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●息吐く様にウソをつくアベ様は如何に〝誕生〟したのか? そして、数多のアベ様案件の〝トドメ〟が統一協会とのズブズブ壺壺ヅボヅボ

2022年10月11日 00時00分51秒 | Weblog

[※ 「統一協会の捜査を阻んだ「政治の力」 有田芳生青木理」(週刊金曜日 1392号、2022年09月09日) ↑]


/ (2022年09月27日[火] … 結局「丁寧な説明」もなく、アベ様の国葬モドキの日を迎えて)
息吐く様にウソをつくアベ様は如何に〝誕生〟したのか? そして、数多のアベ様案件の〝トドメ〟が統一協会とのズブズブ壺壺ヅボヅボ…。血税を使って国葬 (国葬モドキ) なんてやってはいけないでしょうに、《「無知」「無恥」、そして「言い訳の天才という“才”を武器》にするようなアベ様の国葬 (国葬モドキ) なんて。

   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の気配すらも
     見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
    《私は少し前、幼少期からの首相を徹底取材し、
     「安倍晋三とは何者か」についての連載ルポを本誌上で
     発表した(『安倍三代』<朝日新聞出版>として書籍化)が、
     政界入り前の首相に現在のような右派的政治スタンスの影は
     微塵(みじん)もなかった。いや、そもそも政治への強い志も
     知の蓄積の気配すらも見られなかった。あるとするなら、
     溺愛(できあい)してくれた祖父・岸信介元首相への敬慕と、
     祖父を猛批判した左派陣営への嫌悪と反発。首相自身、
     小泉政権の官房長官だった06年7月、こんな表現で改憲への
     意欲を語ったこともある》

   『●『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班著)読了
     …《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》
    「《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を
     評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、
     今やニッポン国の首相。」

   『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
     子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?
    《現首相のルーツや生い立ちを取材して「安倍三代」(朝日文庫)を
     書いた際、成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。
     かつての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。それは
     「ignorant」の「無知」と「shameless」の「無恥」だと》

   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
     出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
      という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
   『●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は
     変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは…》(リテラ)
   『●無恥・無知・鞭…《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》
      《まさに無知であることをまったく恥じていない》アベ様が未だに…
    《加藤節名誉教授は、ジャーナリスト・青木理氏の著書『安倍三代
     (朝日新聞出版)のなかでこう語っている。
     「(晋三は)政治学科ですし、憲法も法律もしっかり勉強しなかった
      んでしょうね
     「しかも、憲法改正を訴えているんですから、(芦部を)『知らない』
      なんて言うべきではないまさに無知であることをまったく恥じて
      いない。戦後の日本が、過去の世代が、営々と議論して築きあげて
      きた歴史を学ぼうともせず、敬意すら持たないおそるべき政治の
      劣化です
     このように、憲法について無知であることを恥じることさえない安倍
     前首相が深く関与してつくられた2012年の自民党の憲法改正草案
     では、安倍氏の一声で自衛隊が「国防軍」と記述されたほか、人権を
     制限したり、公助を放棄し家族の助け合いを「義務」とするなど
     恐ろしい内容になっていた。にもかかわらず、こうした憲法改正草案
     の問題点を野党議員が2016年に国会で指摘すると、安倍前首相は
     「(草案を)世に出したのは私ではない。谷垣総裁のときに出された」
     「憲法について論評はできるが、答える義務はない」などと逃げたのだ》

   『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
     エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》
    《晋三氏の父方の系譜をたどった『安倍三代』の著者でジャーナリストの
     青木理さんとともに、「三代目世襲政治家・安倍晋三」の実像に迫った》

 日刊ゲンダイの寄稿【青木理 特別寄稿/安倍晋三は政治家一家に生まれた平凡な人 空虚な器にジャンクな右派思想を注ぎ込まれた】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311527)によると、《だが、しばらくして別の編集者から少し異なる提案があった。「安倍晋三のような政治家がなぜ生まれたのか、ルーツにまで遡った評伝なら食指が動かないか」と。なるほど、と思った。…つまり、政治一家としての地平を切り開きながら実像があまり知られていない安倍寛を起点とし、晋太郎、晋三へと連なる安倍家3代の系譜を追えば、現代日本政治を俯瞰しつつ問題点も照射できるのではないか--そう考えて完成させたのが「安倍三代」(朝日文庫)である》

   『●《「もう黙ってろ」…かの権力集団の、これぞ卑しくも悲しい本質では
     なかろうか。私たちは自由な魂を湛えた主権者だ。心まで支配される…》
   『●《◆議会に諮らず民主主義否定》《◆「勇み足」へのブレーキない》
    《◆制度的に不可 人物的に値せず》《◆立派だと誤認 子供の影響心配》

 アベ様の国葬モドキを強行。《「もう黙ってろ」…かの権力集団の、これぞ卑しくも悲しい本質ではなかろうか。》(斎藤貴男さん)。「丁寧な説明」はどこに行ったのだろうか??

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311527

特別寄稿
安倍晋三は政治家一家に生まれた平凡な人 空虚な器にジャンクな右派思想を注ぎ込まれた
青木理

公開日:2022/09/27 06:00 更新日:2022/09/27 06:00

     (2017年に上梓した「安倍三代」は19年に文庫に)

 第2次安倍政権の発足後、ある編集者から「安倍晋三の評伝を書かないか」と提案を受けた。だが、私は断った。面白い評伝になるとは到底思えなかったからである。

 今も昔も人物評伝はノンフィクションの華だが、それが成立するには不可欠の条件がある。対象が善人だろうと悪人だろうと、政治家だろうと犯罪者だろうと、その人物が頭抜けた磁力を発し、そうした人格を形作った逸話や物語に彩られていること。それがなければ、いくら取材を尽くしても面白い評伝など書けはしない。そして安倍晋三という人物に、それほど魅力的な逸話や物語があるようには微塵も思えなかった

 だが、しばらくして別の編集者から少し異なる提案があった。「安倍晋三のような政治家がなぜ生まれたのか、ルーツにまで遡った評伝なら食指が動かないか」と。

 なるほど、と思った。いまさら記すまでもなく、晋三の父は安倍晋太郎、母方の祖父は岸信介。父方の祖父・安倍寛もまた戦中に衆院議員を務め、眩いほどきらびやかな政治一家だが、そうした家に生まれていなければ、晋三が政治家になることはなかった。現代日本に蔓延する政治世襲への問題意識も抱いていた私は、それならば取材執筆の価値は十分あると考えて提案を受けた。

 つまり、政治一家としての地平を切り開きながら実像があまり知られていない安倍寛を起点とし、晋太郎、晋三へと連なる安倍家3代の系譜を追えば、現代日本政治を俯瞰しつつ問題点も照射できるのではないか--そう考えて完成させたのが「安倍三代」(朝日文庫)である。

 成果は拙著をお読みいただきたいが、軍部ファッショの嵐が荒れ狂った先の大戦中、軍部の圧力を受けながら翼賛選挙を非推薦で勝ち抜いた寛は、強烈な魅力を発する反骨の政治家だった。息子の晋太郎は所詮2世の“プリンス”ではあったが、山口の寒村で父の支持者に囲まれて育ち、大戦末期には志願した特攻を辛うじて生きのび、存外に魅力的逸話の多い政治家ではあった。


■政治姿勢につながるエピソード、逸話が出てこない

     (「悲運のプリンス」と呼ばれた晋太郎(C)共同通信社)

 だが、やはり晋三は違った。東京で生まれ育ち、小学校から大学までを成蹊学園で過ごし、いくら取材しても語るに値する逸話がない。同級生や恩師、あるいは大学卒業後にコネ入社した神戸製鋼所の上司や同僚など、何十人もの関係者に話を聞いたが、のちの政治姿勢につながるエピソードさえ出てこない。

 それどころか、晋三の口から政治的な発言を聞いたことのある者すら皆無--決して大袈裟ではなく、1人たりともいなかった。晋三は大学時代、地方自治を専門とする碩学のゼミに所属したが、当時を知る教員は「彼が卒論で何を書いたかも覚えてないし、ゼミで何かを積極的に発言した記憶もない」と振り返るのだった。

 かといってワルでもなく、成績はごく平凡。あえて等身大に評すれば、名門政治一家に生まれはしたものの、可もなく不可もないボンボンのおぼっちゃま。そんな晋三がなぜゴリゴリの右派に変貌したのか。神戸製鋼所時代の上司は当時の晋三を「要領がよくて、みんなに好かれていましたよ。たとえて言えば、まるで子犬」と評し、のちの政治姿勢についてはこう指摘している。

「周りに感化されたんでしょう。子犬が狼の子と遊んでいるうち、あんなふうになってしまった。僕はそう思っています」

 おそらくはその通りだったのだろう。戦後日本政治における右派の巨頭・岸の孫として生まれた晋三を、永田町内外の右派勢力はサラブレッドとして育てた。晋三にも、それが時代の潮流だと読む計算程度はあったのか、少なくとも自らを溺愛した祖父・岸への憧憬を抱いていた。そうして空虚な入れ物に、ジャンクな右派思想ばかりが注ぎ込まれた


■「無知」と「無恥」は安倍政権の顕著な特質

     (貴公子然とした若手時代(C)共同通信社)

 一方で皮肉をこめて記せば、晋三には政治家としての「強み」があった。まずは強運。戦後生まれ初の宰相となった第1次政権は短期で投げ出したが、民主党政権の瓦解を経て政権に復帰すると、今度は7年8カ月もの「一強」を維持した。第1次政権の蹉跌に学んだところもあったにせよ、しかしそれは真に「一強」だったか。

 各種世論調査では常にそこそこの内閣支持率を維持し、選挙も連勝したが、支持理由の最多は終始一貫「ほかに適当な人がいない」。政権が高く屹立したのではなく、政権交代の失敗に人々が失望し、しかも野党が四分五裂し、周囲が総陥没した結果としての「一強」。国にとっては不幸だが、政治の貧困ゆえに長期政権を担えたその強運。

 もうひとつ、最大の強みが晋三にはあった。私にそれを教えてくれたのは、晋三の母校・成蹊大の恩師でもある加藤節(成蹊大名誉教授、政治学)。「安倍三代」の取材でインタビューした際、加藤は安倍政権の顕著な特質を「ふたつのムチ」--すなわち「無知」「無恥」に集約されると辛辣批判した。

 もちろん加藤は、改憲を訴えるのに憲法学の泰斗だった芦部信喜すら知らないと言い放つかつての教え子を難じる文脈でそう語ったのだが、逆にいえばこれは強烈な「強み」でもあると私は感じた。

 「無知」「無恥」な人間は、ある意味で最強である。先人が積み重ねてきた知に疎いのに--いや、疎いからこそ、ルール違反の横紙破りも平然としでかし、しかも「無恥」ならば批判や諫言も暖簾に腕押し、糠に釘、批判が刺さらず、何の痛痒も感じない


■世襲の運命にのみ込まれた最期

     (
青木理氏(C)日刊ゲンダイ)

 だからこそ、いち内閣の閣議決定で憲法解釈を覆し、そのために内閣法制局長官をすげ替え日銀総裁やNHK会長にお友達を送り込む掟破りもいとわない支持者や提灯持ちには利益誘導を繰り返し、その一端が「モリカケ桜」問題として噴出しても嘘、詭弁を連ねて知らぬ顔「桜」問題だけで118回も国会で嘘を吐き「森友」では自らの開き直りで公文書が改ざんされ真摯な公務員の命が絶たれ、多少たりとも廉恥の情があれば耐えられない状況でも平気の平左、「日教組、日教組!」と口をとがらせて野党に野次を飛ばす

 これも首相が行政府の長であるという知に立脚すれば、国権の最高機関で野次を飛ばすのは禁忌だが、すべては「無知」「無恥」の成せる術。「安倍三代」には記さなかったが、毎日新聞で晋太郎の番記者だった故・岸井成格が生前教えてくれた逸話も思い出す。晋太郎は晋三を岸井に紹介した際、苦笑しつつこう漏らしたのだという。「こいつはね、出来は悪いが、言い訳をさせたら天才的だ」と。そうやって「無知」「無恥」、そして「言い訳の天才という“才”を武器に「憲政史上最長」政権を成し遂げたボンボンが、病でも政治テロでもなく、カルト宗教に人生を破壊された男に手製銃で撃ち抜かれてしまったのは、最後の最後に世襲政治家としての運命にのみ込まれてしまったようにも思える。

 繰り返しになるが、世襲政治一家に生まれなければ晋三が政治家になることはなく、その空虚な器にジャンクな右派思想を注ぎ込まれることもなかった。だが、いまさら記すまでもなく旧統一教会が日本で勢力を伸ばす端緒を開いたのは祖父の岸。以後3代続いた教団との蜜月が汚れた澱を深く重く沈殿させ、ついにはそれが強烈な遺恨となって3代目の胸を貫いてしまったのである。

 「安倍三代」の系譜を取材した者として唯一心残りなのは、晋三が岸ではなく、寛に共感を寄せていれば、その政治姿勢も随分異なったものになったろうし、このような最期を迎えることはなかったのでは、という点だが、空虚な体にジャンクな右派思想を満たしてしまった3代目にそのようなことを言っても、もはや詮ない。なにより当の3代目がもうこの世にいないのだから。

青木理(あおき・おさむ) 1966年、長野県生まれ。慶大文学部卒業後、共同通信社入社。社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、2006年からフリー。「日本の公安警察」「日本会議の正体」「情報隠蔽国家」「破壊者たちへ」など著書多数。
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●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」

2022年07月31日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


/ (2022年07月21日[木])
ワッペン」授与については、どうぞどうぞ。でも、国葬については、絶対に反対。

   『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
     原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》
   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
       8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》

 ブログ主の住む地域も含めて、地方自治体でも、《一部役所には哀悼の意をささげるため、記帳所も設置されている》ことに大変な違和感を感じる。止めてもらいたい。
 宮畑譲山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【「役所に記帳所」と「国葬」を考える 安倍晋三元首相死去 識者は「政治利用」に懸念、「神格化」に違和感】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/189909)によると、《政府は今秋に、銃撃され亡くなった安倍晋三氏の国葬を実施するという。一部役所には哀悼の意をささげるため、記帳所も設置されているこれらはすべて税金で賄われる。功績を評価する人にとっては、当たり前なのかもしれない。しかし、待ってほしい。安倍氏は社会の分断をあおるような言動や不誠実な国会答弁も目立ち、負の部分も大きい。これらを問題視する側にとっては違和感でしかないおいそれと公金支出を認めてよいものなのか。(宮畑譲山田祐一郎)》。

   『●《「国民には自助だ共助だと自己責任押し付けて中曽根の葬式には
     公助か」の声》(リテラ)…河野太郎行革担当相は閣議の際に無言?
   『●《56大学が弔旗や半旗を掲揚…彼らの反応はアカデミズムの
     「白旗」に他ならない。この国の暗澹たる未来を予感…絶望的な惨状だ》

 気持ち悪いったらありゃしない。統一教会問題解明のための(前川喜平さん)「政治家監督庁」を創れ。もう一点、《「国葬」として実施すると閣議決定》を勝手に行う、正気だろうか? 《閣議決定》で物事を強引に進める手法は、アベ様が得意としていたものだ。それを引き継ぐ、キシダメ氏。
 リテラの記事【ひろゆきも指摘、統一教会の働きかけで「こども庁」が「こども家庭庁」に!安倍元首相、山谷えり子と教会の関係を物語る内部文書】(https://lite-ra.com/2022/07/post-6213.html)によると、《岸田文雄首相と自民党はどうやら、安倍晋三・元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を神格化しようとしているらしい。言うまでもない、安倍氏の葬儀を「国葬」として実施すると閣議決定した件だ。すでに指摘されているように、「国葬令」は敗戦によって廃止されたため国葬を実施する法的根拠はない。1967年には例外として吉田茂・元首相の国葬が実施されたが、1980年代以降は首相経験者の葬儀は政府と自民党が費用を折半する「合同葬」が慣例となってきた。ところが、岸田首相は安倍元首相の「功績」と内閣府設置法を根拠にし、閣議決定をもとに全額が国費で賄われる「国葬」の実施を決定したのだ。全額税金で賄う以上は必要不可欠なはずの議論さえもすっ飛ばし、閣議決定という強権によって神格化を図ろうとする──。岸田首相はこんな反民主主義的なゴリ押しをおこなう前に、もっとやるべきことがあるのではないか。》《来年4月に発足する「こども家庭庁」の名称問題をめぐっても、ここにきて、統一教会が関与していた疑惑が浮上している》。

   『●子ども庁? (政界地獄耳)「接待防止庁」、(前川喜平さん)
     「政治家監督庁」を創れ ――― デジタル庁ねぇ、ホントに必要なの?

