を巡り、撤回の訴えが党派を超えるうねりとなった。計画地は住宅地に近接し、教育施設の県立石川青少年の家も近くにあった。65年前の悲劇を地域の体験として受け継いできたことが、子どもたちの将来に禍根を残さないために立ち上がる原動力になった

 記憶を語り継ぐ石川・宮森の取り組みに学び、安全な沖縄の空を取り戻そう
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コメント
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●問題解決はとっても簡単だと思いますよ、軍事費倍増を止めればよいのです。その分の税金を子供たちのため、教育のため、市民のために使えばよいだけ

2024年07月17日 00時00分52秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2024年06月22日[土])
大学改革」の名の下で、最高学府の教育・研究問題、運営費交付金を削りまくり、文系教育をつぶし、国の支配を強める。その行き着く先が《2020年の菅義偉政権による日本学術会議会員任命拒否問題》。(長周新聞)《独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる》、《基礎研究を軽視して、手っ取り早く稼げる商用技術がもてはやされるなど、学問研究の価値基準をビジネス的な数字に置き換える軽薄な改革がもたらした低レベル化というほかない》。
 西田直晃記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/東大が値上げしたら次は広島大か 「最大の利害関係者は学生のはずなのに秘密裏に…」国会内で学生ら怒りの声】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/333647?rct=tokuhou)によると、《東京大が検討中の授業料値上げを巡り、反対する学生団体などが14日、国会内で集会を開いた。「家計と大学という、物価高に苦しむ当事者同士で負担を押しつけ合うことは悲劇」として、国に相応の予算措置を求めた。同様に値上げの可能性が浮上している広島大の学生も登壇し「教育格差が深刻化する」と懸念した。(西田直晃)》。

 《「国立大学の研究資金が1人当り年間平均40数万円」…》…理系であれば、光熱費で一発で吹き飛ぶほどの雀の涙。
 問題解決はとっても簡単だと思いますよ、軍事費倍増を止めればよいのです。その分の税金を子供たちのため、教育のため、市民のために使えばよいだけです。大学での軍事研究など論外だ。戦争や兵器でカネ儲けするような落ちぶれた、醜悪な国になってはいけない。消費税制も止める。適正に課税する。ドアホノミクスの失敗を認め、すがっちやキシダメ首相の政を全て見直す。「利権」「裏金」「脱税」党やお維の泥棒・犯罪者・反社たちを追放する。真っ当な政治や経済を取り戻す。その第一歩が東京都知事選…。
 【国の未来のため大学予算増額を 国大協「もう限界」と訴え 研究者育たず学術は崩壊 【声明全文】】(https://www.chosyu-journal.jp/kyoikubunka/30851)。《国立大学協会(永田恭介会長)が7日、「我が国の輝ける未来のために」と題する緊急の声明を公表した。国立大学の活動を支える運営費交付金の削減が続くなかで、物価高騰や円安などが経営基盤を悪化させており、いまや限界を迎えていると訴える内容だ【下別掲】。今月中に閣議決定が予定される政府の「骨太の方針」や、文科省の来年度政府予算案の概算要求(8月)に運営費交付金の増額を盛り込むよう訴えると同時に、国立大学の窮状を国民に知らせ、世論を喚起することを意図している独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる》。

 《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減 (NNNドキュメント)、《研究者使い捨てを容認する社会…研究を担う人を軽く扱い、コストと見ている》(こちら特報部)。この国は病んでいると思う…かたや、軍事費倍増し、軍事研究せよと…。少子化の折、徴兵制でも布いて…食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね

   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●「詐欺や脱税」に総務相や法相がお墨付き… 
      自民党では白紙領収書に「(法的に)問題はない…」!?
   『●脳内回路は大丈夫?? 自民党若手の脳内では、 
          「憲法学者達<<百田尚樹氏」という訳だ!?
   『●甘~い利を得た人が「私の件は決着した」!?: 
       「冗談」や「馬鹿」も「休み休み」言われたのではね…
   『●何度目かの「指摘は重く受け止めますが、
      法的には問題がありません」ごっこ by 下村博文元文部科学相
   『●《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相の系譜の酷さ…
        《受験利権のコントロールが目的だったのではないか》?
    《★だが文科相は第2次安倍内閣以降、下村博文馳浩松野博一
     林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の
     指定席となっている。表向きは道徳教育の積極導入などだったが、
     実態は受験利権のコントロールが目的だったのではないか
     と疑われても仕方があるまい》

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
       97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…

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https://www.chosyu-journal.jp/kyoikubunka/30851

国の未来のため大学予算増額を 国大協「もう限界」と訴え 研究者育たず学術は崩壊 【声明全文】
2024年6月18日

     (京都大学)

 国立大学協会(永田恭介会長)が7日、「我が国の輝ける未来のために」と題する緊急の声明を公表した。国立大学の活動を支える運営費交付金の削減が続くなかで、物価高騰や円安などが経営基盤を悪化させており、いまや限界を迎えていると訴える内容だ【下別掲】。今月中に閣議決定が予定される政府の「骨太の方針」や、文科省の来年度政府予算案の概算要求(8月)に運営費交付金の増額を盛り込むよう訴えると同時に、国立大学の窮状を国民に知らせ、世論を喚起することを意図している独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる。

 2023年度、春に唯一の国立総合芸術大学である東京芸術大学が、ウクライナ危機などに端を発した光熱費の高騰でどうにもならないということでピアノ5台を売却して年間12万円ほどの調律費を節約したほか、「電気代を稼ぐコンサート」という身も蓋もない名称のコンサートを開催。同年10月には金沢大学がキャンパス内の老朽化したトイレを改修するためにクラウドファンディングで異例の寄付集め(目標額300万円)をおこなうなど、国立大学がいかに金銭的に窮しているかを世間に知らしめるできごとが立て続けに起こった。

 国立大学協会が発した声明では、教職員の人件費や研究費に充てる運営費交付金が減額されたままのなかで、近年の光熱費・物価の高騰などで実質的に予算が目減りし続け、各大学が危機的な財務状況に陥っていることを明らかにし、そのなかで質の高い教育研究活動を維持・向上していくために外部資金やみずから収入を増やす努力も進めているものの、もう限界であると訴えている。

 国立大学は2004年度に小泉政府のもとで独立法人化され、2015年度まで国から支給される運営費交付金は1%ずつの削減が続いた。2020年度からは横ばいだが、独法化時点の2004年度に全体で1兆2415億円だったものが、24年度には1兆784億円と13%減っており、その額は中堅・地方大学20大学分に相当する【グラフ①】。

 一方、法人化時には想定されていなかった、高年齢者の再雇用人件費や消費税率の引き上げ、固定資産税や情報システム費用といった義務的経費は増加し、社会保険料も法人化時点より4%以上増加するなど、経費は上昇の一途を辿っている【グラフ②】。それに加えて、近年の物価高騰や円安などが基盤経費を圧迫し、実質的に予算が目減りし続けているという。

 政府は運営費交付金を削減する一方で「選択と集中」「競争と評価」を掲げて、目先の成果が期待される分野など財界や国の求める研究で業績を上げた大学に重点的に研究費を配分するようになり、そうではない基礎研究などは切り捨てられてきた。しかも「選択され集中される案件の多くは期限付きプロジェクトであり、その増加によって若手研究者の不安定な雇用が拡大し、ポスドク問題を生み出した

 この状況は今も続いている改正労働契約法の施行から10年を迎えた昨春、10年働くと無期雇用を申請する権利が得られるはずだった研究者や研究支援員が大量に雇い止めされたことは記憶に新しいが、国立大学協会が示した資料によれば、40歳未満の若手では、2023年で任期付き雇用が59・3%と6割に迫っているグラフ③】。

 修士課程、博士課程に進学する学生は減少を続けており、人口100万人当りで見ると修士号の取得者はもっとも多いアメリカの8分の1博士号はドイツの半分に満たないグラフ⑥】。それは、日本の研究力の低下となって如実にあらわれている。武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は「研究面ではホームランが打てなくなった研究者は、安直な内野越えのヒットばかり狙うようになり、短期的な研究成果にこだわらざるをえなくなった」(本紙2023年1月8日付)と指摘している。

 国立大学協会は、修士課程の約60%、博士課程の約70%を国立大学の学生が占め、また国立大学の全学生の約65%が3大都市圏以外の学生であり【グラフ④ 】、高等教育や地域における人材育成の拠点となっていることを強調しており、国民に対し、人材の育成・輩出という役割をこれまで以上に果たしていく決意とともに、危機的な財務状況の改善に対する理解と共感、協働を呼びかけている


米国式大学運営の導入 軍学共同へいざなう

 小泉政府から始まった大学改革は、新自由主義を基調とするアメリカ式の大学運営を日本に持ち込もうとするものだった。それは企業や個人の投資や寄付によって大学が自己資金を集め、その運用益で大学の運営費を調達するというもので、資金運用のプロが雇われ、経営陣にも企業からの出向者が増えた

 また、大学の授業料が基本的に無料であるヨーロッパの大学とは対照的に、アメリカの大学は授業料を引き上げ、支払い能力のある学生学生ローンの借り入れを含むを呼び込んできた。同じく日本の国立大学の学費も、運営費削減にともなって1975年には3万6000円だったものが2000年には34万円に、現在では54万円にまで上昇しており、物価高騰を受けて東京大学など一部国立大学ではさらなる値上げも検討されている。

 こうして大学を兵糧攻めしながら、ここ10年で本格化してきたのが、研究者の軍事研究への囲い込みだ。2014年に安倍政府は学校教育法を変えて「大学の重要事項を審議する機関であった教授会を「学長からの諮問事項を審議し意見を述べる機関に格下げし、人事や予算決定の権限を持っていた教授会から権限を剥奪して、大学の自治を弱体化させた。

 さらに2015年には国立大学に対して「役に立たない人文社会学系や教員養成系の学部や大学院について、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとすると通知基礎研究や人文系など、目先の利益につながらない分野を切り捨てる一方で、防衛装備庁による「安全保障技術推進制度をスタートさせた当初3億円だった予算は104億円まで増額している。経済安保法制の立法化が企まれるもとで、学術研究機関にも多額の研究費と引き換えにして政府による統制の手が伸びている。

 岸田政府になって以降、研究者の頬を札束で叩くような形で、その動きは一層進んでいる。2022年5月、「軍事技術開発への研究者の動員という言葉を露骨に使い、「経済安全保障推進法」が成立した。その重要な柱として「特定重要技術開発支援」があり、このために5000億円の基金を用意することになっている。20年間に削減された国立大学の運営費交付金1600億円がいかにわずかな金額であるかを示している。ここでは海洋領域、宇宙・航空領域、領域横断・サイバー空間領域、バイオ領域の4つの領域を設定し、20の先端技術にかかわるプロジェクトを官民協議会を組織して進めようとしており、そこに研究者を誘い込む算段だ。

 同じ時期に成立させた「国際卓越研究大学法」(通称・稼げる大学法)では、財政投融資をおもな原資にした10兆円規模の大学ファンドを設立し、その運用益から3000億円を上限に配分するという「鼻先にんじん的なメニューを打ち出した。初めての公募となった2023年春には10校が応募したものの各大学内で反発が高まり、認定されたのは東北大学1校。東大など複数の大学が、今年度に予定される次の公募に再チャレンジする意向を示している。

 「国際卓越研究大学」に認定されれば、大学ファンドからの助成を受けるかわりに、学外者でつくる経営意思決定機関学長を解任できる権限など、人事権を持つの新設や、3%の事業成長が求められるなど、非常に強い統制を政府から受けるようになる。そして、ファンドからの助成額の決定のうえで、「外部資金の獲得実績」などの条件があり、認定大学が「外部資金獲得」の名の下に、安全保障技術研究推進制度など軍事研究に参加せざるを得なくなることも指摘されている。

 いずれ政府は、アメリカのように既存の大学や研究所から切り離された、もっぱら軍事研究をおこなう研究所を設置することも検討していると指摘されており、原発事故を契機にして住民の離散が進んだ福島では「福島イノベーション・コースト構想きな臭い案件として注視されている。これに関連するイベントでは「研究開発費が7億円出る」「ロボット1台当たり100万円、最大15台1500万円まで出る」などと宣伝されていた。

 「国立大学の研究資金が1人当り年間平均40数万円」ともいわれるなかで、桁違いの資金をちらつかせて研究者を軍事研究に誘い込む動きを見れば、運営費交付金1600億円を復活させることなどたやすいことは明らかといえる。

 2023年11月には、国立大学法人法が改正され、一定規模の国立大学に政令で「運営方針会議という新たな合議体文科大臣の承認を得た委員で構成の設置を義務付け、運営方針通りに大学運営がされているかどうかを学長に3カ月ごとに報告させ、運営方針に従っていないと見なされる場合は、学長に改善措置を指示する権限や、実質的な解任権限まで持たせることになった。役員会など学内構成員は大学運営や大学内部の資源配分について発言する権限は奪われることになり、大学自治の主体であるはずの学内組織を形骸化させる措置となっている。

 文部科学省の報告書によると、日本の研究者数の合計は中国、アメリカに次いで世界第3位だが、世界で最も多く引用された論文の上位10%に入る日本の研究論文のシェアは6%から2%にまで低下。発表論文数も世界で5番目に多いが、引用数で上位10%に入る研究論文の数は13位に転落するなど、国際的な地位低下に対する懸念が高まっている。基礎研究を軽視して、手っ取り早く稼げる商用技術がもてはやされるなど、学問研究の価値基準をビジネス的な数字に置き換える軽薄な改革がもたらした低レベル化というほかない。

 日本社会の発展と繁栄のために、各分野の人材を育成することは大学の使命である。政府が目先三寸の政治目標のためそれを歪め、土壌を破壊することは国の将来を切り拓く可能性の芽を摘むことであり、必要なことは公共の福祉に資する学術研究の土台と独立性を国として保証することである。


○     ○


【国立大学協会声明】我が国の輝ける未来のために

1、国立大学の覚悟

 天然資源に乏しい我が国にとって、最も重要なのは人材であり、社会と産業を動かす科学技術の進歩です。大学は、高い能力と見識を備え、未来を創造する人材の育成と、高度で先端的な研究の推進に重要な役割を果たしてきました。その中でも国立大学は、創設以来、世界最高水準の教育研究の実施や重要な学問分野の継承・発展、すべての都道府県に設置され全国的な高等教育の機会均等の確保、グローバル人材の育成といった役割を担ってきました。これからも国立大学は、我が国の研究力の源であって、我が国全体の、そして各地域の文化、社会、経済を支える拠点であり、産業、教育、医療、福祉などに十全の責務を負っていく覚悟です。


2、国立大学を取り巻く財務状況の悪化

 国家予算が厳しさを増すにつれ、国立大学の活動を支える基盤経費運営費交付金は減額されたままです。加えて、社会保険などの経費の上昇、近年の物価高騰、円安などにより基盤経費を圧迫し、実質的に予算が目減りし続けています。また、働き方改革の実現のため、大学教職員、学校教員や医師を確保する必要も出てきました。その中にあっても質の高い教育研究活動を維持・向上していくために、寄付金などの外部資金や自ら収入を増やす努力も進めています。そうして、我が国の課題、また地球規模の課題の解決に、教育と研究を通じて全力で取り組んできました。
 しかし、もう限界です


3、輝ける未来への協働

 我が国の教育研究の根幹をなす86の国立大学は、輝ける未来に向けて、以下のことに取り組みます。
 ①博士人材などの高度人材の養成をさらに進め、輝ける未来創造を牽引します。
 ②社会人や女性、外国人など多様な人材を受入れ、多様性の時代を牽引します。
 ③全国の大学進学率の向上に努め、国全体の知のレベルを上げて、地域社会とグローバル社会を牽引します。


