Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》

2023年07月09日 00時00分19秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(20230623[])
軍事要塞化=《標的の島》々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…。(琉球新報社説)《何よりも「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓に照らしても、現在の軍備増強の動きは否定されるべきものだ》《沖縄の島々が再び戦禍に巻き込まれることがあってはならない》。

   『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
       監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…
   『●軍事要塞化=標的の島々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地
     能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…
   『●悪法《防衛費増額の財源を確保する特別措置法…貴重な財源は少子化
     対策や物価高への対応など国民にとっての喫緊の課題に充てるべき》
    《青木理さん「甘い見積もりの防衛費倍増上手くいっている保険証
     なくすマイナ保険証、財源先送りの少子化対策差別増進法という
     批判があるLGBT法原発回帰の法案、難民を追い返す入管法
     そして解散権を振りかざして首相がニヤニヤ
     この国会は戦後最悪だと思います」》

軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》、《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》、《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。《戦争体験の継承はどうして必要》なのか? 大矢英代んは、《二度と同じ手段で国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》。《「負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくれる力につながるということを、この人たちが私に信じさせてくれた」と著者三上智恵は書いている》。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>地獄をもう二度と】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1733851.html)によると、《▼先日、宜野湾市立博物館が「慰霊の日」に向けて開催している企画展で逆の光景を見た。爆弾を背負って米軍に突撃しようとしたものの銃撃され、無残に息絶えた少年兵の写真だ ▼博物館の平敷兼哉館長は、中学生への平和学習でもこの写真を紹介する。同年代の子が青春を奪われ無念の死を遂げた写真は戦争のむごさを伝える ▼訓練を強制された学徒にさえも年が満たず、「根こそぎ動員で爆弾を背負い、ただ敵軍に向かって走らされる少年。どんな思いで走ったのだろうか。無謀な戦争はここ沖縄で起きた ▼沖縄を再び軍事要塞(ようさい)する動きが加速している。戦争をどう抑止するか、安全保障は確かに一筋縄ではいかない。だが、いたずらに緊張を高め行き着いた先の地獄をウチナーンチュは見た。全ての施政者に、この島々を戦場にしないと決意してほしい》。

   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕
       …違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走
   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》
   『●《総理によるテロだ》《あれは安倍政権によるクーデターだった》
     《政治的なクーデターだ》《法学的には『法の破壊』がなされた》
   『●《岸田政権が…「軍拡路線」を推し進め…専守防衛を形骸化…その起点は
       安倍晋三政権が二〇一五年に成立を強行した安保関連法にあります》

 戦後78年「慰霊の日」の沖縄タイムスの【[社説]慰霊の日に 「平和な島」を手放すな】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1174646)によると、《沖縄戦は、幼児からお年寄りまで、あらゆる世代を巻き込んだ戦争だった。本来、保護されるべき一般住民も、逃げ場を失って戦場をさまよい、米軍の容赦ない攻撃の犠牲となった。住民を守ってくれると信じていた「友軍」(日本軍)は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと見なして殺害した》。
 戦後78年「慰霊の日」の琉球新報の【<社説>戦後78年「慰霊の日」 沖縄は「戦場」を拒否する】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1733780.html)によると、《貴い生命を奪う殺りくが続く。抑止力向上を名目とした軍備増強が急速に進む。平和に逆行する動きの中で私たちはこの日を迎えた。きょうは敗戦から78年の「慰霊の日」である。昨年来、平和はもろく、その回復は極めて困難であることを思い知らされてきた。平和を脅かす戦争準備に強い危機感を抱いてきた。それでも私たちは平和構築の不断の歩みを断念するわけにはいかない沖縄の島々が再び戦場となることを県民は明確に拒否する。そのためにも沖縄戦の実相を見つめ直す日としたい》。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1174646

[社説]慰霊の日に 「平和な島」を手放すな
2023年6月23日 5:01

 沖縄戦は、幼児からお年寄りまで、あらゆる世代を巻き込んだ戦争だった。

 本来、保護されるべき一般住民も、逃げ場を失って戦場をさまよい、米軍の容赦ない攻撃の犠牲となった。

 住民を守ってくれると信じていた「友軍」(日本軍)は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと見なして殺害した

 当時、沖縄県庁で疎開業務に携わっていた浦崎純さんは、本島南部の戦場で、死んだ母親にすがって乳房を含んでいる幼子の姿を見た。どうすることもできなかったという。

 「そこには前線もなければ後方もなく、戦闘員、非戦闘員の区別もなかった」(『消えた沖縄県』)

 なぜ、このような凄惨(せいさん)無残な戦争になってしまったのか。

 敗戦の結果、沖縄は本土と切り離され、冷戦の最前線に置かれた。そして今、「新たな戦前ともいわれる危機の真っただ中にある。

 沖縄はきょう、慰霊の日を迎える。二度と戦争を起こしてはならないという切実な声をもっと広げ、世界に向かって伝えていく必要がある。

■    ■

 「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓は、戦時下にあって、兵士にも民間人にも深く浸透し、行動をしばった。

 軍人は事実上、捕虜になることを禁じられた。民間人も「米兵に捕まったら女性は強姦される」などという流言にしばられ、捕虜になるより死を選ぶケースが相次いだ

 第32軍司令部は戦略持久作戦にこだわり、住民保護も適切に行わないまま、南部に撤退したが、その結果、軍民混在という最悪の状況が生まれ、住民の犠牲を多くしたのである。

 住民保護の明らかな失敗であった。

 南風原にあった沖縄陸軍病院には多くの重傷患者が収容されていた。南部に撤退する際、兵士に青酸カリが配られ、「処置されたことはよく知られている。

 退却の際、重傷者をどう扱うかは、沖縄戦のずっと前から、日本軍の中で問題にされていた。

 ここに見られるのは、ハーグ陸戦条約ジュネーブ条約など非戦闘員の保護や捕虜の取り扱いなどを定めた国際条約に対する日本の後ろ向きの姿勢である。

 ジュネーブ条約(赤十字条約)には傷病兵が捕虜になることを認める条文がある。

 硫黄島に配属された混成第2旅団野戦病院は、この条約を根拠にして米軍と交渉し、投降勧告を受け入れ、組織ごと捕虜になった。

 彼らはグアムに送られた後、米軍側の要請で沖縄に移動し、軍病院で沖縄住民の治療に当たった。日本が降伏する前の戦争中の話である。

 沖縄陸軍病院と第2旅団野戦病院のこの違いはどこからくるのだろうか。

 日本は1929年に不戦条約を批准し、国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄する、という国際法上の義務を負うことになった

 この考え方は、国連憲章や日本国憲法第9条に取り入れられている

 だが、日本を含め多くの国々がこの条約に反するような戦争を続けてきた

 ロシアによるウクライナ侵攻で、世界の光景は一変した。核大国が核使用をちらつかせて他国を威圧するということは、国際法上あってはならないことだ。

 中国や北朝鮮は軍備増強、核・ミサイル開発を続け、日本政府も防衛費の大幅増額、敵基地攻撃能力の保有を表明し、対抗姿勢を鮮明にした。

 歯車が完全に逆回転し始めているのである

■    ■

 23日の慰霊の日、糸満市摩文仁平和祈念公園では、「沖縄全戦没者追悼式」(主催・県、県議会)が開かれる。

 国籍や軍人、民間人の区別なく戦没者の名前を刻銘した「平和の礎」は、二度と戦争を起こさないという誓いのモニュメントである。

 「新たな戦争の犠牲者の名前が追加刻銘されるようなことがあってはならない
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1733780.html

<社説>戦後78年「慰霊の日」 沖縄は「戦場」を拒否する
2023年6月23日 05:00

 貴い生命を奪う殺りくが続く。抑止力向上を名目とした軍備増強が急速に進む。平和に逆行する動きの中で私たちはこの日を迎えた。きょうは敗戦から78年の「慰霊の日」である。

 昨年来、平和はもろく、その回復は極めて困難であることを思い知らされてきた。平和を脅かす戦争準備に強い危機感を抱いてきた。

 それでも私たちは平和構築の不断の歩みを断念するわけにはいかない沖縄の島々が再び戦場となることを県民は明確に拒否する。そのためにも沖縄戦の実相を見つめ直す日としたい。

 沖縄に住んでいる私たちは今、国際社会の分断と脅威論の広がりを目の当たりにしている。沖縄にとっては、いずれも平和構築の障害であり、克服しなければならない。

 ロシアによるウクライナ侵攻は無辜(むこ)の民に犠牲を強いるとともに国際社会に深刻な分断をもたらした。侵攻から1年で、双方の軍民の死者数は当局者らの公表分だけで計約2万7千人を数えた。停戦の糸口は見えないままだ。

 先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)は国際社会の分断を融和へと導く場とすべきであった。しかし、ロシアへの制裁強化を確認し、包囲網を固めたことで分断はより深まったように見える。

 ロシアに影響力を持つ中国との連携や、戦闘を続ける両国に対し中立を保つ「グローバルサウス」の国々との対話を踏まえた停戦の働き掛けが必要だ。停戦を促す国際的枠組みづくりが急がれる。先進国の取り組みを求めたい。

 ロシアのウクライナ侵攻は台湾有事という脅威論につながった。それらを背景とした防衛の「南西シフト」によって宮古石垣与那国の軍備増強が急激に進んだ。北朝鮮によるミサイル発射や衛星打ち上げも脅威論の横行に拍車をかけている。3島への地対空誘導弾パトリオットPAC3)配備は2カ月近くになる。

 これらの軍備増強は他国との緊張を高めるものでしかなく地域住民の平安な暮らしに寄与するものではない他国の標的となることへの危惧を住民は抱いている。何よりも「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓に照らしても、現在の軍備増強の動きは否定されるべきものだ。

 「慰霊の日」に当たって沖縄が政府に求めることは、台湾有事や中国、北朝鮮の脅威をあおることではなく、緊張緩和に向けた外交努力である。防衛費増額の財源を確保する特別措置法は成立したが国民は防衛費増に否定的だ。政府は国民世論を直視し、軍備増強政策を改めるべきだ。

 きょうの全戦没者追悼式では玉城デニー知事が発表する平和宣言と合わせ、岸田文雄首相があいさつを述べる沖縄の島々が再び戦禍に巻き込まれることがあってはならない。県民の思いに沿うメッセージを求めたい。
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●《メディアコントロール》…こんな「広報」マスメディアばかりでは第25回参議院議員通常選挙が思いやられる

2019年07月09日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



東京新聞の社説【週のはじめに考える アイシアッテルカイ?】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019062302000172.html)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/政治家の事情を知って手を貸すマスコミはただのお太鼓もち】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257059)。

 《ロックスター忌野清志郎。この世を去って、はや十年。でも今も、今だからこそ、あのフレーズが聞こえてきそう。みんな、アイシアッテルカーイ-。

 ♪何 言ってんだー/ふざけんじゃねぇー/核などいらねえ…。

おなかの底から“絞りたて”とでも言うような少ししゃがれたあの声が、真っすぐこちらへ向かってきます。伝説のロックバンド、RCサクセションが歌う「ラヴ・ミー・テンダー」。エルビス・プレスリーの代表曲に、ボーカルの清志郎さんが、日本語の“訳詞”をつけました》。
 《ほんとにみなさん騙されないでくださいよ。でもなぁ、テレビ局までグルになってあの方の一方通行な言い分を流しているようじゃなぁ。参議院選挙も騙される人が出てくるんだろうか。あのね、審議から逃げ回っているのは、安倍自民現に予算委員会を頑なに開こうとしない。そして、話し合いの材料となる事実の隠蔽をするのも安倍自民…事情を知ってるくせにそれに手を貸すマスコミは、報道じゃなくただのお太鼓もちじゃ。》

   『●これが民意なの?
   『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
              いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
       「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている
   『●東京新聞社説: 「キナ臭い…現実の追認は未来への否認である。
                           …九条の精神を壊してはなるまい」
   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
      9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
   『●《なんで日本がこんなに言いたいことが
     言えない国になっちゃったのか…もっと言いたいことを言いましょうよ》
    「アベ様の独裁が続き、言いたいことも言えないニッポンに。ホントに
     壊憲して、戦争できる国になっていいの? 
     《日本は何を目指しているのか》? 忌野清志郎さんは
     《「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう
     と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》」

 アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール
 以前のリテラの記事…《金平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。「清志郎のことで言うと、これは僕も強く思っていることで、きっと清志郎もすごく言いたかったことだと想像するんだけど、なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。それをずっと清志郎は言っているんですよ。僕も本当にそう思う。なにが怖くてみんな言いたいことが言えないんだろうと。みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」》。
 室井佑月さんのコラムの〆の御言葉、《自分が政治家でいるときに物事が発覚しなければいい、という傲慢な考え方が見え見え。だとしたら、政治家でなく政治屋だ。事情を知ってるくせにそれに手を貸すマスコミは、報道じゃなくただのお太鼓もちじゃ》。〝息吐く様にウソをつきまくるアベ様のNHKや、アベ様広報紙、映画『新聞記者』での下足番新聞など。
 《ほんとにみなさん騙されないでくださいよ》…こんな「広報」状況では、来る2019年7月参院選でも自公お維に投票する人が居るのでしょうね…。「2/4」の眠り猫な皆さんが一人でも多く選挙に行き、「1/4」の野党側に投票してくれればねぇ。この社説の〆の言葉、《歌いたい歌を歌ってますか理不尽なものに怒ってますか忖度ばかりしていませんかおかしなことをおかしいと言えますか憲法を読んだことがありますか投票には行きますか日本は世界有数の地震国、福島の事故が怖くはないですか「愛と平和」が好きですか…

   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟
      メディアコントロール…「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●『官邸ポリス』と監視社会・警察国家と前川喜平さん…
        映画『新聞記者』と現独裁政権批判と望月衣塑子さん
   『●木下昌明さん《あの黒く目隠しされた羊…
     実は何も知らないで日々を送っているわたしたちのことではないのか?》
   『●映画『新聞記者』…《内閣情報調査室の暗躍》
      《ひとつは…マスコミへの警告、もうひとつは…当人への警告》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019062302000172.html

【社説】
週のはじめに考える アイシアッテルカイ?
2019年6月23日

 ロックスター忌野清志郎。この世を去って、はや十年。でも今も、今だからこそ、あのフレーズが聞こえてきそう。みんな、アイシアッテルカーイ-。

 ♪何 言ってんだー/ふざけんじゃねぇー/核などいらねえ…。

 おなかの底から“絞りたて”とでも言うような少ししゃがれたあの声が、真っすぐこちらへ向かってきます。

 伝説のロックバンド、RCサクセションが歌う「ラヴ・ミー・テンダー」。エルビス・プレスリーの代表曲に、ボーカルの清志郎さんが、日本語の“訳詞”をつけました。


◆原子力は欲しくない

 ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ジョン・レノン…。洋楽のスタンダードナンバーを訳詞(といっても、ほとんど替え歌ですが)で歌う「COVERS(カバーズ)」というアルバムの中の一曲です。

 例えば、忌野版の「サマータイム・ブルース」(原曲はエディ・コクラン)は、チェルノブイリ原発事故に触発されたという、あまりにもストレートな反原発ソングです。

 ♪電力は余ってる/要らねえ/欲しくない/原子力は要らねえ/危ねえ/欲しくない…。

 こんな感じのリフレイン(繰り返し)が印象的で、発表当時は「過激」とされたこの歌も、福島の事故に向き合う今となっては、予言のようにも聞こえます

 「カバーズ」は一九八八年八月六日の広島原爆の日に発売されるはずでした。それが突然、中止になりました。レコード会社に原発の建設を手掛ける親会社への“忖度(そんたく)”があったといわれています。

 「素晴(すばら)しすぎて発売出来ません」-。六月二十二日付の全国紙に載ったレコード会社の「御知らせ」のこの見出し、今でもはっきり覚えています。

 皮肉なことに、それでかえって「聞きたい」という渇望の声が強くなり、十五日の終戦記念日に別のレコード会社から、世に出ることになりました。

 それから十一年ののち、忌野清志郎名義のミニアルバム「冬の十字架」が、またもや、発売中止の憂き目に遭いました。

 パンクロック風にアレンジされた「君が代」が収録されていたというのが、その理由。

 だれがダメだと言ったのか

 またしても正体不明の忖度でした。


◆ウソのない言葉の力

 放送も“自粛”される中、忌野版の「君が代」を、清志郎さんいわく「宇宙で初めて」電波にのせたのが、清志郎さんの友人で、タレントの矢野きよ実さん。「矢野印(じるし)」という、中部日本放送の夜のラジオ番組でした。

 矢野さんは今、こう言います。

 「ボス(清志郎さん)は、多くを語りません。でも、ある瞬間のひと言が、私たちの生きる力になるんです。ウソのない、壁のない、全部さらけ出しちゃう人だから-。この時代、この時期に、ボスがいてくれたなら…。そう思わずには、いられません」

 ウソのない彼の言葉は、どこから生まれてくるのでしょうか。

 ギタリスト、楽曲の共同制作者などとして最後まで清志郎さんに寄り添った、三宅伸治さんに聞いてみました。

 「清志郎さんって“文化人”ではないんです。感じたことを庶民目線で普通に歌っただけなんです。“ロックの基本は、ラブ・アンド・ピース(愛と平和)なんだ”と、よく言っていましたが、原発を歌うにしろ、憲法を語るにしろ、そこへつながっていく話。愛と平和を大切にしていただけなんです」

 そういえば清志郎さん、「瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋・完全版」という著書に、こんなことを書いています。

 <どーだろう、…この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言ってるんだぜ。俺たちはジョン・レノンみたいじゃないか。戦争はやめよう、平和に生きよう


◆自分自身のことだから

 憲法改正も原発事故も戦争も、ほかならぬ自分自身の問題だから、あの人は、歌わずには、語らずにはいられなかった-。

 翻って、私たちはどうですか。

 歌いたい歌を歌ってますか理不尽なものに怒ってますか忖度ばかりしていませんかおかしなことをおかしいと言えますか憲法を読んだことがありますか投票には行きますか日本は世界有数の地震国、福島の事故が怖くはないですか「愛と平和」が好きですか…

 “何 言ってんだー”“何 やってんだー”と、あの人に言われなくても済みそうですか。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/257059

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
政治家の事情を知って手を貸すマスコミはただのお太鼓もち
2019/06/28 06:00

     (審議から逃げ回っているのは安倍自民(C)共同通信社

「今度の参議院選挙においては審議すらしない政党を選ぶのか、審議をする政党を選ぶのか、それを決めていただきたい」(安倍自民党総裁・首相)

 これは22日読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」に安倍首相が出演したときの発言だ。

 ひぇ~、びっくらこいちゃった。審議から逃げまわっているのは誰なのか?

 「(年金制度はほかに)どういう方法があるのかということですが、それを示した人はいません

 だって。恐ろしい人だなこんなに堂々と嘘をつくとは

 この国の超少子高齢化は、昨日や今日騒がれたわけじゃない。そんな中、自民が強く押すマクロ経済スライドに対し、不安の声はあがっている。

 各野党はそれぞれこうしたら良いという案を出しているし、学者や知識人もずいぶん前から意見をいったりしている。

 けど、5年に1度の調査報告書、財政検証も選挙前だからひたすら隠す。深い話し合いをしたくないのはどっちじゃ。

 ほんとにみなさん騙されないでくださいよ。でもなぁ、テレビ局までグルになってあの方の一方通行な言い分を流しているようじゃなぁ参議院選挙も騙される人が出てくるんだろうか

 あのね、審議から逃げ回っているのは、安倍自民現に予算委員会を頑なに開こうとしない

 そして、話し合いの材料となる事実の隠蔽をするのも安倍自民。財政検証を出さないのも問題だが、金融庁の老後資金の報告書をなかったことにするわ、財政制審が麻生財務相に提出した意見書から、「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言を削除させたり。

 自分が政治家でいるときに物事が発覚しなければいい、という傲慢な考え方が見え見え。だとしたら、政治家でなく政治屋だ。事情を知ってるくせにそれに手を貸すマスコミは、報道じゃなくただのお太鼓もちじゃ。
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●《なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのか…もっと言いたいことを言いましょうよ》

2019年05月18日 00時00分22秒 | Weblog


リテラの記事【忌野清志郎10回忌にあらためて読みたい! 清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との戦いの軌跡と憲法9条への思い】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4695.html)。

 《2019年5月2日、ロックミュージシャンの忌野清志郎の10回忌…。…〈この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言っているんだぜ。…〉》。

 《金平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。「…なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。…みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」》。
 アベ様の独裁が続き、言いたいことも言えないニッポンに。ホントに壊憲して、戦争できる国になっていいの? 《日本は何を目指しているのか》? 忌野清志郎さんは《「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》。

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                  他国の人々を殺したことがない。それが誇り》

 リテラの他の記事【安倍首相が令和ブームで改憲に強気! 日本会議集会で「2020年新憲法施行」を宣言、「国民の審判を仰いだ」と大嘘まで】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4698.html)によると、《改元の政治利用で内閣支持率を高めている安倍首相が、憲法改正に向けて大きく舵を切った。本日おこなわれた日本会議系の極右改憲集会に恒例のビデオメッセージを寄せた安倍首相は、そのなかでこう宣言したからだ。… 憲法を改正して来年施行する──。…だが、今年は再び「2020年施行」と期限を切ってきたのだ》。
 『憲法くん』(松本ヒロさん)…《私のことを自虐的とか言う人がいる。でも私は六六年間、戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇りです》。『憲法くん』の誇りを踏みにじる愚者達。

   『●これが民意なの?
    《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家が
     TVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる
     自分は安全なところで偉そうにしてるだけ
」。昔、有名なロック歌手が
     そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
     持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
     忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
     『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》

   『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
              いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
       「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、
     そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】
     (http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)》

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている
   『●東京新聞社説: 「キナ臭い…現実の追認は未来への否認である。
                           …九条の精神を壊してはなるまい」
   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
      9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
    《今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に
     他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたい
     じゃないか?」という言葉を残している…▼日本は何を目指しているのか。
     忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう
     と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している

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https://lite-ra.com/2019/05/post-4695.html

忌野清志郎10回忌にあらためて読みたい! 清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との戦いの軌跡と憲法9条への思い
2019.05.02 12:00

 本日2019年5月2日、ロックミュージシャンの忌野清志郎の10回忌を迎える。

 忌野清志郎は2009年5月2日に癌性リンパ管症のため逝去したが、その存在感は亡くなって10年経ってもまったく衰えることない。

 10回忌を迎えるにあたって、生前に未発表だった音源が発売されたり、生前に関わりのあった人々へのインタビュー本が刊行されたり、NHKの『SONGS』で特集番組が放送されるなど、忌野清志郎を振り返る企画が各メディアで組まれている。

 そんななか、2009年8月に太田出版から出版された『ロックで独立する方法』が新潮文庫で文庫化された。

 この本は、2000年から2002年にかけて「Quick Japan」(太田出版)で連載されていたものをまとめたもの。その連載では、ロックミュージシャンとしてキャリアを重ねてきた清志郎自身の体験を踏まえつつ、本人から「創作論」「ビジネス論」が語られていた。

 本サイトが、そのなかでも注目したいのは、清志郎が抱いていた「日本を渦巻く言論の閉塞感への怒りだ。彼は『ロックで独立する方法』のなかでこんなことを語っている。

デビューしたての頃は、逆にずいぶんと社会的・政治的発言を求められたこともあった。みんなが反戦歌を歌ってた時代だったから。「RCは反戦歌やらないんですか?」「ベトナム戦争については?」なんてね。
 ところが今は、そういう発言は完全にタブーになってしまった。まあ、別に特に発言したいわけじゃないが、ちょっと極端だね。いろんな質問や発言の中に、たまたまそういうジャンルが混じってたっていいと思うし、それだけが排除されてるのは逆に不自然なんじゃないか

 忌野清志郎は政治的メッセージを込めた歌を歌うことで度々、レコード会社と衝突を繰り返してきたミュージシャンだ。

 たとえば、1988年には〈何言ってんだー/ふざけんじゃねー/核などいらねー〉(「ラヴ・ミー・テンダー」)、〈熱い炎が先っちょまで出てる/東海地震もそこまで来てる/だけどもまだまだ増えていく/原子力発電所が建っていく/さっぱりわかんねぇ 誰のため?/狭い日本のサマータイム・ブルース〉(「サマータイム・ブルース」)といった反原発をテーマにした楽曲を収録したアルバム『COVERS』が急きょ発売中止となる騒動が起きている。

 その理由について詳細は明かされなかったが、収録曲の歌詞に対して親会社である東芝から所属レコード会社の東芝EMI上層部に圧力がかかっていたというのが通説だ。言うまでもなく、東芝は原発プラント企業である。この発売中止トラブルはメディアにも取り上げられて大きな議論となり、結果的にはRCサクセションが以前所属していたキティレコードから発売されることになる。

 この約10年後には「君が代」騒動が起きる。1999年、忌野清志郎 Little Screaming Revue名義のアルバム『冬の十字架』が「君が代」のパンクアレンジバージョンを収録していた。これは「君が代」パンクバージョンで「君が代」の権威を相対化しようとした試みだったが、当時所属していたポリドールは「政治的、社会的に見解が別れている重要事項に関して、一方の立場によって立つかのような印象を与える恐れがあり、発売を差し控えた」として、アルバムの発売を中止にした。