 「民主主義を断固として破壊する決意を示す」ことになる。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]国葬反対】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/993297)によると、《戦後唯一の「国葬」は、サンフランシスコ講和条約に署名し、沖縄を米軍占領下に切り捨てた吉田茂元首相に贈られた。条約が発効した4月28日を日本の「主権回復の日」とし、記念式典を開いた安倍晋三元首相が2例目になる▼岸田文雄首相は異例の決定を「民主主義を断固として守り抜く決意を示す」と説明した》。

   『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
         脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)
   『●西日本新聞【例えるなら、こんな話か。授業が始まるのに数人の
     子が…】…取り巻きが《デマを流してまでも、必死で政権擁護》の醜悪
   『●違法・違憲オジサン…《「裸の王様」…取り巻きの同調意見ばかり
     聞き入れ、学者の正論に耳をふさげば、宰相はそう呼ばれてしまいます》

 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/川柳は庶民の声なき声 安倍晋三氏の国葬に感じたのは「まるで国王のようだ」という違和感だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/308562)によると、《しかし国葬が妥当かどうかの議論はそれとは別である。通例の葬儀であれば異論はなかろう。しかし国葬は戦後吉田茂氏以来であり、その時でさえ特例の超法規的措置で行った。それをなんの議論もなく閣議決定だけで既定路線のようにあっさり決めてしまった。時の宰相の評価はすぐに決まるものではなく、誰が国葬にふさわしいかという判断は難しい。中曽根氏の内閣・自民党合同葬ですら物議を醸した。前川喜平氏は新聞のコラムで明確に「国葬には反対だ」と書いている。「悲しみ悼むのは人の心だ。国が葬儀をするということは、国民こぞって悲しみ悼めと要求することだそれは国が人の心に押し入り、人の心を動員することだ。僕は自分の心を動員されたくない」。まさに正論だ。亡くなって以降の報道、そして国葬まで至る経緯。そこに私が感じたのは「まるで国王のようだ」という違和感だ。首相時代から周りをイエスマンばかりで固め「裸の王様のようだ」と言われていた死してもなお裸のままで放置するなら、それこそ死者への冒涜(ぼうとく)ではないのか。》《■川柳欄や風刺画は新聞にはつきもの 翻って川柳の話だ。「疑惑あった人が国葬そんな国」「死してなお税金使う野辺送り」「利用され迷惑してる『民主主義』」「ああ怖い歴史はこうして作られる」「国葬って国がお仕舞いっていうことか」 どれも秀作だ》。

   『●鶴彬さんの「生きた世」…自公を支持する皆さんは
         人の親として「そんな世」を目指しているの?
   『●東京新聞の社説《苛烈な言論統制の末にあったのは…。》、川柳作家
       《鶴彬(つるあきら)/獄死の末(さき)に/ある戦(いくさ)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/189909

「役所に記帳所」と「国葬」を考える 安倍晋三元首相死去 識者は「政治利用」に懸念、「神格化」に違和感
2022年7月16日 12時00分

 政府は今秋に、銃撃され亡くなった安倍晋三氏の国葬を実施するという。一部役所には哀悼の意をささげるため、記帳所も設置されているこれらはすべて税金で賄われる。功績を評価する人にとっては、当たり前なのかもしれない。しかし、待ってほしい。安倍氏は社会の分断をあおるような言動や不誠実な国会答弁も目立ち、負の部分も大きい。これらを問題視する側にとっては違和感でしかないおいそれと公金支出を認めてよいものなのか。(宮畑譲山田祐一郎


◆なぜ安倍氏にゆかりのない横浜市役所に?

     (横浜市役所庁舎内に設置された記帳所=横浜市中区で)

 横浜の観光地・みなとみらいの近くにある横浜市役所庁舎の1階ロビーに設置された記帳所。献花はできず、机と椅子を置いただけ。それでも11日に設置以降、1日に200~400人の記帳があるという。18日まで土日祝も受け付ける。

 15日午前も多くの人がひっきりなしに訪れ、記帳した人はみな神妙な面持ちで安倍氏を悼んでいた。

 「民主党政権時代、経済などものすごく不安だった。それを安倍さんが救ってくれた。親族以外で人が亡くなって声を出して泣いたのは初めて。記帳できてよかった」。安倍氏を熱心に支持していたという市内の主婦(60)はそう話した。

 同じく60代の女性も「日本にとって損失。残念でならない。第3次政権もお願いしたかった」と無念さを強調。安倍氏の支持者ではないという会社役員の60代男性は「長い間、首相をやられ、ああいう形で亡くなられた方をしのぶ、悼む気持ちできた」と話す。

 しかしなぜ、横浜市が記帳所を設置することになったのか菅義偉前首相の地盤だが、安倍氏の選挙区でもなく自宅もない。市によると、市民から記帳や献花の場を求める問い合わせがあり、山中竹春市長らが協議、「市民の弔意を受ける場が必要」と判断したという。受付の人員は、庁舎管理を委託する企業の社員を中心にローテーションしている。連休中の人件費が経費として発生する見込みで、額は未定という。


◆共産党は反対も、市は「あくまで弔意を受ける場」

 市の記帳所について共産党市議団は12日、「設置理由が曖昧で、万人が納得できるものではない。公平公正であるべき地方自治体のあり方に反する」とする声明を出した。市議団に、市民から「評価の分かれる政治家への追悼に公の市が関わるのはおかしい」との声が寄せられたという。

 これに対し、市の担当者は「いろいろな考えの人はいる。反対する人たちの考えも尊重はする。あくまで記帳所は弔意を表する人の気持ちを受ける場」と説明する。

 ほかにも神奈川県内では、県庁や小田原、鎌倉、横須賀の各市庁舎でも同様に記帳所が設置された。

 安倍氏は首相経験者とはいえ、いち政治家だ。評価も賛否両論ある。地方行政は公平公正な住民サービスの提供が求められる。役所が特定の政治家の死に際して記帳所を設けることに問題はないのか。

 安倍氏の出身大学である成蹊大の武田真一郎教授(行政法)は「亡くなり方が衝撃的で気の毒ではある。こうした動きを頭から否定するのは難しいが、行政は常識的な儀礼の範囲を超えないよう配慮する必要がある」と話す。

 一方で、「記帳そのものに意味はなくても、結果的に安倍さんがやったことは全て正しいと行政が認めているとの印象を与えかねない事後的に政治的な影響があることを考えるべきだ」と懸念する。

 ちなみに、大学の関連施設内にも献花台などが設けられているが、武田教授は「学内に安倍氏を賛美する雰囲気はない」と言う。


◆中曽根氏の内閣・自民党合同葬でも2億円弱

 役所の記帳所どころではない巨費をかけるのが国葬だ。岸田文雄首相は14日の記者会見で、国葬について「わが国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜くという決意を示す」と力説した。

     (吉田茂元首相の国葬で出席者が黙とうした
      =1967年10月、日本武道館で)

 国葬は正式には「国葬儀」の形式で実施され、費用は全額国費。岸田首相は、国の儀式に当たるとして「閣議決定を根拠として行うことができる」と説明した。では、国葬の対象となる人物はどういう基準で選ばれるのか。内閣府大臣官房総務課は「法令上のルールはない。諸事情を考慮した上で内閣が判断することになる」と説明する。

 国葬は、戦前は法的根拠となる勅令の国葬令があり、首相経験者では伊藤博文や山県有朋らで実施された。国葬令は1947年に失効し、67年10月の吉田茂元首相の葬儀は、閣議決定による「国葬儀」だった。

 内閣府によると、これまでに政府が関与した元首相の葬儀は11件。政府と政党、国民有志などによる合同葬という形で実施され、最も多いのは「内閣・自民党合同葬」の8件。政府の関与に、内閣府は「基準はなく、功績や先例などで総合的に判断している」。根拠となる新たな法令の検討については「そのような話は出ていない」とする。

     (故中曽根元首相の内閣・自民党合同葬で、会場を後にする
      菅首相(右手前)と遺骨を抱える元首相の孫康隆衆院議員ら
      =2020年10月、東京都港区のホテルで)

 直近では2020年10月に中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が実施され、政府は約9600万円を支出。都内のホテルで営まれ、自民党負担分と合わせて2億円弱の費用がかかった。約1400人が招待されたが、新型コロナの感染拡大で参列者は約640人と半分以下になった。


◆社会の分断を深めた政治家に国葬はふさわしいか?

 安倍氏の国葬で政府は、どれくらいの参列者や費用を見込むのか。内閣府は「参列者の規模や会場など検討中で現時点では分からない」とするが、「おそらくは中曽根元首相の規模は超えるだろう」と話す。つまり、外国からの参列者や物価高を考えれば、2億円以上はかかるとみられる。

 だが、安倍氏が巨額な国費をかける国葬にふさわしい人物なのか、疑問視する声は強い。ツイッター上では国葬の実施が発表される前から「#安倍晋三の国葬に反対します」がトレンドに上がっていた。

 これは、安倍氏は負の側面が大きいからだ。学校法人「森友学園」を巡る疑惑では、財務省による公文書改ざんや記録廃棄にもつながり、職員が自殺に追い込まれた。後援会が実施した「桜を見る会」前日の夕食会を巡る問題では、国会で事実と異なる説明を118回繰り返した。お友達を優遇する一方で、演説で批判する聴衆に対し「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言い放つなど、社会の分断を深めた

 ジャーナリストの青木理さんも国葬に否定的な立場で、「民主主義を守り抜く決意」とした岸田首相の発言を懸念する。

 安倍氏による集団的自衛権行使を認める憲法解釈変更や、日銀を「政府の子会社」とした発言など「政策の方向性以前に、物事を決める手順やチェック機能を軽んじてきたのが安倍氏権力者として守るべきルールを壊した」と指摘する。「まだ解決していない権力者の課題を批判し、明るみにすること民主主義の一番肝心なところ。衝撃的な死で異論を唱えづらい雰囲気こそが、民主主義の危機だと説く。

 明治大の西川伸一教授(政治学)は、岸田首相が国葬の理由として憲政史上最長の在任期間と功績を挙げたことに対し「安倍氏を神格化しようとしているようで強い違和感を覚える。長い在任期間で、どれだけの人が不幸になったのか」と指弾。「国葬の判断はいわば政権の裁量。『安倍元首相の遺志』が、改憲などさまざまな場面で政治利用されていく怖さがある」


◆デスクメモ

 国葬なら億単位の税金が使われることになるだろう。それがあれば、物価高で困窮する人の助けになるのではと思う。安倍さんの人柄を評価するなら、安倍さんもそういう考えになると想像できないか。いやいや、お友達を大切にした安倍さんだから、友達を広く募った国葬を望むのかな。(六)

【関連記事】旧統一教会と自民党、その関係とは? 安倍晋三氏との距離感の変化は
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/308562

ラサール石井 タレント
1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。


ラサール石井 東憤西笑
川柳は庶民の声なき声 安倍晋三氏の国葬に感じたのは「まるで国王のようだ」という違和感だ
公開日:2022/07/21 06:00 更新日:2022/07/21 06:00

     (まるで国王のよう(C)日刊ゲンダイ)

 炎上している。まあ私の場合、いつもどこかくすぶり続けているので、もう慣れっこではあるのだが、今回は「え、これが?」と驚いた。火元は安倍氏の国葬に対する朝日新聞の川柳欄を紹介した私の呟きだ。

 もちろん大前提として、今回の事件は決して起きてはならない事件であり、犯人の蛮行は許されるものではない。安倍氏の死には慎んで哀悼の意を表する。この時期その死をもてあそんだり面白がったりするのは不謹慎であろう。

 しかし国葬が妥当かどうかの議論はそれとは別である。通例の葬儀であれば異論はなかろう。しかし国葬は戦後吉田茂氏以来であり、その時でさえ特例の超法規的措置で行った。それをなんの議論もなく閣議決定だけで既定路線のようにあっさり決めてしまった。時の宰相の評価はすぐに決まるものではなく、誰が国葬にふさわしいかという判断は難しい。中曽根氏の内閣・自民党合同葬ですら物議を醸した。

 前川喜平氏は新聞のコラムで明確に「国葬には反対だ」と書いている。

 「悲しみ悼むのは人の心だ。国が葬儀をするということは、国民こぞって悲しみ悼めと要求することだそれは国が人の心に押し入り、人の心を動員することだ。僕は自分の心を動員されたくない」。まさに正論だ

 亡くなって以降の報道、そして国葬まで至る経緯。そこに私が感じたのは「まるで国王のようだ」という違和感だ。首相時代から周りをイエスマンばかりで固め「裸の王様のようだ」と言われていた死してもなお裸のままで放置するなら、それこそ死者への冒涜(ぼうとく)ではないのか。


■川柳欄や風刺画は新聞にはつきもの

 翻って川柳の話だ。

疑惑あった人が国葬そんな国」「死してなお税金使う野辺送り」「利用され迷惑してる『民主主義』」「ああ怖い歴史はこうして作られる」「国葬って国がお仕舞いっていうことか

 どれも秀作だ。川柳は庶民の声なき声だ。それを取り上げるのが本来新聞の機能だ。今や新聞は政権の広報に成り果てたと思っていたからこれは見直した。しかし「朝日新聞はどこまで死者にムチ打つのか」などと批判が殺到しているのだ。アホか。川柳を知らんのか。江戸時代からある風刺とユーモアだ。そして川柳欄や風刺画は新聞にはつきものなんだよ。知性というものがなさすぎる

 「国葬だ安倍さん万歳当然だ」では川柳にはならない。ただの五七五の文章だ。そこに諧謔(かいぎゃく)があっての川柳や狂歌だ。二条河原の落書以来、それは庶民のエネルギーだ。ユーモアや風刺が受け入れられるどころか、ユーモアそのものを理解しない、封殺され言論弾圧される国は、滅びるしかない
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●無恥・無知・鞭…《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》《まさに無知であることをまったく恥じていない》アベ様が未だに…

2022年05月12日 00時00分15秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2022年04月30日[土])
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/「自分の力を過信した」安倍晋三の低レベル発言が招く日本の危機】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/304313)。

 《安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。…この「恥知らず」が、ここのところ連日のように妄言を吐いている》。

   『●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は変わら
        ないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》(リテラ)

 再度、リテラの記事【安倍晋三「朝日の捏造体質は変わらない」発言に「お前が言うか」と非難殺到! コロナ対策放り出して改憲本部最高顧問に就任する厚顔無恥】(https://lite-ra.com/2021/04/post-5864.html)によると:

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 実際、2013年3月29日の参院予算委員会でも、民主党(当時)の小西洋之・参院議員から「芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」という質問を受けた際、私は存じ上げておりません」「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません」などと平然と答弁したことが話題を呼んだが、この答弁について、安倍前首相の出身学部である成蹊大学の法学部で当時、教鞭をとり、安倍前首相も授業を受けていたはずの加藤節名誉教授は、ジャーナリスト・青木理氏の著書『安倍三代』(朝日新聞出版)のなかでこう語っている。

「(晋三は)政治学科ですし、憲法も法律もしっかり勉強しなかったんでしょうね
「しかも、憲法改正を訴えているんですから、(芦部を)『知らない』なんて言うべきではないまさに無知であることをまったく恥じていない。戦後の日本が、過去の世代が、営々と議論して築きあげてきた歴史を学ぼうともせず、敬意すら持たないおそるべき政治の劣化です

 このように、憲法について無知であることを恥じることさえない安倍前首相が深く関与してつくられた2012年の自民党の憲法改正草案では、安倍氏の一声で自衛隊が「国防軍」と記述されたほか、人権を制限したり、公助を放棄し家族の助け合いを「義務」とするなど恐ろしい内容になっていた。にもかかわらず、こうした憲法改正草案の問題点を野党議員が2016年に国会で指摘すると、安倍前首相は「(草案を)世に出したのは私ではない。谷垣総裁のときに出された」「憲法について論評はできるが、答える義務はない」などと逃げたのだ。

 そんな人物が、総理を投げ出したのをいいことに、今度は憲法改正推進本部の最高顧問に就く──。憲法改正推進本部長の衛藤氏は安倍前首相の起用について「菅総裁から『憲法改正推進については挙党態勢でお願いします』と言われた」「挙党態勢でやろうということだ」と述べているが(朝日新聞デジタル20日付)、こんな時期にこんな体制を発表すること自体、安倍前首相や極右勢力に支配された自民党が、感染症や災害から国民を守る体制づくりなどには何の関心もなく、国民の自由や権利を制限するグロテスクな「改憲」の欲望を具現化しようと狙っていることを証明していると言えるだろう。
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   『●沖縄イジメ: アベ様…「大学時代の恩師は
      二つのムチ(無知、無恥)を挙げ「彼は歴史を知らない」」
   『●《恥を知》らない《日本新悲劇の座長》(星田英利さん)な
          裸のアベ様…予算委員会のための時間が無いらしい
   『●アベ様の無恥・無知・鞭…(リテラ)《とりわけ安倍首相
        だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状…
   『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
     子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?