4、国民の皆様へのお願い

 このように、国立大学はこれまで以上に大きな役割を果たして、我が国全体のさらなる発展を支え、豊かな社会を実現していこうとしています。国立大学の担うこのミッションは、国や地域、産業界や自治体を含む社会全体、そして国民の皆様一人ひとりに、積極的に参加いただき、ともに協力していくことにより、実現していくことができます。
 国立大学の危機的な財務状況を改善し、我が国の輝ける未来を創り出すために、皆様の理解と共感、そして力強い協働をお願いする次第です。

令和6年6月7日

                   一般社団法人 国立大学協会理事会

(参考)
一般社団法人 国立大学協会理事会メンバー永田恭介(筑波大学長)、寳金清博(北海道大学長)、藤澤正人(神戸大学長)、益一哉(東京工業大学長)、佐々木泰子(お茶の水女子大学長)、西川祐司(旭川医科大学長)、冨永悌二(東北大学長)、松岡尚敏(宮城教育大学長)、田中雄二郎(東京医科歯科大学長)、林佳世子(東京外国語大学長)、梅原出(横浜国立大学長)、牛木辰男(新潟大学長)、和田隆志(金沢大学長)、上田孝典(福井大学長)、松尾清一(東海国立大学機構長)、湊長博(京都大学長)、西尾章治郎(大阪大学長)、中島廣光(鳥取大学長)、河村保彦(徳島大学長)、仁科弘重(愛媛大学長)、石橋達朗(九州大学長)、兒玉浩明(佐賀大学長)、小川久雄(熊本大学長)、田野俊一(電気通信大学長)、藤井輝夫(東京大学長)、中野聡(一橋大学長)、岡本幾子(大阪教育大学長)、塩﨑一裕(奈良先端科学技術大学院大学長)、越智光夫(広島大学長)、浅井祥仁(高エネルギー加速器研究機構長)、位田隆一(専務理事・前滋賀大学長)、村田善則(常務理事・事務局長)
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●《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」》

2024年06月25日 00時00分36秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


(2024年06月23日[日])
沖縄「慰霊の日」。沖縄では、《慰霊の日を前に増える沖縄メディアの報道は「6月ジャーナリズム」なのか》(金口木舌)。着々と軍事要塞化=《標的の島へと…。相変らず、日々、美ら海に土砂をぶちまけ続けてている。ドブガネ。新基地は完成しないし、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりの辺野古。辺野古は単なる破壊「損」。《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)。
 再度引用。昨年の琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙している暇はない】によると、《「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう》、《沖縄は戦後78年の慰霊の日を迎えた。100年、200年と「戦後」を重ねていくために沖縄メディアに沈黙している暇(いとま)はない》。

 それにしても、先週6月16日[日]の沖縄県議会選挙、投票率も低く、また、大変に大変に残念な結果に。悔しくて仕方ない。玉城デニー沖縄県知事が《辺野古の新基地建設に関しては「移設反対は揺るぎない思いこれからもできうることはしっかりと取り組んでいきたい」と強調》したことがせめてもの救いではあるが、ニッポン政府のごり押しを止めることがより一層困難に。決して普天間は返還されず、日々ドブガネし、出来もしない新基地建設のために、美ら海に土砂をぶちまける愚行が続く。軍事費は倍増され、戦争を煽る。番犬様の下請けとして軍需産業で生きていこうというさもしい国、情けない国に落ちぶれたニッポン。平和憲法はどこに行ってしまったの? (琉球新報社説)《日本は戦争ができる国づくりから戦争準備へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する》。狂った自公政権によって沖縄に《多少の犠牲は仕方ない》《軽んじられる命》が押しつけられる。わずかな希望の光《ミュニシパリズム地域自治主義)》の芽も、沖縄では摘み取られる…。(琉球新報社説)《私たちに求められているのは戦う覚悟を拒み平和を築く意思と行動》。
 《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓を沖縄ほど、身にしみている方々は居ないと思うのだが。沖縄県内での《基地のたらい回し》って、そんなイジメ・差別をやる政府って一体何?

   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
      の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)
    《香山リカ×三上智恵対談…》《ただ、遺族感情はそれとは別です。
     久高良夫さんという戦死した少年兵のお母さんが唯一、村上さんに
     食って掛かった人でした。「何でおまえが生きているんだ」とつかみ
     かかったという話を、映画の中で弟さんがしています》

   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
      伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
                 「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
      国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》
   『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、
     食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》
   『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念
     日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》
   『●辺野古破壊について玉城デニー沖縄県知事「移設反対は揺るぎない思い」と
     強調…日々膨大なドブガネし、美ら海に大量の土砂をぶちまける愚行が続く

 軍事費倍増、沖縄で自衛隊基地をどんどんと増強…「平和」を築く気はあるのか?
 琉球新報の記事【沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html)。《沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁平和祈念公園では、県と県議会が主催する …》。

 対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。
 沖縄タイムスの【[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334)。《学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは多くの教え子を死なせ、自分は生き残ったと自責の念にとらわれ、生前、私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという》。
 琉球新報の【<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html)。《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない。むしろ「新しい戦前と呼ばれる状況に抗(あらが)ため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう》。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334

[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を
2024年6月23日 4:01

 県内各地に慰霊塔や慰霊碑があり、地域や団体による慰霊祭が、6月23日の「慰霊の日」前後に執り行われる。

 この日に合わせて、企画展や芝居の上演、講演会、講座など平和を考える催しもめじろ押しだ。

 沖縄戦体験は、沖縄にとって地域アイデンティティーの核である

 広島・長崎の被爆体験や東京・大阪などの空襲体験と、住民を巻き込んだ沖縄の地上戦体験は、多くの民間人が犠牲になったという点では共通するが、その質は異なる

 米国の2人のジャーナリストの証言を紹介したい。

 80年前の1944年6月、サイパン戦を取材した米誌タイムのシャーロッド記者は従軍日誌に書き記した。

 「サイパン島戦こそ、あらゆる戦争中でもっとも残忍なものであった

 日本軍にとってサイパン戦は多数の民間人を巻き込んだ最初の地上戦だった。沖縄県人の戦没者だけでも約6200人に上る。

 沖縄戦を取材した米紙ニューヨーク・タイムズのボールドウィン記者は指摘する。

 「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ

 2人の文章が同じような表現になっているのは、サイパンでも沖縄でも、目を覆いたくなるような惨劇が起き、多くの民間人が犠牲になったからだ。

 サイパン戦や沖縄戦で表面化した「戦争と民間人保護」の問題は、ウクライナやガザの戦争にもつながる現代の課題でもある。


■    ■


 多くの民間人が犠牲になっただけではない。

 沖縄戦のもう一つの特徴は、子どもや親きょうだい友人を死なせ自分が生き残ったことに罪責感を抱き、心身の不調を来す人が多かったことである

 心の傷、心的外傷のことをトラウマという。住民を巻き込んだ激烈な地上戦は、生き残った人々の中に深い心の傷を残した

 学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは多くの教え子を死なせ、自分は生き残ったと自責の念にとらわれ、生前、私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。

 蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという。


■    ■


 慰霊の日のきょう、糸満市摩文仁沖縄全戦没者追悼式が開かれる。

 慰霊の日は県条例によって「平和を希求し、戦没者の霊を慰める」日だと定められている。

 戦争で生き残り、米軍統治下の沖縄で新たな苦難に直面し、それでも希望を失わず、語り部として平和の尊さを若い世代に伝え続け人生を全うした人々に対しても、慰霊の日に感謝の気持ちをささげたい。

 平和創造の次の一歩を踏み出す誓いを込めて。
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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html

沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日
公開日時 2024年06月23日 12:39
更新日時 2024年06月23日 16:10
宮沢之祐

     (沖縄全戦没者追悼式であいさつする玉城デニー知事=23日午後、
      糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影)

 沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁平和祈念公園では、県と県議会が主催する沖縄全戦没者追悼式が開かれた。

 玉城デニー知事は平和宣言の中で「自衛隊の急激な配備拡張が進み、県民は強い不安を抱いてる」と、国が沖縄で進める防衛力強化に言及。参列した岸田文雄首相らを前に「沖縄の現状は、無念の思いを残して犠牲になられた御霊を慰めることになっているのか」と問いかけた。

 式には遺族らに加え、額賀福志郎衆院議長や尾辻秀久参院議長も参列。正午の時報と共に黙とうした。

     (沖縄全戦没者追悼式で正午の時報に合わせ黙祷する人たち
      =23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影))

 玉城知事は平和宣言で「抑止力の強化が地域の緊張を高めている」とした上で、平和を願う沖縄のこころを国内外に発信することが世界の恒久平和につながると指摘。しまくとぅばと英語を交え、交流による信頼関係の構築を訴えた

 また、県遺族連合会の我部政寿会長は、終戦から79年がたつ中、遺児の平均年齢が83歳となった組織の維持の難しさに触れつつ「二度と戦没者遺族を出さないという強い信念をもって、これからも活動する」と誓った。

 沖縄戦などで亡くなった人の名前を記す同公園の「平和の礎」には、今年も181人の追加があり、刻銘総数は24万2225人に。日曜の慰霊の日とあって訪れる人は早朝から途切れず、碑の前には手向けられた花束が並んだ。(宮沢之祐)


>>【全文】玉城デニー知事による平和宣言
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html

<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け
2024年06月23日 05:00

 戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。

 年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない

 むしろ「新しい戦前と呼ばれる状況に抗(あらが)ため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう。

 日本は戦争ができる国づくりから戦争準備へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する。

 集団的自衛権の行使を可能とする憲法の解釈変更敵基地攻撃を可能とする安全保障3文書の閣議決定によって日本の防衛政策は大転換した。それに続く「特定利用空港・港湾」指定、米軍基地自衛隊基地周辺を対象とした土地利用規制法地方に対する国の指示権を拡大する改正地方自治法なども警戒すべき動きだ。

 これらは国家総動員法軍機保護法などと重なる言論の自由を制限し、人的・物的資源を国に集中する法制度が戦時体制を支えたのである。

 沖縄の島々では自衛隊増強と米軍基地の機能強化が進んでいる。ミサイル攻撃を想定した住民参加の避難訓練も実施された。この動きも戦前期の沖縄と重なる

 1941年に中城湾、西表・船浮で臨時要塞(ようさい)が築かれる。44年3月の32軍創設以後、飛行場整備や陣地構築が急速に進み、沖縄が本土防衛の防波堤に位置付けられた今日の軍備増強も沖縄を中国の脅威に対する防波堤として想定しているのではないか

 防衛省・自衛隊の動きも気になる。沖縄の陸自第15旅団は公式ホームページに牛島満32軍司令官の「辞世の句を載せ、問題視されている。今年1月には陸上自衛隊幹部ら数十人が靖国神社を集団参拝した。日本軍との連続性を疑わざるを得ず、平和憲法の精神にそぐわない

 教育の分野では皇国史観に偏重した令和書籍の中学校歴史教科書が検定に合格した。沖縄戦に関して旧制中学校・師範学校生の戦場動員志願というかたち」、特攻隊員の戦死散華」と記述している。子どもたちに軍国主義を植え付けた戦前の国定教科書をほうふつとさせる。

 政治家の発言に驚かされる。中国を念頭に抑止力向上を主張した昨年8月の麻生太郎元首相の「戦う覚悟」発言は波紋を広げた。県内でも糸数健一与那国町長が今年5月の講演で「一戦を交える覚悟を説いた

 私たちに求められているのは戦う覚悟拒み平和を築く意思と行動

 新たな戦争犠牲者を出す事態を回避できるか。私たちは時代の分岐点に差し掛かっていることを戦後79年の「慰霊の日」に確認したい。
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●お維のお祭り会場でのメタンガス引火爆発事故、消防連絡は4時間半後、そして、クジラの「淀ちゃん」死体処理の闇…お維の《あらゆる腐敗が爆発》

2024年05月28日 00時00分24秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(2024年05月22日[水])
相も変わらず、お維の《あらゆる腐敗が爆発》(適菜収さん)中。醜態曝すお維。
 さすが今西憲之さん。dot.の記事【なぜクジラの「淀ちゃん」死体処理に8000万円? 維新と近い業者が受注 大阪市のテキトーな理由【内部文書入手】/今西憲之】(https://dot.asahi.com/articles/-/222729)。《AERA dot.編集部は、大阪市の大阪港湾局内で交わされたS社との交渉などについてのメールや、弁護士と相談した際のメモなどの内部資料を入手した。これを見ると、市監査委員が〈強く疑念を抱かざるを得ない〉とした、港湾局のデタラメぶりが明らかだ》。

 お維の《あらゆる腐敗が爆発》(適菜収さん)し、藤永のぶよ(藤永延代)さんが指摘した爆発事故発生…その顛末。《今回は子どもたちが動員される万博会場で爆発事故が起きかねないという、人命がかかった重大問題だ》(リテラ)…藤永のぶよ(藤永延代)さんが指摘していた通りのことが発生。《「死者が出なくてよかった。爆発するで、とずっと言うてきて、やっぱりそのとおりになったやんかと憤る。…「開幕までにガスが出なくなるわけではないごみから出るガスを吸って体に良いわけがないこの場所を会場にしたこと自体が悲劇ここ使こたらあかんのちゃう?」》。こんな所に子供たちを無料招待という名の動員なんてあり得ないこと。親御さんに不安が広がることは必至だ、大阪マスコミがきちんと報道すればね…。(アサヒコム)《現場一帯はもともと可燃性のメタンガスが発生しており、児童生徒の招待事業をめぐっても、リスクを指摘する声があがっています
 で、その顛末がコレ。お維は大した事故ではないと主張したいようだが、事故現場のアノ写真の周辺状況が開示されない理由は何? 被害を隠蔽しているのではないですか。……と思っていたら、周辺の写真も出てきました。そりゃぁ、隠蔽していたと言われても仕方ないです。
 アサヒコムの記事【万博会場メタンガス爆発、消防連絡は4時間半後 高濃度一酸化炭素も】(https://www.asahi.com/articles/ASS5M1CH4S5MOXIE037M.html)によると、《2025年大阪・関西万博会場(大阪市此花区)の工事現場で3月、メタンガスが原因とみられる爆発火災があり、施工業者から市消防局への連絡が、発生から約4時間半後だったことがわかった。市への情報公開請求で開示された消防記録から明らかになった》。

   『●「万博より被災地復興を」「万博の予算を被災地に」…アノ三代目司会者
     の下、『探偵!ナイトスクープ』に三代目大阪「ト」知事がパクパク登場
   『●世界中の《人を呼んで祭りをする会場にはそもそも不向き…ゴミ処分場とし
     ての優位性は、祭り会場としては最悪の欠陥…「ゴミの島 夢洲の正体」》
   『●お維祭り工事現場で懸念されていたガス爆発事故…自見英子万博担当相「仮
     に今後、工事に伴ってメタンガスが発生した場合には、施工者が直ちに…」
   『●《「機能性表示食品」制度の創設を強く提言し、議論を主導させた人物が、
     安倍首相と昵懇の関係にあったからだ。その人物とは、大阪のバイオ製薬…》
   『●お維祭り工事現場でガス爆発事故…こんなゴミの島夢洲・大阪万博に子供た
     ちを招待という名の動員なんてあり得ない、親御さんに不安が広がることは必至
   『●お維「政治屋」塾で、一体何を「学び、感じ、世界を広げる」のだろう  
     か? お維祭りやカジノのように税金を「パクパク」する方法ですか?
   『●《「このまま強行すれば『大阪アホ万博』」…巨額の税金を投入して、
     7割もの人々が不要だと回答するお祭りにどれほどの意味があるのか?》
   『●お維の《あらゆる腐敗が爆発》(適菜収さん)…《爆発が起きているのに
     「もともとガスが出るというのはみんなわかっている」…開き直り》(リテラ)
   『●《署名の約83%が同一筆跡や故人名》…愛知県知事「リコール不正署名」
      問題=「リコール署名偽造」事件、これも重要な、数多のお維案件の一つ