 これも大々的にニュースで取り上げられ、当時官房長官だった野中広務まで「君が代の演奏のあり方については、われわれがとやかく申し上げるべきことではないと考えている」と記者会見で発言するほどの騒動にまで発展する。結果として、このアルバムはポリドールからの発売は諦め、インディーズのSWI RECORDSから発売されることになる。


■清志郎「そういう歌が全然ないっていうのも、どこか異常」

 『COVERS』の場合も「君が代」の場合も、清志郎は「事なかれ主義」で表現を抹殺しようとするレコード会社の人間と徹底的に戦い、自分自身の表現の領域を守ってきた

 しかし、誰もが清志郎のように戦えるわけではない。彼のようなミュージシャンはどんどん希少な存在となっていき、政治や社会的なメッセージを発信することは「タブー」となっていく

 レコード会社はミュージシャンがそういった表現をすることを封殺しようとするし、ミュージシャンの側もそういった表現をすることを自分から避けるようになっていった。そういった状況に対し清志郎は『ロックで独立する方法』のなかでこのように綴っている。

ミュージシャン側からの仕掛けがもっとあっていいと思うんだ。「あえて物議をかもすような挑発的なことを歌う」とか「問題になることを見越してわざとタブーを犯してみる」とか、確かになんだかあざとい面もあるだろうけど、ロックにはそういう要素が確実にあったはずなんだ。「あえて誰かを怒らせるようなことを歌う」とか「だれかを名指しで、または名前は出さないけどわかるやつが聴けばわかるようにおちょくる」とか。そういう歌ばっかりになるのもイヤだけど、そういう歌が全然ないっていうのも、どこか異常なんだよ

 言うまでもなく、こういったことは日本でだけ起きている現象だ。清志郎は、マリリン・マンソンやギャングスタラップのラッパーたちを例に出し、アメリカでは180度逆の状況があると説明する。

アメリカなんかが今でもマリリン・マンソンみたいなんが出てきて、良識派が「子供に悪影響があるから放送禁止にしろ」とかカンカンガクガクやる環境がある。ラップにしても、保守的なやつらから危険視されることをガンガン歌ってる。それを業界側も煽って商売にしてる。ミュージシャンの周りの連中が止めたりしない。止めようとしている場合もあるんだろうけど、少なくともミュージシャン側が自己規制しちゃうことはほとんどないんじゃないか?

 マリリン・マンソンはアメリカ社会を牛耳る保守的なキリスト教系団体を「ファシズム」と罵倒したうえキリスト教自体を愚弄する発言を繰り返して大問題となっていたし、ギャングスタラップのラッパーたちは暴力的な歌詞表現を通じて黒人差別の問題に怒りをぶちまけた。そして重要なのは、こういった音楽が一部のマニアだけが聴くマイナーな音楽ではなく、メジャーど真ん中のポップカルチャーとして多くの若者を熱狂させていたということだ。

 清志郎はこの違いを挙げたうえで、〈そういうことが日本にもせめて少しはあっていいんじゃないか? これはレコ倫とか放送コードだけの問題じゃないと思う。まあ、そういうのもうざったいんだけど、それにあまりに素直に従っちゃう側の方が問題だよ〉と綴る。「表現者」なのであれば、「表現者」としての矜持があるだろう、ということだ。

 清志郎はキャリアを通じてこのことを訴え続けてきた。


■坂本龍一「なんでこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのか」

 そもそも、RCサクセションというバンドは、『COVERS』騒動の前まで政治的なメッセージを掲げているバンドではなかった。それがなぜ原発や核に関する歌を歌うことになったのか。その理由について、彼は後にこのように語っている。

70年代の途中から、反戦歌とかメッセージソングっていうのが一挙になくなったじゃないですか。で、フォークなんかもどんどん軟弱になってって、そのまんま延々きちゃったでしょ。ふと、それはおかしいと気づいたんですよね
外国ではスティングがレーガン大統領のことを名指しで歌ったり、とかいうことがたくさんあるのに、日本の音楽界はおかしいぞって思ったんですよね」(「Views」95年2月号/講談社)

 しかし、清志郎の活動が受け継がれることはなかった。

 たとえばアメリカではテイラー・スウィフトが「反ドナルド・トランプ」の姿勢を明確にして議論を促すような動きが起きたことは記憶に新しいが、一方日本では「音楽に政治を持ち込むな」などという馬鹿げた言説が一定の支持を得るようになってしまった。清志郎が危惧した差は1ミリも埋まることはなかったし、2019年のいまではよりいっそうひどくなっているともいえる。

 今回、清志郎を振り返る企画が各メディアで組まれているのは、10回忌であるという節目であると同時に、こうした物が言えない現状に対する忸怩たる思いがあるからではないか。

 もちろん、一部では政治的なメッセージを発信するミュージシャンもいるが、勇気をもって主張したとしても、上述のように音楽に政治を持ち込むななどと攻撃にさらされ黙らされてしまう

 だからこそ、「もしも清志郎が生きていたらこの時代にどんな表現をぶつけたのだろうか」と思う人は多い。

 ちなみに、2009年12月29日にTBSラジオで放送された特別番組でTBS報道局記者の平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。

「清志郎のことで言うと、これは僕も強く思っていることで、きっと清志郎もすごく言いたかったことだと想像するんだけど、なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。それをずっと清志郎は言っているんですよ。僕も本当にそう思う。なにが怖くてみんな言いたいことが言えないんだろうと。みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」

 残念なことに、この言葉は10年経ったいま、よりいっそう強く響く。

 それでも、忌野清志郎のことを思い出し、彼の言葉にふれたら、少しだけ勇気がわいてくる。明日は憲法記念日、清志郎はこんなメッセージも残している。

 〈この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言っているんだぜ。俺たちはジョン・レノンみたいじゃないか。戦争はやめよう平和に生きようそしてみんな平等に暮らそうきっと幸せになれるよ〉(『瀕死の双六問屋』/小学館)

(編集部)
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●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」

2017年05月22日 00時00分21秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



琉球新報のコラム【<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html)。

   『●これが民意なの?
    《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家が
     TVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる
     自分は安全なところで偉そうにしてるだけ
」。昔、有名なロック歌手が
     そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
     持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
     忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
     『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》

   『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
              いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
       「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、
     そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】
     (http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)》

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている

 《今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している…▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》。

 (岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月7日)「どんどん好機到来…危機を煽れば何でもできる」、とデンデン王国「裸の王様」は思っているらしい。
 「機は熟した」? 「国民的な議論に値する」? 「我が軍」をつくり、アベ様は《「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」》したい、が本音ではないのか? 
 民意なき(と、ブログ主は信じたい、内閣支持率が5割を超える異常下でも…)、アベ様の壊憲の「道」は破滅へと繋がる。《忌野清志郎が示す進むべき道》から、大きく踏み外していることに、市民は気付い欲しいけれども…。《彼こそ明確に進むべき道を示して》くれているというのに。
 
   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!


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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html

<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道
2017年5月7日 06:00

 今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している

▼平和を希求する「イマジン」を歌ったレノンさん。かっこいい9条に、安倍晋三首相は自衛隊の存在を明記し、2020年に施行する方針を示した。「戦争の放棄」「戦力の不保持」をうたった9条に、自衛隊をどう位置付けるのか

▼折しも憲法違反と批判を受けた安保関連法に基づき、海上自衛隊の護衛艦が米補給艦を防護する「武器等防護」が太平洋で実施された。政府は新任務の実績づくりを進める

▼去る大戦で、日本軍の被害を受けたアジアの人たちに今の動きはどう映るだろうか。改憲は日本だけの問題ではなく、アジア各国も注視する国際問題でもある

▼終戦から7年後、作家の坂口安吾さんは「拙者は戦争はしませんというのは、この1条に限って全く世界一の憲法」と記した。さらに「軍備や戦争を捨てたって、1等国にも2等国にも3等国にも立身するはずはないが、軍備や戦争を捨てない国は永久に1等国にも2等国にもなるはずがない」とも

▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している
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●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?

2017年05月11日 00時00分36秒 | Weblog


リテラの記事【安倍首相が国会質疑で「俺の改憲の考え方を知りたいなら読売のインタビュー読め」エスカレートする憲法違反と傲慢】(http://lite-ra.com/2017/05/post-3143.html)。

   『●「国会という言論の府」「神聖な国会」「国権の最高機関
          と憲法にうたわれている神聖な場所」…虚しい響き

 《傲岸不遜にも「それを読め」と言ったのだ。この総理にとってみれば、国民への説明の場である国会の答弁は、インタビュー記事よりずっと軽く、蔑ろにしていいものらしい。まったく思い上がりも甚だしいが、だいたい新憲法の施行を国民の信任もなく宣言したこと自体が大問題》。

 一体全体どうしてしまったのか…。あまりにも酷すぎやしまいか。森友問題等を隠すための策略ですか。そんなものに「壊憲」を使わないでほしい。

 そして、議論・言論・答弁などとはとても呼べない、国会での恐ろしい「やり取り」。東京新聞の記事【首相、改憲は9条優先 「まず自衛隊位置付け」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017050901001100.html)によると、《安倍晋三首相は9日の参院予算委員会で、憲法9条に自衛隊を位置付ける憲法改正案の検討を優先させる意向を表明した。「まずやらねばならないのは自衛隊についてだ。憲法学者の7、8割が違憲としているそういう状況を変えていくのは私たちの世代の責任だ」と述べた。自民党として改憲項目を取りまとめ、衆参両院の憲法審査会に提出する決意も強調。民進党など野党に具体案を出すよう迫った。今後の改憲項目の絞り込みに関し、首相は「自民党内の議論を加速して憲法審査会への提案を、いかに苦しくてもまとめ上げる決意だ」と強調した》……!? これまでの長い国会での議論は一体何だったのだろう。内閣法制局に骨のある人はいないのか? 御得意のオトモダチ人事による、骨抜き済みか。
 ヤケクソ? 言ってることが支離滅裂。「我が軍」を、9条、および、その第2項とどう整合性をとるのか?? 戦争法の強行採決では多くの憲法学者が反対していたのですが、そして、共謀罪もしかり。憲法9条の壊憲に対して《自衛隊について…憲法学者の7、8割が違憲》と言ってるので、9条を壊憲…一体どんな論理? 普通、「違憲」なことの方(=「我が軍」的自衛隊の存在)をまずは《そういう状況を変えていく》、何とかするのが先じゃないのかね。「違憲」な状況を「合憲」にする努力をせずに、憲法の方を「壊憲」するって、何なんだ? おまけに、共産党に責任転嫁するハチャメチャぶり。
 またしても、疑問なのが公明。公明の大好きな「加憲」的壊憲ですが、9条壊憲で大丈夫なのね? 納得済み?


   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
   『●高畑勲監督より三上智恵監督へ、
      「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」
   『●山内康一氏「『米国の軍事力行使を日本は支持する』
          …戦争を積極的に肯定…重大かつ危険な発言」
    「《★元民進党議員・山内康一は…この発言を「普通の日本語に
     翻訳すると『米国の軍事力行使を日本は支持する』という意味。
     『米国の戦争に巻き込まれる』というレベルではなく
     戦争を積極的に肯定しているレベル
です。サラッと報道している
     メディアはどうかしていると思います。重大かつ危険な発言です。
     嘆かわしいことです」》とのこと。
      アベ様らときたら、もう既に大きく一線を越えようとしている。
     《あくまでも非軍事的解決の道を探るべき》はずなのに…」

   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《▼桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない」
     ことを訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している。
     (阿部岳)》
      東京新聞のコラム【筆洗】では、この「関東防空大演習を嗤(わら)ふ
     という論説は「日本の新聞史上、特筆すべき名論説」と言っています」

   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
         アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
                …永久に放棄した日本の役割」を見失っている
    ---------------------------------------------------------------------------
    【http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

    日本国憲法

    第2章 戦争の放棄 

    第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
             国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
             国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。


         前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
             これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
    --------------------------------------------------------------------------


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http://lite-ra.com/2017/05/post-3143.html

安倍首相が国会質疑で「俺の改憲の考え方を知りたいなら読売のインタビュー読め」エスカレートする憲法違反と傲慢
2017.05.09

     (首相官邸ホームページより)


安倍首相の「2020年に新憲法を施行する」宣言は憲法違反だ

 2020年に新憲法を施行する──憲法記念日に合わせて勝手にそう宣言した安倍首相だが、昨日の衆院予算委員会でこれについて信じられない答弁を行った。
 それは民進党の長妻昭議員の質疑でのこと。安倍首相は自民党憲法改正草案で現行憲法の97条「基本的人権の尊重」が削除されている点などについて国会でたびたび質問を受けてきたが、ずっと一貫して「憲法審査会で議論されること」として自身の考えは言いはぐらかしてきた。長妻議員はあらためてこうした問題を言及したのだが、安倍首相の答弁は、無責任極まりないものだった。