 アベ様の無恥・無知・鞭…。《安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。》
 《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》《まさに無知であることをまったく恥じていない》…アベ様。さらに《火事場ドロボー》1号。未だに政治家で居る不思議…、壊れたニッポン。《火事場ドロボー》1号アベ様という《安全保障上の脅威》…《またぞろ…物騒なことを叫んでいる》《アベノマスク着けて黙っとれ!

   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
   『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
     火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない
   『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
     至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…
   『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
       な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
     まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》
   『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
         未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)
   『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
      到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》
   『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
     よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●東電核発電人災…《あまりに切ない一枚です。…犬。…鎖につながれた
     まま…取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう》
   『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
     妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●「失敗から学べ」? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ…《自分が
     プーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》
   『●火事場ドロボー…《このような状況で便乗型の様々なショック・ドクト
     リンが出てきている…その一つが安倍晋三元首相による「核の共有論」》
   『●「あほか」…3.11から11年、ウクライナへのロシア侵略に乗じて
     《火事場ドロボー》らがウヨウヨ、ワラワラと湧いてくる始末なニッポン
   『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
     アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》
   『●《火事場ドロボー》ぶりがとみに異常さを増してる? 前から正気では
     ないと思っていはいたが、酷過ぎる…まずは数多のアベ様案件の清算を
   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止条約
       の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●《火事場ドロボー》1号アベ様という《安全保障上の脅威》…
     《またぞろ…物騒なことを叫んでいる》《アベノマスク着けて黙っとれ!》
   『●3.11から11年で、この有様…《配管は…事故直後…炉内の汚染蒸気を
     放出する排気(ベント)で使われた。11年が過ぎても、人が近づけない》
   『●《火事場ドロボー》1号のアベ様は「憲法上は原子爆弾だって問題では
      ないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論だもの…

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/304313

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

それでもバカとは戦え
「自分の力を過信した」安倍晋三の低レベル発言が招く日本の危機
公開日:2022/04/23 06:00 更新日:2022/04/23 06:00

     (安倍元首相はつい最近までプーチン大統領(右)に
      全力で媚びておいて…(代表撮影・共同))

 安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。

〈「無知」についていうと、彼はまず歴史を知らない。戦後の日本が築いてきた歴史を踏まえていないんです。歴史はよく知らないから、そんなものは無視しても良いと考えているのではないでしょうか?
 ある政策を決定する場面で、現代にいたるまで過去の政権がどういう議論と決定をしてきたか、そのプロセスを知ることは非常に重要なことです。しかし、安倍首相はそういう過去の世代へのリスペクトがまったくないんです〉(「FRIDAY」2016年5月27日号)

 この「恥知らず」が、ここのところ連日のように妄言を吐いている

 つい最近まで全力でこびていたロシアのプーチンについては「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」と発言。結局、遠くで吠えるだけ。いざプーチンの前に出たら、何も言えないどころか、ロシアへの送金を約束しかねない。北方領土は持参金と一緒にロシアにむしりとられたが、「自分の力を過信したバカは一体どこのどいつなのか?

 また、中国公船が尖閣諸島周辺への領海侵入を繰り返していることに関し、「習近平国家主席と会談するたびに尖閣を守り抜くという日本の覚悟を見誤らないでもらいたいと言ってきた」と発言。過去の記録を調べたが、少なくとも「会談するたび」というのは明確な嘘である。

 安倍は、さらに調子にのり、トランプとの「ゴルフ外交」について、「あれだけ仲が良かったら(日本が攻撃を受けた場合)米国は絶対に報復するだろうと(他国は)思うだって頭が悪いにも程があるヤクザの仁義ではあるまいし、ゴルフ仲間という理由で他国のために軍隊を出す国がどこにあるのか?

 安倍は戦争を防ぐためには「抑止力が大切」などと言っていたが、安倍の無責任かつ低レベルな発言が日本を危機に追い込むのである安全保障上、日本が最初にやるべきは、安倍の議員辞職とこれまでの愚行の責任を取らせることである

◆本コラム待望の書籍化!Amazonでも発売中です。
 「それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)
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●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》(リテラ)

2021年05月08日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]


/ (20210502[])
リテラの記事【安倍晋三「朝日の捏造体質は変わらない」発言に「お前が言うか」と非難殺到! コロナ対策放り出して改憲本部最高顧問に就任する厚顔無恥】(https://lite-ra.com/2021/04/post-5864.html)。

 《新型コロナ感染拡大という非常事態のどさくさに紛れて、またも安倍晋三・前首相が厚顔無恥ぶりをさらけ出している。なんと、自民党の憲法改正推進本部の最高顧問に就任したのである。しかも、衛藤征士郎・憲法改正推進本部長が安倍前首相に就任を依頼すると、安倍前首相は「喜んで」と快諾したというのだ。コロナ禍のなかで「病気」を理由に持ち出して国民を守ることをあっさり放棄しておいて、1年も立たず「はい、喜んで!」と居酒屋の店員のように気安く改憲の旗振り役に舞い戻る図太さにはほとほと呆れ果てるしかないが、そもそも、改憲をうんぬんする前に、お前はまず「桜を見る会前夜祭の明細書と領収書を出せ!という話だ。いや、それだけではない。安倍前首相といえば、少なくとも森友問題では139「桜を見る会」関連では118も虚偽答弁をおこなったことを衆院調査局が認めているのだ。その責任も取らずに議員も辞めることもなく、「説明責任を果たせた」などと開き直り、いけしゃあしゃあとしていること自体が常軌を逸しているのだが、挙げ句、憲法改正を推進するべく最高顧問としてその活動の中心に立とうなど、図々しいにも程がある。さらに呆れたのは、その就任報道があった数日後の発言だ…》。

   『●壊憲派に好き放題やらせていいのか!

 まず、是非ご覧ください ⇨ 司会の鈴木耕さんを含めて、スゴイ5人の政権批判・批評。
 デモクラシータイムスのビデオ【学ばぬ菅のコロナ無策 再々宣言で五輪は絶望 WeN20210424】(https://www.youtube.com/watch?v=-ZhVWikTrug)。
 《今週のテーマ
   ・コロナ蔓延止まらず
   ・福島原発の汚染水処理
   ・菅首相、30年に温室ガス 46%減を表明
   ・どうなる再選挙・補欠選挙
  出演は 斎藤貴男さん (ジャーナリスト)
      望月衣塑子さん (東京新聞記者)
      青木理さん (ジャーナリスト)
      北丸雄二さん (ジャーナリスト)
  司会は 鈴木耕
  2021年4月24日ライブ配信》



【学ばぬ菅のコロナ無策 再々宣言で五輪は絶望 WeN20210424】
 (https://www.youtube.com/watch?v=-ZhVWikTrug

   『●元首相アベ様が、国会をコケにして少なくとも118回も息吐く様に
     ウソをつくことが《捏造体質は変わらない》というのではないのかね?

 さて、本題。元首相アベ様が、国会をコケにして少なくとも118回も息吐く様にウソをつくことが《捏造体質は変わらない》というのではないのかね? 《そんな「捏造体質」の持ち主が、ほとぼりも冷めていないのにメディアに対して「捏造体質は変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》。
 一方、《そして、朝日新聞に対して「(朝日は)なかなか、捏造体質は変わらないようだ」と攻撃したのだという》…訳だが、朝日新聞は、メディアは、アベ様に反論ナシ?? 皮肉の一つも、スクープの一つも、投げつけては如何か?、…と思っていたら、すいません。どうやら、その日の(アノ読売新聞の二番煎じだったとはいえ)朝日新聞が《その内容は、2018年におこなわれた総裁選で安倍首相は「桜を見る会」の前日に自民党の地方議員750人を招待した研修会を都内のホテルで実施したというもの。つまり、研修会を「桜を見る会」とセットで開催することで地方議員を数多く上京させ、「桜」を総裁選対策に利用した、と指摘していたのだ》そうです。それに対する、アベ様の〝反論〟モドキだったというのが真相だそうです。それにしても言うに事欠いて《捏造体質は変わらない》とは、アベ様ったら《特大ブーメラン》。さらには、朝日新聞の《完全勝訴》案件に絡んで、《つまり、安倍陣営は、総裁選に「桜を見る会」という公費によるイベントを総裁選に利用しただけでなく、地方議員に「モリカケは陰謀だ」と“洗脳”するために裁判所が真実性がないと判断したシロモノを研修会で配布していたということになるのだ。「捏造体質」と呼ばれるべきは、どこからどう見ても安倍前首相のほうではないか。》 《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》《まさに無知であることをまったく恥じていない》…がアベ様。

   『●無《責任政党》の《大物》政治屋幹事長…《影響を及ぼすほどの大物
     議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない》
    《★自民党は責任政党という言葉を好んで使うが、都合が悪いことは
     こっそりと離党届を受理して知らんふりを決め込もうとする。今回も
     党幹事長・二階俊博は「裁判で結果が出たことに対してコメントする
     立場にはないが、他山の石としてすべての自民党の国会議員が、今後、
     十分に心して対応していくことは当然重要だ」「党や政権に影響はない
     と言ったら、適当ではないかもしれないが、影響を及ぼすほどの大物議員
     でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない
     よく本人から説明を聞いて対応したい」とした》

   『●河井克行元法相買収事件…それにしても、箕部幹事長が2度目の他山の
      石発言、対岸の火事気取りな自民党の岸辺の大火事に気づかないふり

 「自山」のクズ石であることを理解できていないとは、呆れる。税金を選挙違反に使っておきながら。
 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】党内から「けじめを」…二階俊博に陰り】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104280000045.html)によると、《★自民党幹事長といえば、権力の中枢といえる。場合によっては官邸のそれよりも影響力が大きく、首相・総裁よりも力を発揮する場合もある。その自民党幹事長に最長期間君臨する二階俊博に陰りが見えた。二階は参院選広島選挙区をめぐる買収事件で公職選挙法違反の罪に問われた元法相・河井克行被告について3月23日の会見で、「本人も大いに反省しているようだが、党もこうしたことを他山の石として、しっかり対応していかなくてはならない」と述べ人ごとのようだと政界内外から大きな批判を浴びた。 ★26日の会見で広島の敗因について3月の「買収事件を他山の石と人ごとのように表現したことが敗因ではないか」と問われ「それは表現じゃないですか。それぐらいの表現は許されてしかるべきだ」と強く反論した。ただ、広島の買収事件は自民党本部から1億5000万円が河井案里陣営に送金されており、他山の石どころか二階自身が幹事長としての責任が問われる案件だ》。

 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】ちらつく安倍晋三の名前 ポスト菅が見当たらない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104270000080.html)によると、《★「これでは国民も人材難を深刻に受け止めるだろう」(自民党ベテラン議員)。そこで最近活動が活発な前首相・安倍晋三の名前がちらつく。安倍は自らの病状について「診断は継続中だ。2カ月に1度の点滴と診察が続いている」としているが、半年後には回復、復帰というシナリオも水面下にはありそうだ》って…、ハハハッ、ご冗談を。国会をコケにして少なくとも118回も息吐く様にウソをついた《捏造体質は変わらない》方ですよ、アベ様は。あんな悪夢のような政は、二度と御免だね。さっさと、刑務所に行くべき御人。

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https://lite-ra.com/2021/04/post-5864.html

安倍晋三「朝日の捏造体質は変わらない」発言に「お前が言うか」と非難殺到! コロナ対策放り出して改憲本部最高顧問に就任する厚顔無恥
2021.04.25 06:13

     (自民党公式サイトより)

 新型コロナ感染拡大という非常事態のどさくさに紛れて、またも安倍晋三・前首相が厚顔無恥ぶりをさらけ出している。

 なんと、自民党の憲法改正推進本部の最高顧問に就任したのである。しかも、衛藤征士郎・憲法改正推進本部長が安倍前首相に就任を依頼すると、安倍前首相は「喜んで」と快諾したというのだ。

 コロナ禍のなかで「病気」を理由に持ち出して国民を守ることをあっさり放棄しておいて、1年も立たず「はい、喜んで!」と居酒屋の店員のように気安く改憲の旗振り役に舞い戻る図太さにはほとほと呆れ果てるしかないが、そもそも、改憲をうんぬんする前に、お前はまず「桜を見る会前夜祭の明細書と領収書を出せ!という話だ。

 いや、それだけではない。安倍前首相といえば、少なくとも森友問題では139回「桜を見る会」関連では118回も虚偽答弁をおこなったことを衆院調査局が認めているのだ。その責任も取らずに議員も辞めることもなく、「説明責任を果たせた」などと開き直り、いけしゃあしゃあとしていること自体が常軌を逸しているのだが、挙げ句、憲法改正を推進するべく最高顧問としてその活動の中心に立とうなど、図々しいにも程がある

 さらに呆れたのは、その就任報道があった数日後の発言だ。

 それは、22日夜に開催された夕刊フジ主催の「日本国憲法のあり方を考えるシンポジウム3」でのこと。登壇者は櫻井よしこ氏にケント・ギルバート氏、有本香氏という“ザ・安倍応援団”の面々だったのだが、ここに安倍前首相は特別参加。そして、朝日新聞に対して「(朝日は)なかなか、捏造体質は変わらないようだ」と攻撃したのだという。

 いやはや、これほどわかりやすい「おまゆう」発言というのは、なかなかお目にかかれないものだろう。というのも、前述したように数百回も虚偽答弁を繰り返して国会審議を空費させたこの男は、ネット上で安倍晋三ならぬ「安倍捏造とさえ呼ばれているからだ。

 また、「桜」前夜祭問題では、安倍前首相はいまだに明細書と領収書を提出していないだけでなく、秘書が手持ち資金から補填したという約700万円の原資についても政治資金収支報告書には記載がないまま。つまり、嘘っぱちの可能性が濃厚なのだ

 そんな「捏造体質」の持ち主が、ほとぼりも冷めていないのにメディアに対して「捏造体質は変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……。


■安倍が朝日攻撃をした理由発言の朝「桜を見る会」を2018年総裁選対策に利用した疑惑を報じられ…

 「朝日の捏造体質は変わらない」発言を取り上げた毎日新聞によると、安倍前首相は〈「捏造」の具体例については言及しなかった〉というが、発言のあったその日の朝日の朝刊では、あきらかに安倍前首相の癇に障るような記事が掲載されていた。

 じつは22日の朝日朝刊では、安倍政権を検証する連載「未完の最長政権」第2部9回目の記事を掲載しており、その内容は、2018年におこなわれた総裁選で安倍首相は「桜を見る会」の前日に自民党の地方議員750人を招待した研修会を都内のホテルで実施したというもの。つまり、研修会を「桜を見る会」とセットで開催することで地方議員を数多く上京させ、「桜」を総裁選対策に利用した、と指摘していたのだ。

 もしかすると安倍前首相はこの記事に対して「捏造」などと反論したかったのかもしれないが、じつは総裁選の地方党員票対策として研修会と「桜を見る会」をセットで開催していたという問題を最初に取り上げたのは、安倍前首相が「熟読」を薦めたこともある読売新聞(2018年5月4日付)であり、朝日は後追いでしかない。

 しかも、この研修会問題は、まさしく安倍前首相の「捏造体質」を如実にあらわしているものでもある。

 これは読売も朝日も書いていることだが、この研修会では自民党の顧問弁護士が登壇し、森友問題の報道について批判、火消しがおこなわれたというのだが、「しんぶん赤旗 日曜版」(2020年1月12日号)の報道によるとこのとき、あの小川榮太郎氏による陰謀論本『徹底検証「森友・加計事件」 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)まで配られていた、というのである。

 本サイトでもお伝えしたが(既報参照 → https://lite-ra.com/2021/03/post-5837.html)、研修会で配布されたという『徹底検証「森友・加計事件」』をめぐっては、朝日が著者の小川氏と発行元である飛鳥新社を提訴し、3月10日に東京地裁であった一審判決では、朝日側が事実に基づかない名誉毀損にあたると指摘していた記述15箇所のうち、東京地裁は14箇所を「真実性が認められない」「名誉毀損として成立する」と判断。残りの1箇所も裁判所は事実だと認めたわけではなく、社会的評価を低下させるものでないとして真実性の判断をしなかっただけで、朝日の全面勝訴といえるものだった。