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https://dot.asahi.com/articles/-/222729

なぜクジラの「淀ちゃん」死体処理に8000万円? 維新と近い業者が受注 大阪市のテキトーな理由【内部文書入手】
2024/05/18/ 08:00
今西憲之

     (海底に沈められるため船に載せられた「淀ちゃん」の死体)

 2023年1月、大阪湾の淀川河口付近に、体長約15メートルのマッコウクジラが入り込んだ。時折潮を吹く姿がメディアで取り上げられ、「淀ちゃん」と呼ばれて親しまれたが、大阪湾から出られないまま数日で死んでしまった。問題となったのは、その死体の処理だった。


     (【写真】「淀ちゃん」の処理を決めた当時の大阪市長だった
      松井一郎氏)

 死体の処理方法について、当時の松井一郎・大阪市長は23年1月17日、記者団にこう言った。

「海から来たクジラ君ですから、亡くなってしまったら海に帰してあげたい」

 クジラの漂着は年間数百件あるが、死体処理をする場合、ほぼすべて「埋設」や「焼却」処分されている。だが、大阪市は同年1月19日、松井市長の言葉どおり、クジラの死体を作業船に積み込み、引き船で引いて紀伊水道沖まで運び、約30トンの重りをつけて海底に沈めた。


■1年たって浮かび上がった「淀ちゃん」問題

 この「淀ちゃん」問題が再浮上したのは、それから1年たった今年の2月だった。

 「淀ちゃん」の死体処理費用について、市は約3700万円と見積もっていたが、委託業者のS社と、その倍以上の8019万円で随意契約を結んでいた。市入札等監視委員会がこの契約が適正だったか調査すべきだと指摘し、市民からも住民監査請求が出された。

 これを受けて調査した市監査委員は4月26日、横山英幸・大阪市長に、

 〈本件契約は、8,000万円という金額ありきで、本件委託業者との価格交渉が進められてきたと強く疑念を抱かざるを得ない

 として、S社との契約の手続きや根拠の再調査や、契約金額が不適正である場合は関係した職員への損害賠償請求などの措置を求める、異例の勧告を出したのだ。

 AERA dot.編集部は、大阪市の大阪港湾局内で交わされたS社との交渉などについてのメールや、弁護士と相談した際のメモなどの内部資料を入手した。これを見ると、市監査委員が〈強く疑念を抱かざるを得ない〉とした、港湾局のデタラメぶりが明らかだ。


随意契約理由の「ストーリーを考えてみた」

 「淀ちゃん」が死んでいるのが確認されたのは23年1月13日。その日に港湾局内で交わされたメールには、次のような記述がある。(文中の固有名詞など一部を改変)

〈クジラの件ですが、M課長から電話があり、
 ◆市長・知事判断で、海洋投棄に決定した。
 ◆契約方法は、緊急で随意契約をしたいとのこと〉
〈契約相手方はS社に相談したとのことだった〉
〈随意契約するにしてもS社に発注する理由が必要ですが、(略)適当に考えておきます〉

 まず問題なのは、死体の処理方法について十分な検討もないまま、当時の松井市長と大阪府の吉村洋文知事の判断で「海洋投棄」処分に決めたことだ。松井前市長が記者団に「海に帰してあげたい」と言ったときは、すでに海に沈める方針を決めていたことがわかる。

 しかし、水産庁の「鯨類座礁対策マニュアル」によると、「海底沈下」は「最も困難が伴う」方法とされる。前述のとおり、クジラの処分は大半が「埋設」「焼却」で、費用も安く済む。実際、今年2月に大阪湾の堺泉北港で体長15メートル超のクジラが死に、大阪府が陸上での埋設処分をした費用は約1500万円と公表されている。

 さらに問題なのは、処理業者にS社を選定し、随意契約することを先に決めており、後から〈適当に考えて〉理由をつけようとしていることだ。死体処理には緊急性があり、入札の時間はなかったとはいえ、S社以外にも業者があったことはメールなどからもわかる。

 この後、港湾局は緊急な事業としてS社にクジラの死体処理を依頼した。

 1月15日付で港湾局の海務課長(当時)が送ったメールは、「クジラ処理業務の随意契約理由」という件名だった。そこでは、

〈件名について、ストーリーを考えてみたので、確認してください〉

〈大阪港の引き船業者は、S社、T社、H社の3社のいずれか。T社は大阪湾でしか運航できない船しか持っておらず、H社は1隻しか引き船を持っていない。S社に確認したところ、請け負えるとのことであったので、S社と契約することにした。こんな感じでどうですか?〉

 と、後から作ったS社との契約理由の「ストーリー」が記されていた。しかし、そもそも大阪港のタグボートの引き船事業者に限定する理由はなく、市の監査結果では「大阪港に常駐している業者である必要性が真にあったのか」と疑問視されている。


■「とんでもないぼったくりですね」

 クジラの処理は緊急性があったため、この段階ではまだ市とS社の契約は締結されておらず、海底沈下の後に、港湾局とS社が価格交渉を進めた。だが、市の見積もりが約3700万円だったのに対し、S社の見積額は倍以上の約8600万円と差が大きく、交渉は難航した。

 このころ港湾局内で交わされたメールには、
〈言い方は悪いですが、とんでもないぼったくりですね〉
〈一連の作業のリスクは、すべて本市のリスクであり、S社がリスクを負っているわけではないので、どう考えても単価を上げすぎです〉

 などと書かれている。

 しかし、次第に港湾局の経営改革課長が、S社に沿った方向で話をまとめようとし始める。

〈(海務課とS社の交渉は)金額には大きな開きがあり、決裂する可能性が高く、(略)最終的には裁判も視野に入れている、とのことでした。海務課は(略)役所の論理だけで相手方に話をしているので、結局、金額以前に、「交渉」になっていません。(略)地元企業との関係悪化は非常によくないと思います〉(3月3日付)
〈こちらから泣きついておいて、金額は高いから払えない、はあり得ません。(略)積み上げではなく、頭の金額を確定させて、それに基づいた外向きに説明できる積算を作るしかないと思っています〉(3月4日付)


■「選挙前のこの時期に、リスクがある」

 このころ、政界引退を表明した松井市長にかわる次の市長を決める選挙が4月に迫っていた。大阪市長選には、松井市政の継承を掲げた大阪府議の横山氏が大阪維新の会から出馬を表明していた。

 港湾局が弁護士と3月24日に相談した際のメモでは、港湾局も弁護士も、選挙に悪影響を与えないよう気を使っていることがわかる。港湾局は次のように相談している。

〈選挙前のこの時期に、業者側は報告書の作成をしており、マスコミや市議会議員、市長にもばら撒くと言っており、金額以外にも本市事務の遅れ等を指摘されるなどリスクがある〉
〈業務をさせておいて、契約もせず、金額を払わないとマスコミに面白おかしく書かれるリスクもあると思っている〉
7000万円以上の本市積算案を作成したので確認して欲しい〉

     (当時、松井・大阪市長が引退表明しており、後任を決める
      選挙が近いことも港湾局は気にかけていた)

 これに対して弁護士は、

〈7000万円の金額で根拠もしっかりしているのであれば問題ないが、他の業者にヒアリングをしたり、見積額の検証が十分でない中、言い値の見積り額で払うのはリスクしかない〉
業者間の常識から外れたハーバータグ料金の見積りを採用しており、リスクはかなり高いと感じる〉
〈選挙を控えている時期でもあり、リスクはゼロではない。業者と戦うことになれば、様々な影響もあることから、市長、特別職へ早急に相談した方が良い

 などとアドバイスしている。

 しかし、この後、港湾局内に送られた3月25日付の経営改革課長のメールは弁護士のアドバイスとは異なっていた。

〈弁護士が言うのもわかりますが、比較として、サルベージの見積もりも取って、普通に作業したら日数もかかるし億単位の金額になるというのも一つの手だと思います〉
〈私の感覚では、せめて7500万円以上、できれば8000万円で持っていくべきと思っています〉

 結果的に、大阪市は3月31日付で、前述のとおり、S社と8019万円の業務委託契約を結び、支払っている。

 市監査委員の監査結果の文書では、この8000万円超の処理費用について、

〈特殊作業割増(100%)は二重計上の疑いがある〉
〈(S社との交渉記録で)清掃費を「ブラックボックス」として、契約金額を総額8,000万円に近づけるために計上することが相談されていることを鑑みると、(略)特殊清掃費の計上は不適切な計上との疑いが残る〉

 など、積算根拠に多数の疑義があり、

〈再度調査、検証すべきである〉

 としている。


■S社の創業者は維新に政治献金

 港湾局は、なぜS社にこだわったのか。

 AERA dot.編集部の取材で、S社の創業者が22年に、大阪維新の会に100万円の政治献金をしていることがわかった。また、S社側の交渉担当は、港湾局の元職員だった。この元市職員に、市とS社が交渉中の昨年1月下旬、港湾局の課長が日本酒を贈っていたこともわかっている。

 港湾局に聞くと、

「監査の結果については、調査期間が限られ、港湾局の意見が十分に伝わらず残念だ。S社は古株の会社で、港湾局でも昔から把握している。維新との関係は知らないし、随意契約に影響したことはない。日本酒を贈ったことは事実ですが、プライベートなことで契約とは関係ない」

 とのことだった。

 S社にも取材のため何度も連絡したが、

「担当者が不在」

 と繰り返すばかり。

 そこで、S社で交渉を担当した元市職員に聞くと、こう話した。

「私は大阪市の職員でしたが、辞めたのは10年以上前です。日本酒を持参した課長は知っているが、その席に私はいなかった」
「大阪市は、仕様書も出さずに緊急だというので、いわば男気を出して受けた事業。クジラの海洋投棄は、1カ月後でもいいという内容なら2000万~3000万円でもできましたが、緊急で、ほかのすべての作業を止めてあたるので、倒産のリスクまであります。総額が8000万円というのは最後までぶれていません。むちゃな積算をしていないからです。大阪市がうちを『ぼったくり』と言っているそうですが、嫌ならやめればよかっただけ。仕様書も契約書もなく、作業をしてから費用の交渉を細かくしてきたので、こちらも怒りますよ。すると大阪市は『市長選も近いから』と言い出して、政治的なこともあるのかと感じました」
「クジラの件でもめたことで、S社に迷惑をかけることになるので、私は会社を辞めました」


■「献金とクジラの処分とはまったく関係ない」

 維新に政治献金をしていたS社の創業者も直撃した。

 まず、編集部が入手したS社の「見積書」を見せると、創業者は、

「やっぱり高い。二重、三重の請求だ」

 と曇った表情を見せた。

 ――クジラ処分の費用が高すぎると疑惑になっているが。

「今、S社は息子に任せているので詳細を知る立場にない。ただ、S社の得意先の大手サルベージ会社に聞くと8000万円じゃなく、800万円でやれるともいう。なぜそんな高い随意契約になったのかな」

 ――維新に献金をしている。その関係でも疑惑の目が向けられかねないのでは。

「私は維新創設時から後援会にも入り、パーティー券も買い、家にポスターも貼っています。昨年は、もちろん大阪市長選などでも維新を応援しました。しかし、今回のクジラの処分とまったく関係はない。100万円の寄付も事実だが、私は金したから仕事くれなんてことは大嫌い。頼んだこともない。大阪市や維新も忖度することはないはず」


■「計算をやり直して大阪市に返せないか」

 ――S社を調べると大阪市の仕事を過去に受注していた形跡はなかった。

「大阪市の仕事となれば普通は入札です。うちが直接、受注することはまずない。うちの場合、役所関係の仕事があっても、大手の業者もしくは代理店がとって、その下に入る。クジラの件は大阪市から打診があり、随意契約となっていますが、いつもお世話になっている大手の業者に入ってもらって、下でやれば疑惑に思われるようなこともなかったはず。相談できる大手のサルベージ業者がいるのですがね」

 ――S社では大阪市職員のOBが担当したようだが?

「確かに大阪市から転職してきた職員はいました。その人物が市の港湾局と連絡をとり8000万円という金額に関与していたとの情報は得ている。クジラの件がマスコミで表ざたになる前後に、S社を退職したと聞いていますので」

 ――S社に連絡しても「担当者が不在」ばかりで、取材の返事がない。

「息子に任せていますから、そこの事情はわかりません。ただ、8000万円は高いでしょう、さすがに。タグボートの料金は1時間いくらときちんとした規定がある。見積書にも必要ないと思われる費用が見られ、ブラックボックスとされる船の清掃費ってどこに必要なのか理解できない。緊急性があるからと言っても異常に高すぎる。疑念の目で見られるなら、計算をやり直して大阪市に返せないものかと思います」

 大阪市の横山市長は監査委員から受けた「勧告」について、

「特殊性、緊急性がある事務で適切と報告を受けていたが、監査委員から疑惑が残ると指摘をいただき、この点は本当に申し訳ない。さらなる究明をしたい」

 と述べている。

(AERA dot.編集部・今西憲之


今西憲之
大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。
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https://www.asahi.com/articles/ASS5M1CH4S5MOXIE037M.html

万博会場メタンガス爆発、消防連絡は4時間半後 高濃度一酸化炭素も
岡野翔 甲斐江里子 箱谷真司 丘文奈 2024年5月19日 20時00分

     (爆発について調査する此花消防署が作成した「万博GW工区
      での火災時系列及び概要」(4月8日付)の一部。鹿島からの
      連絡が午後3時半だったことなどが記されている。黒塗りは社員
      の名字とみられる。)

 2025年大阪・関西万博会場(大阪市此花区)の工事現場で3月、メタンガスが原因とみられる爆発火災があり、施工業者から市消防局への連絡が、発生から約4時間半後だったことがわかった。市への情報公開請求で開示された消防記録から明らかになった。

 消防法は、①火災を発見した人は遅滞なく通報しなければならず、②全ての人は通報が最も早く届くよう協力しなければならない、と定めている。日本国際博覧会協会万博協会)は「施工業者は被害を拡大させない措置をとるなど、対応に問題はなかった」としている。


■国会でも「危険性」指摘

 市消防局や万博協会によると、爆発は3月28日午前10時55分ごろ、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)にある会場西側の「グリーンワールド(GW)工区」で建設中のトイレ棟(平屋建て約500平方メートル)で発生した。大きな音とともにコンクリート製の床がめくれ上がり、修復が必要と判断される破損箇所が、天井の一部を含めて約100平方メートルの範囲で確認された。建物の焼損はなかったとされる。

 屋内では当時4人が溶接などの作業をしていたが、けが人はいなかったという。市消防局は、溶接作業で出た火花が、配管を通すための床下空間にたまった可燃性のメタンガスに引火した可能性が高いとみて、6月にも調査結果をまとめる方向で調べている。

 イベント広場などが整備される予定のGW工区一帯は、廃棄物で埋め立てられた土地で、地中からメタンガスなどが発生している。万博会場のメタンガスをめぐっては、昨年11月の参院予算委員会で質疑が交わされるなど危険性が指摘されていた


火災科学の専門家は…
以降の記事では、大阪市が開示した消防記録の内容や、ガス爆発に詳しい桑名一徳・東京理科大学教授の見解をお伝えします。現場一帯はもともと可燃性のメタンガスが発生しており、児童生徒の招待事業をめぐっても、リスクを指摘する声があがっています。……
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●沖縄《うるま市石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画》を政府が断念、しかし、《県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回し…》

2024年04月28日 00時00分51秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


(2024年04月22日[月])
県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回し》 ← 《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓を沖縄ほど、身にしみている方々は居ないと思うのだが。沖縄県内での《基地のたらい回し》って、そんなイジメ・差別をやる政府って一体何?