   「自民党総裁としての考え方は相当詳しく読売新聞に書いてある
    ぜひそれを熟読していただいてもいい」

 安倍首相は2020年新憲法施行を、3日に開催された日本会議系の改憲イベントでのビデオメッセージと同日の読売新聞朝刊に掲載されたインタビューで揚言したが、傲岸不遜にも「それを読め」と言ったのだ。この総理にとってみれば、国民への説明の場である国会の答弁は、インタビュー記事よりずっと軽く、蔑ろにしていいものらしい
 まったく思い上がりも甚だしいが、だいたい新憲法の施行を国民の信任もなく宣言したこと自体が大問題だ。しかも、国会などではなく自分の支持者で固められた集会や御用メディアで一方的に憲法改正を明言したのである。当然、こうした安倍首相の傍若無人な態度には「憲法違反ではないのか」という声もあがっている。
 たとえば、ジャーナリストの岸井成格氏は、7日放送の『サンデーモーニング』(TBS)で、「これは総理が主導してやってはいけないことですよね。総理自身がごく最近までですよ、国民の熟議が必要であって、そのため国会で各党が考えを全部出し合って、そして十分議論して国民とともに進める、それが憲法改正だと安倍総理自身がおっしゃってきた。それが急にこういうかたちでポーンで出して、そしてスケジュールまで決めて、中身まで決めて。これは総理大臣の権限を越えて、憲法違反の疑いが出てきたんですよね」と批判した。


安倍首相と萩生田官房副長官は「総理ではなく総裁の発言」と詭弁

 さらに、安倍首相への批判は自民党内部からも起こっている。憲法審査会メンバーで自民党憲法改正推進本部長代行である船田元衆院議員は、8日に自身のメールマガジンで安倍首相の“独断行為”について、〈内容以上に厳しいのは、この時期に総理が踏み込んだ改憲発言をしたこと自体だ〉〈深く改憲議論に関わってきた我々としては、第一義的には憲法制定権力を有する、国民を代表する国会が発議すべきものというのが常識だ〉〈行政の長たる総理大臣には、もう少し慎重であっていただきたかったというのが本音である〉と非難。〈この発言は国会での議論の行く末や期間を、行政の長が規定することにつながりかね〉ないと、安倍首相に苦言を呈している。
 船田議員は〈国会の3分の2の勢力だけでどんどん進められるものではな〉いと述べるが、こんなことは民主主義に則った手続きを考えれば当たり前の指摘だ。だが、こうした当然の批判をかわすために、安倍首相の側近である萩生田光一官房副長官は7日に出演した『新報道2001』(フジテレビ)で、安倍首相の新憲法施行発言を「憲法審査会がなかなか動かないなかで一石を投じたというのが正直なところ」と責任転嫁。「あくまでも自民党総裁としての個人的提案」などと言い出した。
 つまり、「新憲法施行に言及したのは総理としてではなく自民党総裁としてだから問題はない」と、逃げ道をつくりはじめたのだ。
 それはもちろん、萩生田官房副長官の親分たる安倍首相本人も同じだ。昨日の衆院予算委では、白々しくも「この場に立っているのは自民党総裁としてではない」「ここで党総裁としての考えを述べるべきではないというのが私の考え方だ」と言い張って2020年新憲法施行発言をはぐらかし、「どうぞ憲法審査会で活発な議論をされたらどうか」と発言者としての責任を案の定、放り出してしまった


国会で逆ギレする安倍首相のほうがはるかに「品が悪い」

 しかも安倍首相は「憲法審査会において(改憲の)議論が佳境に入っていくときを迎えている」などとも言ったが、今国会で憲法審査会での審議はたったの3回。また、安倍首相は読売のインタビューで“9条は違憲だから改憲で合憲化するのが使命”などと言ったが、今国会の憲法審査会では9条の議論などほぼ行われていない。いや、そもそも昨日の集中審議でも、安倍政権の顔色を伺ってばかりの内閣法制局のトップである横畠裕介長官でさえ「自衛隊は憲法に違反していない」と答弁したように、内閣法制局の判断は「自衛隊は合憲」なのだが、安倍首相はそれさえねじ曲げて改憲の材料に仕立て上げようとしているのだ。
 憲法違反も疑われる新憲法施行をぶち上げながら「自民党総裁として言っただけ」と逃げ、NHKで中継される国会では自民党改憲草案の危険な本質を悟られないようにとしらばっくれてはぐらかす。さらに昨日の国会では、森友学園問題を追及され昭恵夫人と森友学園が「ずぶずぶの関係」と指摘を受けると、安倍首相は「『ずぶずぶの関係』とか、そんな品の悪い言葉を使うのはやめたほうがいい。それが、民進党の支持率に出ている」などといつものように逆ギレし、野党批判に話をすり替えたのだった。──品が悪いのは、自分の妻に向けられた疑惑を本筋から逸らして他人の批判に転嫁する安倍首相のほうだ
 だが、こんな具合に国民の声を無視し、国会を軽視し、いい加減かつ行き当たりばったりのスタンドプレーを連発する人間が、いま、権力が自分に集中するかたちに憲法を変えようとしているのだ。集中審議は本日も行われるが、この国の総理のいい加減な態度をしかと目に焼き付けてほしい。

(編集部)
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●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を…永久に放棄した日本の役割」を見失っている

2017年05月04日 00時00分49秒 | Weblog

三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



東京新聞の社説【初の米艦防護 本当に必要な任務か】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017050202000167.html)。

 《もう一つは日本の軍事的役割を強化する安倍政権の狙いである。…そもそも必要性に乏しい米艦防護に踏み切った背景には、憲法学者ら多くの専門家が憲法違反と断じた安保法を既成事実化し、自衛隊と米軍との軍事的一体化を加速する狙い…「日米同盟」の誇示でなく、外交努力を尽くすこと。それが、武力による威嚇や武力の行使を、国際紛争の解決手段としては永久に放棄した日本の役割である

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
    「「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
     また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
     憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、
     沖縄の高江辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。
     番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、
     「(沖縄)…米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく 
     米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
      アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること…
     「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、
     自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか?
     そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたい
     のだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?」

   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
      「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
    ---------------------------------------------------------------------------
    【http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

    日本国憲法

    第2章 戦争の放棄 

    第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
             国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
             国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。


         前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
             これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
    --------------------------------------------------------------------------



 「平和憲法」は風前の灯火。壊憲の坂道を転がっていく。

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は  
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
   『●高畑勲監督より三上智恵監督へ、
      「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」
   『●山内康一氏「『米国の軍事力行使を日本は支持する』
          …戦争を積極的に肯定…重大かつ危険な発言」
    「《★元民進党議員・山内康一は…この発言を「普通の日本語に
     翻訳すると『米国の軍事力行使を日本は支持する』という意味。
     『米国の戦争に巻き込まれる』というレベルではなく
     戦争を積極的に肯定しているレベルです。サラッと報道している
     メディアはどうかしていると思います。重大かつ危険な発言です。
     嘆かわしいことです」》とのこと。
      アベ様らときたら、もう既に大きく一線を越えようとしている。
     《あくまでも非軍事的解決の道を探るべき》はずなのに…」

   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《▼桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない
     ことを訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している。
     (阿部岳)》
      東京新聞のコラム【筆洗】では、この「関東防空大演習を嗤(わら)ふ
     という論説は「日本の新聞史上、特筆すべき名論説」と言っています」

   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
         アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる


 トンデモない「ラクダの鼻」の御話。やがて、「戦争へ」=《取り返しのつかぬ事態》に。戦争法なんて要らない! 《武力による威嚇や武力の行使を…永久に放棄した日本の役割》を見失っている。
 東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017050202000142.html)より。《▼ある男が一頭のラクダを連れて、砂漠を旅していた。ある夜、疲れたラクダは男にこう頼み込んだ。「鼻だけテントの中に入れてもいいですか」。男は快く応じるが、その日を境にラクダはどんどん大胆になっていく。顔を、首を、脚を…。テントに入れてくる部分がどんどん大きくなる。結局、ラクダはテントの中で眠るようになり、男が出て行けといっても聞かない▼小さく、無害に見えてもそれをいったん認めれば、既成事実となり、やがて取り返しのつかぬ事態につながる。「ラクダの鼻」とはそういうたとえである▼「ラクダの鼻」になる危険は本当にないのか。海上自衛隊の護衛艦「いずも」が米海軍の補給艦防護のために、横須賀基地から出港した。安全保障関連法に基づく新任務が初めて実行に移された》。

 アベ様や与党自公のやっていることは、《地域の軍事的な対立がさらに加速》させる大愚行。それを阻止できない、国会の無力。戦争法に埋め込まれた、恣意的な欠陥。アベ様らのやりたい放題。
 東京新聞の記事【安保法任務を初実施 海自が米艦防護説明ないまま】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017050202000141.html)。《海上自衛隊が安全保障関連法に基づく「平時の米艦防護」を初めて実施した一日、命令を出した稲田朋美防衛相は防衛省に登庁せず公式に説明する場面はなかったアナウンスなき安保法の発動は、北朝鮮情勢の展開によっては、国民が知らないまま自衛隊の米軍支援が進んでいく可能性を示した》、《◆政府「実績作り」狙う…米艦防護では武器を使った反撃が可能で、状況次第では武力衝突に発展する危険性をはらむ。こうした任務が国民への情報公開も国会のチェックもなく実施される安保法の問題点が、鮮明になった》。 

 5月2日が命日だった…《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家がTVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる自分は安全なところで偉そうにしてるだけ」。昔、有名なロック歌手がそう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった忌野清志郎さん》。このコラムは、以下の様に続く。

   『●これが民意なの?
    《【コラム】筆洗…▼衆院の代表質問で安倍晋三首相はきのう、
     憲法九六条の改正に強い意欲を示した。反発の強い九条は
     後回しにして、発議の要件を緩める既成事実をつくり、
     外堀から埋める戦術だ▼「五十年以上もの間、戦争の無かった国は
     世界でも珍しいのだ。その点だけでも日本はすばらしい国ではないか」
     とも清志郎さんは書いていた。それを誇りに思えない人たちが、
     残念ながら増えているらしい


 琉球新報の【<社説>米艦防護開始 安保関連法を廃止せよ】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-488747.html)によると、《「米艦防護」が初めて実施された。米国と北朝鮮との軍事的緊張が高まっている中で、日本が他国との戦争に自ら巻き込まれに行くような行為は厳に慎むべきだ》と主張。同感。
 安保関連法案戦争法)を廃止せよ! アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる。《東アジアの軍事的緊張には米軍と自衛隊が共同で対処するというメッセージ》なんて、冗談じゃない。《日本の軍事的役割を強化する安倍政権の狙い》なんて、トンデモナイ。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017050202000167.html

【社説】
初の米艦防護 本当に必要な任務か
2017年5月2日

 稲田朋美防衛相が自衛隊に「米艦防護」を初めて命令した。米国と北朝鮮との軍事的緊張が高まる中、日米の連携強化を誇示する政治的な意味合いが強く、本当に必要な任務なのか、疑問が残る。

 米艦防護は自衛隊が平時に米国の艦艇などを守る「武器等防護」の活動で、安倍政権が成立を強行し、昨年三月に施行された安全保障関連法に基づく新しい任務だ。

 海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」がきのう、横須賀基地(神奈川県)を出港し、東京湾を出た太平洋上で米海軍の補給艦と合流。四国沖まで一緒に航行して護衛する、という。

 米艦防護活動中に、米軍への攻撃や妨害行為があった場合、阻止するための武器使用が認められているため、自衛隊が紛争の引き金を引きかねない任務でもある。

 とはいえ、今回の米艦防護は、軍事的合理性よりも政治的な思惑が先行している感が否めない。

 一つは、東アジアの軍事的緊張には米軍と自衛隊が共同で対処するというメッセージある。

 弾道ミサイル発射を繰り返し、核開発を進める北朝鮮をけん制するだけでなく、東アジアで軍事的存在感を増している中国やロシアにも向けられているのだろうが、日米連携をことさら強化することは、逆に東アジアの緊張を高めることになりかねない。

 もう一つは日本の軍事的役割を強化する安倍政権の狙いある。

 米補給艦は、米原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群などが展開する朝鮮半島沖へ向かうとみられるが、「いずも」が護衛するのは四国沖までだ。

 北朝鮮が太平洋側で米艦を攻撃する能力を持っている可能性は低く、他の国やテロ組織による米艦攻撃も想定しづらい。

 そもそも必要性に乏しい米艦防護に踏み切った背景には、憲法学者ら多くの専門家が憲法違反と断じた安保法既成事実化し、自衛隊と米軍との軍事的一体化を加速する狙いがあるのだろう。