 つまり、安倍陣営は、総裁選に「桜を見る会」という公費によるイベントを総裁選に利用しただけでなく、地方議員に「モリカケは陰謀だ」と“洗脳”するために裁判所が真実性がないと判断したシロモノを研修会で配布していたということになるのだ。「捏造体質」と呼ばれるべきは、どこからどう見ても安倍前首相のほうではないか。


■コロナ対策を放り出しながら改憲推進本部最高顧問に就任した安倍が講演会で改憲デタラメ発言

 しかし、これはたんに、厚顔無恥の嘘つき政治家が自分のことを棚に上げて、と呆れて済む話ではない。

 前述したように、安倍前首相は自民党の憲法改正推進本部の最高顧問に就任し、今回の発言も改憲のシンポジウムで出てきた話なのだ。そう、この男はコロナ禍で国民を守ることを平気で放り出しながら、いまだ、改憲だけはあきらめていないのである。

 実際、この稀代の恥知らず男は、ケツを割って首相を辞めてからも講演会に出席して改憲を訴え、そこでも噴飯モノの主張を繰り広げてきた。

 たとえば、今年3月27日に新潟市でおこなわれた講演では、安倍前首相はこんなことを言い出したのだ。

「命懸けのスクランブル(緊急発進)のために自衛官の諸君が飛んでいく。その横には、『自衛隊は憲法違反』という看板が立てられている。その状況に終止符を打つことは、私たちの責任ではないか」

 安倍氏といえば、首相在任中も“現役自衛隊員が目に涙を浮かべた子どもから「お父さんは違憲なの?」「学校の先生に言われた」という話を聞いた、だからそんなことのないように自衛隊を憲法に明記する必要がある”などと主張してきたが、今度は“「自衛隊は憲法違反」という立て看板をなくすために改憲すべき”って、こいつはどこまでバカなのだろう。立て看板は憲法で保障された「表現の自由」の範疇であり、憲法に自衛隊を明記したところで立て看板を撤去・規制することはできない。いや、安倍前首相は9条のみならず、現行憲法の「表現の自由」まで手を付けようということなのか。

 だいたい、あの「お父さん違憲なの?」話にしても、日本会議系団体が50年以上前の話を改憲プロパガンダとして拡散したでっちあげ説が濃厚なのだが(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2019/02/post-4572.html)、いまだにこんな程度の低い主張しかできないくせに、コロナ禍でそんなことやっている場合か、という話だ。


■憲法に無知なまま“子どもの火遊び”のように改憲に走る安倍の姿勢は自民党全体に

 そもそも、安倍前首相は首相在任中も違憲の安保法制を強行したほか、憲法に基づいた国会召集要求を拒否したり、国民の合意もないままに「2020年の新憲法施行」と宣言するなど、さまざまな憲法違反行為を重ねてきたように、大前提として、安倍前首相は憲法を論じられるような知識や教養を持ち合わせていない

 実際、2013年3月29日の参院予算委員会でも、民主党(当時)の小西洋之・参院議員から「芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」という質問を受けた際、私は存じ上げておりません」「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません」などと平然と答弁したことが話題を呼んだが、この答弁について、安倍前首相の出身学部である成蹊大学の法学部で当時、教鞭をとり、安倍前首相も授業を受けていたはずの加藤節名誉教授は、ジャーナリスト・青木理氏の著書『安倍三代』(朝日新聞出版)のなかでこう語っている。

「(晋三は)政治学科ですし、憲法も法律もしっかり勉強しなかったんでしょうね
「しかも、憲法改正を訴えているんですから、(芦部を)『知らない』なんて言うべきではないまさに無知であることをまったく恥じていない。戦後の日本が、過去の世代が、営々と議論して築きあげてきた歴史を学ぼうともせず、敬意すら持たないおそるべき政治の劣化です

 このように、憲法について無知であることを恥じることさえない安倍前首相が深く関与してつくられた2012年の自民党の憲法改正草案では、安倍氏の一声で自衛隊が「国防軍」と記述されたほか、人権を制限したり、公助を放棄し家族の助け合いを「義務」とするなど恐ろしい内容になっていた。にもかかわらず、こうした憲法改正草案の問題点を野党議員が2016年に国会で指摘すると、安倍前首相は「(草案を)世に出したのは私ではない。谷垣総裁のときに出された」「憲法について論評はできるが、答える義務はない」などと逃げたのだ。

 そんな人物が、総理を投げ出したのをいいことに、今度は憲法改正推進本部の最高顧問に就く──。憲法改正推進本部長の衛藤氏は安倍前首相の起用について「菅総裁から『憲法改正推進については挙党態勢でお願いします』と言われた」「挙党態勢でやろうということだ」と述べているが(朝日新聞デジタル20日付)、こんな時期にこんな体制を発表すること自体、安倍前首相や極右勢力に支配された自民党が、感染症や災害から国民を守る体制づくりなどには何の関心もなく、国民の自由や権利を制限するグロテスクな「改憲」の欲望を具現化しようと狙っていることを証明していると言えるだろう。

 安倍前首相の復権を阻止するのはもちろんだが、自民党という政党を政権から引き摺り下ろさない限り、国民の命や健康はさらに危機にさらされることになるだろう。

(編集部)
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●《…ほどの体調に何ら問題ない余裕ぶり…体調不良の辞任理由は、いったい何だったのか》? アベ様には、数多のアベ様案件解決に全力を!

2020年11月19日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]


アベ様のご快癒、とても目出度いことだ。ようやく開かれた臨時国会。アベ様には、国会にご出席いただき、数多のアベ様案件を解決して頂きましょう。#GoToJailキャンペーン再開です。

 《病気の人を批判すべきでないという日本人の美学をくすぐり》…? 武田砂鉄さんの懸念した通り…《難病を患っていると聞けば、当然、快復に向かうことを祈る。それと、やってきたことを厳しく問うのは、当然両立する。近場から放たれる「病人なんだから」という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎではないか》。
 まぁ、でも、見事にご回復されたのですから、アベ様には〝お仕事〟を再開して頂きましょう。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件に
        ついて真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「さて、アベ様にとってはご病気ということで首相辞任を決断された
     のでしょうから、御快癒をお祈りします。一方、(国会議員も辞めて頂く
     ことも含めて)首相辞任で〝御終い〟という訳にはいきません。
     さようならアベ様、そして、こんにちはアベ様…じっくりと数々の
     アベ様案件の真相を解明し、アベ様には真の責任をとっていただき
     ましょう。体調云々に関係なく、です。議員辞職だけではダメです。
     とてもここには書ききれない全てのアベ様案件を、一つ一つ、もれなく
     キレイさっぱりと片付けてください」

   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    《むしろ、国政における最終的な決定権は国民にあるとする
     「国民主権」なのだから、代わりに政治を行なっている人・
     行なってきた人の仕事は常に問われる必要がある。難病を患っている
     と聞けば、当然、快復に向かうことを祈る。それと、やってきたことを
     厳しく問うのは、当然両立する。近場から放たれる「病人なんだから」
     という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎではないか。》

   『●《「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。
            「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」》(リテラ)…仮病?
    「御病気で首相辞任されたアベ様、御快癒、おめでとうございます。
     では、数々のアベ様案件の真相究明と責任をお願いします。
     《その体調を本人が「もう大丈夫」と言い張るのであれば、
     しっかりとこれまでの疑惑にケリをつけていただこうではないか
     とりわけ、「首相枠」で「桜を見る会」に招待されていた
     ジャパンライフの元会長・山口隆祥容疑者がついに逮捕されたが、
     安倍首相が「桜を見る会」に招待したことが「最後の荒稼ぎ
     に利用され、被害を拡大させた事実は非常に重い》。《体調が
     もう大丈夫となったいま、「説明責任」という政治家に
     課せられた使命を果たしていただかなくてはならないだろう》」

 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【体調万全!? でポスト菅の声もーー安倍前首相が山口に帰省、墓参りに】(https://access-journal.jp/54019)によると、《体調不良で政権を投げ出した安倍晋三前首相だが、妙に元気だ。辞任直後の9月28日に開かれた自分がかつて所属していた自民党最派閥・細田派の政治資金パーティーに出席。同派閥は有力な次期首相候補がいないなか元気な姿を見せたものだから、早くも同派閥会長復帰待望論が出ている。そうかと思えば、週末には控えていた大好きなゴルフを楽しんでいる。また、10月1日には成蹊大学時代に部活していた関係から就任していた「全日本アーチェリー連盟」会長に復帰。そして「日刊スポーツ」の単独インタビューーを受け、東京五輪種目でもあるアーチェリーへの愛について語っているほどの体調に何ら問題ない余裕ぶり体調不良の辞任理由は、いったい何だったのか。そして、本日からは山口に帰省している。安倍氏は毎年、夏のお盆休みに帰省し墓参りするのが恒例だが、今年は新型コロナ禍のなか、国民に帰省自粛を呼びかけておいて自分だけ帰るわけにいかず延期していた》。
 ようやく臨時国会が開かれ、衆院予算委員会が開かれた初日なのですから、数多のアベ様案件についての証人喚問でもやってほしかったな。

 どこに《意欲》を燃やしているのやら。数多のアベ様案件の解決にこそ《意欲》を。
 東京新聞の記事【改憲「今後も取り組む」 安倍前首相が山口で意欲】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/65866?rct=politics)によると、《安倍晋三前首相は2日、山口県庁を訪れ、出迎えた職員らに「憲法改正をはじめ、やり残した仕事もある。今後は一議員として残した課題に取り組みたい」とあいさつした。自身が進めた地方創生にも触れ「まだまだ道半ばだ」と強調。「山口県出身の国会議員として、地域の再生にも全力で取り組む」と語った。安倍氏は1日、9月の首相辞任後初めて地元の山口県に入り、2日は長門市役所も訪問した。3日まで県内で過ごす》。

   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々
   『●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…
     決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い
   『●《半沢が箕部幹事長と対峙するシーンの長台詞は、まるで私利私欲に
     まみれた今の自民党政権に対する怒りの言葉のようだった》…現実は?
    「日刊ゲンダイの記事【半沢直樹には快哉を叫び政権支持7割
     ドラマと現実なぜ乖離】…。…【ワダアキ考 
     〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/半沢直樹と日本社会】」

   『●《「これは『半沢直樹』そのまんま」「リアル『半沢直樹』だ!」
     「箕部幹事長はやっぱり二階だったのか」》…キングメーカー気取り

 「国民のために働いてこなかった無《責任政党》の面々…政権交代をするしかない。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/予算委「言えないことある」2人が質問者?】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202011020000061.html)によると、《★今日2日から国会は予算委員会がスタートする。期間は短いものの、首相・菅義偉が就任してから最初の予算委員会での論戦になる。この内閣は「国民のために働く」内閣だからよもや答弁拒否や「言えないことがある」などと、国民のためにならないことはなかろうと思っていたが、既に行われた首相の所信表明や代表質問の答弁を聞いていると、先が思いやられる。しかも自民党内も同様の見方をしている節がある…★衆院予算委員会の自民党質問者は党政調会長・下村博文と元経産相・小渕優子という。首相にただすよりもこの2人に国民はただしたいことの方が多い。きちんと国民に説明すべきことがたくさんあるが、2人とも「言えないことがある」ようだ。質問者にこの2人を選んでいることに疑問を感じていないところに国民は「国民のために働く」と思えないのではないか。》

   『●何度目かの「指摘は重く受け止めますが、
      法的には問題がありません」ごっこ by 下村博文元文部科学相
   『●《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相の系譜の酷さ…
        《受験利権のコントロールが目的だったのではないか》?
    《★だが文科相は第2次安倍内閣以降、下村博文馳浩松野博一
     林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の
     指定席となっている。表向きは道徳教育の積極導入などだったが、
     実態は受験利権のコントロールが目的だったのではないか
     と疑われても仕方があるまい》

   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
    「LITERA…の記事【小渕優子よりひどい!? 安倍首相が世襲した
     パチンコ御殿と暴力団人脈】」

   『●素晴らしき道徳観:ドリルだろうが、パンツ&ストーカー
         だろうが、「言論弾圧」だろうが、何でも許す!?
    《ドリル優子事件 「無罪放免」のお墨付き与えた第三者委の詭弁
     …(まるで「小渕弁護団」だったヤメ判&ヤメ検第三者委…)
     こんなデタラメな調査結果に国民は納得するのか。小渕優子元経産相
     …の政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で…、第三者委員会の
     調査報告書が公表された。億単位のカネの流れを複数年にわたって
     意図的に隠し、パソコンのハードディスクをドリルで破壊するという
     前代未聞の「証拠隠滅」の疑惑が指摘された事件だ。当然、小渕氏も
     アウトと思いきや、報告書は「無罪放免」にお墨付きを与えていた》

   『●「菅官房長官と麻生財務相以外のほぼ全員を代える大幅改造」
            って、ご冗談を…アベ様オトモダチの総退陣を
    「《菅官房長官麻生財務相以外のほぼ全員を代える大幅改造》って、
     ご冗談を! さらなるダークな冗談のような話…《甘利明
     下村博文小渕優子の3人を再入閣させたい》そうです」

   『●《「自分ごと」と捉える人はどれくらいいるだろうか。権力の横暴を
     傍観し、いつか矛先が自分に向けられたときには手遅れかもしれない》
    《▼小渕優子元経産相の政治資金規正法違反疑惑、甘利明
     経済再生担当相の都市再生機構への口利き疑惑…。安倍政権下で
     数々の疑惑がうやむやになった

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●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?

2020年09月10日 00時00分57秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



琉球新報の【<社説>首相辞任表明 民意尊ぶ政治の復権を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1181527.html)と、
コラム【<金口木舌>この国は「美しい」のか】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1181523.html)。
リテラの記事【「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか! GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5611.html)。

 《沖縄についてこれまで「県民に寄り添う」と繰り返した。しかし、基地問題を巡り歴代内閣の中で最も民意に寄り添わなかった。「この道しかない」と、数の力で押し切る政治を終わらせ、民意を尊ぶ政治の復権を望みたい》。
 《戦後生まれ初の首相となった政治家が掲げた「美しい国」とはいったい何だったのか。国中が新型コロナウイルスの猛威にさらされている中での安倍晋三首相の辞意表明に接し、湧いてきた疑問である》。
 《菅官房長官は新型コロナの感染拡大の局面で「GoToトラベル」を前倒しして決行させた張本人であるというのに、そうした検証もすっ飛ばして“ポスト安倍”として露骨なヨイショ報道をする……。…その正体は安倍首相とまったく同じだ》。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》

 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/安倍政権が7年8カ月で「成し遂げた」のは国家と社会の破壊】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277950)によると、《安倍は「政治においては、何日間在職したかでなく、何を成し遂げたかが問われるんだろうと思うが…」とコメント。え? どこのパラレルワールドの住人か知らないが、成し遂げたのは社会の破壊くらいだし、国民との約束を守らなかったことが現在問題になっているのにね。…乱暴なことは言ってはいけない。…一連の「安倍晋三事件」の追及がうやむやになる可能性もある。安倍が7年8カ月で日本に与えたダメージは凄まじい》。
 「安倍のいない世界」で、今からやるべきことが山積。そんなアベ様政治を次期首相は《継承》するつもりらしい。正気とは思えない。

   『●麻生太郎財務相兼副首相の狙いはどうやら《首相臨時代理》? アベ様や
          麻生氏が<辞めていただくことが、日本の為、復興の為になる>

 サイゾーの記事【安倍晋三首相の“華麗なる生い立ち” テレビ朝日が大河ドラマ仕立てで総括する異常さ】(https://www.cyzo.com/2020/08/post_251364_entry.html)によると、《「華麗なる一族からひも解く 安倍晋三 政界の頂点目指した原点と夢」と題して、その生い立ちからドキュメンタリー仕立てにして見せた。コーナーは2015年に米・議会で安倍首相が行ったスピーチから華々しく始まり、祖父・岸信介、父・安倍晋太郎の紹介。「華麗なる一族で育った安倍晋三総理は何を学び、何を成し遂げたのでしょうか」と、ドラマチックな音楽に乗せて始める。音楽効果ってすごいね。何やらもう、大スターの大河ドラマ的な、もしくは追悼番組かのようだが、あのぉ、辞任発表しただけで、まだ在任してるんですが。》
 《メディアコントロール》下でのマスコミのはしゃぎようときたら。青木理さんの『安倍三代』をドラマ化すれば良かったのにね。 

   『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
     子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?
    《現首相のルーツや生い立ちを取材して「安倍三代」(朝日文庫)を
     書いた際、成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。
     かつての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。それは
     「ignorant」の「無知」と「shameless」の「無恥」だと》

 日刊スポーツ【政界地獄耳/首相辞任会見で労わなかった記者は冷酷か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008310000117.html)によると、《でも彼らは自民党の同僚議員ではない。政権の最高責任者に対して、「権力の監視」をする記者が、会見という「公式の場」で、「お疲れさまでした」「ご苦労さまでした」とねぎらいの言葉を発するのは、立ち位置が損なわれるし違和感がある。次の内閣に手渡すまで、職責を全うするという首相には、最後の会見として渡り合う、互いに“公式”の場でなければならなかったはずだ。 ★感想を言うのも意見を言うのも結構だが、新聞記者の中にも、このマナーのないメディア批判に同調する者がいる。それはお門違いも甚だしい。そのなあなあ主義は、記者クラブ制度のあしき慣習から生まれるマナーのない、緊張関係を維持する覚悟のない御用記者の心情だろう》。
 記者クラブの皆さんはとってもお優しいですよ、アベ様に。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/岸田「継承」で狙う麻生派総裁派閥】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008290000103.html)によると、《国民のために立ち上がるのか、党内調整でかごに乗って担がれるのか、国民といばらの道を乗り越えたいと訴える候補者はいるのだろうか》。
 《国民といばらの道を…》そんな方が無《責任政党》に居る訳がないでしょ!!