   『●三上智恵監督『戦雲 (いくさふむ)』…《多少の犠牲は仕方ない…
     その多少って誰のこと?》《「軽んじられている命」があるのでは》
   『●沖縄イジメ…《米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外…墜落であらわにな
      った不条理さ》の記憶、そして、《軍隊は住民を守らない》という教訓
   『●《沖縄の人にとって春は心がザワザワする季節…県民の4人に1人が犠牲
     に…。そんな地が悲劇を忘れたかのように再び、戦場として想定されている》


 《軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》、《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》、《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。《戦争体験の継承はどうして必要》なのか? 大矢英代さんは、《二度と同じ手段で国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》。《「負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくれる力につながるということを、この人たちが私に信じさせてくれた」と著者三上智恵は書いている》。

 よりによって、宮森小学校米軍ジェット機墜落事故の記憶の残る石川市(現うるま市)で…。《本当に「沖縄のため」なのか》? そんなことがある訳ないでしょ!
 琉球新報のコラム【<金口木舌>沖縄の真ん中から】(https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2996915.html)、《うるま石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画と政府の断念住民の力で国策を覆した喜びに沸く「計画の断念を求める会」の会見写真に目を奪われた…県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回しに、真正面からノーと言い続ける覚悟をもらう》。

 再度の引用。(2024年3月27日)東京新聞の記事【こちら特報部/不意打ちの「自衛隊訓練場計画」に地元が怒り 自民県連まで白紙撤回申し入れ それでも政府は「沖縄のため」】によると、《沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する計画が持ち上がり、地元が一致して白紙撤回を求めている近くには米軍機墜落事故の記憶が残る住宅地もある。保革を超えて反対の声が広がり、自民党沖縄県連も、防衛省に土地取得の断念を求める異例の要請を行った。台湾有事への備えとして進む基地強化は本当に沖縄のためなのか本土に住む私たちにも直結する問題だ。(西田直晃木原育子)》。
 米潜水艦魚雷攻撃で沈没した学童疎開船対馬丸生存者・平良啓子さん「あの戦争が頭から離れないもう二度とごめんだ」…体験通し戦争否定貫く。《「戦時下になれば安全な場所はないという教訓》。《いったん始まってしまえば非戦闘員であろうが、避難の最中であろうが、惨禍を免れることはできないという「戦争の実相」を伝え》続けなければ。

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https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2996915.html

<金口木舌>沖縄の真ん中から
2024年04月19日 05:00

 うるま石川に降ってわいた陸上自衛隊の訓練場整備計画と政府の断念住民の力で国策を覆した喜びに沸く「計画の断念を求める会」の会見写真に目を奪われた


▼泣き笑いの顔。知らない人には何の場面に見えるだろう。代表らが並んだのは、終戦直後の石川市政が置かれた築90年余の石川部落事務所だ。沖縄の新たな歩みが歴史の上に積み重なる

▼政府の断念表明直前、うるま市長や自民県連の代表らが防衛相に計画撤回を要請した時の写真もある。昨年12月の計画表面化から断念までの経緯、さまざまな思惑を反映しているのだろう。居並ぶ面々の表情は微妙な緊張感を帯びている

▼いくら文字を重ねても、時に一枚の写真にはかなわない。この日の紙面に沖縄の人々を活写し続けて土門拳賞を受賞した石川真生さんの姿が並んだのは偶然か

▼「沖縄を真正面から見据え、写真で生きる」と名乗るワークネームは、本島の真ん中の石川に由来する。県内で別の土地を探すという国の基地のたらい回しに、真正面からノーと言い続ける覚悟をもらう。
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●群馬県立公園「群馬の森」朝鮮人追悼碑撤去問題…《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を濁らせている》人々は平気でウソをつく人達

2024年04月15日 00時00分17秒 | Weblog

(2024年03月28日[木])
山本一太群馬県知事《「碑自体や、碑の精神を否定するものではない過去の歴史を修正しようとかいう意図はない」》(アサヒコム)…そうです、やってることと言ってることがちぐはぐで、支離滅裂。そういう意図が無いならば、《論争》なんて起きるはずもなく、追悼碑の意味することは史実として継承していくだけ。《論争》の余地などそもそも無い。また、(アサヒコム)《山本知事は改めて、「代執行に至ったのは、最高裁の決定がすべて外交問題にも発展していない」と話した》…最「低」裁もホントに罪深い。
 そして、「外交問題にも発展していない」というのも、どうやら怪しくなってきたようだ。(東京新聞)《追悼碑の撤去について、知事は記者会見で「公式に何かの形で面会したいと言われたことはない」などと述べていた》が、どうやらウソだったようだ。

   『●『「反日」とは何か ~中国人活動家は語る~』読了(3/3)
    「彼らや元戦犯が、格言 (p.137) に云う「井戸を掘った」。しかし、
     「小泉純一郎や安倍晋三など、…アジア諸国民からの批判に開き直る
     一群の政治家…、日本人として空しい。
     彼らに、そもそも平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、
     疑わしい。むしろ、…彼らは先人の掘った井戸の水を濁らせているのだ、と」」

   『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
    《河村たかし市長は、友好都市である南京市の共産党幹部が
     訪問した際に「南京大虐殺は無かったのではないかと発言した

   『●《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を
      濁らせている》人々…企画展「表現の不自由展・その後」を破壊
   『●《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を濁らせている》人々…
      山本一太知事による群馬県立公園「群馬の森」朝鮮人追悼碑の破壊・撤去

 《平和なアジアという井戸先人の掘った井戸の水を濁らせている》人々は、相変わらず、平気でウソをつく人たち…。
 東京新聞の記事【韓国大使館の面会要請に応じず 群馬県、朝鮮人追悼碑撤去で】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/317866)。《群馬県が同県高崎市の県立公園から行政代執行で撤去した朝鮮人労働者の追悼碑を巡り、撤去前に在日本韓国大使館が申し入れた山本一太知事との面会に、県側が応じていなかったことが28日、大使館への取材で分かった。大使館側は解決策を模索したかったとしている。面会は実現せず、追悼碑の撤去は2月2日に完了した。大使館によると、撤去工事の約1週間前、大使館職員が県庁を訪問し、大使館側と知事が話し合う場を設けるよう申し入れた。数日後、県側から応じられないとの連絡を受けたとしている。追悼碑の撤去について、知事は記者会見で「公式に何かの形で面会したいと言われたことはない」などと述べていた》。
 高木智子・川村さくら両記者による、アサヒコムの記事【朝鮮人追悼碑撤去問題で韓国大使館が事前に面談要請、群馬県断り撤去】(https://www.asahi.com/articles/ASS3W6GDYS3JUHNB004.html?ref=tw_asahi)/《今年1月に群馬県が撤去した朝鮮人追悼碑をめぐり、撤去工事前に在日韓国大使館が山本一太知事と大使館幹部との面談を申し入れていたことが分かった。関係者が明らかにした。だが、県側が応じず、面談は実現しないまま碑は撤去された》。

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https://www.asahi.com/articles/ASS3W6GDYS3JUHNB004.html?ref=tw_asahi

朝鮮人追悼碑撤去問題で韓国大使館が事前に面談要請、群馬県断り撤去
高木智子 川村さくら 2024年3月27日 21時10分

     (撤去工事前の朝鮮人追悼碑=2024年1月14日
      午後1時59分、群馬県高崎市綿貫町、高木智子撮影)

 今年1月に群馬県が撤去した朝鮮人追悼碑をめぐり、撤去工事前に在日韓国大使館が山本一太知事と大使館幹部との面談を申し入れていたことが分かった。関係者が明らかにした。だが、県側が応じず、面談は実現しないまま碑は撤去された

 関係者によると、1月29日に始まった碑の撤去工事の1週間ほど前、韓国大使館の職員が県庁を訪ね、県の担当部長ら複数の職員と会った。大使館側は解決策を話し合うため、山本知事と大使館幹部の面談を求めたという。

 これに対し、県はその数日後、大使館側に申し入れを断る連絡をしたという。結局、面談は実現しないまま、県は予定通り29日に代執行による撤去に着手。2月2日に工事を終えた。


山本知事「外交ルートで何もきていない」

 一方、山本知事はこの間の記者会見で、韓国側からの接触を否定し続けている。大使館側が申し入れをした直後の1月25日の会見では「外交ルートで何か話はきていない」と説明。碑ががれきとなった後の2月1、8両日の会見でも、碑の撤去による日韓関係への影響などを問われ、「外交的な問題になっていると思っていない。一切、私のところに連絡もきていない」などと繰り返した。

 2月15日の会見では、韓国……
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●沖縄イジメ…《米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外…墜落であらわになった不条理さ》の記憶、そして、《軍隊は住民を守らない》という教訓

2024年03月31日 00時00分03秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


(20240327[])
戦闘機の輸出を可能にし、死の商人国家に成り下がることを閣議決定で進めるキシダメ政権。国会での審議など一切なく。どう見ても憲法違反。違憲に破憲。一体どんな独裁国家なのか?

   『●三上智恵監督『戦雲 (いくさふむ)』…《多少の犠牲は仕方ない…
     その多少って誰のこと?》《「軽んじられている命」があるのでは》

 このしわ寄せが最も顕著なのが沖縄。最早、沖縄差別、沖縄イジメ。《米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外墜落であらわになった不条理さ》の記憶、そして、《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓は一体どこに行ってしまったのか。

   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
       警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」
    《▼墜落前に脱出し、傷一つない米兵救出のためだけに自衛隊ヘリは出動した。
     米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外被害者のための救急車は
     一番最後に来たという石川・宮森小沖国大安部墜落であらわに
     なった不条理さと変わらない》。
    「《不条理の連鎖》は、今もなお沖縄では続く。《米軍機は沖国大墜落など
     「なかったこと」のように、今も県民の頭上をかすめ飛んでいる》。
       「在日米軍特権」も、「日米共犯」も、何も変わらない沖縄。
     《沖縄の人たちは逃げられない》《墜落であらわになった不条理さ》…
     今もなお、何も変わらない」

   『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、食
     料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》

 《軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》、《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》、《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。《戦争体験の継承はどうして必要》なのか? 大矢英代さんは、《二度と同じ手段で国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》。《「負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくれる力につながるということを、この人たちが私に信じさせてくれた」と著者三上智恵は書いている》。
 よりによって、宮森小学校米軍ジェット機墜落事故の記憶の残る石川市(現うるま市)で…。《本当に「沖縄のため」なのか》? そんなことがある訳ないでしょ!
 西田直晃木原育子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/不意打ちの「自衛隊訓練場計画」に地元が怒り 自民県連まで白紙撤回申し入れ それでも政府は「沖縄のため」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/317541)によると、《沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する計画が持ち上がり、地元が一致して白紙撤回を求めている近くには米軍機墜落事故の記憶が残る住宅地もある。保革を超えて反対の声が広がり、自民党沖縄県連も、防衛省に土地取得の断念を求める異例の要請を行った。台湾有事への備えとして進む基地強化は本当に沖縄のためなのか本土に住む私たちにも直結する問題だ。(西田直晃木原育子)》


 米潜水艦魚雷攻撃で沈没した学童疎開船対馬丸生存者・平良啓子さん「あの戦争が頭から離れないもう二度とごめんだ」…体験通し戦争否定貫く。《「戦時下になれば安全な場所はないという教訓》。《いったん始まってしまえば非戦闘員であろうが、避難の最中であろうが、惨禍を免れることはできないという「戦争の実相」を伝え》続けなければ。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…大浦湾
        …多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    《他の平和ミュージアムにはない対馬丸記念館の特徴は、
     子どもたちの中に平和の文化を根付かせる取り組みを重視している
     点だ。2012年に「つしま丸児童合唱団」を結成。20年には
     幼い子どもたちが犠牲になった宮森小学校米軍ジェット機墜落事故
     写真展を対馬丸記念館で開いた。》

   『●琉球新報社説《対馬丸撃沈と宮森小墜落事故は、戦争中の子どもの犠牲
     と、戦後の米軍統治下の子どもの犠牲を象徴する最も痛ましい事例である》
   『●「対馬丸」生存者…「あの戦争が頭から離れない。
      もう二度とごめんだ」…「九条の碑」早期建立を呼び掛け
   『●トランプ氏により《安倍政権が「戦争のできる国」への大転換を行い》、
      バイデン氏により《岸田政権は「軍事国家」へ大転換》(琉球新報)
   『●米潜水艦魚雷攻撃で沈没した学童疎開船対馬丸生存者・平良啓子さん「あの
      戦争が頭から離れない。もう二度とごめんだ」…体験通し戦争否定貫く
   『●軍事費倍増、軍事国家化して《標的の島》々へ…「対馬丸」生存者・
      平良啓子さん「あの戦争が頭から離れない。もう二度とごめんだ」
   『●《対馬丸撃沈79年》《いったん始まってしまえば非戦闘員であろうが、
     避難の最中であろうが、惨禍を免れることはできない…「戦争の実相」》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/317541

こちら特報部
不意打ちの「自衛隊訓練場計画」に地元が怒り 自民県連まで白紙撤回申し入れ それでも政府は「沖縄のため」
2024年3月27日 12時00分

 沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する計画が持ち上がり、地元が一致して白紙撤回を求めている近くには米軍機墜落事故の記憶が残る住宅地もある。保革を超えて反対の声が広がり、自民党沖縄県連も、防衛省に土地取得の断念を求める異例の要請を行った。台湾有事への備えとして進む基地強化は本当に沖縄のためなのか本土に住む私たちにも直結する問題だ。(西田直晃木原育子


◆保革を超えて『負けてーならん』

     (陸上自衛隊(資料写真))

 今月20日、うるま市内で開かれた訓練場新設に反対する集会。計画地の周辺自治会や地方議員でつくる「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める会」が主催、約1200人が詰めかけた。登壇者は政治的立場を超え、計画への怒りを訴えた

 元自民党県議の伊波常洋共同代表は「(普天間飛行場の)辺野古の移設では、故翁長雄志元知事が保革を超えて戦った。私たちも、保革を超えて負けてーならん』ということ」と気勢を上げ、「いきなり新聞報道で計画が分かった地元にひと言もない」と国への不信感を吐露した。中村正人市長も「国の動向を注視し、訓練場をつくらせないという強い反対の意志を伝えていく」と語った。

 今回の計画が表面化したのは、新年度予算案に防衛省がゴルフ場跡地の取得費を計上すると報じた、昨年12月の地元紙のスクープ記事だった。閣議決定はそのわずか2日後。年が明けると、地元の旭区自治会が反対決議を採択し、抗議の輪は周辺自治会や議会関係者へと広がっていった。

 県議会とうるま市議会は、計画の白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決。自民県連は今月18日、「土地取得の断念を含めた白紙撤回」を木原稔防衛相に申し入れた。中村市長や玉城デニー知事も土地取得自体の断念を求める。

 「島ぐるみ」とみえる強固な反発のうねり。その背景には訓練場計画地の立地がある。年間4万人の子どもたちが訪れる県立石川青少年の家が隣接し、周辺は幼稚園児の散歩コースとしてなじみの場所。住宅街も間近に広がっている。

 「訓練場が完成すれば、日常生活が根底から脅かされてしまう。まさに『寝耳に水』だ」と憤るのは、求める会事務局長の伊波洋正さん(71)。「自然とふれ合う教育施設や民家があるのに、住民の意向を事前にくみ取る様子もなかった。場所が確保できるという一方的な理由だけで、決定事項を押し付けるやり方には我慢できない」


◆事故の記憶があるのにまた危険と隣り合わせ?