 北朝鮮の挑発行動に、米トランプ政権は軍事攻撃を含む「あらゆる選択肢が机上にある」としているが、安倍政権がすべきは米国に同調して軍事的圧力を強めることではなく緊張緩和に向けて関係国に対し、対話や国際協調を粘り強く働き掛けることだ。

 「日米同盟」の誇示でなく外交努力を尽くすこと。それが、武力による威嚇や武力の行使を、国際紛争の解決手段としては永久に放棄した日本の役割である。
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コメント
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●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」

2016年09月04日 00時00分15秒 | Weblog


東京新聞の壊憲批判の社説シリーズ5つ。
【今、憲法を考える(1) 平和の道しるべたれ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082902000121.html)、
【今、憲法を考える(2) 過去幾多の試練に堪へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083002000127.html)、
【今、憲法を考える(3) 明治の論争が試される】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083102000134.html)、
【今、憲法を考える(4) 源流は自由民権運動】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090102000129.html
【今、憲法を考える(5) 修正重ね、自らの手に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090202000137.html)。

 《幣原は口を開いた。何と「戦争放棄」の条項を新憲法に入れる提案をし始めたのだ。日本が軍隊を持たないということも…。「マッカーサー回想記」の記述だ》。
 《日本国憲法九七条はこう記す。<基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託された>》。
 《「天賦人権説」という。日本国憲法もこの考え方に基づくが、自民党の憲法改正草案同説を採用しないと公言する。草案は「公の秩序」が人権より上位にくるような書きぶりだ》。
 《今年で公布七十年を迎える日本国憲法。改正を目指す「改憲」論者は、占領軍によって押し付けられた憲法であることを、改正を必要とする根拠に挙げるが、本当に押し付けだったのだろうか》
 《現行憲法が、押し付けられたものを唯々諾々と受け入れたわけでないことは明らかだ。むしろGHQの圧力を利用して旧弊を一掃し、新生日本にふさわしい憲法を自らの手でつくり上げた、と言った方が適切だろう。何よりも重要なことは、公布後七十年もの長きにわたり、主権者である国民が憲法改正という政治選択をしなかった事実である。押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜にもつながる》。

 …以来、壊憲派は沈黙。押しつけ憲法論という思考停止をしているのは壊憲派でした。マッカーサーとの書簡が見つかり、憲法第9条の《二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》ということが東京新聞で報じられました。壊憲派が市民に「押しつけ憲法論」を押し付けていた訳です

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
       「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」

 一方、「ト」な自民党改憲草案は「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」をしようとしています。トンデモの「」、世界の笑いもの。なのに、2016年7月参院選では、「もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった」訳です。自公支持者・「癒(着)」党支持者眠り猫の皆さんは後悔しても「あとの祭り」。いい加減に、「茹でガエル」から脱してはどうでしょうか?

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    《憲法九条です。争放棄はGHQの指示ではなく、
     当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
    《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
     自らの手で作り替えたい》。
    「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
     アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
     あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている

   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082902000121.html

【社説】
今、憲法を考える(1) 平和の道しるべたれ
2016年8月29日

 マッカーサーの執務室が今も残っている。皇居堀端の第一生命本社ビルの六階。連合国軍総司令部(GHQ)が一九四五年の終戦後、そこに置かれた。執務室は広さ約五十四平方メートル。引き出しのない机と革製の椅子…。背もたれのばねが弱り、今は座ることを許されない。
 四六年一月二十四日。当時の首相幣原喜重郎は正午にGHQを訪れた。年末から年始にかけ肺炎で伏せっていたが、米国から新薬のペニシリンをもらい全快した。そのお礼という口実をもって、一人で訪問したのである。
 お礼を述べた後、幣原は当惑顔をし、何かをためらっている様子だった。最高司令官のマッカーサーが「意見を述べるのに少しも遠慮する必要はない」と促すと、幣原は口を開いた。
 何と「戦争放棄」の条項を新憲法に入れる提案をし始めたのだ。日本が軍隊を持たないということも…。「マッカーサー回想記」の記述だ。こう続く。

   <私は腰が抜けるほどおどろいた。(中略)この時ばかりは息もとまらん
     ばかりだった。戦争を国際間の紛争解決には時代遅れの手段として
     廃止することは、私が長年情熱を傾けてきた夢だった>

 二人の会談は三時間に及んだ。マッカーサーは後に米国議会上院でも同じ趣旨の証言をした。
 また五七年につくられた憲法調査会会長の高柳賢三がマッカーサーに書簡を出したことがある。戦争放棄はどちら側から出た考えなのかと-。
 五八年十二月に返信があった。その書簡でもマッカーサーはやはり幣原による提案だと書いていた。今年になって、堀尾輝久東大名誉教授が見つけた新史料である。こう綴(つづ)られている。

   <提案に驚きましたが、心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの
     表情を示され、わたくしを感動させました>

 幣原側にも史料がある。五一年に亡くなる十日ほど前に秘書官だった元岐阜県知事平野三郎に東京・世田谷の自宅で語った文書である。その「平野文書」が国会図書館憲政資料室に残る。

   <風邪をひいて寝込んだ。僕が決心をしたのはその時である。
     それに僕には天皇制を維持するという重大な使命があった>
   <天皇の人間化と戦争放棄を同時に提案することを僕は考えた>

◆天皇制存続と絡み合う
 オーストラリアなどは日本の再軍備を恐れるのであって、天皇制を問題にしているのではない、という幣原の計算があった。戦争放棄をすれば、天皇制を存続できると考えたのだ。この二つは密接に絡み合っていた。そして、マッカーサーと三時間かけて語り合ったのである。

   <第九条の永久的な規定ということには彼も驚いていたようであった。
     (中略)賢明な元帥は最後には非常に理解して感激した面持ちで
     僕に握手した程であった>
   <憲法は押しつけられたという形をとった訳であるが、当時の実情として
     そういう形でなかったら実際に出来(でき)ることではなかった>

 「平野文書」は九条誕生のいきさつを生々しく書き取っている。
 むろん、この幣原提案説を否定する見方もある。GHQに示した当初の政府の改正案には「戦争放棄」などひと言もなかったからだ。大日本帝国憲法をわずかに手直しした程度の内容だった。かつ、二人の会談は録音がないから、明白な証拠は存在しない。ただ、会談から十日後に示されたマッカーサー・ノートと呼ばれる憲法改正の三原則には、戦争放棄が入っている。
 ドイツの哲学者カントは十八世紀末に「永遠平和のために」で常備軍の全廃を説いた。第一次大戦後の二八年にはパリで戦争放棄をうたう不戦条約が結ばれた。実は大正から昭和初期は平和思想の世界的ブームでもあった。軍縮や対英米協調外交をすすめた幣原もまた平和主義者だった。

◆戦後国民の願いでも
 憲法公布七十年を迎える今年、永田町では「改憲」の言葉が公然と飛び交う。だが、戦争はもうごめんだという国民の気持ちが、この憲法を支え続けたのだ。多くの戦争犠牲者の願いでもあろう。行く末が危ういとき、この憲法はいつでも平和への道しるべとなる。
 私たちは憲法精神を守る言論に立つ。戦後の平和な社会は、この高い理想があってこそ築かれたからだ。一度、失えば平和憲法は二度と国民の手に戻らない
 読者のみなさんとともに、今、あらためて憲法を考えたい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083002000127.html

【社説】
今、憲法を考える(2) 過去幾多の試練に堪へ
2016年8月30日

 詩人の谷川俊太郎さんが世界人権宣言を訳している。一九四八年、国連で満場一致で採択された宣言である。第一条は-「わたしたちはみな、生まれながらにして自由です。ひとりひとりがかけがえのない人間であり、その値打ちも同じです」。
 第三〇条は「権利を奪う『権利』はない」。真理である。例えば基本的人権はどんなことがあっても奪われない。たとえ国民が選んだ国家権力であれ、その力を乱用する恐れがあるため、憲法という鎖で縛ってある。その目的は人権保障であり、個人の尊重である。日本国憲法九七条はこう記す。

   <基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、
     これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、
     侵すことのできない永久の権利として信託された>

 信託とは信頼して管理や処分を任せることである。憲法学者の石川健治東大教授によれば、信託者、受託者、受益者の三者からなる。この九七条では過去の国民が現在・将来の国民に信託している。受託者は受益者のために厳粛な責任を負うという意味である。受益者は将来の国民でもある。
 そうして過去・現在・未来をつないでいるわけだ。そもそも戦争の犠牲の上にある憲法だ。
 「戦争犠牲者から常に問い掛けられている部分で、この憲法の深みにつながっています。見えない原動力です」と石川氏は語る。
 国民への信託は憲法一二条とも響き合う。自由と権利のために国民に「不断の努力」を求める条文である。憲法は権力を縛る鎖であるから、憲法を尊重し、擁護する義務に国民は含まれない。だが、信託によって、国民は道徳的に、そして道義的に「不断の努力」が求められる
 人間とはある政治勢力の熱狂に浮かれたり、しらけた状態で世の中に流されがちだ。移ろいやすさゆえに、過去の人々が憲法でわれわれの内なる愚かさをも拘束しているのである。
 「信託」の言葉は、憲法前文にも「国政は、国民の厳粛な信託による」と記されている。この受託者は代表者であり、やはり道徳的な重い責任を負う。未来の国民のために信託を受け努力する。それが憲法に流れる精神である。
 自民党の憲法改正草案は、その重要な九七条を全文削除する権利を奪う「権利」はない-、それが過去から受け継ぐ真理だ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083102000134.html

【社説】
今、憲法を考える(3) 明治の論争が試される
2016年8月31日

 大日本帝国憲法をめぐる枢密院での伊藤博文と森有礼との論争は有名である。伊藤は初代首相、森は初代文部相となる重鎮だ。伊藤は憲法創設の精神を語った。

   <第一君権ヲ制限シ、第二臣民ノ権利ヲ保護スルニアリ>

 立憲君主制をめざしたので、君主の権力を制限して、国民の権利を保護すると述べたのだ。憲法で権力を縛る立憲主義の根本である。
 森の答えが実に興味深い。

   <臣民ノ財産及言論ノ自由等ハ、人民ノ天然所持スル所ノモノニシテ(中略)
     憲法ニ於テ此(これ)等ノ権利始テ生レタルモノヽ如ク唱フルコトハ
     不可ナルカ如シ>

 生まれながらにして持つ権利は憲法で明文化する必要はないと主張しているのだ。弁護士の伊藤真さんに解説してもらった。

   「明文化すると、明文化されていない権利が無視されることを恐れたのです。
    人間の持つ自然権は、すべてを書き尽くせません。基本的なことを書き、
    時代に即して解釈していく方が幅広く人権を守れると考えたのです」

 自然権は十七世紀に活躍した英国の思想家ジョン・ロックらが主張した。権利を守るために契約により政府をつくる。もし、正しい政治がなければ、国民が政府に抵抗する「抵抗権」を認めた。さて自然権を憲法に書くべきか-。
 一七八七年の米合衆国憲法には当初なかった。九一年の修正条項で自由と権利が規定された。フランスの一九五八年の憲法でも規定がないが、前文で一七八九年宣言への至誠をうたう。フランス革命時の有名な人権宣言である。つまり、生まれながらに持つ自由と権利は自明の理なのだ。
 「天賦人権説」という。日本国憲法もこの考え方に基づくが、自民党の憲法改正草案は同説を採用しないと公言する。草案は「公の秩序」が人権より上位にくるような書きぶりだ。まるで国が恩恵として与える明治憲法の「臣民の権利」と同じだ
 作家の高見順は一九四五年九月三十日の日記に書いた。

   <戦に負け、占領軍が入ってきたので、自由が束縛されたというのなら分るが、
     逆に自由を保障されたのである。なんという恥かしいことだろう

 明治の森有礼でさえ、自由と権利を「人民ノ天然所持スル」と述べた。人権宣言から二百年を超す今、天賦人権説への異論が出るとは、まことに恥ずかしい
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090102000129.html