 日刊ゲンダイの記事【総裁選“菅圧勝”ムード…安倍首相「3つの誤算」でさらに窮地】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278034)によると、《キングメーカー君臨構想は破綻寸前…「官邸官僚に取り込まれた安倍さんは、次第に菅長官を遠ざけ、とりわけコロナ禍をめぐる対応では完全に外していた。屈辱的な扱いをされた菅長官は内心、恨み骨髄のはずです。安倍さんが頼みにする盟友の麻生副総裁も叩き上げの菅長官を見下し、反目し合っている。安倍さんにとって不気味なのは、“モリカケ桜”といったスキャンダルの真相を菅長官が熟知していることです。いつ暴露されるか、安倍さんは心が休まらないでしょう。…」…権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を出てしまえば“ただの人”。次期政権に“100倍返し”の恥辱を味わわされ、司直の手に落ちることになるのか。》
 裸の《キング》と、その後を継ぐ最低の官房長官。世も末だ。《その正体は安倍首相とまったく同じだ》。それどころか、より陰湿に、より悪質に、より強権に。独裁、《メディアコントロール》はより強固に。
 特に沖縄にとって。最低の官房長官をはじめ、《悪夢》どころか、沖縄にとって「地獄」のようなアベ様政権でした。そして、最低の官房長官がそれを《継承》するわけです。『報道特集』(2020年8月29日)で金平茂紀さん「…あとは、沖縄ですよね。歴代の政権の中で沖縄に対して最も冷淡な政権だった」と。

 《首相の説明責任は消え》るわけがありません。醜悪な国にしてしまったアベ様の罪はあまりに深い。
 琉球新報の【<社説>「1強」政治 疑惑の説明責任消えない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1182542.html)によると、《その前に歴代最長政権の「1強政治」をきちんと検証することが不可欠である。首相は第1次政権に続き任期半ばに病気で辞任することになるが、7年8カ月に及んだ第2次政権で噴出した数々の疑惑を幕引きにすることは許されない首相の説明責任は消えない。…辺野古新基地建設問題で政権は、選挙で何度も示された民意を無視し、技術的にも財政的にも完成が見通せない工事を強行している。地方自治や法治主義にも反するものだ。地域分断を図るような恣意的な予算制度も創設した。1強政治の反省なくして、後継首相を選ぶべきではない。安倍首相が政権発足時に掲げた言葉になぞらえれば、この長期政権で傷ついた日本の民主主義や立憲主義、法の支配などを取り戻すための歩みが今後求められよう》。

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1181527.html

<社説>首相辞任表明 民意尊ぶ政治の復権を
2020年8月29日 06:01

 安倍晋三首相が辞任を表明した。2012年12月の第2次内閣発足から約7年8カ月。体調が悪化し、職務を継続するのが困難と判断した。

 会見で「政治は結果を出すこと」と強調したが、長期政権にもかかわらず、主要な政策目標は未達成が目立つ。

 沖縄についてこれまで「県民に寄り添う」と繰り返した。しかし、基地問題を巡り歴代内閣の中で最も民意に寄り添わなかった。「この道しかない」と、数の力で押し切る政治を終わらせ、民意を尊ぶ政治の復権を望みたい。

 第2次内閣発足以降、デフレ脱却の経済政策「アベノミクス」を推進した。名目国内総生産(GDP)600兆円の目標を掲げたが、達成していない。財政健全化のための基礎的財政収支(プライマリーバランス)の20年黒字化は先送り。指導的役割を占める女性の割合が20年に「30%」という「女性活躍」目標も達成せず。北方領土問題や拉致問題は解決できなかった。

 国政選挙で連勝し「安倍1強」体制を築く。しかし、17年の衆院選小選挙区で自民党は得票率5割に満たないが7割超の議席を獲得した。現行の小選挙区制のひずみである。

 だが、安倍政権が信任されたと強弁して、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法特定秘密保護法、「共謀罪」法を国民の根強い反対を無視して成立させてきた。長期政権のおごりは森友・加計問題、首相主催の「桜を見る会」の私物化疑惑に表れた。

 沖縄には国内の米軍専用施設の約7割が集中し、米軍による事件や事故が相次ぐ。今年6月23日の「慰霊の日」に首相はビデオ映像を通じて「基地負担の軽減に向け、確実に結果を出す決意だ」と述べた。「唯一の解決策」として、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を強行する。対米交渉で辺野古以外の解決策を見いだそうとしなかった

 米軍基地問題に対する県政の姿勢によって沖縄関係予算を増減させ、県を通さず国が市町村に直接交付する「沖縄振興特定事業推進費」を創設、地域の分断を図ろうとした。「アメとムチ」の政策である。

 辺野古の問題で昨年12月、埋め立て海域の約70メートルより深い軟弱地盤への対処などのため、総工費が当初計画の約2・7倍の約9300億円とする計画見直し案を発表した。しかし、技術的にも財政的にも完成は見通せない

 安倍首相の大叔父に当たる佐藤栄作首相は、琉球政府の屋良朝苗主席に対し「本土の(基地)負担を沖縄に負わすようなことはしない」(1971年)と明言した。だが約束は今も果たされていない

 安倍政権は、国政選挙や知事選挙、県民投票などで辺野古新基地建設反対の民意が示されても無視してきた。民主主義を形骸化させ、少数の国民に基地の負担を押し付けてはばからない政権として、歴史に名が刻まれるだろう。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1181523.html

<金口木舌>この国は「美しい」のか
2020年8月29日 06:00
金口木舌 安倍晋三 戦後レジーム 慰霊の日

 戦後生まれ初の首相となった政治家が掲げた 「美しい国」とはいったい何だったのか。国中が新型コロナウイルスの猛威にさらされている中での安倍晋三首相の辞意表明に接し、湧いてきた疑問である

▼憲法改正を信条とし「戦後レジームからの脱却」を唱えた。「国のかたち」を変えたかったのであろう。それは集団的自衛権の行使容認で半ば達成したが、改憲は果たせなかった。安倍政権下の改憲を国民は嫌った

▼今月15日の全国戦没者追悼式で述べた式辞に安倍首相の基本姿勢が表れている。「積極的平和主義」が登場し、「歴史と向き合う」という趣旨の言葉が消えた。過去を顧みることを避ける政治家なのである

▼歴史に翻弄(ほんろう)され、今もなお歴史の重さを県民が感じている沖縄で首相の言葉が響かなかったのは当然のようにも感じる。「慰霊の日」の全戦没者追悼式のあいさつでは、やじが飛ぶこともあった

▼もう一つ、安倍首相が避けてきたことがある。民意を直視することだ。選挙や県民投票を通じて示された辺野古新基地ノーの意思に背を向けてきた。国政への不信感は沖縄で極まっている

▼コロナ禍で国民は疲弊している。沖縄では民意が押しつぶされ続けている。この国は今「美しい」と言えるのか。豊かさで満たされているだろうか。残り少ない任期の中で安倍首相には国民の姿を見つめてほしい。
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https://lite-ra.com/2020/09/post-5611.html

「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか! GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯
2020.09.01 01:33

     (首相官邸HPより)

 やっぱり菅義偉官房長官が表に出てきた。細田派・麻生派の支持を取り付けた菅官房長官は明日会見を開いて総裁選出馬を発表すると見られているが、もちろんこれらはすべて「密談」で決定済みの茶番劇だ。

 本サイトでは、菅官房長官が安倍首相の最大の後見人である“極右の女神”櫻井よしこのネット放送『言論テレビ』に出演したときから、“とにかく石破だけは避けたい”安倍首相が菅官房長官を選んだ結果、と分析していたが、そのとおりだったということだろう。

 しかも、安倍首相が菅押しの二階俊博幹事長に「総裁選は一任する」と明言したときから、石破茂氏をつぶすため党員・党友による投票が省略されることも既定路線。党員・党友投票見送り方針には地方組織や若手議員から反対の声があがっていたが、二階幹事長は「両院議員総会」案を主張し、自民党総務会もこれを決定。菅官房長官が次期総裁・首相となることは確実だ。

 そして、こうした動きと合わせてすでにワイドショーも「次期総理最有力」として菅官房長官の特集を組み、昨日放送の『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(CBCテレビ)では「集団就職で秋田から上京してきた苦労人」「段ボール工場で住み込みしていた苦学生」「叩き上げ」「甘いもの好き」「人情家」「意外とお茶目」などと喧伝。コメンテーターが「好きになりそう」などと無邪気なコメントを繰り広げていた。

 菅官房長官は新型コロナの感染拡大の局面で「GoToトラベル」を前倒しして決行させた張本人であるというのに、そうした検証もすっ飛ばして“ポスト安倍”として露骨なヨイショ報道をする……。だが、言うまでもなく、菅官房長官は「令和おじさん」「パンケーキおじさん」などで片付けられるようなものではない。その正体は安倍首相とまったく同じだ

 そもそも、菅官房長官といえば「安倍政権のゲッベルス」として安倍首相の強権的な政治運営を支え、質問に答えない「スガ話法」で記者会見をズタズタにしただけではなく、加計学園問題では「総理のご意向」文書を「怪文書」呼ばわりしたり、前川喜平・元文科事務次官のことを「前川氏は当初は責任者として自ら辞める意向をまったく示さず、地位にレンメン(編集部注・おそらく「恋々」の間違い)としがみついていた」などと虚偽の情報で人格攻撃を展開。さらに、東京新聞の望月衣塑子記者の質問に対しては「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」などと官房長官としてあるまじき暴言を放ってきた

 しかも、忘れてはならないことは、菅官房長官は安倍政権下で噴出したあらゆる疑惑の当事者”でもある、ということだ。


■森友公文書改ざんは菅官房長官が司令塔、近畿財務局職員・赤木俊夫さんを追い込んだ

 その最たる例が、森友公文書改ざん問題だろう。というのも公文書改ざんは、安倍首相の指示を受けた菅官房長官が、佐川宣寿・理財局長(当時)らに命じてはじまった可能性が高いからだ。

 公文書改ざんは2017年2月17日の「私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」という安倍首相の国会答弁がすべてのはじまりだったが、安倍首相は「総理を辞める」宣言のあと、菅官房長官に「私の家内の名前も出ましたから、しっかりと徹底的に調べるように」と指示を出していたことを国会でも認めている。

 実際、菅官房長官はこれを受けて、同月22日に財務省の佐川理財局長と中村稔・総務課長、太田充・大臣官房総括審議官(いずれも当時)を呼び出している。ここで佐川氏は、昭恵夫人付職員だった谷査恵子氏が森友学園の小学校に賃料引き下げの優遇措置を適用できないかなどと財務省に照会していたことを報告。そして、この面談から4日後の26日から改ざん作業ははじまり、財務省の指示により真っ先に昭恵夫人や安倍首相の名前が入った箇所がことごとく削除されていく。その作業を強要されたのが、自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんだったのである。

 赤木さんの妻・雅子さんは、安倍首相が辞任の意向を固めた際、「次に総理大臣になる方は、夫がなぜ自死に追い込まれたのかについて、有識者によって構成される第三者委員会を立ち上げ、公正中立な調査を実施していただきたいと思います」とコメントを公表したが、“改ざんの当事者である疑いが濃厚な菅官房長官が総理大臣となればこの訴えが聞き入れられることはないだろう

 さらに、菅官房長官の強権性を物語るのが、沖縄の辺野古新基地建設問題だ。

 安倍政権は辺野古新基地建設に反対する民意を無視し、基地反対運動に参加する市民たちを暴力で排除したり、繰り返される在沖米軍による事故や事件にも政府として何ひとつ向き合わず沖縄をいじめ抜いてきたが、その先頭に立ってきたのが沖縄担当大臣でもある菅官房長官。しかも、そのやり方は陰湿そのもので、沖縄県知事選では潤沢な選挙資金と組織力にものを言わせたすさまじい物量作戦を展開しただけでなく、街頭演説で「携帯電話料金の4割削減」などというデタラメな公約を打ち出した上、玉城デニー氏を誹謗中傷する大量のデマ喧伝にも間接的にかかわっていたという疑惑もある(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2018/09/post-4241.html)。

 2018年に亡くなった翁長雄志・前沖縄県知事と菅官房長官は法政大学の同窓でもあるのだが、翁長氏が講演で明かしたところによると、2015年9月に沖縄県と政府の集中協議が決裂した際、翁長氏が「私の話は通じませんか」と問いかけると、菅官房長官はこう語ったのだという。

「私は戦後生まれなので沖縄の歴史はなかなか分からないが、19年前の日米合同会議の辺野古が唯一というのが私の全てです」


■『クローズアップ現代』『報道ステーション』に圧力、キャスター、コメンテーターの降板に追い込んだ

 また、この集中審議後の会見で菅官房長官は、翁長氏の「戦後の強制接収が普天間問題の原点」という主張に対し、こんなことを言い放っている。

「賛同できない。戦後は日本全国、悲惨ななかでみなさんが大変ご苦労されて今日の豊かで平和で自由な国を築き上げてきた」

 みんな苦労したのだから沖縄だけ文句を言うな──。少しでも沖縄の歴史を知っていれば、とてもじゃないが口にできるはずがない言葉だ。しかし、菅官房長官は「戦後生まれだから」という理由で沖縄を知ろうともしなかったくせに、翁長知事の訃報に際しては「2人になると沖縄の発展について話し合いをよくした」などと発言したのである。

 これでよく「人情家」などという評価が出てくるのか、さっぱり意味がわからないが、しかし菅官房長官を語る上でもっとも重要なのは、安倍政権によるメディア圧力を担ってきた、という点だ。

 というのも、菅官房長官はニュース番組やワイドショーなどの放送をいちいちチェックしており、気にくわない報道やコメントがあれば、すぐさま上層部にクレームを入れることで圧力を高めてきた張本人だからだ。

 たとえば、2014年7月にNHKの『クローズアップ現代』に出演した際には、閣議決定されたばかりだった集団的自衛権の行使容認についてキャスターの国谷裕子氏が厳しい質問を繰り出し、菅官房長官は激怒。その後、政権側は『クロ現』のやらせ問題を隠れ蓑にして圧力を強め、最終的に国谷氏のキャスター降板まで追い詰めた。

 さらに有名なのが、『報道ステーション』(テレビ朝日)で古賀茂明氏が「I am not ABE」と発言し、レギュラーコメンテーターを降板させられた事件だろう。このとき官邸は古賀発言に大激怒し、本サイトでも当時伝えたように「菅官房長官の秘書官」が放送中から番組編集長に電話をかけまくり、出なかったため、今度はショートメールで猛抗議。その内容は「古賀は万死に値する」というようなもので、恫喝以外の何物でもなかった

 のちに古賀氏は著書『日本中枢の狂謀』(講談社)で、恫喝した菅官房長官の秘書官が警察官僚の中村格氏であったことを明かしている。中村氏といえば、官邸に近いジャーナリスト・山口敬之氏による伊藤詩織さんへの性暴力疑惑をめぐって、直前で山口氏の逮捕取りやめを指示した人物として知られるが、このようにして菅官房長官はマスコミをコントロールしてきたのだ