 過去の苦い記憶もある。計画地の1.5キロほど南西にある宮森小学校を襲った悲劇だ。1959年6月、米軍のジェット戦闘機墜落事故に巻き込まれた。近くに落ちたジェット機は家屋をなぎ倒しながら、児童が過ごすコンクリート校舎に激突した周辺は大規模火災に襲われ、児童と住民の計18人が死亡、200人以上が重軽傷を負った

 事故の体験者でもある伊波事務局長は「午前中の休み時間、とてつもない破壊音がした。私の教室は無事だったが、衝突現場の方角から聞こえた児童の悲鳴を今も忘れられない」と声を絞り出す。

 担任教師に帰宅を指示された下校中、やけどで肌が変色し、荷車に乗せられた全裸の男児を目撃した。「荷車を押していた女性は真っ青な顔。男の子は目をつぶり、身動き一つしなかった。後遺症が残った人も多かった」。65年前に事故に遭った住民が今も暮らす中、今回の計画で多くの人が当時の過酷な状況を思い出しているという。伊波事務局長は語気を強める。「この場所に訓練場をつくる動き自体が、体験者の尊厳を踏みにじる行為だ」


◆「つくられてしまえば何をされるか分からない」

 うるま市で保革を超えて反対が広がった理由は、他にもあるという。

     (ミサイル部隊が配備された
      陸上自衛隊宮古島駐屯地(資料写真))

 今月、同じ市内にある陸自勝連分屯地に、陸地から艦艇を攻撃する地対艦ミサイル部隊が新編された。防衛省によると、名称は「第7地対艦ミサイル連隊」。連隊の本部と指揮下の中隊など計約200人規模となる。県内の宮古島駐屯地宮古島市)や石垣駐屯地石垣市)のほか、鹿児島県・奄美大島の地対艦部隊の指揮を担う。

 地対艦部隊の発足は沖縄本島では初で、配備された21日も分屯地の前で多くの人が抗議の声を上げた。

 さらに同時期に、米空軍輸送機V22オスプレイ墜落事故と、強行な飛行再開も重なった。昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で起きた8人死亡の事故の後、米軍は、全世界でオスプレイの飛行を停止。その後、「特定の部品の不具合」が事故原因としながら、詳細を明かさないまま今月8日、停止措置を一方的に解除防衛省も追随する形で飛行を再開した

 「基地を巡るさまざまな出来事が起きる中で、訓練場の計画も地元の頭越しに決められ、『つくられてしまえば何をされるか分からない』と市民に強い憤りと危機感が広がった」と地元議員の1人は振り返る。

     (米軍のMV22オスプレイ(資料写真))

 6月16日投開票の沖縄県議選や来春のうるま市長選といった今後の政治日程も影響したという。「市民からの強い突き上げがあって、最初は静観していた議員らも訓練場計画の白紙撤回を求めざるを得ない状況に追い込まれた」と話す。


◆木原稔防衛相「白紙にする考えはない」

 2022年に閣議決定された安保3文書には、那覇市内にある陸自第15旅団の師団への格上げが盛り込まれている。自衛隊の人員増への対応として、沖縄に訓練場を増やすのは政府の命題でもある。

 今月22日の参院外交防衛委員会で、会派「沖縄の風」の伊波洋一議員(無所属)は「訓練場が足りなくなるから購入するのか」と迫った。木原防衛相はそれをあっさり認め、取得後の土地利用のあり方は「検討する」と譲歩の姿勢を見せた。

 ただ、ゴルフ場跡地への整備が見送られたとしても、県内の他の土地に訓練場がつくられるという可能性もある。伊波議員は「地元住民には『オスプレイは来ません、ミサイルは配備しません、弾薬は持ち込みません、米軍は来ませんって口約束をし、全て後でひっくり返してきた。土地の取得自体を断念してください」と促したが、木原氏は「白紙にする考えはない」と一蹴。「これは沖縄のためでもある。沖縄での訓練を増やさせていただきたい」と理解を求めた。


◆「県民、国民の合意を得て進めているとは、到底思えない」

     (沖縄県庁(資料写真))

 防衛問題に詳しいジャーナリストの布施祐仁氏は、「本当に沖縄のためかと疑問を呈する。新年度予算の防衛費は7兆円を超え過去最大を更新。「日本政府が想定しているのは台湾有事。具体的には中国の侵攻から台湾を防衛するために米国と一体で参戦していく準備だ。台湾防衛のために日本の国土を戦場にするのか県民、国民の合意を得て進めているとは、到底思えない」と首をかしげる。

 「日本政府は、沖縄に基地を集中させることで『基地問題』を沖縄に封じ込めようとしてきた。だが、いざ戦争になった時、沖縄だけが攻撃されるのか。被害は日本全体に及ぶと考えるのが自然だ」とし、沖縄の軍備拡張も「日本の安全保障の問題だ」ととらえる。

 「沖縄の過重な基地負担を解消するためにも、日本の国土を再び戦場にしないためにも、日本全体で考えていかなければならない問題だ」と訴えた。


◆デスクメモ

 「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー」。2015年、辺野古新基地反対の県民集会。翁長雄志氏の叫びに歓声が広がった。集会後、沖縄の人をないがしろにしないで、という意味と知る。戦争を経てなお過重な基地を抱える痛みと平和への願い。心に焼きついている。(恭)


【関連記事】「国策なら」基地でも処分場でも自由に造れる?…沖縄県敗訴の辺野古判決にちりばめられた「矛盾」
【関連記事】敵基地攻撃能力に沖縄・石垣市議会が「容認できない」意見書可決 台湾に近い有事の際の最前線で何が起きたのか…
【関連記事】次期戦闘機「輸出解禁」を政府が決定 「平和国家」を変質させる重大な政策変更を、岸田政権はまた国会抜きで
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●森達也監督《特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉。》

2024年03月16日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 『NNNドキュメント’17記憶の澱』(2017年12月3日(日))↑]


(2023年11月06日[月])
大谷昭宏さん《監督は…「…そして言葉何でもいい」と言う。翻って現代の社会チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、身なりで人をあげつらう女性議員がいる。朝鮮人虐殺の記録は政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断にまかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。100年、何も学ばなかった人がいる100年、何かを学ぼうとさえしなかった人がいる-。》

   『●発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題…ニッポン政府は
      記録がないと嘯き、東京「ト」知事は事実を認めず、ヘイト団体は…
   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
      されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
   『●福田村事件…《人が成長するため「歴史とは失敗を記憶するためにある」
      と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》
   『●<金口木舌>《森達也さんが監督…映画「福田村事件」…人のうちにある
     ある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した。目を背けてはいけない歴史である》

 《かなりの数の「日本人」も朝鮮人と間違えられて殺されていたのだ。その悲劇の典型的事件が、本作に描かれた「福田村事件」である》(デモクラシータイムス)。極々普通の人たちが…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に》《人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》(琉球新報)のか? どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。
 日刊スポーツのコラム【大谷昭宏のフラッシュアップ/福田村事件と検見川事件 この100年、何も学ばなかった人たち】(https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202311060000150.html)。《検見川(現・千葉市)では首都から避難してきた三重、沖縄、秋田出身の3人の若者が言葉の違いから朝鮮人だと、いきりたつ群衆に惨殺された。どの村の人々も長らく口を閉ざした日本の歴史の暗部だった。「福田村事件」の監督は、人が群れで生活するようになって、「特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉何でもいい」と言う。翻って現代の社会。》

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https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202311060000150.html#goog_rewarded

コラム
大谷昭宏のフラッシュアップ
2023年11月6日8時0分
福田村事件と検見川事件 この100年、何も学ばなかった人たち

関東大震災から100年の9月1日から少し遅れたが、先日、旧知の森達也さんが監督をされた映画、「福田村事件」を見てきた。そして先週は三重テレビの夕方ニュースで「検見川事件」を取り上げた。

関東大震災の直後、首都を中心に「(朝)鮮人が災害に乗じて暴動を起こす」といった流言蜚語(りゅうげんひご)が飛び交い、疑心にかられた群衆に虐殺された朝鮮人は、数千人にのぼるといわれている。

そうした中、千葉県福田村(現・野田市)では讃岐(香川)からやってきた日本人15人の行商団に、(なま)りや身なりの違いから自警団が朝鮮人だと村人を煽(あお)り立て、妊婦や幼児を含め、9人が群衆に虐殺された。

検見川(現・千葉市)では首都から避難してきた三重、沖縄、秋田出身の3人の若者が言葉の違いから朝鮮人だと、いきりたつ群衆に惨殺された

どの村の人々も長らく口を閉ざした日本の歴史の暗部だった。

福田村事件」の監督は、人が群れで生活するようになって、「特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉何でもいい」と言う。

翻って現代の社会チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、身なりで人をあげつらう女性議員がいる。朝鮮人虐殺の記録は政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断にまかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。

100年、何も学ばなかった人がいる100年、何かを学ぼうとさえしなかった人がいる-


大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
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●アベ様周辺が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《権力が介入》

2024年03月05日 00時00分32秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2024年02月21日[水])
アベ様周辺(“菅政権のゲッペルス”、当時の杉田和博官房副長官)が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《「外すべき者」…権力が介入》。《「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン》、《現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ》。


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●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い』(2020年10月26日 00時00分51秒

 …最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
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   『●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済
       印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

 違法を放置したおかげで、こんな無駄な裁判を起こさざるを得ず、関係の研究者らの貴重な能力・時間が浪費される。壮大な無駄を強いられた学術会議候補6人や関係の研究者らがお気の毒で仕方ない。カルトとヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。法を犯す行政って、ニッポンとは一体全体どんな国? いまこそ、《まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ》。
 太田理英子記者による、東京新聞の記事【学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440)。《菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
      97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
    「この政府は正気なのか? 
     妄想=《デジタル社会にマイナカードは必須》とばかりに馬鹿な
     《デジタル施策》を連発…こんなことを唯々諾々と最高学府は
     受け入れるのか? 今も違法状態な学術会議問題の意趣返し
     あるんじゃないのかね? また、
     《軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき》ということも?
     こんなバカな「無理」を通して、最高学府が「道理」を引っ込め
     ていいのか? (東京新聞)《学業や研究とは関係のない
     マイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を
     決めるというのだ道理が通る手法だろうか。》
     学生だけでなく、教職員も出席・入退館《管理》する気満々だね。
     そのうち、学内は監視カメラだらけになるんじゃないの?」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440

学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴
2024年2月20日 20時21分

 菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った。

     (提訴後の会見で原告側が初めて公開した公文書)


◆「恣意的な任命拒否を隠そうとするもの」

 訴状などによると、判断過程を記した公文書の開示請求に対し、内閣官房や内閣府は「不存在」「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」を理由に、ほぼ「不開示」と決定した。原告側は「恣意(しい)的な任命拒否を隠そうとするもの」と主張。「重大な政治判断をした以上、判断過程や基準が明らかにされないのは不合理で許されない」と開示を求めている。

     (自身への任命を拒否をされ、情報開示を求め提訴した
      小沢隆一氏(右)ら=東京・霞が関の司法記者クラブで)

 提訴に先立ち、原告側は不開示決定を不服として、総務省の情報公開・個人情報保護審査会に審査請求。審査会は大半の文書について「不開示は妥当」としたが、一部を開示すべきと答申した。これを受けて内閣府などが開示したのが、「外すべき者」と記載された公文書。問題発覚後の2020年12月に政府が参院予算委理事らに示し、当時の杉田和博官房副長官が9月に内閣府への伝達内容を記した文書と説明していたが、当時は6人の名前や肩書は黒塗りにされていた。


◆安倍政権当時、官邸側からの伝達

 6人の氏名と肩書、「R2・6・12」の文字、全体に大きくバツ印が書かれた別の公文書も同時に開示され、記者会見で公開した。菅前首相が20年9月に任命決裁をする約3カ月前、安倍政権時代の同6月に官邸側から学術会議事務局への伝達内容を記録した文書という。

 任命拒否された1人で東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)は会見で「政府は説明責任を果たしていない。裁判で真相を明らかにすることは、国民主権を守るためでもある」と強調した。

 内閣官房や内閣府は「訴状を確認できていないことからコメントは差し控える」などとの声明を出した。(太田理英子


【関連記事】旧統一教会系団体が学術会議を「反体制的」「解散せよ」 その背景とは
【関連記事】学術会議の次期会員選考 政府が「有識者懇談会」設けて「学問の独立性」はどうなる?
【関連記事】自民党が学術会議の民間化を提案 「自分たちで人事を決めたいなら、ご自由に」 実は70年前から議論があった
【関連記事】菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論
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●《杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動...「市民の戦い」…70年前、先人は声を上げ、局面を動かした…やすやすと諦めている場合ではない》

2024年02月29日 00時00分31秒 | Weblog

(2024年02月12日[月])
中島京子さん《杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし…さまざまな活動をしている区民が多いんです》。

   『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
     から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」
    「中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をして
        きた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで
        選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区
        は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが
        学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をして
        いる区民が多いんです。
     岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。」

 山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉並から世界に拡散した「原水爆禁止運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840)。《◆デスクメモ 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)》

   『●鎌田慧さんらの「脱原発」署名呼びかけ
   『●社説:核廃絶と脱原発
    《しかし、本をただせば同じ核燃料と技術である。これまで分けて
     いたことが異常だったのかもしれない。そのことは安全神話が
     まかり通っていた原発が事故を起こし、思い知らされることになる
      田中氏は言う。「核と原発はつながっているが、背中合わせ
     
だからお互いが見えなかった」と。》

   『●呼び掛けに応じて ~原発なんて要らない~
   『●あれから3年半、広島市長までが、
     原発は「安全性を確保できれば再稼働するという方向が出ている」と
    《「核と人類は共存できない」という思想を75年に打ち出した
     哲学者・森滝市郎(1901~94)の次女だ。
      原爆で右目を失った父は戦後、原水爆禁止運動の先頭に立った。
     豪州のウラン鉱山で働く同胞の被曝(ひばく)の危険性を訴えた
     先住民の女性との出会いが、核の「絶対否定」を確信させた》

   『●人類は核と共存できるのか?
      『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議
    《これがきっかけで、原水爆禁止運動が国民的な広がりを持った。
     翌年八月六日、広島で開かれた「第一回原水爆禁止世界大会」には
     三千万を超える署名が集まった。展示館にはその署名簿の一部も
     展示されている。
      影響は海外にも広がった。哲学者バートランド・ラッセル
     物理学者アルバート・アインシュタインは「核兵器の廃絶と
     戦争の廃絶」を訴えたラッセル・アインシュタイン宣言を発表した。
     宣言を出す理由として、水爆実験で日本の漁船員が被ばくしたこと
     に触れている。宣言には、湯川秀樹博士も署名した。
      二年後の五七年、カナダの漁村パグウォッシュに、米、旧ソ連、
     西欧、東欧、中国などの物理学者ら二十二人が集まり、核兵器の
     危険性、放射線の危害、科学者の社会的責任について討議した。
     この後、パグウォッシュ会議のグループ名で毎年、開催されている》

   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと
           東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…《安全神話、
      経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    《原水爆禁止運動に生涯を捧(ささ)げた哲学者の故森滝市郎さん
     さえも「軍事利用はいけないが、平和利用だったらいいのじゃないか
     と考えたのです」…と、一時は評価に傾きました。
      五七年には茨城県東海村の実験炉に初の原子の火がともり、
     十年後には福島第一原発の建設が始まった》
    《◆夢はずっと夢のまま こうして被爆国日本は五十四基の原子炉を
     有する世界三位の原発大国になったのです。ところが、
     しょせん夢は夢。原子力の飛行機も鉄道も、超小型原子炉で
     十万馬力の鉄腕アトムも、使えば使うほど燃料を増やす夢の原子炉も、
     実現を見ることはありますまい
      核兵器の実相を糊塗(こと)するために陳列された空虚な夢は、
     安全神話経済神話クリーン神話三つの神話の温床には
     なりました》