【社説】
今、憲法を考える(4) 源流は自由民権運動
2016年9月1日

 今年で公布七十年を迎える日本国憲法。改正を目指す「改憲」論者は、占領軍によって押し付けられた憲法であることを、改正を必要とする根拠に挙げるが、本当に押し付けだったのだろうか。
 敗戦から二カ月後の一九四五年十月十五日発行の「東京新聞」(現在は本社が発行)一面トップに「憲法改正」と題する評論記事が掲載された。筆者は鈴木安蔵氏。後に静岡大や愛知大などで教授を務めた憲法研究者だ。
 三日連続で掲載された評論記事で、鈴木氏は「日本国家の民主主義的建設」や「日本民族のより高次な発展」のためには大日本帝国憲法を全面的に改正する必要があり、改正の意見が「広く国民の間から、溌剌(はつらつ)として」展開されることが望ましいと主張している。
 この連載からほどなく、鈴木氏は元東京帝大教授の高野岩三郎氏の呼びかけで民間の憲法制定研究団体「憲法研究会」に参加する。
 研究会には早稲田大教授の杉森孝次郎、社会学者の森戸辰男両氏のほか、馬場恒吾、室伏高信、岩淵辰雄各氏ら当時の日本を代表する言論人も名を連ねていた。
 憲法研究会は二カ月間にわたって議論を重ね、四五年十二月二十六日、憲法草案要綱を発表した。政府の憲法調査会の改正草案よりも一カ月以上早く、新聞各紙が一面トップなどで大きく報じた。
 「統治権は国民より発す」と国民主権を明示し、天皇に関しては「国民の委任により専ら国家的儀礼を司(つかさど)る」と象徴天皇制に通じる内容だ。「法の下の平等」や「男女同権」など、現行憲法と共通する条文も列挙している。
 この案は一民間の案にとどまらなかった。連合国軍総司令部(GHQ)にも提出され、GHQによる憲法草案の作成に大きな影響を与えたことは、多くの証言や資料から明らかになっている。
 鈴木氏は明治期の自由民権運動活動家、植木枝盛の私擬憲法「東洋大日本国国憲按(あん)」を発掘し、分析したことでも知られ、憲法研究会の憲法草案要綱の作成に当たっては、自由権を規定するなど進取的な植木案をはじめとする私擬憲法や諸外国の憲法を参考にしたことを明らかにしている。
 現行の日本国憲法がGHQの影響下で制定されたことは疑いの余地はないが、そのGHQの草案には日本の憲法研究会案が強い影響を与えた。しかも、その源流が自由民権運動にあることもまた、紛れのない歴史的事実である。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090202000137.html

【社説】
今、憲法を考える(5) 修正重ね、自らの手に
2016年9月2日

 「改憲」論者が憲法改正を必要とする理由の一つに挙げているのが、その制定過程。現行の日本国憲法は連合国軍総司令部(GHQ)に押し付けられたとの立場、「押し付け憲法論」である。
 現行憲法が終戦後、マッカーサー元帥率いるGHQの影響下で制定されたことは事実だ。
 松本烝治国務大臣を委員長とする日本政府の憲法問題調査委員会(松本委員会)による憲法改正案を拒否したGHQは自ら改正草案を九日間で作成し、政府に受け入れを迫った。GHQ草案である。
 日本政府は結局、この草案に沿って大日本帝国憲法の改正案を起草し、帝国議会に提出する。
 在任中の改憲を目指す安倍晋三首相が「日本が占領下にある当時、日本国政府といえどもGHQの意向には逆らえない中、この憲法がつくられ、極めて短い期間につくられた」と述べるのも、こうした経緯に基づくのだろう。
 しかし、この見方は表面的だ
 GHQの草案づくりには、日本の民間団体「憲法研究会」が作成した「憲法草案要綱」が強い影響を与えていたし、日本政府が憲法改正案をつくる際も、GHQ草案をそのまま受け入れたわけではなく、地方自治規定を盛り込むなど「日本化」の努力がされていた
 平和国家という戦後日本の在り方を規定した戦争放棄の九条が、当時首相だった幣原喜重郎氏の発案だったことも、マッカーサー元帥の著書や書簡、幣原氏の証言などから明らかになっている
 改正案を審議した帝国議会で活発に議論され、修正を加えたことも押し付けとは言えない証左だ。
 九条第二項冒頭に「前項の目的を達するため」との文言を加え、自衛権を保持しうることを明確にしたとされる「芦田修正」は衆院での修正。貴族院では、公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する、などの修正を加えた。憲法前文は、両院で修正され、文言が練られている
 現行憲法が、押し付けられたものを唯々諾々と受け入れたわけでないことは明らかだむしろGHQの圧力を利用して旧弊を一掃し新生日本にふさわしい憲法を自らの手でつくり上げたと言った方が適切だろう
 何よりも重要なことは、公布後七十年もの長きにわたり、主権者である国民が憲法改正という政治選択をしなかった事実である。押し付け憲法論は賢明なる先人に対する冒涜(ぼうとく)にもつながる
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●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」

2016年08月18日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の安藤美由紀記者、北條香子記者による記事【「9条は幣原首相が提案」マッカーサー、書簡に明記 「押しつけ憲法」否定の新史料】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000116.html)と、
両記者によるインタビュー記事【「9条提案は幣原首相」  史料発見の東大名誉教授・堀尾輝久さんに聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000136.html)。

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http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

日本国憲法

第2章 戦争の放棄 

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
         国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
         国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。


     前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
         これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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 《日本国憲法の成立過程で、戦争の放棄をうたった九条は、幣原喜重郎首相…が連合国軍総司令部(GHQ)側に提案したという学説を補強する新たな史料を堀尾輝久・東大名誉教授が見つけた》
 《安倍政権は、戦争放棄の条文化を発意したのはマッカーサーという見解をベースに改憲を訴えている。…二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》。

 壊憲派は沈黙。押しつけ憲法論という思考停止をしているのは壊憲派。マッカーサーとの書簡が見つかり、憲法第9条の《二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》とのこと。壊憲派が市民に「押しつけ憲法論」を押し付けていた訳です。

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
     当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
    《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
     自らの手で作り替えたい》。
    「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
     アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
     あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている

   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000116.html

「9条は幣原首相が提案」マッカーサー、書簡に明記 「押しつけ憲法」否定の新史料
2016年8月12日 朝刊



(【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/images/PK2016081202100078_size0.jpg】より)

 日本国憲法の成立過程で、戦争の放棄をうたった九条は、幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相(当時、以下同じ)が連合国軍総司令部(GHQ)側に提案したという学説を補強する新たな史料を堀尾輝久・東大名誉教授が見つけた。史料が事実なら、一部の改憲勢力が主張する今の憲法は戦勝国の押しつけ」との根拠は弱まる。今秋から各党による憲法論議が始まった場合、制定過程が議論される可能性がある。 (安藤美由紀、北條香子)


 九条は、一九四六年一月二十四日に幣原首相とマッカーサーGHQ最高司令官が会談した結果生まれたとされるが、どちらが提案したかは両説がある。マッカーサーは米上院などで幣原首相の発案と証言しているが、「信用できない」とする識者もいる。

 堀尾氏は五七年に岸内閣の下で議論が始まった憲法調査会の高柳賢三会長が、憲法の成立過程を調査するため五八年に渡米し、マッカーサーと書簡を交わした事実に着目。高柳は「『九条は、幣原首相の先見の明と英知とステーツマンシップ(政治家の資質)を表徴する不朽の記念塔』といったマ元帥の言葉は正しい」と論文に書き残しており、幣原の発案と結論づけたとみられている。だが、書簡に具体的に何が書かれているかは知られていなかった。

 堀尾氏は国会図書館収蔵の憲法調査会関係資料を探索。今年一月に見つけた英文の書簡と調査会による和訳によると、高柳は五八年十二月十日付で、マッカーサーに宛てて「幣原首相は、新憲法起草の際に戦争と武力の保持を禁止する条文をいれるように提案しましたか。それとも貴下が憲法に入れるよう勧告されたのか」と手紙を送った。

 マッカーサーから十五日付で返信があり、戦争を禁止する条項を憲法に入れるようにという提案は、幣原首相が行ったのですと明記。「提案に驚きましたが、わたくしも心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの表情を示され、わたくしを感動させました」と結んでいる。

 九条一項の戦争放棄は諸外国の憲法にもみられるしかし二項の戦力不保持と交戦権の否認は世界に類を見ない斬新な規定として評価されてきた。堀尾氏が見つけたマッカーサーから高柳に宛てた別の手紙では「本条は(中略)世界に対して精神的な指導力を与えようと意図したもの」とあり、堀尾氏は二項も含めて幣原の発案と推測する。

 改憲を目指す安倍晋三首相は(今の憲法は)極めて短期間にGHQによって作られたなどと強調してきた。堀尾氏は「この書簡で、幣原発案を否定する理由はなくなった」と話す。

 <しではら・きじゅうろう> 1872~1951年。外交官から政界に転じ、大正から昭和初期にかけ外相を4度務めた。国際協調、軍縮路線で知られる。軍部独走を受けて政界を退いたが、終戦後の45年10月から半年余り首相に就き、現憲法の制定にかかわった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081202000136.html

「9条提案は幣原首相」  史料発見の東大名誉教授・堀尾輝久さんに聞く
2016年8月12日 朝刊

 憲法9条は幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相が提案したという学説を補強する新たな史料を見つけた堀尾輝久・東大名誉教授に、発見の意義などを聞いた。 (北條香子、安藤美由紀)


 -なぜ、書簡を探したのか。

 「安倍政権は、戦争放棄の条文化を発意したのはマッカーサーという見解をベースに改憲を訴えている。マッカーサー連合国軍総司令部(GHQ)最高司令官が高柳賢三・憲法調査会長の質問に文書で回答したのは知っていたが、何月何日に回答が来て、どういう文脈だったのか分かっておらず、往復書簡そのものを探し出そうと思った」


 -書簡発見の意義は。

 「マッカーサーは同じような証言を米上院や回想録でもしているが、質問に文書で明確に回答したこの書簡は、重みがある」


 -二項も、幣原の発案と考えていいのか。

 「一項だけでは(一九二八年に締結され戦争放棄を宣言した)パリ不戦条約そのもの。往復書簡の『九条は幣原首相の先見の明と英知』、幣原の帝国議会での『夢と考える人があるかもしれぬが、世界は早晩、戦争の惨禍に目を覚まし、後方から付いてくる』などの発言を考えると、二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか


 -幣原がそうした提案をした社会的背景は。

 「日本にはもともと中江兆民田中正造内村鑑三らの平和思想があり、戦争中は治安維持法で押しつぶされていたが、終戦を機に表に出た。民衆も『もう戦争は嫌だ』と平和への願いを共有するようになっていた。国際的にも、パリ不戦条約に結実したように、戦争を違法なものと認識する思想運動が起きていた。そうした平和への大きなうねりが、先駆的な九条に結実したと考えていい」


 -今秋から国会の憲法審査会が動きだしそうだ。

 「『憲法は押しつけられた』という言い方もされてきたが、もはやそういう雰囲気で議論がなされるべきではない。世界に九条を広げる方向でこそ、検討しなければならない


 <ほりお・てるひさ> 1933年生まれ。東大名誉教授、総合人間学会長。教育学、教育思想。東大教育学部長、日本教育学会長、日本教育法学会長などを歴任した。著書に「現代教育の思想と構造」「教育を拓く」など。

 <たかやなぎ・けんぞう> 1887~1967年。法学者。成蹊大学初代学長。専攻は英米法。22年に東大教授となり、東京裁判で日本側弁護団のリーダー格を務めたとされる。帝国議会貴族院議員として46年、憲法審議に関わった。57年に憲法調査会長に選ばれ、憲法の再検討に当たった。
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●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」

2016年05月05日 00時00分45秒 | Weblog


asahi.comの社説【NHKの使命 政府の広報ではない】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)と、
(週刊朝日)コラム【室井佑月「問題をひた隠しにする政府をマスコミはなぜ甘やかすのか?」】(http://dot.asahi.com/wa/2016042800274.html)。

 《当局の発表をただ伝えるだけでは、報道機関の使命は果たせない。それは放送人としての「イロハのイ」だ》

 アベ様の《「公式発表」のみを事実として扱うことを求め、…ものごとを様々な角度から見つめ、事実を多面的に伝えるという報道の基本を放棄せよ》という籾井勝人NHK会長。「アベ様のNHK」と呼ばれる所以です。

   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは穿ち過ぎか
                と思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」、
      ニーメラー牧師「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」

 テレ朝もふくめて…アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」状態は加速。アベ様に飼いならされるマスコミ。
 《私はTPP断固反対といったことは一回も、ただの一回もございません》…なんて言わせて、なぜ平気? なぜ、アベ様を責めないの?
 自公お維大地支持者も、アベ様から《説明したって、おまえらわからないだろ? なら、黙ってついてくればいい》と言われて、ヘイコラ投票し続けるの?