■会食でメディア関係者、ジャーナリストを手なづけ、懐柔する作戦も

 しかも、菅官房長官は恫喝するだけではなく、マスコミ関係者と会食をしては手懐けるという安倍首相と同じ手法もとっている。そして、その会食相手には、菅官房長官へのヨイショ発言も目立つ『ひるおび!』(TBS)司会の恵俊彰の名が取り沙汰されたこともある。

 菅官房長官のこうした懐柔工作は、政権に批判的なキャスターにも向けられている。毎日新聞の主筆や『NEWS23』(TBS)アンカーなどを務めた故・岸井成格氏は、佐高信氏との対談本『偽りの保守・安倍晋三の正体』(講談社)で菅官房長官の手口を証言している。これによれば、岸井氏は企業の幹部に話をするという勉強会を長くつづけていたのだが、その場に菅官房長官が突然、やってきたというのだ。

「(菅官房長官は)黙って来た。誰かから聞いて知ったんだろう。最初から最後までいたよ。終わると『今日はいい話を聞かせていただいて、ありがとうございました』と言って帰っていった。怖いよな」
「『どこで何を話しているか、全部知っていますよ』ということを見せているわけだ。『人脈も把握しています。岸井さんが動いているところにはいつでも入っていけますよ』というメッセージかもしれない」(『偽りの保守・安倍晋三の正体』より)

 まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

 現に、菅官房長官は“ポスト安倍”を睨んで、安倍首相が辞意表明をおこなう前から積極的なメディア露出を展開。8月だけでも、1日『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)、2日『日曜討論』(NHK)、7日『櫻LIVE 君の一歩が朝を変える!』(言論テレビ)、18日『深層NEWS』(BS日テレ)、21日『報道ステーション』(テレビ朝日)と、テレビやネットの番組に次々と出演したが、どの番組も菅官房長官の言い分を言わせっぱなしで、たとえば『報ステ』では一応「GoToキャンペーン」や国会を開かない問題を質問したものの、菅話法で返されるとほとんど反論できず、そのインチキな主張を垂れ流した。前述したように『報ステ』はかつて菅官房長官から露骨に圧力をかけられたことがあるが、メディアへの圧力問題にはふれることすらできなかった

 圧力をかけられることを恐れ、総裁・総理になる前から及び腰となり、「安倍政権のゲッベルス」と呼ぶべき人物を「パンケーキおじさん」と実態を覆うための糖衣でくるんでヨイショ報道に終始する──。ようするに、菅総理が誕生するということは、安倍政権の悪夢がこれからもつづいてゆくということにすぎないのである。

(編集部)
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●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?

2020年03月03日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



日刊ゲンダイの記事【怯むなANAホテル!ウソと詭弁を終わらせろ/青木理氏「無知」と「無恥」に蝕まれる憲政史上最愚の政権】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269585)。

 《成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。かつての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。それは「ignorant」の「無知」と「shameless」の「無恥」だと》。

   『●沖縄イジメ: アベ様…「大学時代の恩師は
      二つのムチ(無知、無恥)を挙げ「彼は歴史を知らない」」
   『●《恥を知》らない《日本新悲劇の座長》(星田英利さん)な
        裸のアベ様…予算委員会のための時間が無いらしい
   『●アベ様の無恥・無知・鞭…(リテラ)《とりわけ安倍首相
        だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状…
    「アベ様の無恥・無知…を、テレビでは、ほとんど批判できない。
     《とりわけ安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されている
     現状は、あまりに悲惨過ぎる。マゾヒスティックな信者が心酔する、
     こんなサディスティックな独裁政権の下、委縮した社会のままで
     いいのですか?」

 アベ様の無恥無知…、さらに、《悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息》(松尾貴史さん)。

 《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》? 答えは「Noだ」! 歴代自民党総裁・首相はろくでもないが、明確にアベ様は飛び抜けている。青木理さん《「憲政史上最悪」か「憲政史上最愚」》。青木理さんのこの記事、一言一句、完璧に的確な指摘だ。

   『●アベ様らの数々の不正や無能っぷりは、自公お維支持者や眠り猫な
        間接支持者も持つ共通認識…それを許容するかどうかが大問題
    「《たわ言を聞く余裕はない》はずなのに…内閣支持率未だ3~4割の
     異常な国。下足番紙に至っては、5割近いらしい。《日本の三権分立や
     秩序や道徳心も崩壊》しているというのに…。《大方の政権擁護派は
     他の人に首相が務まるのかという愚問で対抗》している場合か?」
    「それを許していたら、ニッポンは民主主義国家や法治主義国家では
     ありませんよ、と宣言するようなもの。ニッポンはアベ様による
     人治主義国家独裁国家と世界に宣言するようなものなのですが、
     「1/4」や「2/4」の皆さんは、それでいいのですか?」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269585

怯むなANAホテル!ウソと詭弁を終わらせろ
青木理氏「無知」と「無恥」に蝕まれる憲政史上最愚の政権
2020/02/27 06:00

     (青木理氏(C)日刊ゲンダイ)

青木理氏(ジャーナリスト)

 現首相のルーツや生い立ちを取材して「安倍三代」(朝日文庫)を書いた際、成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。かつての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。それは「ignorant」の「無知」と「shameless」の「無恥」だと。

 改憲を訴えているのに憲法学の泰斗である故・芦部信喜すら知らないと国会答弁で公言し、それを恥じている様子もないことを嘆いての言葉だったが、あまりに強烈な教え子評に驚きつつ、なるほどそうだとうなずきもした。

 その言葉を最近、あらためて反芻させられている。森友加計政権の体質を如実に示す醜聞が噴き出すたび、口から吐き出されるのは嘘、嘘、嘘のオンパレード多少なりとも廉恥の心があれば、とても耐えられないと思われる嘘や詭弁を弄し、責任は官僚や民間にすべて転嫁して平然としている

 これもかつて「政治家に正直や清潔という徳目を求めるのは、八百屋で魚をくれというのに等しい」と言い放った政治家がいた。そう、それもまた真理ではある。そこまで政治家に期待するほどウブではない。

 ただ、子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか。少なくとも私はにわかに思い浮かばない。そんな男が政権の主に居座り、強権にひれ伏す官僚組織には忖度が蔓延し、甘い蜜にでもありつきたいのか、メディアにも提灯持ちが列をなす

 これはつまり、無知」で「無恥」なバカ者が権力という妖刀を振り回せばこのような惨状を呈するのだという格好の歴史教材。ならばこの政権は「憲政史上最長」などというより、「憲政史上最悪」か「憲政史上最愚」の呼称こそふさわしい。
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●『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班著)読了…《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》

2019年08月20日 00時00分08秒 | Weblog

『「安倍晋三」大研究』https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/510Kb47bYQL._SX338_BO1,204,203,200_.jpg)↑]



「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班[佐々木芳郎]著、KKベストセラーズ)読了(2019年8月13日)。2019年6月5日初版第一刷。税別¥1500。

   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
     《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》
    「山岡俊介さんの『アクセスジャーナル』の記事【<再度紹介>
     「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」で本紙・山岡インタビューも掲載
     (『「安倍晋三」大研究』。望月衣塑子)】…《この疑惑が一過性で過ぎ去った
     のは、表面上しかなぞらない安易な安倍首相叩きに終始したことも大きな原因
     であると思っている。その点、このインタビュー原稿は、
     限られたスペースとはいえ、基本的な奥深い「闇」の部分が説明されている。
     目を通していただければ、そう実感してもらえると思う》」

 《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、今やニッポン国の首相。後半の内田樹さんとの対談でも語られているが、この国のシステムの問題で、アベ様のような政治屋に投票する有権者にも問題あり。
 《今回「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という漠然とした疑問からこの本の企画をスタートした…》(p.83)。息吐く様にウソをつくアベ様

 マンガ《一四. 火炎瓶放火未遂事件》(pp.108-109)。
 マンガ《一五. タカ派の貴公子として》(pp.110-111)核兵器保有論者。アベ様ときたら、《憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね》…こんな人がニッポン国の首相。この国はあまりに恥ずかし過ぎる

 「『アクセスジャーナル』編集長 山岡俊介氏に訊く! 「昭恵夫人も語る、安倍邸放火未遂事件の真相」とは?」(p.168-198)。
 《安倍事務所・秘書が選挙妨害を依頼 !? …大スクープの掲載を止めた共同通信》。《大スクープは「出稿見送り」となった。この経緯については、三年後の二○○六年、月刊『現代』(一二月号)で、ジャーナリストの魚住昭氏と青木理氏がレポート。「これは報道機関の自殺である!」「記事差し止めと「平壌支局」開設のただならぬ関係」「権力にすりよるメディアの腐敗体質を問う」と、古巣である共同通信の安倍政権への「忖度」を糾弾した》(pp.169-170)。アベ様の政で唯一〝うまく行っている〟メディアコントロールの先例の一つ。
 《二〇年近く前のこととはいえ、現総理大臣の事務所による公職選挙法違反は、重大な問題…そしてまた、当時もいまも、大手メディアがこのことを報道しない背景には、政治家とメディアの癒着という問題があります》(p.173)。

 内田樹さん、《憲政史上最長となるかもしれない総理大臣 …噓をつくことに心理的抵抗のない人物、明らかな失敗であっても決しておのれの非を認めない人物が久しく総理大臣の職位にあって、次第に独裁的な権限を有するに至っていることを座視している日本の有権者たちの方です。いったい何を根拠に、それほど無防備で楽観的にしていられるのか。僕にはこちらのほうが理解が難しい。…安倍首相はいずれどこかの時点で首相の地位を去る。でも、彼を独裁的な権力者にして担ぎ上げた政治体制と国民意識がそのあとも手つかずで残るなら、いずれ第二第三の安倍晋三が出てくることを防ぐ手立てがない》(pp.209-210)。
 《ふつうの国の統治者は自国益を最優先するけれど、安倍政権は自国益よりもアメリカの国益のほうを優先する。日本国民から吸い上げた税金をアメリカの軍隊や企業にどんどん注ぎ込む》(p.213)。

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https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784584139059

紹介
憲政史上最長も見えてきた安倍政権。閉塞感が続く日本の政治だが、安倍政権のどこが問題なのか? 政治家・安倍晋三とは何者なのか? いま知っておきたい日本の政治で起きていること、日本の未来。
第1章は「まんが・安倍晋三物語」。岸信介の孫に生まれた安倍首相の誕生から第一次内閣辞任までを、特別取材班・佐々木芳郎氏が検証しまとめた物語を、漫画家・ぼうごなつこさんによる描き下ろし(80P超)。続く第2章は安倍話法と安倍史観から政治家・安倍首相を分析。第3章は思想家・内田樹氏と、「安倍晋三はなぜをつくのか?」について激論! 元事務次官・前川喜平氏から籠池泰典氏まで、安倍首相を知る面々にインタビュー。
東京新聞記者・望月衣塑子氏&特別取材班が、安倍政治を徹底的に考えてみた1冊です!


目次

第1章 まんが・安倍晋三物語
 ~誕生から、第一次安倍内閣総理大臣辞任まで~

人物相関図 政財界に広がる華麗なる安倍家の閨閥

1.未来の大宰相誕生 ~岸信介の孫に生まれて~/2.寂しがりやだった幼年時代/3.強情だった成蹊小学校時代/4.反抗期を迎える中学校時代/5.成蹊高等学校時代 ~安保とおじいちゃま~ /6.成蹊大学へ ~勉強は好きじゃない~/7.アメリカに留学 ~英語に磨きをかける~ /8.社会人デビュー ~神戸製鋼時代~

政治ジャーナリスト 野上忠興氏に訊く!
「安倍晋三とは何者なのか?」

9.政治家への道/10.昭恵夫人との出会い/11.リクルート事件と父の死 /12.拉致問題への取り組み /13.新人議員時代/14.火炎瓶放火未遂事件 /15.タカ派の貴公子として /16.幹事長に抜擢/17.戦後最年少の総理大臣/18.内閣総理大臣を辞任
岸・安倍家三代年表


第 2章 最強首相・安倍晋三を考える
 ~安倍話法と安倍史観 ~

安倍話法を考える①②③④

「ご飯論法」で論点をずらす/「一」「1」で強調して否定する/Y E S(はい)N O(いいえ)で答えない/「印象操作」は時間稼ぎのテクニック

印象操作 実践編「メディア・コントロール」

大新聞で「印象操作」された元文科省事務次官

interview 元文科省事務次官 前川喜平氏に訊く! 
読売新聞報道の舞台裏

安倍史観①②

「戦後レジームからの脱却」を謳う安倍首相の歴史認識/自衛隊と核戦術

『アクセスジャーナル』編集長 山岡俊介氏に訊く!
「昭恵夫人も語る、安倍邸放火未遂事件の真相」とは?

安倍事務所・秘書が選挙妨害を依頼 /大スクープの掲載を止めた共同通信/「これがあるから、わしは捕まらん」/三つの証拠文書があった!/放火未遂事件について赤裸々に語った昭恵夫人/安倍氏は犯人は誰かを知っていた/小山氏と安倍氏は何を話したのか?他


第三章 民主主義と安倍政権

思想家・内田樹氏に訊く!
「安倍晋三はなぜ、〝嘘〟をつくのか?」

日本の政治機構の致命的な欠陥/余人を以って代え難い統治者・安倍晋三/官僚の言い分、メディアの言い分/行政機構の悪魔のしくみ/政治家の資質と立法府の空洞化/安倍マイレージ・システム/教育改革のベクトル ~大学の自治とスクリーニング~ /改憲問題と美しい日本/時間意識の縮減と「嘘」

Special interview 元森友学園理事長・籠池泰典&諄子夫妻に訊く!
「いまだから、話せること」
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●後藤雄一さん「対策工事後2年間…問題はそのモニタリング期間中に、環境基準を超えるベンゼンが検出」

2016年12月03日 00時00分02秒 | Weblog


日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/元都議の後藤雄一氏 「豊洲問題は都の隠蔽体質の集大成」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192676)。

 《混迷極める豊洲問題で、歴代の都知事と市場長に住民監査請求したのが元都議の後藤雄一氏だ。東京・世田谷区で40年近く続くパン屋を営みながら、オンブズマンとして活動。「行革110番」の会派名で都議を2期(2001~09年)務め、都庁の役人から恐れられていた。都が抱える“病巣”を最もよく知る人物のひとり。洗いざらい語ってもらった》。

 「行革110番」の後藤雄一さん、《豊洲の土地に市場を建設するハンコを押した「契約者」は、当時の石原都知事です。土壌汚染対策法上、対策工事後2年間、土壌のモニタリングをしなければなりません》。「そもそも豊洲なんて」選ばなければ良かったはずなのに、都庁の役人や都議会議員は、一体、何をやっていたの?