   『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
       ――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる
    《ビキニ事件は原水爆禁止の国内世論を高めた一方で、日米両政府の
     政治決着により、翌年に米側の見舞金7億円余で「完全解決」とされた
      同じ海域で影響を受けた日本の漁船は約1千隻とされるが、
     公式の健康影響調査はされていない。80年代以降、船の約3割は
     高知県から出ていたことが地元の地道な調査で浮かんだ》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840

こちら特報部
杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」
2024年2月12日 12時00分

 太平洋のビキニ環礁で米国が水爆実験を行ってからまもなく70年を迎える。付近で操業していた日本のマグロ漁船が「死の灰」を浴び、放射能に汚染された「原爆マグロ」が大量に廃棄される騒動も起きた。原水爆禁止を求める統一的な署名運動は、東京都杉並区の魚商の呼びかけがきっかけとされる日本全国に広まり、世界的な活動へつながっていく運動の原点をたどった。(山田祐一郎


◆飲食店主、市場の仲間 みんな危機感があった

 「ある日を境にぱたっと魚が売れなくなった。付近の住民が遠巻きに怖い物を見るように店を避けていったのを覚えている」

 杉並区の竹内ひで子さん(81)が70年前の記憶をこう語る。当時は11歳。両親の菅原健一さんとトミ子さん(ともに故人)が営む鮮魚商「魚健」の店番や配達を手伝っていた。

     (署名運動に奔走した両親について話す
      竹内ひで子さん=東京都杉並区で)

 1954年3月1日、ビキニ環礁での水爆実験に静岡県焼津市の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が遭遇し、乗員23人全員が被ばくした。当時、周辺で多くのマグロ漁船が操業中で、850隻以上から放射能に汚染されたマグロが水揚げされた。ニュースで報道されると「日本の台所を預かる市場が大パニックに陥った」と竹内さんは振り返る。

 父健一さんの元には、すし店や干物店などの店主らが次々と相談に訪れた。同月中には、原水爆禁止を求める署名運動を行うことを地元の魚商組合が決定。健一さんは、築地市場に買い出しに訪れる東京中の魚商仲間にも声を掛けた。


◆店先の署名簿が1カ月で爆発的に広がった

 4月2日、築地市場であった大会は500人以上が集まり、米国の負担による損害補償や実験中止のための大国間の会議などを求める決議を採択した。杉並区にも地元魚商組合が陳情書を提出。文面考案の中心となったのは健一さんだ。「第五福竜丸の一報から1カ月もたたないうちに、米国や日本政府、区に意思を示したのは驚くべきこと」。竹内さんはそう思い返す。

 当初は魚商の店先に置かれていた署名簿。一気に署名運動が広がったのは、母トミ子さんの言動がきっかけだった。

     (菅原健一さん、トミ子さん夫妻=竹内ひで子さん提供)

 4月16日に杉並区立公民館で開かれた地元婦人団体協議会主催の婦人参政権行使記念講演会。講演が終わり、トミ子さんが手を挙げて発言した。「ビキニ水爆実験による放射能汚染で魚が全く売れず、困っています」。署名運動への協力を呼びかけた。後に講演会の参加者から伝え聞いた様子を竹内さんはこう話す。「母は震えながら手を挙げ、意を決して訴えたようだ」


◆日本政府は批准していない「核兵器禁止条約」

 戦時中から労働運動などを行っていた菅原夫妻。「子どものころから、戦争は絶対にしてはいけないと両親から繰り返し言われてきた。米国とソ連(当時)の核開発競争に日本が巻き込まれたことで再び戦争への道が開かれることを懸念した」。竹内さんは積極的に署名運動に関わった両親の原動力をそう語る。

     (杉並公民館の館長室で署名簿を整理する女性たち
      =1954年撮影(杉並区立郷土博物館提供))

 講演会翌日、杉並区議会は全会一致で水爆実験禁止を求める決議文を採択。5月に入ると「水爆禁止署名運動杉並協議会」ができ、区役所にも署名簿が置かれた。官民の垣根なく区民の運動として盛り上がり、当時39万人が住んでいた同区で2カ月余りのうちに27万以上の署名が集まった

 水爆実験からまもなく70年。2021年には核兵器禁止条約が発効した一方、日本政府が今も批准していない状況を竹内さんは残念がる。「かつての杉並から広まった核兵器反対のうねりが再び起こってほしい


◆「魚屋さんだけの問題だけではない」

 署名運動の中心には、杉並区立公民館の存在があった。講演会で署名への協力を呼びかけたトミ子さんに対し、安井郁(かおる)館長(故人)は「これは魚屋さんだけの問題ではない。全人類の問題である」と会場の参加者に呼びかけたという。

 安井さんは1954年5月にできた水爆禁止署名運動杉並協議会の議長に。署名簿に掲げられたスローガンと声明文は「杉並アピール」と呼ばれ、統一的な署名運動が全国に広がった。

     (三つのスローガンが掲げられた署名簿の表紙
      =杉並区立郷土博物館提供)

 8月に原水爆禁止署名運動全国協議会が発足すると、事務局が区立公民館に置かれた。安井さんが事務局長を務め、全国から寄せられた署名の集計を協議会の女性たちが行った。「当初から世界に訴えるという目標がスローガンにも表れている」と長男の妻の節子さん(79)は語る。

 大学教授でもあった安井さん。「専門は国際法。公民館は民主主義社会と平和主義のための基地であるという思いがあった」と節子さん。当時、公開講座や女性向けの読書会を企画。社会教育の場として区立公民館で多くの女性が学んだ。


◆女性たちのエネルギーが局面を動かした

 区内の署名運動で大きな役割を担ったのは、公民館でつながった女性たちだ。「署名は、女性の水爆禁止への意思表示の手段だった」。地域で平和活動や社会教育活動に関わってきた杉並ユネスコ協会顧問の林美紀子さん(84)はこう話す。「あの時代に何万という署名を集めるエネルギーには驚く」

 全国的な署名運動は、55年8月6日に広島で開かれた「第1回原水爆禁止世界大会に結実する。大会までに全国で集められた署名は3200万筆以上当時の人口の3分の1以上が署名したことになる

     (署名を呼びかけるポスター=杉並区立郷土博物館提供)

 こうした動きは、広島・長崎の被爆者の団結にもつながった。日本原水爆被害者団体協議会被団協)の田中熙巳代表委員(91)は「70年前の事件がなければ全国の原爆被害者は救われなかったかもしれない」と明かす。広島での世界大会後、各地で被爆者団体が結成され、56年に長崎で開かれた第2回大会で被団協が誕生。被爆者への補償や実相普及につながった。

 原水爆禁止の署名運動の中心となり、その後の運動に大きな影響を与えた杉並だが、当時を知る人が少ないのが現状だ拠点となった区立公民館は89年に廃館となり、跡地に建てられた記念碑には経緯が短く記されているだけだ。


◆多くの人が「連帯」できるノウハウ 継承できるように

 昨年3月には、区内の市民団体が平和資料館(室)を求めて署名活動を開始した。被爆者や戦争体験者、署名運動の関係者が所有してきた資料や証言記録を整理、保存、展示する施設の整備を訴えている。

 署名の呼びかけ人の一人で区内在住の武蔵大の永田浩三教授(メディア社会学)は当時の動きを「行政も地域の住民も頑張る中で、政党色がなく多くの人を巻き込んだ」と指摘する。

     (杉並公民館跡地に立つ「オーロラの碑」)

 「当時の資料からは、関係者が知恵を出し合い、工夫してきたことがうかがえる連帯のためのノウハウが詰まっている」と検証する場の必要性を強調する。

 安井さんが自宅で保管していた資料は2005年以降、有志らがデータベース化を行ってきた。一昨年、区立郷土博物館に資料を寄贈した節子さんは「今後、資料を研究者に役立ててもらうなどして、杉並区から世界に広がったこの運動の姿勢や精神を次世代へ語り継いでほしい」と願う。


◆デスクメモ

 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)


【関連記事】杉並区議選の波乱を起こした「2万票」…女性が当選者の半数、自民が大量落選
【関連記事】佐倉市、「原水爆禁止」大行進の後援見送り 旧統一協会問題影響か 市側「イベント精査の結果」
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●《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を濁らせている》人々…山本一太知事による群馬県立公園「群馬の森」朝鮮人追悼碑の破壊・撤去

2024年02月20日 00時00分10秒 | Weblog

(20240206[])
平和なアジアという井戸を掘る意思》など微塵も無し。《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を濁らせている》人々、再び。(東京新聞)《追悼碑が「(強制連行などの)政治的発言を通じて、友好から外れた存在になった」と説明》…一体どんな論理なのか? (アサヒコム)《「碑自体や、碑の精神を否定するものではない過去の歴史を修正しようとかいう意図はない」》…そうです、やってることと言ってることがちぐはぐで、支離滅裂。そういう意図が無いならば、《論争》なんて起きるはずもなく、追悼碑の意味することは史実として継承していくだけ。《論争》の余地などそもそも無い。
 (アサヒコム)《山本知事は改めて、「代執行に至ったのは、最高裁の決定がすべて外交問題にも発展していない」と話した》…最「低」裁もホントに罪深い。

 東京新聞の記事【「丁寧に説明してきた」 追悼碑代執行 群馬県知事、正当性を主張】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/305288)《山本知事は「最高裁の判断で、碑が公園にあることは最高裁判断で違法と確定している。違法の施設が県有地にあり続けることは、公益に反する」と、行政代執行の正当性を主張した》。
 忖度する検察のおかげで刑事責任を免れておきながら、政治責任さえ放棄する違法〝的〟な「利権」「裏金」「脱税」党の多くの国会議員達。その多くが、違憲に壊憲したいというのだから、平和なニッポンという井戸の水は濁りっぱなしだ。
 また、「忠魂碑」や、「道徳」を説く「利権」「裏金」「脱税」党って何ぞや? そして、辺野古破壊も「合法」なんだもんね、「公益」に適うんだものね、すごいなニッポンの司法、最「低」裁。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」…「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』… 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?

 高木智子記者による、アサヒコムの記事【群馬・山本一太知事「歴史を修正する意図はない」 朝鮮人追悼碑撤去】(https://www.asahi.com/articles/ASS2163B6S21UHNB009.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《追悼碑は1月29日に撤去工事が始まった。31日には追悼碑のあった場所が更地になり、碑の土台にあたる円形のコンクリートの構造物が原形をとどめない形に壊されていた》。

   『●<金口木舌>《南京と沖縄…どちらもなかったことにさせてはいけない。
     二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい》

 「追悼碑を破壊」してしまえば「歴史的事実が無かったこと」になるのかね? 《公の仕事なのに、隠れて進めた》…よほど疚しいのか。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]公益は誰のもの】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1303278)。《「この愚行を石碑に刻んで後世に伝えるべきだ。石碑は残る」と、歴史家が言った。仲井真弘多元知事が公約を破って辺野古新基地建設を認めた後のこと。歴史家が史実継承を考えるスパンに感じ入った ▼群馬県立公園「群馬の森」の朝鮮人追悼碑は、建って20年で県が破壊した。先月末、文字通りのがれきの山を朝日新聞がヘリから撮影した。工事に合わせ、26ヘクタールもある園全体を閉鎖していた ▼碑を管理する市民団体も報道陣も入れなかった。理由を聞くと、県の担当者は「いろいろ騒がれる」「ハレーションが…」。公の仕事なのに、隠れて進めた...》。

   『●『「反日」とは何か ~中国人活動家は語る~』読了(3/3)
    「彼らや元戦犯が、格言 (p.137) に云う「井戸を掘った」。しかし、
     「小泉純一郎や安倍晋三など、…アジア諸国民からの批判に開き直る
     一群の政治家…、日本人として空しい。
     彼らに、そもそも平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、
     疑わしい。むしろ、…彼らは先人の掘った井戸の水を濁らせているのだ、と」」

   『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
    《河村たかし市長は、友好都市である南京市の共産党幹部が
     訪問した際に「南京大虐殺は無かったのではないかと発言した

   『●《平和なアジアという井戸…先人の掘った井戸の水を
      濁らせている》人々…企画展「表現の不自由展・その後」を破壊

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/305288

「丁寧に説明してきた」 追悼碑代執行 群馬県知事、正当性を主張
2024年1月26日 08時35分

 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人労働者追悼碑を巡り県が行政代執行による撤去の準備を進めている問題で、山本一太知事は25日の定例会見で「県として、市民団体側には丁寧に時間をかけて説明してきた。十分な時間を取ったと考え、知事として決断した」と話した。

 山本知事は「最高裁の判断で、碑が公園にあることは最高裁判断で違法と確定している。違法の施設が県有地にあり続けることは、公益に反する」と、行政代執行の正当性を主張した。

 碑文については「内容を否定するものではなく、友好の印としての意義は変わらない」としたが、追悼碑が「(強制連行などの)政治的発言を通じて、友好から外れた存在になった」と説明。市民団体は現在、碑の前で集会などを開いていないが、「論争の対象となっていることは変わらない」と述べた。

 また、碑を管理する市民団体が撤去の代執行作業の立ち会いを求めたことについて、県担当者は「工事の安全を確保する必要があり、現時点では難しい」との見解を示した。(羽物一隆)
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https://www.asahi.com/articles/ASS2163B6S21UHNB009.html?iref=pc_ss_date_article

群馬・山本一太知事「歴史を修正する意図はない」 朝鮮人追悼碑撤去
高木智子 2024年2月2日 9時00分

     (山本一太知事)

 群馬県の山本一太知事は1日の定例会見で、朝鮮人追悼碑を代執行で「群馬の森」(高崎市)から撤去したことについて、「碑自体や、碑の精神を否定するものではない過去の歴史を修正しようとかいう意図はない」と述べたうえで、「すべて私の責任。県民のみなさんは必ず理解してくれる」と強調した。

 追悼碑は1月29日に撤去工事が始まった。31日には追悼碑のあった場所が更地になり、碑の土台にあたる円形のコンクリートの構造物が原形をとどめない形に壊されていた

 県は「進捗(しんちょく)状況はご説明を控える」としつつ、構造物が壊れていることについて「県の独断ではしていない」と説明し、碑を所有する市民団体「守る会」との協議の結果だと示唆した。

 山本知事は改めて、「代執行に至ったのは、最高裁の決定がすべて外交問題にも発展していない」と話した。(高木智子)
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●<金口木舌>《南京と沖縄…どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい》

2024年01月31日 00時00分22秒 | Weblog

[【NNNドキュメント’18/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―】(2018年5月13日)↑]


(2023年12月14日[木])
記憶の澱》と記憶の継承
 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ますこと。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》
   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
     されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
    《交流サイト(SNS)上では南京大虐殺はなかった
     従軍慰安婦はいなかったなどデマも拡散している。
     森さんは「歴史修正主義は進み、かつて考えられなかったような
     発想が、現在の日本社会の主流になりつつある」と話す。
     ◆「熱狂する集団心理の危うさと、個を貫く大切さ」

 南京大虐殺南京事件)で思い出されることは、歴史修正主義者やヘイト吐き、(明確に在りもする「在日米軍特権」には沈黙する腰抜け)在りもしない特権をがなり立てる似非ウヨクにより洗脳された中学生が公衆の面前でジェノサイド先導ヘイトを喚いた件…《いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく鶴橋大虐殺を実行しますよ