   『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、
                   騙す阿呆に、騙される阿呆

   『●公約破りの自民党が推進するTPP、その旗を振るマスコミにも呆れる
   『●ISD条項はどうなった?…TPP問題、
       自民党の「悪辣」ぶりは、今に始まったことではない


 《政府に寄り添うような発言はその都度批判されてきたが、一向に改まらない。このままでは、NHKの報道全体への信頼が下がりかねない》…これは、「アベ様のNHK」に限った話しではない。マスコミ全体の話し。アベ様は、《そう堂々といい切ってしまえるお人なのだ。2012年の総選挙のポスターが、証拠として残っていてもマスコミは彼に甘すぎやしないか? そういった甘やかしが、いったい誰のためになる? 彼はいっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害されるだけ》なのに。

 「闘い」続けた忌野清志郎さんは、かつて、「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を持つべきだ」と仰っていました。

   『●これが民意なの?
    《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家
     TVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる
     自分は安全なところで偉そうにしてるだけ」。昔、有名なロック歌手が
     そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
     持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
     忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
     『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》

 『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】(http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)によると…、

   《忌野清志郎の楽曲をめぐって起きた発売中止、放送中止の圧力事件、
    その圧力に抗し続けた清志郎の言動にフォーカスをあてて、
    彼の歴史を振り返ってみたい》
   《彼の死後に起きた東日本大震災では福島第一原発が放射能事故を起こし
    また、そんな大事故が起きたのにも関わらず、その反省を活かそうともせず
    この国は原発再稼働へと急速に歩みを進めている
     また、昨年は、十分な議論もなされないまま安保法案が強行可決され、
    憲法9条の存在すら危ういものとなり始めている。天国の清志郎が見たら、
    さぞや嘆き悲しむであろう状況に我々はいる。
     そして、おそらく、私たちが彼ほどの過激な行動をとり続けることは無理だろう。
    どんな圧力を受けても、決して自分のメッセージを曲げなかった清志郎のような
    強さを持ち続けることも常人には難しい。
     しかし、それでも、忌野清志郎のことを思い出し、彼の言葉にふれたら、
    少しだけ勇気がわいてくる。明日は憲法記念日、清志郎はこんなメッセージも
    残している。

      〈この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 
       戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言っているんだぜ
       俺たちはジョン・レノンみたいじゃないか。戦争はやめよう
       平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう。きっと幸せになれるよ〉
       (『瀕死の双六問屋』/小学館)》

…だそうです。

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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

NHKの使命 政府の広報ではない
2016年5月2日(月)付

 NHKは、政府の広報機関ではない。当局の発表をただ伝えるだけでは、報道機関の使命は果たせない。

 それは放送人としてのイロハのイ。しかし、籾井勝人会長は就任から2年3カ月になるが、今もその使命を理解していないとしか思えない。

 籾井氏は、先月の熊本地震に関する局内会議で、原発に関する報道は公式発表をベースにと発言した。当局の発表の公式見解を伝えるべきだ。いろいろある専門家の見解を伝えても、いたずらに不安をかき立てるなどとも指示した。

 26日の衆院総務委員会で籾井氏は、こう答弁している。

 公式発表とは気象庁、原子力規制委員会九州電力の情報のこと。鹿児島県にある川内(せんだい)原発については(放射線量を監視する)モニタリングポストの数値などをコメントを加味せず伝える規制委が、安全である、(稼働を)続けていいといえばそれを伝えていく」と考えているという。

 災害の時、正確な情報を速く丁寧に伝えるよう努めるのは、報道機関として当然だ。自治体や政府、企業などの発表は言うまでもなく、ニュースの大事な要素である。

 同時に、発表内容を必要に応じて点検し、専門知識に裏付けられた多様な見方や、市民の受け止めなどを併せて伝えるのも報道機関の不可欠な役割だ。

 しかし籾井氏の指示は「公式発表」のみを事実として扱うことを求めているように受け取れる。ものごとを様々な角度から見つめ、事実を多面的に伝えるという報道の基本を放棄せよと言っているに等しい。

 「住民に安心感を与える」ためというのが籾井氏の言い分のようだ。だが、それは視聴者の理解する力を見くびっている

 NHK放送文化研究所の昨年の調査では、85%が必要な情報は自分で選びたいとし、61%が多くの情報の中から信頼できるものをより分けることができるほうだと回答した。

 多くの視聴者は、政府や企業などが公式に与える情報だけでなく多角的な報道を自分で吟味したいと考えているのだ。

 籾井氏は一昨年の就任会見で「政府が右ということを左というわけにはいかない」と発言。昨年は戦後70年で「慰安婦問題」を扱うか問われ、「政府の方針がポイント」と語った。

 政府に寄り添うような発言はその都度批判されてきたが、一向に改まらない。このままでは、NHKの報道全体への信頼が下がりかねない。
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http://dot.asahi.com/wa/2016042800274.html

室井佑月「問題をひた隠しにする政府をマスコミはなぜ甘やかすのか?」
 (更新 2016/5/ 2 11:30)

      (なぜ甘やかす?(※イメージ))

 あたしが今、いちばん気になっている話題は、「パナマ文書」。大企業や一部の金持ちがタックス・ヘイブンを利用し、法律スレスレの「節税」を行っていたと聞けば、良い気持ちはしない。

 アイスランドの首相はこのことで辞任に追い込まれ、イギリスのキャメロン首相も、父親が設立した投資ファンドを所有していたため、窮地に立たされている。

 4月6日付の朝日新聞デジタルによると、

   「オバマ米大統領は5日の記者会見で『税逃れは世界的に
    大きな問題だということを改めて思い起こさせた。
    多くの取引が合法で、それがまさに問題だ』と述べ、
    抜け道を防ぐ取り組みが必要との考えを示した」

 という。あたしもその通りだと思う。まず、抜け道のある法律がおかしいわけで、そこを変えなきゃならない。

 菅官房長官は日本では調査しないといっているが、それはなぜなんだろう

 増えつづける社会福祉費で、国費が足りないんでしょ。いつもそういってるでしょだから、消費税増税だって決行したわけだし

 ならば、今後のことを考え、きちんと調査をし、法の抜け道を塞ぐために動くべきではないか

 それをするつもりがないといわれれば、わざと抜け道を作っておきたい理由があるように見えてしまう。

 話は変わって、TPPについてもおなじことがいえる。政府が提出したTPP交渉資料は、ほぼすべてが黒塗りだ。

 TPP特別委員会で野党が質問しようにも、どうにもならない。

 海外とTPPの交渉をはじめてから約3年。たしか、交渉がはじまったばかりの頃は、

   「他国も絡んでいることだから、
    交渉の途中経過は話せない」

 というような説明をされていた。が、すでに、終わった交渉もある。どのような交渉がなされてその結果となったのか、私たち国民がこれから深く関わる事柄なのに、それを教えられないってどういうこと

 そういうことをされると、政府は国民のための交渉なんてしなかったんじゃないか、だから隠さなきゃならないんじゃないか、そんなふうに思えてしまう。

 安保法制のときも思ったが、ひょっとして、

   (説明したって、おまえらわからないだろ? 
    なら、黙ってついてくればいい

 とでもいわれているのだろうか。だとしても、それは難しい。

 なにしろ、この国の首相の安倍さんは、

   「私はTPP断固反対といったことは一回も
    ただの一回もございません

 そう堂々といい切ってしまえるお人なのだ。2012年の総選挙のポスターが、証拠として残っていても

 マスコミは彼に甘すぎやしないか? そういった甘やかしが、いったい誰のためになる? 彼はいっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害されるだけ

週刊朝日  2016年5月6-13日号
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●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」

2015年05月11日 00時00分07秒 | Weblog


NNNドキュメント’15》の番組案内『9条を抱きしめて ~元米海兵隊員が語る戦争と平和~』(http://www.ntv.co.jp/document/http://www.ntv.co.jp/document/back/201505.html)。

 「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、沖縄の高江辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、「(沖縄)・・・米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく 米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
 アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか? そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたいのだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?

   『●菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。争点にはならない」
                              ・・・・・・なんという言い草!!

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「いま」壊憲を議論できる、
          「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国

   『●アベ様の周りには忠実なシモベばかり・・・
          辺野古破壊「続行を」、「強硬論次々」だそうです

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること
        ・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」』 


 この番組の最後は憲法第九条第9条)でフェードアウト:

   日本国憲法 第二章 戦争の放棄
        【第九条
   日本国民は、正義と秩序を基調とする
   国際平和を誠実に希求し、
   国権の発動たる戦争と、
   武力による威嚇又は武力の行使は、
   永久にこれを放棄する。
   前項の目的を達成するため、陸海空軍
   その他の戦力は、これを保持しない。
   国の交戦権は、これを認めない。

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http://www.ntv.co.jp/document/http://www.ntv.co.jp/document/back/201505.html

NNNドキュメント’15
9条を抱きしめて
   ~元米海兵隊員が語る戦争と平和~

 放送: 5月3日(日) 24:55~
 ナレーター: 藤田千代美(関西芸術座)
 制作: 読売テレビ
 再放送: 5月10日(日)11:00~ BS日テレ
       5月10日(日)24:00~ CS「日テレNEWS24

戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、また殺されもしなかった非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた憲法9条があったからにほかならない。戦争は、国家間の争いだが、実際に戦闘に携わるのは紛れもなく人間。人殺し、殺し合いに他ならない。アレン・ネルソンさん。ベトナム戦争に従軍した元米海兵隊員だ。戦場で数えきれないくらいの人を殺害し、帰還後PTSDに苦しめられるが、自らの過ちを認めることをきっかけに立ち直った。96年から日本で講演活動を開始した彼が最も大切にしたのが憲法9暴力的な方法に頼らない唯一の道は9条の理念にあると訴え続けた。ネルソンさんの半生、証言を通し、‘9が日本で、そして国際社会で果たしてきた役割、意味を問い直す。
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●「憲法9条にノーベル賞を」!、暴走改憲を止める一矢に! ~世界の笑いものにならないために~

2014年04月24日 00時00分13秒 | Weblog


asahi.comの二つの記事【憲法9条にノーベル賞を 主婦が思いつき、委員会へ推薦】(http://www.asahi.com/articles/ASG422SDQG42UTIL008.html)と、
【「憲法9条をノーベル平和賞に」推薦受理 実行委に連絡』(http://www.asahi.com/articles/ASG4C2W6KG4CULOB001.html?iref=comtop_6_05)。
東京新聞の記事【集団的自衛権「砂川が根拠」 首相、歴代の議論無視】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014041190070021.html)。

 「戦争の放棄を定めた憲法9条をノーベル平和賞に推した「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)に、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から推薦を受理したとの連絡があり、正式に候補になった」・・・・・・壊れゆく平和憲法壊憲から救う一つの手法となってほしい。でも、受賞しても壊憲しては、世界の笑いものに。 
 無責任・無自覚な自公政権投票者による暴走壊憲を止める一矢に!

   ●「平和憲法」が泣いている
   ●「(積極)平和主義」「不戦の誓い」が聞いて呆れる、
                   「死の商人主義」「外交破壊主義」
   『●「治安維持法」を止めるために:
       : 「アベ様のNHK」などマスメディアだけに任せてはおれない

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http://www.asahi.com/articles/ASG4C2W6KG4CULOB001.html?iref=comtop_6_05
 
憲法9条をノーベル平和賞に」推薦受理 実行委に連絡
2014年4月11日11時34分

   (ノーベル委員会から実行委員会にメールで届いた通知)

 戦争の放棄を定めた憲法9条をノーベル平和賞に推した「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)に、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から推薦を受理したとの連絡があり、正式に候補になったことがわかった。

 連絡はメールで9日夜、実行委に届いた。「ノーベル委員会は2014年ノーベル平和賞の申し込みを受け付けました。今年は278の候補が登録されました。受賞者は10月10日に発表される予定です」との内容だ。

 事務局の岡田えり子さん(53)は「受理されてうれしい。受賞者は個人か団体となっているが、受賞者を日本国民としたことを委員会は受け入れてくれた。これで日本国民一人一人が受賞候補者になった」と話した。

・・・・・・・・・。
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http://www.asahi.com/articles/ASG422SDQG42UTIL008.html

憲法9条にノーベル賞を 主婦が思いつき、委員会へ推薦
柳沼広幸
2014年4月2日18時43分

   (台所の食卓でパソコンを開き、署名サイトにアクセスする
      鷹巣直美さん=神奈川県座間市)

 戦争の放棄を定めた憲法9条にノーベル平和賞を――。神奈川県座間市の主婦鷹巣直美さん(37)が思いつきで始めた取り組みに共感の輪が広がり、ノルウェー・ノーベル委員会への推薦に至った集団的自衛権の行使や改憲が議論される中、「今こそ平和憲法の大切さを世界に広めたいと願う

 鷹巣さんは20代のころにオーストラリアのタスマニア大学に留学。そこで出会ったスーダンの男性難民から、小学生の時に両親を殺され、正確な年齢も知らずに育ったと聞き、平和や9条の大切さを実感した。

 今は小学2年と1歳半の子育てに追われる日々。「子どもはかわいい。戦争になったら世界中の子どもが泣く」。家は空けられないので集会やデモには参加できない。自宅でできることを考えた。

 2012年の平和賞は231件の推薦の中から欧州連合(EU)が受賞した。「欧州の平和と和解、民主主義と人権の向上に貢献した」とされた。鷹巣さんは「EUには問題もあるが、ノーベル平和賞は、理想に向かって頑張っている人たちを応援する意味もあるんだ。日本も9条の理想を実現できているとは言えないが、9条は受賞する価値がある」と考えた。