   『●覆土していれば土壌・地下水汚染問題は解決していた?…
              「空疎な小皇帝」石原慎太郎元「ト」知事のドブ金
   『●豊洲への築地市場移転問題: 盛り土なしで「環境影響無し」なんて、
                       いまさら、評価書を「修正」出来る訳がない
   『●室井佑月さん「そもそもなんで市場を
           豊洲に移すことに決めたんだっけ?」
   『●室井佑月さん「それとこれは別です」:
     東京の五つのダークな輪と3.11東電原発人災と共謀罪と…
   『●「10・23通達」と教育破壊:
     「石原都政では、教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
     ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192676

注目の人 直撃インタビュー
元都議の後藤雄一氏 「豊洲問題は都の隠蔽体質の集大成」
2016年10月31日

     (歴代3知事に住民監査請求(C)日刊ゲンダイ)

 混迷極める豊洲問題で、歴代の都知事と市場長に住民監査請求したのが元都議の後藤雄一氏だ。東京・世田谷区で40年近く続くパン屋を営みながら、オンブズマンとして活動。「行革110番」の会派名で都議を2期(2001~09年)務め、都庁の役人から恐れられていた。都が抱える“病巣”を最もよく知る人物のひとり。洗いざらい語ってもらった。


■都庁で続く「どうせバレやしない」

――豊洲の“消えた盛り土”問題について、どうみていますか。

 今回の一件は、起こって当たり前で、驚きません。これまでの都の公共工事などの進め方と照らし合わせても、そんなに不自然なことではありませんね。


――昔からこんなにズサンだったのですか。

 例えば、私は04年、都が進めていた伊豆七島の式根島での浚渫工事問題を追及しました。都は、式根島の漁港付近で掘り返した「砂まじりの岩」を、島から東方10キロ沖に投棄する契約を地元建設会社と結んだにもかかわらず、実際は漁港からわずか200メートルほどの地点で投棄していた。沖に出ないで、近くで投棄してカネを浮かせていたのです。島の住民からの告発を受け、都に情報開示請求したり、現地の海を潜るなど徹底的に調査すると、都の職員は事実を認めました。住民監査請求の結果、港湾局から地元建設会社に約940万円を返還させました。


――都はなぜこんな“ごまかし”をするのでしょう。

 似たような話は他にもあります。07年に伊豆大島に「し尿処理施設」がない問題も追及しました。ジェット機が離着陸するほど多くの人が行き来する島なのに、いくら探しても処理施設が見当たらない。どうも、島の北部の池に、し尿を捨てていたようで、現地を視察すると、臭いが外に漏れないよう、池の表面にコールタールが張ってあった。島は火山島で、し尿は土壌から海水に染み込む。周辺には海水浴場もあるのに、都は隠蔽していたのです。やっている工事、やっていない工事、役人は全部知っているのに「オレたちは関係ない。どうせバレやしない」と考えている。長年、「黙っていればわからない」と続けてきて、感覚がマヒしている。豊洲の問題も“根っこは同じで、都の隠蔽体質の集大成と言っていい。


――都は専門家会議や技術会議など、有識者から「盛り土せよ」との提言を受けていたはずです。

 有識者は都から報酬をもらっていて、形だけの会議が少なくありません。私が都議だったころ、ある会議の後に有識者のひとりと偶然会ったので、詳しく話を聞こうとしたら、「もういいんだよ」と素っ気ない対応でした。「会議に出席して日当をもらって帰ればいいという感覚なのでしょう。


――とはいえ、豊洲の問題では専門家会議も技術会議も、盛り土の必要性を訴えていました。

 確かに、豊洲は問題があまりにも大きすぎたので、有識者も真面目に議論していたと思います。食品を取り扱う市場であるうえ、有害物質のベンゼンが環境基準の最大4万3000倍も検出されましたから。しかし、役所側が「ええわ、ええわ」で議論を骨抜きにしてしまったということでしょう。


■歴代3知事に住民監査請求

――今月3日に行った住民監査請求では、役人である市場長だけでなく、石原猪瀬舛添の歴代3都知事も対象にしています。やはりトップの責任は重い。

 そもそも、住民監査請求で問えるのは「財務会計上の行為」に限られます。つまり、“カネ”に関することのみです。豊洲の問題で問えるのは、「契約者」「支出負担行為者」「支出命令者」の3者です。今回、「命令者」に該当する人物はいない。「負担行為者」は市場長だと考えられます。そして、豊洲の土地に市場を建設するハンコを押した「契約者」は、当時の石原都知事です。壌汚染対策法上、対策工事後2年間、土壌のモニタリングをしなければなりません。同時進行で建設することに問題はないものの、最終的に農水大臣の「安全」というお墨付きを得る必要があります。問題はそのモニタリング期間中に、環境基準を超えるベンゼンが検出されてしまったことです。


今の都議会には“うるさい人”がいない

――そうなると、なぜ石原元知事の責任になるのか。

 建物下の空間の床部分には薄いコンクリを張っていると言いますが、安全を確保するため将来的に補修しなければなりません。契約者である石原さんは、補修についての責任を負う。そして、より明確な責任があるのは舛添前知事です。


――舛添前知事の責任とは何でしょうか。

 舛添さんは、2年間のモニタリングを待たずに、11月7日の開場を決めた。基準値を超えるベンゼンが検出された以上、開場時期は遅れ、事業者にかかる負担はその分だけ重くなります。開場時期をロクな科学的根拠に基づかず決めた舛添さんは、事業者が負うコストを補償する責任があります。3億円ほどの価値がある別荘を持っているんですから、売ってもらわないといけませんね。


――役人、都知事の無責任体質は目に余りますが、チェックすべき都議会議員はどうなんでしょう。

 ハッキリ言って、都議は“やりたい放題”です。監査請求で一部の資金を返納させましたが、公用車を公務ではない選挙運動などに“使い放題”の人もいた。議会などに出席した際に自治体から支払われる「費用弁償」もそうですが、結局、みな“小遣い”が欲しいんです。「もらえるものはもらっておけ」という感覚なんです。


――だから、肝心のチェック機能が働かなかった。

 都議がちゃんとチェックしていれば、豊洲の問題がここまで深刻になることはなかった。少なくとも、HPの表記(盛り土あり)と現実が違っていたわけですから、気付いた時点で指摘すればよかった。一部の都議は現実を把握していたと思いますが、声は上がらなかった。私が落選したのは09年でしたが、その1年前に土壌汚染対策工事が始まった。私が都議を続けていられれば、告発が寄せられていたかもしれません。


――都の情報公開のあり方については?

 こちらが情報公開請求すると、都側は積極的に情報を出してきますよ。しかし、不都合な部分はみな(黒塗りで)隠す。今、報道でよく指摘されているような“のり弁資料はいくらでもありました。かつて、情報公開の担当者に「隠すなら裁判にかけるよ」と伝え、実際に法廷の場で「あなたはこう言いましたね」と担当者に質問すると、「一切言っていません」の一点張り。でも、この担当者はすごくいい方で、以前からやりとりをしていたんです。本当は法律にのっとり、情報を出したかったんでしょうけれど「上から(隠すよう)指示がきた」と嘆いていた。都には、それだけ「隠したいことが多い」ということでしょう。


――都の隠蔽体質は根が深いですね。

 “うるさい人”がチェックしていれば変わるかもしれませんが、今の都議会には“うるさい人”はいませんね。いたらもっと早く豊洲の問題は露見していたはずです。私のような“うるさい人”がいなくなって、役人も安心しているかもしれません。


――どうすれば隠蔽体質は変わるのでしょうか。

 一般の方でも、都の役人を追及することはできます。コツを教えましょう。役人が何か言ってきたら、「紙ある?」と聞くんです。「紙」とはすなわち、「根拠」を指しています。役人の“答弁”は地方公務員法や条例に基づいていなければなりません。役人の発言に対し「根拠となる条例や規則があるはずだよね。教えて」と聞くと、大抵「調べます」と逃げる。そこからさらに問いただすと、役人は答えに窮することが多い。法律に基づいて戦えばいいのです。本来、これは議会の役目なんですけどね。


(聞き手=本紙・小幡元太)

▽ごとう・ゆういち 1949年、東京都世田谷区生まれ。72年、成蹊大経済学部卒。サラリーマン生活を経て、78年ベーカリーウッドペッカー開店。85年「世田谷行革110番」を結成、税金の無駄遣いの徹底追及を始める。01年の都議選(世田谷選挙区)で無所属で初当選。政治団体「行革110番」として都議会に議席を得る。05年再選。09年落選。
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●重大な誤りを含む「腐臭を放つ「判決」」: 「沖縄を弄んだというしかない」異常な辺野古破壊訴訟判決

2016年10月01日 00時00分36秒 | Weblog


『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の鈴木耕氏によるコラム【風塵だより 鈴木耕/91 「民意」とは何か? 辺野古訴訟判決のヘリクツ。』(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/30236/)。

 《一読、(はらわた)が煮えくり返った。思わず「ふざけんな!」と吐き捨てた。例えば、その判決要旨には、次のような恐るべき文言がある。翁長知事とともに、沖縄県民が唖然としたのも無理はない。…本件新施設の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場その他の基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない。…いったい何なんだ、これは!

   『●アベ様らは何が何でも辺野古破壊、「ヒラメ裁判官が、
          よりによってこのタイミングで那覇支部長」に就任
   『●県の敗訴を前提にするアベ様や裁判長という 
      異様な辺野古破壊訴訟…そもそも「違法」を口にする資格は?
   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
             「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
   『●辺野古破壊への「県側の徹底抗戦はこれからだ…
       翁長知事は二の矢、三の矢で巻き返しを図るつもり」
   『●「戦争のためにカメラを回しません。
     戦争のためにペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く「「欧米列強に倣え、進め」
                    と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●壊憲反対の不断の声を: 
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆:
     「銃剣とブルドーザー」から「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ

 計画的なヒラメ裁判官の沖縄支部への配属だった訳です。《沖縄を弄んだというしかない》異常な辺野古破壊訴訟判決、記事に指摘されている様に、重大な誤りを含む「腐臭を放つ「判決」」。当然、沖縄県は上告しました。でも、最高裁も、どうせアベ様には逆らえないでしょうから、「腐臭を放つ「判決」」を踏襲して、きっと、「最低裁」とコールされることでしょう。《司法が死ねば、国の在り方が歪む》、逆もまた同様。《国の方向を正すべき司法に「甦ってほしい」と、ぼくは心の底から思う》、全く同感。
 それにしても、三上智恵さんが言うように、「銃剣とブルドーザー」ではなくて、いまや、番犬様のシモベとして「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」が辺野古や高江を破壊しているのですから、このニッポンの社会ときたら。あっ、そうか、アベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官らは、沖縄はニッポンに含まれない、と考えているんでした…。「沖縄差別」し、「住民分断」し、沖縄を「捨て石」にするアベ様ら。「本土」の皆さんは、自公議員や「癒(着)」党議員に投票して、彼らを支えている訳です、「第二の加害者」として。

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http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/30236/

2016年9月21日up
風塵だより 鈴木耕
91
「民意」とは何か? 
辺野古訴訟判決のヘリクツ。

 沖縄県辺野古の米軍新基地建設をめぐる訴訟に、9月16日、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が判決を下した。

 簡単に言えば「仲井真前知事の名護市辺野古海域の埋め立て承認を取り消した翁長現知事の処分は違法である」ということ。つまり、翁長知事側(沖縄県)の主張を、問答無用と斬り捨てた判決だった。

 この「判決文」を入手した。

 判決本文だけでA4で189頁に及ぶ。例によって、素人には分かりにくい、句読点が少なくどこが切れ目なのかよく分からない文章である。しかし、判決文には「判決要旨」(同13頁)と「判決骨子」(同2頁)がついている。まあ、こちらにはぼくのような素人でも、なんとか理解できそう。

 で、読んでみた。一読、(はらわた)が煮えくり返った。思わず「ふざけんな!」と吐き捨てた。

 例えば、その判決要旨には、次のような恐るべき文言がある。翁長知事とともに、沖縄県民が唖然としたのも無理はない。


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第2 当裁判所の判断の5の(2)

 (略)本件新施設の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場その他の基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない。(略)
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 いったい何なんだ、これは!

 「辺野古新基地建設反対の民意」と「基地負担軽減の民意」を、あたかも別々の概念であるように取り上げる汚いトリック、詐術だ。沖縄県民が、選挙等で繰り返し表明してきた民意を否定し、新たにわけの分からない「民意」をでっち上げた

 そんなことを、いつ沖縄県民が主張したか。沖縄県民は「基地負担軽減」の一環として「辺野古反対」を訴えているのだ。「もうこれ以上、沖縄に新しい米軍基地は造るな。どうしても必要ならば、せめて県外へ」と言っているだけではないか。このふたつは、決して「対立概念」ではない。「辺野古新基地反対」は「基地負担軽減」に含まれるもの。すなわち、ふたつは一体の概念なのだ。多見谷裁判長は、多分、承知の上だろう。こんなひどいヘリクツを駆使してまで、安倍政権に奉仕しようとする司法というものへの信頼を、自ら否定する判決である。

 その感想は、ぼくだけではなかったようだ。むろん、沖縄県民の怒りは、ぼくら本土の人間の理解を越えた凄まじさだったろうけれど、それでも、ぼくと同じように怒った本土の人たちだっていたのだ。

 例えば、TBS「報道特集」(17日)のオープニングで、キャスターの金平茂紀さんはこう言った。

   「『これはもはや、裁判の判決というよりも一方的な恫喝というしかない』。
    これは、昨日出たいわゆる辺野古裁判の判決に対する地元新聞の
    社説です。司法の独立、三権分立が失われれば、今日の特集でお伝えする
    北朝鮮のような国になりかねません」

 また、テレビ朝日「報道ステーション」では、憲法学者の木村草太さんが判決文について「不愉快な言い方です」と吐き捨てるように言った。

 それほど、この判決は異常なのである。

 ぼくは「デモクラTV」という市民ネットTV局で「新沖縄通信」という1時間番組を、沖縄タイムスの東京支局編集部長・宮城栄作さんと弁護士の升味佐江子さんの3人で担当している(毎月最終月曜日の午後8時からオンエア。その後はこのネットTV局のアーカイブでいつでも視聴可能:dmcr.tvで検索してください)。

 番組では、この裁判について、最初からかなり丁寧にウォッチしてきた。だから、この判決の異常さがよく分かるのだ。

 実は、判決を書いた多見谷裁判長は、この裁判に先立ついわゆる「代執行訴訟」で、県と国に対して和解勧告をした時の裁判長でもあった。

 その内容は、おおよそ次の3項目だった。


   ●国交相は代執行訴訟を取り下げ、沖縄防衛局長は埋め立て工事を
     ただちに中止する。同時に、沖縄県知事は関連訴訟を取り下げる。

   ●国と県は、円満解決に向け協議を行う。

   ●仮に訴訟となった場合、判決後は、国と沖縄県は判決内容に沿った
     手続きを実行することを確約する。


 今年の3月4日に、この和解勧告を国と沖縄県双方が受け入れ、この日、中谷防衛相(当時)は辺野古での工事の中止を表明した。安倍首相も同日「裁判所の勧告を受け入れて沖縄県と和解する。辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方はいささかも変わらないが、このままでは膠着状態が続くだけだ。しっかりと国と沖縄県で協議していく」と表明。

 ここで、辺野古工事は一応の中止措置がとられたのだ。

 この勧告案について、沖縄県側は「県の主張が一定程度、受け入れられたものと思う。時間をかけて国と話し合っていきたい」と評価した。しかし、工事中止については、「参議院選前の、民意尊重のパフォーマンスに過ぎない。安倍政権は選挙後に折を見て、また強硬手段に出てくるだろう」との見方も強かった。

 残念ながら、その見方のほうが正解だったようだ。

 安倍政権は、7月10日に投開票が行われた参院選での勝利を背景に、翌11日早朝から、沖縄県東村高江での米軍ヘリパッド工事を突如、まるで騙し討ちのように強行開始

 そして、同じ7月22日には、国が福岡高裁那覇支部に「翁長知事の『仲井真前知事の辺野古海域の埋め立て承認取り消し』は違法であること」の確認訴訟を、これも突然提起したのだ。

 3月4日の那覇地裁による和解勧告を、国も沖縄県も受け入れた。そこには「円満解決に向けて協議を行う」と書かれていたはずだった。ところが「協議はほとんど開かれることもなく、国は沖縄県(翁長知事)を訴えるという挙に出たのだ。

 これでは、せっかく和解案を出した多見谷裁判長の顔が丸潰れで、怒っているだろうと思いきや、その後の訴訟指揮は、なんだか首をかしげざるを得ないようなものだった。沖縄県側の証人申請を片っ端から却下。うーん、これは怪しいと、沖縄県側も警戒し始めた。

 そして、今回のなんとも言いようのない判決が、出た…。

 選挙が終わってしまえば、もう沖縄に遠慮する必要はないということまさに、参院選を有利に戦うために、沖縄を弄んだというしかない

 この少し前に、県は「国地方係争処理委員会」に裁定を訴えていた。この委員会は、1999年の地方自治法改正で新たに設置されたもので、国と地方自治体の立場を対等と認め、その上で両者の主張に食い違いがある場合には、委員会が独立した立場で裁定を下す、というもの。

 係争処理委員会の裁定は、残念ながら「門前払い」だった。要するに、ここも「国と沖縄県はよく話し合うように…」と言うだけだった。

 その上で、今回の那覇支部の判決があったわけだ。

 こんな判決がまかり通るなら、国は地方の言い分を無視して何をやってもいいことになる地方自治」「地方分権」が聞いて呆れる

 この判決に関しては、とても分かりやすい解説が、沖縄タイムス(9月18日付)に載っていた。武田真一郎成蹊大学法科大学院教授の意見である。

 余談だが、武田教授が、あの安倍晋三氏の母校の先生であることがなんとも皮肉(笑)。以下、抜粋引用する。


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自治侵害 自覚欠く裁判所
審理対象に重大な誤り

 (略)地方の自己決定を最も重要な目的とする現行地方自治法の下でそのような結果となったのは、本判決には次のような重大な誤りがあるからである。

 本判決は、仲井真弘多前知事のした埋立承認は違法ではないから翁長知事のした埋立承認取消は違法であるとしている。しかし、埋立承認と承認取消は別個の処分であり、国交大臣のした是正の指示の対象は承認取消であるから、本件の審理の対象は承認取消の違法性である。

 本判決は前知事の埋立承認を審理の対象としたため、前知事の承認に裁量権の逸脱・濫用がない限りは適法であるとして、著しく国に有利な結果になっている。

 埋立承認取消が審理の対象であれば、翁長知事が検証委員会の報告書に基づいてした承認取消に裁量権の逸脱・濫用がない限りは適法であることになり、国の勝訴はかなり困難となる。この点は上告審で適切な判断がなされることになろう。

 もう一つの本判決の重大な誤りは、米軍普天間飛行場の危険性除去のためには辺野古新基地建設以外に方法はないと断定したことである。裁判所はいかなる証拠によってそのような認定に至ったというのだろう沖縄県民はそのような決め付けによって過剰な基地負担を強要されていることに痛みを感じているのである。(略)

 地方自治は基本的人権と同様に憲法が保証する価値であり立憲主義をとる日本では多数決によってもこれらの価値を侵害することは許されない。それをチェックするのが司法の役割であるが、本判決を見る限り裁判所はその自覚を欠いているのではないだろうか。
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 武田教授が指摘しているように、多見谷裁判長は、意図的かどうかは分からないが、取り上げるべき対象を明らかに間違えている。本来なら「翁長知事が行った仲井真前知事の埋立承認の取り消しの是非」が審理対象のはずなのに、その対象を「仲井真前知事の埋立承認の是非すり替えてしまった、というわけだ。このふたつは似て非なるもの。どうも、その混同は故意のようにしか思えない。裏で何があったのか?