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
    《鶴橋で行われた街宣で、女子中学生が「鶴橋大虐殺」の演説をしたことは
     ネットで話題になっていましたし、韓国でも報じられていたようです》

   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
    《その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には
     大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺では
     なく鶴橋大虐殺を実行しますよ」などとジェノサイドを
     先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠
     前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている》

   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)
    《2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが
     米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、
     隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた》


 琉球新報のコラム【<金口木舌>南京と沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html)によると、《▼「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う》。

   『●ウヨクが「揶揄」した《赤い宮様》の死…、 
      血で「赤」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?
   『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
              加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」
    「【記憶の澱/NNNドキュメント’17】…。
     《先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。
     …心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、
     その両方が存在しました》」

   『●「業界の失いつつある信頼」の回復への第一歩: 
       NNNドキュメント’15『南京事件 兵士たちの遺言』
   『●【NNNドキュメント/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―
                …「消し去られた事実の重み…現代に警鐘」

   『●【南京事件Ⅱ―歴史修正を検証せよ】…
     「「公文書」がいかに重要な意味を持つかを、社会に毅然と示した」
    《2015年10月5日に初回放送されるやいなや、大きな反響を呼んだ
     ドキュメンタリー『NNNドキュメント 南京事件 兵士たちの遺言
     (日本テレビ系)。その続編が、5月14日(13日深夜)に
     放送された》。

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https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html

<金口木舌>南京と沖縄
公開日時 2023年12月13日 05:00

 中国・南京で10月下旬、父母が体験した南京大虐殺のことを語り継ぐ女性から話を聞いた


▼日本軍の手から逃れようと揚子江の岸辺に隠れた幼き日の母親。銃剣で足を刺されたつらい体験を背負い、晩年まで苦しんだ。それでも多くの日本の人に体験を知ってほしいと願ったという

南京大虐殺は元日本兵の心にも影を落とした。兵士の一人として南京の戦いに参加し、深い罪の意識を持ち続けた故東史郎さんは1987年、中国の人々に反省と謝罪の意思を示した。民間の記念館には、別の元日本兵の息子が父親の行為を謝罪した文章の展示もあった。体験者の子や孫が語り部となる時代だ

今の日本は、先の大戦の加害に向き合っているだろうか大虐殺はなかった」「被害者数が多すぎるという政治家の主張がまかり通り、歴史は改ざんされていく

「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う。
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●アベ《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれている…原資は国民の血税》

2024年01月20日 00時00分03秒 | Weblog

[↑ 日刊ゲンダイ【救い難いチャラさ 昭恵夫人「蔵王温泉スキー」満喫の厚顔】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/200802)]


(2023年12月15日[金])
閣議決定「私人」は《政党助成金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」》。

   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
     《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
   『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
     山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?
   『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
      売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》
   『●「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…
     《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?

 閣議決定で「私人」とされた安倍昭恵氏が《政治資金の私物化》。アベ様といい、一体どうなってんのかね? (リテラ)《昭恵氏に安倍元首相そっくりの“私物化”疑惑が持ち上がった》《安倍元首相亡きあともつづく、昭恵氏の反省なき政治・公金の私物化──。》
 《公私混同の「桜を見る会」事件》や前夜祭事件も《まだ終わっていない》というのに。アベ様の大好きだった閣議決定によって決めた《「首相の公務の遂行を補助」する「私人」》…様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様だったが…(さすがに厚顔にも自身が出馬することはなかったが)補選でも大活躍だった。《私人を理由に昭恵さんの説明責任が果たされなかった》というのに。そして、今度は、《政治資金の私物化》。それを擁護する方々が居るそうだ。カルトとヅボヅボだったアベ様に魔法でも掛けられてんのかね? 《まったくトンチンカンだ》(日刊ゲンダイ)。《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれているという。言うまでもなく、政党交付金の原資は国民の血税だ》(リテラ)。さらには、《故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていた》(こちら特報部)。アホウ素淮会方式を見てもらうと分かるが、お金に色は付いていないので、しっかりと税金が「晋和会」にも還流されている。アホウ》元財務相の大好きな「会合費」などの名の下に、好き勝手に使われる訳だ。



[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]




 腹立たしいことに、企業献金というワイロをもらっておきながら、さらに政党助成金という二重取りの詐欺ガネ…それを私物化。さらには、パー券キックバック・裏金大疑獄。二重取りどころか、三重取り

 何故にもっと大騒ぎされないのか、不思議で仕方がない。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党の、特にアベ様派の醜態が明らかになり、「アベノリンリ」の申し子たちの実態が明らかになった。閣議決定で「私人」とされた安倍昭恵氏による《政治資金の私物化》にもっと批判の声が上がるべき。
 安藤恭子山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/安倍晋三元首相の政治資金をゴッソリ継承…これが許される「世襲優遇」の仕組み 国会で問われた岸田首相は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/295464?rct=tokuhou)によると、《故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていたことが分かった問題。政党交付金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」した格好となり、国会でも「封建時代の領主」(枝野幸男立民前代表)と批判を浴びた。親族間の政治資金継承は一度、自民も旧民主も禁止とする改革案を出したが実現せずに、今回の夫婦継承問題に至った。このままでいいのか。(安藤恭子山田祐一郎)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/295464?rct=tokuhou

こちら特報部
安倍晋三元首相の政治資金をゴッソリ継承…これが許される「世襲優遇」の仕組み 国会で問われた岸田首相は
2023年12月12日 12時00分

 故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていたことが分かった問題。政党交付金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」した格好となり、国会でも「封建時代の領主」(枝野幸男立民前代表)と批判を浴びた。親族間の政治資金継承は一度、自民も旧民主も禁止とする改革案を出したが実現せずに、今回の夫婦継承問題に至った。このままでいいのか。(安藤恭子山田祐一郎


◆「全部で3.4億円」でも「相続税の課税は生じない」

 今月8日、岸田文雄首相が出席した参院予算委員会。安倍元首相が死去した昨年7月8日付で安倍氏の資金管理団体だった「晋和会」の代表が妻の昭恵氏に変更されて政治資金も引き継いだとして、蓮舫議員(立憲民主)が「全部で3.4億円これ、非課税ですか」と問うた。

     (衆院予算委で、立民の枝野氏(左手前)の質問に
      答弁する岸田首相(右)=8日、国会で)

 総務省の担当者が「相続税の課税は生じない」と答えると、蓮舫氏は「総理これね、変えませんか、この制度」と畳みかけた。

 安倍元首相が代表を務めていた「自由民主党山口県第4選挙区支部」の代表も、同日付で昭恵氏に変更されたが、昭恵氏は森友学園問題などで閣議決定により私人と定義された経緯がある。

 8日の衆院予算委で枝野幸男議員(同)は「なぜ亡くなった日に、私人であった配偶者が自民党の支部長になるんですか」と追及。これに対し岸田首相は「政治団体が代表を誰にするのか、資金をどうするのか、これは団体において判断する課題と考える」と述べて、問題視はしなかった

 枝野氏は「自民党の政治って古いと思っていたが、いやいや江戸時代、封建時代領主さまが亡くなったら身内が引き継ぐ自民党の支部ってそういうもんなんですか」と批判した。


◆継承した政治団体に、政党支部などから「寄付」

 億単位の政治資金の夫婦継承」は、どのように行われたのか。

     (北朝鮮による拉致問題解決を願う日韓合同コンサート会場を
      訪れた安倍昭恵さん=11月9日、東京都港区の韓国大使公邸で)

 総務省や山口県が公開した政治資金収支報告書によると、安倍元首相が亡くなった後の昨年7月〜今年1月、晋和会に五つの関連政治団体から総額計約2億1470万円が寄付の形で移され、このうち1億6434万円は5回にわたり、税金を原資とする政党交付金を受ける第4支部から受けていた

 このほか安倍元首相が生前に開いた政治資金パーティー収入や前年度からの繰越金を含め、蓮舫氏が「相続」とみなしたのが計約3億4200万円。晋和会は、安倍元首相の資金管理団体から通常の政治団体に衣替えし、4支部は今年1月に解散。同支部の政党交付金使途等報告書によると、昨年も700万円の交付金を受けていたが、前年の倍以上にあたる2131万円の人件費などを支出し、全額を使い切っていた


◆「政治資金の私物化と言える」

 現行の政治資金規正法では政治資金は非課税扱いで、政治団体の代表者が議員から親族に交代しても相続税や贈与税はかからない。政治団体が別の政治団体に寄付の形で資金を移した場合も、税金はかからない

 元国税調査官でフリーライターの大村大次郎氏は「相続税法は金銭的な価値があれば、すべて相続税の対象と定める。お金をかけて政治家の『地盤』をつくってきた政治団体にも本来、相続税はかかるはず。法律上認められても社会的には認めがたく、倫理的に問題がある」と指摘する。

     (2019年4月、「桜を見る会」で招待客と記念写真に納まる
      安倍晋三首相(当時、中央左)と妻の昭恵さんら
      =東京・新宿御苑で)

 昭恵氏のような政治能力の未知数な親族が政治団体を引き継ぐことについて「悪弊だが、法律の抜け道として政界で繰り返されてきた」と述べ、こう続ける。「これは自分の財産を政治団体として管理しているだけ公的な団体にふさわしい監査やチェックが働いておらず、政治資金の私物化』と言える」


◆「脱税」批判に激しく反論していた晋三氏

 そもそも「晋和会」の「相続」は2度目。晋三氏が父親の晋太郎元外相が亡くなった1991年に継承したのが1度目だ。第1次安倍政権時代末期の2007年には「週刊現代」が、晋太郎氏が晋和会などに個人献金した6億円以上の資金をそのまま晋三氏が引き継いだことを問題視。既に時効を迎えているとした上で、相続税が3億円に上るとし脱税疑惑」と報じた。

 第2次安倍政権時代の14年11月、参院予算委員会で社民党の吉田忠智党首(当時)がこの報道を取り上げると、晋三氏は「いまの質問は見逃すことはできない重大な名誉毀損(きそん)週刊誌の記事だけで私を誹謗(ひぼう)中傷するのは、議員として恥ずかしいことだこれは全くの捏造(ねつぞう)と激しく反論した。


◆継承規制の話はたびたび持ち上がっても実現せず

 ただ、政治団体「相続」の制限を求める声は、かねてから浮上している。

 政権交代を目指した09年、旧民主党は「世襲政治からの脱却」を掲げ、国会議員が死亡または引退した場合、配偶者や3親等以内の親族が政治団体を引き継ぐことを禁止▽その政治団体が親族らに寄付することも禁止、とする政治資金規正法改正案を国会提出した。だが成立しなかったばかりか、政権交代前後には、鳩山由紀夫首相(当時)の資金管理団体を巡る偽装献金問題の捜査で、実母からの巨額の資金提供が発覚し沙汰やみになった

 一方、自民党も同時期に党改革実行本部が党内ルールとして世襲制限を示し、その素案には資金管理団体や政党支部など国会議員がかかわる政治団体の継承の禁止を明記した。だが、最終的には「世襲を特別扱いしない」と抽象的な形の提言に終わった


◆「本来は国庫に戻されるべき資金」

 当時を知る政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「政権奪取後の民主党は公務員改革を優先し、政治家の身を正す改革は後回しにされた。自民党も世襲が問題視される一方で、(09年8月の総選挙で初当選する)小泉進次郎氏の人気が高く、及び腰だった」と話す。

     (山口県下関市にあった安倍晋三事務所。安倍氏の死去の後、
      閉鎖された=2019年撮影、一部画像処理)

 「いま批判を集めているパーティーによる政治資金集めについては今後、法改正が行われるかもしれない」とする一方、こう強調する。「政治家は、政治団体を『抜け道』として利用して相続税や贈与税を免れてきた一番の問題は、名義を変えるだけで、子どもに組織や資金を残せるというロンダリングの仕組みを政治家が残していることだ

 日本大の岩井奉信名誉教授(政治学)は「中選挙区制時代から続く後援会型の個人地盤が、小選挙区制になってもそのまま続いている政治家の都合のいい制度になっているのは間違いない」と政治団体がブラックボックス化する現行制度を批判する。「今回は特に政党支部の資金が移されていることに違和感を覚える。本来は党本部に帰属し、国庫に戻されるべき資金で個人が相続できるものではない


◆「世襲議員全体のあり方を見直すべき」

 政治家が引退したり、死亡したりした際の資産の継承について、岩井氏は早急なルール作りを求める。

 立憲民主党は、今の臨時国会に、旧民主党と同様の政治資金規正法改正案を提出。岡田克也幹事長は会見で「何億もの金が政治団体に残されて、そのまま親族に代表者が代わって選挙に出るということになると、これはあまりにも一般の立候補者と比べてバランスがおかしい。しっかり法律で禁じる必要がある」と理由を説明した。

 岩井氏はこう語る。「世襲議員だから悪いというわけではないが、スタート時に資金面で有利となるのは確か。全くルールがない中では、新たな人材を生み出すという意味で政党自体の活力がなくなる。お金の問題だけではなく、世襲議員全体のあり方を見直すべき時期にきている」


◆デスクメモ

 政治家が亡くなった後、その政治団体の残金はどう処理されるか。実は政治資金規正法には何も規定がない。当然予想される事態なのに、なぜ尻抜けを放置するのか。だが、岸田首相をはじめ世襲議員があふれる自民を見るに、その答えはすぐ浮かぶ穴はわざとあけてあるのだろう。(歩)


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●数多のアベ様案件…《トップに君臨していた政治家が死んだとはいえ、7年8カ月にも及んだ腐敗政治の清算は決して終わってなどいない》

2023年12月26日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2023年12月01日[金])
(狙撃兵)《加計学園による「なにをいまさら経営が傾いた大学の公立化要求などもしかり。統一教会との癒着関係しかり。今回の一件もまた、権力を握った者が国家を私物化して、「カネはいくらでも出す」「官房機密費があるから的な世界がまかり通っていた。トップに君臨していた政治家が死んだとはいえ、7年8カ月にも及んだ腐敗政治の清算は決して終わってなどいない》。そして、《私人》の安倍昭恵氏ときたら、今度は、税金の混入した《政治資金の私物化》。呆れるなぁ。おカネに色が付いていないことをいいことに、本来、国庫に返金すべき部分のおカネまでも私物化。一体、どんな《私人》なのか。

 《反知性的正直》、(馬さんや鹿さんな)《正直者の破れ口》による暴露話。《ヤミ金》で賄賂、税金で《事実上の買収工作》《袖の下》…亡き後のいまも続く数多のアベ様案件の一つ。カネ色の五つの輪…一体どこが「フェアプレー」? すがっちを証人喚問すべし、アベ様も功労章の返上を!。

   『●馳浩知事(当時のカネ色の五つの輪・招致推進本部長)…アベ様から
     「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」》と…
   『●アベ様「官房機密費もあるから」…馳浩石川県知事殿、どの辺に「誤解を
        生じかねない」「事実誤認がある」のでしょうね? 撤回でお終い?
   『●税金で立派な賄賂…【こちら特報部/得意満面の「手柄話」のはずが…
     馳浩・石川県知事の「機密費」発言 撤回後は説明を拒み続ける見苦しさ】
   『●1冊20万円「想い出アルバム」…ヤミ金現ナマ金庫から、アベ様の指示の
     下、すがっちがポンッと官房機密費を出した模様、当然、領収書は無し…
   『●《ヤミ金》で賄賂、税金で《事実上の買収工作》《袖の下》…一体どこが
     「フェアプレー」? すがっちを証人喚問すべし、アベ様も功労章返上を!
   『●馳浩《知事は元文科大臣であり、それ以前に元高校教諭である。恥ずかしく
      ないのか。子供たちへの悪影響は計り知れない》(小沢一郎衆院議員)

 吉田充春さんによる、長周新聞のコラム【正直者の馳浩/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/28314)によると、《安倍晋三亡き後、こうしてボロボロと治世が犯され壊れていた実態が浮き彫りになっていくのだろう。加計学園による「なにをいまさら経営が傾いた大学の公立化要求などもしかり。統一教会との癒着関係しかり。今回の一件もまた、権力を握った者が国家を私物化して、「カネはいくらでも出す」「官房機密費があるから的な世界がまかり通っていたことの一端が、正直者の破れ口によって垣間見えたというだけである。トップに君臨していた政治家が死んだとはいえ、7年8カ月にも及んだ腐敗政治の清算は決して終わってなどいない》。

   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
     《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
   『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
     山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?
   『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
      売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》
   『●「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…
     《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?