 そして問題なのは、ふたつ目の指摘だ。

 ぼくも判決要旨を読んで翁長知事と同じように唖然としたのだが、いったいどんな根拠があって辺野古以外にないと断定したのか。それは、ほとんど多見谷裁判長個人の思い込みでしかない。辺野古新基地建設に関しては、実にさまざまな意見がある。そのうちの「辺野古以外にはないとの国の主張だけを取り上げて、他の意見を考慮しなかったのは、まさに「結論ありきの判決だと思わざるを得ない。

 これほど、あからさまに国の主張にベッタリと跪いた判決は司法そのものの死を意味する三権分立はどこ行ったか違憲立法審査権など期待するのもバカらしい

 司法が死ねば、国の在り方が歪む。いまや、司法が率先して国の歪みにお墨付きを与え始めている原発訴訟などで、危険性を指摘する判決を下すような裁判官もいるけれどそれはやはりごく一部

 国の方向を正すべき司法に「甦ってほしい」と、ぼくは心の底から思う。
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●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」

2016年08月18日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の安藤美由紀記者、北條香子記者による記事【「9条は幣原首相が提案」マッカーサー、書簡に明記 「押しつけ憲法」否定の新史料】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000116.html)と、
両記者によるインタビュー記事【「9条提案は幣原首相」  史料発見の東大名誉教授・堀尾輝久さんに聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000136.html)。

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http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

日本国憲法

第2章 戦争の放棄 

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
         国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
         国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。


     前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
         これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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 《日本国憲法の成立過程で、戦争の放棄をうたった九条は、幣原喜重郎首相…が連合国軍総司令部(GHQ)側に提案したという学説を補強する新たな史料を堀尾輝久・東大名誉教授が見つけた》
 《安倍政権は、戦争放棄の条文化を発意したのはマッカーサーという見解をベースに改憲を訴えている。…二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》。

 壊憲派は沈黙。押しつけ憲法論という思考停止をしているのは壊憲派。マッカーサーとの書簡が見つかり、憲法第9条の《二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》とのこと。壊憲派が市民に「押しつけ憲法論」を押し付けていた訳です。

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
     当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
    《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
     自らの手で作り替えたい》。
    「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
     アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
     あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている

   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000116.html

「9条は幣原首相が提案」マッカーサー、書簡に明記 「押しつけ憲法」否定の新史料
2016年8月12日 朝刊



(【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/images/PK2016081202100078_size0.jpg】より)

 日本国憲法の成立過程で、戦争の放棄をうたった九条は、幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相(当時、以下同じ)が連合国軍総司令部(GHQ)側に提案したという学説を補強する新たな史料を堀尾輝久・東大名誉教授が見つけた。史料が事実なら、一部の改憲勢力が主張する今の憲法は戦勝国の押しつけ」との根拠は弱まる。今秋から各党による憲法論議が始まった場合、制定過程が議論される可能性がある。 (安藤美由紀、北條香子)


 九条は、一九四六年一月二十四日に幣原首相とマッカーサーGHQ最高司令官が会談した結果生まれたとされるが、どちらが提案したかは両説がある。マッカーサーは米上院などで幣原首相の発案と証言しているが、「信用できない」とする識者もいる。

 堀尾氏は五七年に岸内閣の下で議論が始まった憲法調査会の高柳賢三会長が、憲法の成立過程を調査するため五八年に渡米し、マッカーサーと書簡を交わした事実に着目。高柳は「『九条は、幣原首相の先見の明と英知とステーツマンシップ(政治家の資質)を表徴する不朽の記念塔』といったマ元帥の言葉は正しい」と論文に書き残しており、幣原の発案と結論づけたとみられている。だが、書簡に具体的に何が書かれているかは知られていなかった。

 堀尾氏は国会図書館収蔵の憲法調査会関係資料を探索。今年一月に見つけた英文の書簡と調査会による和訳によると、高柳は五八年十二月十日付で、マッカーサーに宛てて「幣原首相は、新憲法起草の際に戦争と武力の保持を禁止する条文をいれるように提案しましたか。それとも貴下が憲法に入れるよう勧告されたのか」と手紙を送った。

 マッカーサーから十五日付で返信があり、戦争を禁止する条項を憲法に入れるようにという提案は、幣原首相が行ったのですと明記。「提案に驚きましたが、わたくしも心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの表情を示され、わたくしを感動させました」と結んでいる。

 九条一項の戦争放棄は諸外国の憲法にもみられるしかし二項の戦力不保持と交戦権の否認は世界に類を見ない斬新な規定として評価されてきた。堀尾氏が見つけたマッカーサーから高柳に宛てた別の手紙では「本条は(中略)世界に対して精神的な指導力を与えようと意図したもの」とあり、堀尾氏は二項も含めて幣原の発案と推測する。

 改憲を目指す安倍晋三首相は(今の憲法は)極めて短期間にGHQによって作られたなどと強調してきた。堀尾氏は「この書簡で、幣原発案を否定する理由はなくなった」と話す。

 <しではら・きじゅうろう> 1872~1951年。外交官から政界に転じ、大正から昭和初期にかけ外相を4度務めた。国際協調、軍縮路線で知られる。軍部独走を受けて政界を退いたが、終戦後の45年10月から半年余り首相に就き、現憲法の制定にかかわった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000136.html

「9条提案は幣原首相」  史料発見の東大名誉教授・堀尾輝久さんに聞く
2016年8月12日 朝刊

 憲法9条は幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相が提案したという学説を補強する新たな史料を見つけた堀尾輝久・東大名誉教授に、発見の意義などを聞いた。 (北條香子、安藤美由紀)


 -なぜ、書簡を探したのか。

 「安倍政権は、戦争放棄の条文化を発意したのはマッカーサーという見解をベースに改憲を訴えている。マッカーサー連合国軍総司令部(GHQ)最高司令官が高柳賢三・憲法調査会長の質問に文書で回答したのは知っていたが、何月何日に回答が来て、どういう文脈だったのか分かっておらず、往復書簡そのものを探し出そうと思った」


 -書簡発見の意義は。

 「マッカーサーは同じような証言を米上院や回想録でもしているが、質問に文書で明確に回答したこの書簡は、重みがある」


 -二項も、幣原の発案と考えていいのか。

 「一項だけでは(一九二八年に締結され戦争放棄を宣言した)パリ不戦条約そのもの。往復書簡の『九条は幣原首相の先見の明と英知』、幣原の帝国議会での『夢と考える人があるかもしれぬが、世界は早晩、戦争の惨禍に目を覚まし、後方から付いてくる』などの発言を考えると、二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか


 -幣原がそうした提案をした社会的背景は。

 「日本にはもともと中江兆民田中正造内村鑑三らの平和思想があり、戦争中は治安維持法で押しつぶされていたが、終戦を機に表に出た。民衆も『もう戦争は嫌だ』と平和への願いを共有するようになっていた。国際的にも、パリ不戦条約に結実したように、戦争を違法なものと認識する思想運動が起きていた。そうした平和への大きなうねりが、先駆的な九条に結実したと考えていい」


 -今秋から国会の憲法審査会が動きだしそうだ。

 「『憲法は押しつけられた』という言い方もされてきたが、もはやそういう雰囲気で議論がなされるべきではない。世界に九条を広げる方向でこそ、検討しなければならない


 <ほりお・てるひさ> 1933年生まれ。東大名誉教授、総合人間学会長。教育学、教育思想。東大教育学部長、日本教育学会長、日本教育法学会長などを歴任した。著書に「現代教育の思想と構造」「教育を拓く」など。

 <たかやなぎ・けんぞう> 1887~1967年。法学者。成蹊大学初代学長。専攻は英米法。22年に東大教授となり、東京裁判で日本側弁護団のリーダー格を務めたとされる。帝国議会貴族院議員として46年、憲法審議に関わった。57年に憲法調査会長に選ばれ、憲法の再検討に当たった。
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●木下昌明さん、壊憲された「「憲法」に呪縛されて原発国家を推進する安倍自民党の奴隷となる日」

2013年08月29日 00時00分17秒 | Weblog


アップする機を逸したけれども、壊憲についての二つのちょっと古い記事。
 gendai.netの記事【安倍首相 本当に無知だった! 憲法論争で一言も答弁できず】(http://gendai.net/articles/view/syakai/141712)と、レイバーネット日本http://www.labornetjp.org/)の『●木下昌明の映画の部屋』に出ていた記事【木下昌明の時評 : 天皇もギョッとする? 自民党憲法改正草案】(http://www.labornetjp.org/news/2013/0625kinosita)。

 憲法も経済も不勉強で、壊憲と経済を語る・・・とは、恐れ入る。参院選でも自公の政治家に「25%」もの人が投票してしまい、木下昌明さん言うところの、壊憲された、「いまや国民は、この「憲法」に呪縛されて原発国家を推進する安倍自民党の奴隷となる日」を迎えてしまったのかもしれない。だって、「国民を抑圧しようと企図していることが歴然」としている壊憲案を出すような自公の議員を大量に当選させていて、平気でいられるわけだから。

   『●情報は統制される: 知らなかったでは済まされない、騙されたでは済まされない

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http://gendai.net/articles/view/syakai/141712

安倍首相 本当に無知だった!
2013年4月1日 掲載

憲法論争で一言も答弁できず

 よくもまあ、この程度の知識で「改憲」を掲げられたものだ。大新聞テレビは、ほとんど報じていないが、安倍首相の国会答弁があまりにもヒドいとネット上で話題になっている。

 3月29日の参院予算委員会。民主党の小西洋之議員(41)から憲法論議を挑まれた安倍首相は、一言も答えられず醜態をさらしたのだ

 小西議員は、まず憲法13条について質問。13条は〈個人の尊重〉を記した憲法の柱だ。ところが、首相は13条について知らなかったらしい。素直に「知りません」と答えればいいものを、悔し紛れに「クイズのような質問は生産的じゃない」「子供っぽいことは、やめましょうよ」と抗議する始末

 さらに小西議員が「憲法学者の芦部信喜、高橋和之、佐藤幸治をご存じですか」と聞くと、「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じておりません」と開き直ったのだ。

 しかし、3人は日本を代表する憲法学者である。普通のサラリーマンは知らなくても恥ずかしくないが、総理として「改憲」を訴えながら「大御所」の名前をひとりも知らないとは信じがたい。憲法を勉強していないのか。

 さすがにネット上では、「経済学をやりながらケインズを知らないと同じだ」といった声が飛びかっている。憲法学者の金子勝・立正大教授が言う。

   「憲法を勉強する学生なら3人の名前を知っていて当然です。
    東大教授だった芦部信喜先生の著書『憲法』(岩波書店)は、
    大学の憲法学の教科書としても使われています。安倍首相は
    憲法を勉強していないから、無責任に改憲を掲げられるのでしょう」

 自民党の中堅議員が言う。

   「安倍首相の母校である成蹊大法学部をバカにするわけでは
    ありませんが、正直、安倍首相は、あまり優秀ではない。
    憲法も経済もほとんど理解していないでしょう。アベノミクスなど
    ともてはやされているが、経済も本当はチンプンカンプンのはずです」

 こんな男が「政治は結果だ」と威張りちらしているのだから、日本の政治は末期的だ。
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http://www.labornetjp.org/news/2013/0625kinosita

木下昌明の時評 : 天皇もギョッとする? 自民党憲法改正草案
木下昌明

 都議選に引きつづき、参院選でも自民党が圧勝する気配が濃厚になってきた。そんななか自民党の憲法改正草案がいよいよ現実味を帯びてきた

 わたしは改正草案といっても現憲法を土台にしているのであれば、そんなに変えられるものでもないだろうと高をくくっていた。が、いざ二つを比較してみるとあまりの違いにがくぜんとなった。文字面ではいっけん現憲法をチョコチョコっと手直ししているようにみえたが、中身はまるで月とスッポン

 現憲法は「日本の国民」の主権をうたい、人権を尊重したものだが、草案の方は「国家」による国民の支配・管理を主張したものなのだ。これは「改正」とか「改悪」とかではなく、別の国の憲法だといえる。冒頭前文の「日本国民」ではじまる一文からして「日本国民」から「民」を外して「日本国」として、いっけん現憲法を踏襲しているようにみせて、そっくり「国家」支配の一文にさしかえている

 第一章にあった「象徴」としての「天皇」が、草案では「日本国の元首」に変えられている。「元首」とは何か? 共和国なら大統領である。それも主義主張をとなえ、国民の総意による選挙でえらばれた人物が一定期間(4年なり8年なり)国の最高責任者となる者である。しかし、天皇の場合、主義主張もとなえず、選挙でえらばれるわけでも一定期間だけでもなく、その存在自体が「元首」にしたてられ、最高責任を務めさせられるーーこれは世襲制の君主を意味し、戦後「日本国」が主軸にしていた民主主義とは対立する君主国家となる。

 現憲法では、天皇は政治にタッチしない「象徴」に置かれていたが、それが一国の大統領のように権限をもち、代々世襲による交代で絶対的権力をもたされる。これには天皇もギョッとなるのでは? それは現政権が敵対している北朝鮮の世襲による権力移譲体制とそっくりとなる。

 ところが奇怪にも「天皇」に責任を負わせるくだりをすっぽり抜かしている。

 現憲法の「第十章 最高法規」の「第九十七条」には、「基本的人権」の大切さを高くうたった条項があるが、これがまず丸ごと削除されている。天皇を柱にすえるには「人権」が柱となっては困るからである。その上で「第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負ふ」という箇所を逆転させている。つまり、草案では「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と国民に「義務」を押しつけている。本来、この条項は、国家の公務に携わる天皇以下の人々に憲法の尊重を指示したものだが、そこから「天皇又は摂政」を削除し、憲法自体を国民のためのものではなく、国家のためのものにひっくり返しているのだ

 戦前の「最高国策の決定機関」であった「御前会議」をわたしは想起した。御前会議とは、天皇を前に閣僚らが会議を開くのだが、天皇は絶対権限をもちながら、その席上での発言をひかえていた。そのことで何か間違いがあっても天皇には責任を負わせないーーそんな奇妙な装置だった。そのからくり仕掛けが、この草案にそのままもちこまれている。これによって頂点にたつ「元首」の責任が問われなくなり、以下の閣僚らの責任も軽減され、「無責任体系」が完成するしくみとなる。そこで草案前文にいう「天皇を戴く国家」を強調することで、その下の実質的権限を握った機関が好き勝手なことをしても責任をまぬがれる国家システムとなる。

 その他、この自民党改正草案にはあぜんとすることばかりが羅列されているが、基本は、国民の自由や権利をうたった条項にクギを刺すように、3ヵ所にわたって「公益及び公の秩序」に反してはならないという言葉を使って、国民を抑圧しようと企図していることが歴然としている。

 いまや国民は、この「憲法」に呪縛されて原発国家を推進する安倍自民党の奴隷となる日はそう遠くない

(2013.6.25)
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