 さらにこちらも酷い…「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?
 日刊ゲンダイの記事【“一般人”昭恵夫人の懐に政治資金2.1億円!「非課税で全額相続」がまかり通るのはおかしい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/332733)。《安倍晋三元首相が残した2億1000万円の政治資金を、妻の昭恵さんが全額相続”していたことが分かった。あれだけ事前に問題視されていたのに結局、懐に入れてしまった完全に確信犯である》。

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https://www.chosyu-journal.jp/column/28314

正直者の馳浩
コラム 狙撃兵 2023年11月29日

 森喜朗にとり立てられて石川県知事になった馳浩が、日本体育大学でおこなった講演会のなかでうっかり口を滑らせて、東京五輪招致のために国際オリンピック委員会(IOC)委員に対して、内閣官房機密費を用いて贈答品を渡したことを明かし、その後、大慌てで発言を全面撤回する事態となった。衆院議員時代は安倍派に属し、文部科学大臣という要職にも就き、東京五輪については自民党の招致推進本部長として関わっていた中心人物が、「(当時の安倍晋三)総理から“必ず勝ちとれ”“カネはいくらでも出す官房機密費もあるからと告げられ」、100人余りいたIOC委員に対して、それぞれの選手時代などの写真をまとめた1冊20万円のアルバムを全員分作成し、「それを持って世界中を歩き回った」と得意げに舞台裏の出来事を自己暴露したのだった。

 IOC委員のいわば買収劇を公然と明かしたようなもので、IOC倫理規程にも触れるものとして物議を醸したため、まずいと判断した自民党及び安倍派から叱られたのか、即日「事実誤認を確認したので全面撤回する」と幕引きをはかった。しかし、話の内容からしても極めて具体的で、関わった者しか知り得ない情報であり、いまさら「事実誤認」といわれても誰も信じてはくれない。権利関係も複雑な五輪選手の肖像権問題をクリアしたうえで、「セルゲイ・ブブカ(ウクライナの棒高跳び選手)に渡した」と固有名詞まで出して自慢したわけで、これが「事実誤認」の作り話ならとんでもないホラ吹きというだけである。その口から発信された「事実」は、要するに安倍晋三が使いたい放題の官房機密費をぶっ込んで、カネによって五輪招致を勝ちとったことなのだ。

 証言としては具体的で、信頼に値するものであり、思うに馳浩は決してホラ吹きなどではない。これをあからさまに“馬鹿正直”と表現して怒られるなら多少上品に反知性的正直とでもいい直すのか知らないが、いまさら「全面撤回」したところで後の祭りなのである。世間一般でいうところの、正直者が馬鹿なのか、はたまた馬鹿が正直なだけなのかは置いておいて、なんともそのような言葉の意味を考えさせられる光景なのだ。斯くして、当事者本人が得意げに披露したIOC委員の買収劇は、今度はその証言に基づいて受けとった側、買収された100人余りのIOC委員の側にも向けられる。彼らもまたIOC倫理規程違反が疑われて然るべきで、名指しされたブブカに至っては早速関係機関が事情聴取すべき対象になるのだろう。アルバム作成を請け負った企業名まで明らかになっているのだから、調べようと思えば誰の写真集を作ったのかたどることは容易なはずである。

 安倍晋三亡き後、こうしてボロボロと治世が犯され壊れていた実態が浮き彫りになっていくのだろう。加計学園による「なにをいまさら経営が傾いた大学の公立化要求などもしかり。統一教会との癒着関係しかり。今回の一件もまた、権力を握った者が国家を私物化して、「カネはいくらでも出す」「官房機密費があるから的な世界がまかり通っていたことの一端が、正直者の破れ口によって垣間見えたというだけである。トップに君臨していた政治家が死んだとはいえ、7年8カ月にも及んだ腐敗政治の清算は決して終わってなどいない

 吉田充春 
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/332733

“一般人”昭恵夫人の懐に政治資金2.1億円!「非課税で全額相続」がまかり通るのはおかしい
公開日:2023/12/01 06:00 更新日:2023/12/01 06:00

     (一般人である昭恵さんが政治資金2億1000万円を
      “すり抜け丸々相続”(C)日刊ゲンダイ)

 安倍晋三元首相が残した2億1000万円の政治資金を、妻の昭恵さんが全額相続”していたことが分かった。あれだけ事前に問題視されていたのに結局、懐に入れてしまった完全に確信犯である。

 昭恵さんは、安倍元首相が亡くなった2022年7月8日、いずれも安倍元首相が代表者だった資金管理団体「晋和会」と、「自民党山口県第4選挙区支部」の代表に就任。「晋和会」は、資金管理団体から通常の政治団体に変更され、所在地も永田町の議員会館から東京都渋谷区の昭恵さんの自宅に移されている。

 総務省が11月24日に公表した「政治資金収支報告書」によると、昨年、「晋和会」には安倍元首相と関係のあった5つの政治団体から1億8000万円余りが寄付の形で移されていた

 さらに、今年1月31日にも、「第4支部」から2700万円余りが「晋和会」に寄付されていた。山口県選挙管理委員会が28日に公開した政治資金収支報告書からわかった。「第4支部」は、2700万円を寄付した1月31日解散している。

 生前、安倍元首相が集めた2億1000万円のカネは、「晋和会」に集められ、すべて昭恵さんが相続した形だ。

 問題なのは、通常、遺産を受け継ぐ場合、相続税がかかるのに、政治団体が継承する場合は相続税がかからないことだ。昭恵さんは、巨額の政治資金を非課税で引き継いでいる

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

政治家の後継者が、非課税で政治資金を引き継ぐことだって問題なのに政治家でもない一般人の昭恵さんが政治資金を相続するのは、やはりおかしいですよ。昭恵さんは選挙に出馬しないと明言しているようだし、私人だと閣議決定されていますからね。自民党議員のなかには、政治資金を“家賃名目”で母親に還流させているケースもみられます。政治資金は、ファミリーの私的財産だと勘違いしているのでしょう」

 総務省によると、「政治資金の使途については、原則として特段の制限はない」という。ある意味、好き放題に使ってもいいということだ。安倍元首相も、政治資金で「ガリガリ君」を買っていた。昭恵さんは、2億1000万円のカネをどう使うつもりなのか。
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●日本の腐敗した司法では、理はアベ様・スガッチ・キシダメ政権にあるのか? 辺野古新基地代執行訴訟敗訴、《理は沖縄にある》はずなのに…

2023年12月24日 00時00分46秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年12月21日[木])
アベ様も亡く、最低の官房長官・スガッチも内閣には居ない。キシダメ政権に何の道《理》もない。そろそろ、沖縄でもマトモな司法に戻ってはどうか? 琉球新報の社説《理は沖縄にある一歩も退くことはない民主主義と地方自治をないがしろにし、基地負担を強いる政府の専横に対する沖縄の異議申し立てはこれからも続く》。
 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/辺野古ゲート前抗議行動/埋め立て工区と大浦湾の様子】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/752b3892dffc5b2e84b0ec8833e43696)。《明日は大浦湾の軟弱地盤の改良工事をめぐり、沖縄防衛局が出した設計変更申請を国が代執行しようとする裁判の判決がある。現在の司法の状況に幻想を抱くはずもないが、これから先もゲート前や海上をはじめ工事にかかわる各所で、長いたたかいが続くことを覚悟するしかない。水深90メートルに達する軟弱地盤の改良工事は不可能だ、という専門家の意見がある。しかし、どれだけ時間と予算を浪費しようと国は工事を強行するだろう。完成することが目的ではなく基地利権が目的であり、工事を続ける限り米軍は普天間基地を使用できるのだから。》

   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
      ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…
   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「不服審査請求など論外だろう。そもそも行政不服審査法
     〈行政庁の処分その他公権力の行使にあたる行為に関する国民の
     不服申し立てについて規定する法律〉(大辞林)であり、一般国民の
     権利救済制度を使うこと自体がおかしい「個人」になりすまし
     救済を求め判断を仰ごうというのだからデタラメ過ぎる
     安倍政権は3年前にも辺野古移設で同様の禁じ手を使っている

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
     「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」
   『●アベ様という「私人」の暴挙…平和の党と共に
      辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず
   『●辺野古新基地建設: 国が寄って集って沖縄をイジメ、司法が沖縄イジメ
     にお墨付きを与える…野党議員は団結して立ち上がってくれないのか?
   『●地方自治を蔑ろにした沖縄イジメ、沖縄差別…それを助長する最「低」
      裁は司法判断を放棄し、政権に忖度した政治判断を乱発してばかり
   『●沖縄県は《「最高裁は…違反するとは認定していない」と…反論。…「明確
     な反対の民意こそ、公益として考慮すべきだ」と民意を前面に押し出す》
   『●目取真俊さん《無駄な時間と予算を費やしても…事件や事故が起きよう
     とも、政治家も官僚もだれも責任を取りはしない。本当に腐りきった国》
   『●目取真俊さん《沖縄に住む私たちが軍事基地に反対するのは、自分
     たちが被害を受けるだけでなく、加害の立場にも立たないためだ》
   『●玉城デニー沖縄県知事の素晴らしい「辺野古代執行訴訟 沖縄県知事
     の意見陳述」、それを一顧だにせず、即日結審する福岡高裁那覇支部…

 N値ゼロのマヨネーズ状軟弱地盤問題はどこに行ってしまったのか…。
 再び、目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/死ね、腐り日本=ヤマトゥ/代執行訴訟の不当判決を糾弾する街宣活動】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/315f250065086d031aa1f0fb2d18fc05)。《三権分立司法の独立など、いまの日本には望むべくもない地方自治の尊重、沖縄の民意など踏みにじる対象でしかないようだ。沖縄は日本にとって武力による威嚇で併合した植民地である。日本「本土」の平和と安全のために利用して何が悪い。そう言わんばかりに沖縄に居丈高に対していれば、沖縄の中に反ヤマトゥの怒りと憎しみを育てるだけだ。午後4時から判決を糾弾するヘリ基地反対協の街宣活動があったので参加した。雨の中10人ほどが集まった。準備不足で短時間の街宣となったが、那覇だけでなく名護でも声をあげるのは大事なことだ。来週は国の代執行が強行され、見せつけるように大浦湾で工事の動きがあるかもしれない。ちるだい、しぴたいや、やみらやー。うっちんとーしちやならんどー。ちゅーたるがきさんぐとぅ、現場んかいくーよー。》

 予想されたこととはいえ、あまりに酷い…。《辺野古新基地建設の公益性》がどこにあるのか? 《判決は県の不承認について社会公共の利益を侵害するものと断じた》(琉球新報)…。
 琉球新報の【<社説>代執行訴訟敗訴 「辺野古唯一」への追随だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2604977.html)。《特に問われたのは承認の公益性、ひいては辺野古新基地建設の公益性であった。裁判で県は普天間問題の「唯一の解決策」として新基地建設を強行し、設計変更申請の承認を求める国による公益性に関する主張に反論してきた。判決は県の不承認について社会公共の利益を侵害するものと断じた》。

 N値ゼロのマヨネーズ状軟弱地盤問題はどこに行ってしまったのか…。
 沖縄タイムスの記事【大浦湾側の工事、年明けにも着工か 高裁、玉城知事に25日までに承認するよう命令 辺野古代執行訴訟の判決】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1277558)。《名護市辺野古の新基地建設を巡り、国が玉城デニー知事に代わって沖縄防衛局の設計変更申請を承認する代執行に向けた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は20日、国の主張を認め、知事に対し変更申請を承認するよう命じた。県側が敗訴した。期限は25日で、従わなければ国が地方自治体の事務を代執行する国内初の事例となる。軟弱地盤が広がる大浦湾側の工事は年明けにも始まる見通しで、重大局面を迎える。(社会部・新垣玲央、政経部・東江郁香)》、《判決を受け、玉城知事(池田竹州副知事代読)は「民意に即した判断を期待していただけに極めて残念だ」とし、今後の対応は判決内容を踏まえて検討するとコメントした。国が地方自治体を相手に起こした代執行訴訟は2度目で、判決は今回が初めて。県側は1週間後の27日を期限に最高裁に上告できるが、代執行を止める効力はなく...》。
 最早、沖縄イジメ、それに裁判所が手を貸すとはね…。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2604977.html

<社説>代執行訴訟敗訴 「辺野古唯一」への追随だ
公開日時 2023年12月21日 05:00

 裁判は厳しい結果に終わった。しかし、辺野古新基地建設が普天間の危険性除去、沖縄の米軍基地負担の軽減につながらないことに変わりはない。私たちはこれからも建設計画の非合理性それを強行する政府の不当性を訴え続けなければならない。

 辺野古新基地建設で、斉藤鉄夫国土交通相が玉城デニー知事に代わって大浦湾側の軟弱地盤改良の設計変更申請を承認するために提起した代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部は玉城知事に承認するよう命じる判決を下した。

 裁判では、県の不承認対応について(1)法令規定や大臣の処分に対し違反があるか(2)他の方法では是正することは困難か(3)県対応を放置することは公益性を害するか―という地方自治法上の代執行の3要件が争点となった。判決は国の主張を全面的に認めた

 特に問われたのは承認の公益性、ひいては辺野古新基地建設の公益性であった。裁判で県は普天間問題の「唯一の解決策」として新基地建設を強行し、設計変更申請の承認を求める国による公益性に関する主張に反論してきた。判決は県の不承認について社会公共の利益を侵害するものと断じた。

 この判断は到底受け入れがたい。沖縄から見れば、普天間飛行場の危険性を放置しているのは国である。しかも、工事の長期化によって危険性は継続するのだ。新基地建設の公益性は乏しく、多額の費用を考えれば建設計画の合理性にも欠けている

 ところが判決は、新基地建設の実現以外には「普天間飛行場の危険性の除去を図り得る方法が見当たらない」と断言した。辺野古唯一として新基地建設に固執する国へ追随姿勢は明らかだ。

 設計変更申請の承認を県に迫る国交相の勧告や指示、代執行訴訟の提起という一連の手続きは、地方自治に基づく沖縄の意思決定を否定するものでもあった。国が地方に委託する法定受託事務などで対立が起きた場合、国が代執行訴訟を提起し、国の意向に沿う司法判断を得れば、今回のように地方の意思決定を制限することが可能となる。

 地方自治の否定は沖縄だけの問題ではない。そのことを日本本土の国民も重く受け止めるべきだ

 新基地建設に抵抗する沖縄の闘いの根底にあるのは民主主義と地方自治、そして自己決定権の行使である。

 海上基地の賛否を問う1997年の名護市民投票からきょうで26年である。当時、市民投票を提起した市民の合言葉は「自分たちのことは自分たちで決める」であった。この精神は、その後の選挙や県民投票にも継承され、困難な局面を切り開いてきたのだ。

 理は沖縄にある一歩も退くことはない民主主義と地方自治をないがしろにし、基地負担を強いる政府の専横に対する沖縄の異議申し立てはこれからも続く。
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