 昨年1月、インターネットで見つけたノーベル委員会に、英文で「日本国憲法、特に第9条に平和賞を授与して下さい」とメールを送信。その後も計7回送ったが、返事はなかった。

 友人にやり方を教えてもらい、5月に署名サイトを立ち上げると、5日で約1500人の署名が集まった。ノーベル委員会に送信すると、すぐに返事があり、ノミネートの条件がわかった。推薦締め切りは毎年2月1日。国会議員や大学教授、平和研究所所長、過去の受賞者らが推薦できる。受賞者は人物か団体のみ。憲法は受賞できない。

 考えた末、鷹巣さんは受賞者を「日本国民」にした。「9条を保持し、70年近く戦争をしなかった日本国民の受賞に意味がある。みんなが候補として平和を考えるきっかけになれば

・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014041190070021.html

集団的自衛権「砂川が根拠」 首相、歴代の議論無視
2014年4月11日 07時00分

 安倍晋三首相や自民党幹部が集団的自衛権の行使を容認するため、一九五九年の最高裁による砂川事件判決を根拠にする考えを相次いで示している。しかし、この判決は五十五年前のもの。歴代政権は判決を踏まえた上で、集団的自衛権の行使は「憲法上許されない」とした政府見解を三十三年前に定め、維持してきた。安倍首相らは今になって、判決に独自の考えを加えて解釈改憲に利用しようとしている。この判決の無効を求める動きまであり、憲法解釈の根拠とすることの正当性も揺らいでいる。 (金杉貴雄、新開浩)

 最高裁は砂川判決の一部で「わが国がその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとり得る」とし、憲法九条の下でも自衛権は認められるとの見解を示した。

 集団的自衛権については触れていないが、政府はその後、六〇~七〇年代に集団的自衛権に関する憲法解釈を国会答弁などで積み重ね、八一年に「集団的自衛権は憲法上許されない」との答弁書を閣議決定。現在まで政府の見解として維持されている

 判決は個別的自衛権を認めたもので、集団的自衛権は問題になっていないとの考えが一般的な学説だ。歴代政権はこれを踏まえ、憲法解釈で集団的自衛権の行使を否定してきた。だが、首相は半世紀以上の経緯を無視するかのように「判決には集団的自衛権も入っている」と主張し始めた。

 長谷部恭男東大教授(憲法学)は「砂川判決から憲法上、集団的自衛権が行使できるとする結論は無理がある。判決で認められるなら、今までの政府見解に反映されたはずだが、そうなっていない」と指摘する。


◆元被告ら 再審請求検討

 この最高裁判決をめぐっては、有罪判決を受けた元被告らが夏ごろに再審請求する準備を進めている。請求の行方次第では、判決の存在自体が危うくなる。

 再審請求は、裁判長としてこの事件を担当した田中耕太郎最高裁長官(故人)が、判決直前にマッカーサー駐日米大使らと非公式に会談していたことが、機密指定を解かれた米公文書で判明したために提起されようとしている。

 日本の研究者らの開示請求で、二〇一一年に見つかった米国務長官宛ての公電(五九年十一月五日付)で、マ大使は、田中氏との会談の内容を報告。田中氏の言葉を「(一審を担当した東京地裁の)伊達(秋雄)裁判長が憲法上の争点に判断を下したのは、全くの誤りだったと述べた」と紹介し、「裁判長は、一審判決が覆ると思っている印象」と本国に伝えていた。

 開示請求にかかわった元山梨学院大学教授の布川(ふかわ)玲子氏(法哲学)は、これが評議内容を部外者に漏らすことを禁じた裁判所法に違反するとして、砂川判決自体を「無効」と指摘する。

 元被告の土屋源太郎氏(79)=静岡市=も「司法の中立を放棄した判決。安倍首相が解釈改憲の根拠にするのは問題」と批判。代理人の吉永満夫弁護士も「米公文書は再審の新証拠として十分成立する」と話す。


砂川事件> 1957年、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地拡張に反対するデモ隊の一部が基地内に立ち入り、7人が日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反の罪で起訴された事件。東京地裁は59年3月、米軍駐留は憲法9条2項が禁ずる戦力の保持に当たり、違憲として無罪を言い渡した。検察側の上告を受け、最高裁は同年12月、9条は日本に自衛権があると認め、安保条約のような高度に政治的な問題は司法判断になじまないとも指摘。一審判決は破棄され、その後有罪が確定した。

(東京新聞)
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●(侵略)「軍の正体」と「不戦の誓い」: 先の戦争でもそれが身に染みていない人々

2013年11月29日 00時00分19秒 | Weblog


魚住昭さんの『魚の目』(http://uonome.jp/に出ていた記事【わき道をゆく第39回 女子大生に伝える"倒錯"】(http://uonome.jp/article/uozumi-wakimichi/2801)。

 戦争できる国の軍隊(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7408a0a5477439ac334576823e23618c)の姿は、例えば、以下の通り。

   『●「人道なんてなかった」頃の「戦争できる国」の現実

 自公議員の目指す壊憲にしろ、憲法もヘッタクレもなくなる特定秘密保護法案にしろ、戦争がしたくてしょうがない「ウソをつく人達」が「戦争できる国」に変えるための懸命な努力をしている訳で、そういう動きを許容し、その種の議員に無批判・無関心に投票する国民は(侵略)「軍の正体」も知らず、知ろうともせずに無関心で、「先の戦争で身に染みた」からこその「不戦の誓い」を足蹴にすることに足や手を貸している。「倒錯」した社会の「倒錯」した国民。

   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(1/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(2/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(3/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(4/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(5/5)

 魚住さんの本記事には:
  
   「当時の関東軍幹部に理由を聞いたらこんな答えが返ってきた。
    「横綱が土俵で戦っている時、観客に病人が出ても、相撲をやめ観客を
    救うようなことはしませんよ。それと同じで強大なソ連軍と戦っている時に
    居留民保護に向かうわけにはいかないんだ」 軍が「横綱」で国民は単なる「観客」。
    軍の正体をこれほど示す言葉はない。どんな軍隊も一皮めくれば、この論理の倒錯の
    上に成り立っている。私たちは先の戦争でそれが身にしみたからこそ不戦の誓いを
    立てたのではないか。もし参院選で改憲勢力が3分の2を占めれば、96条の改正を
    踏み台に日本は戦争への坂道を転げ落ちていくだろう
  
・・・・・・とある。また、澤地久枝さんが言うように:

   『●「「秘密」は秘密」: 「国家の秘密はときに悲劇を生」んでいた時代に逆戻り
   
    「それほど悪い法律で、憲法を変えなくても何でもできる。憲法九条や九六条を
     変えると言えば反論できるが、特定秘密の内容には反論できない
   
・・・・・・ようなとんでもない法案にもろ手を上げて喜ぶマスコミや国民が存在することに寒気を覚える。翼賛与党もどきの翼賛野党の修正協議を喜んで報じているようでは、自公の思う壺であり、この「毒薬」「猛毒」法案を回避することは難しい。

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http://uonome.jp/article/uozumi-wakimichi/2801

わき道をゆく第39回 女子大生に伝える"倒錯"
2013 年 11 月 7 日魚住 昭

 4月から東京女子大で週一度ジャーナリズムの話をしてきた。授業を始める前はキャピキャピの女の子たちを相手に話すのだろうと思っていたら、ちがった。
 みな恐ろしく真面目である。出欠をとってないのにちゃんと授業に出てくる。こんなうだつの上がらぬオッサンの話を聴いてるふりをしてるのかと思い、質問してみると、ちゃんと理解している。
 へーっ、なんでそんなに真面目なの?おかげで私はいい加減な話ができなくなった。毎回、この連載以上に気を遣い(失敬!)、時に優れたドキュメンタリーを観てもらいながら、ジャーナリズムについての思いの丈を語った。
 それがこの4カ月で彼女たちの心に響いたかどうかは知らぬ。ただ、今週末の最終授業では、彼女たちの胸を目がけてど真ん中の直球を投げ、いちばん大事なことを伝えたいと思っている。


 68年前の1945年8月、満州(現中国東北部)で実際にあった出来事である。
 8月9日、満州開拓団の一員だった大畑とめさんは満州国境の町・饒河でソ連参戦の知らせを聞いた。ウスリー川の向こうからソ連軍が攻めてくるというので、開拓団の女性と子供約100人が約80㌔南にある日本の関東軍陣地へ逃避行をはじめた。
 男手は軍に召集され、国境警察隊員しか残っていなかった。その隊員らに先導されながら、大畑さんは3女の幸子ちゃん(1歳)を背負い、長女の協子ちゃん(5歳)と2女の裕子ちゃん(4歳)の手を引いて徹夜で歩いた。
 雨で全身ぐしょぬれ。ちょっとでも休むと、おいて行かれるか ら小便は垂れ流した。ズック靴の爪先が破れ、足の爪がはがれた。
 ようやく陣地にたどり着くと関東軍はいなかった。早々と南に撤退していたのである。取り残された人々は広大な原野をさまよった。やがて大畑さんの三女・幸子ちゃんが背中で冷たくなった。
 大畑さんの回想。

   「空き家の土間に腰を下ろして亀さん(亀の甲型の背負い布)をほどいたら
    息をしてなかった。翌朝、幸子の体に亀さんを掛け、そのまま置いてきた。
    昼には裕子もぐったりして動かなくなった。『ごめんね』って草むらに残していったの」

 8月13日夕、ソ連の戦車隊が峠を越えて近づいてきた。大畑さんは協子ちゃんと道ばたの茂みに駆け込んだ。そのとき、警察隊員が「子供が泣くと見つかってしまうだろっ」と、大畑さんの手から協子ちゃんをもぎ取った。

   「協子を連れて行かれても、何も言えなかっただよ。その前から『私たちを殺して、
    殺して』って何度も(隊員に)頼んでたから…」

と大畑さんは言う。
 隊員は協子ちゃんを暗がりに連れ込み、刀を喉に突き刺した。

   「その後、協子と呼んでも返事がなかっただよ。泣き声もしないし死んだと思って。
    それに怖いのも先立つから、そこから逃げたの」

 大畑さんは仲間の沖田まさみさんらと一緒にアシの茂みの中をはった。所々に紫のキキョウや黄色のオミナエシが咲いていた。
 そのうち沖田さんの背中の子が泣き出した。途中ではぐれた知人の娘、和子ちゃん(2歳)だった。

   「タオルで首を絞めろ」

と隊員が言った。沖田さんは崩れるように座り込んだ。2歳の息子を背負った女友だちもへたり込んだ。
 まもなく戦車隊が遠ざかり、沖田さんと女友だちは暗闇に取り残された。大畑さんや警察隊員らは先に進んで見えなくなった。
 沖田さんの回想。

   「もう駄目だとあきらめたのよ。先に子供を死なせようと、ふたりとも
    背負っていた子供を下ろし、首に手をかけたの。『おばちゃんもすぐ行くから
    待っててね』『おかあちゃんも行くから』『ごめんね。ごめんね』って言いながら」

 柔らかい首に親指が食い込んだ。子供たちは声も立てなかった。

   「どれぐらい時間がたったのか。はっと気づいたら、子供たちはぐったり
    としていた。その後ふたりで呆然として…。星がよう見えてね。
    満天の星空だった。戦車の音も何もしなくなっていた」

 沖田さんらはナイフで自分たちの首を切ろうとした。

   「だけどやっぱりできないの。死ななきゃって焦るけど、できなかった。
    しーんと静まりかえった真っ暗闇の荒野で涙も出なかった」

 ふたりは子供たちの遺体のそばを数日離れなかった。その後、無人になった開拓村に行った。井戸を探していると、背後から「おばちゃん」と、か細い声がした。
 死んだはずの協子ちゃん(大畑さんの長女)だった。彼女の喉には5㎝ほどの刀傷があったが、血は止まっていた。水を飲ませると、ゴッゴッと音がして傷口から水が流れ出た。空き家にあった布団に寝かせると、安心したのかすぐに寝入った。

   「いい人に拾われて」

沖田さんらはそうお祈りして、協子ちゃんを残して家を出た。
 それから38 年の歳月が過ぎ、沖田さんは再び協子ちゃんと会うことになる。83年春、中国残留孤児の肉親探しの記事を読んだのがきっかけだった。沖田さんは大畑さんに連絡を取り、ふたりで協子さんの滞在先の国立青少年総合センターに駆けつけた。
 喉に傷跡を残した協子さんは母親の大畑さんの顔を見るなり、胸にすがって泣きじゃくった。

   「マーマ(お母さん)」


 これは18年前、私たち共同通信の取材班(当時)に大畑さんと沖田さんが語ってくれた出来事だ。関東軍はなぜ国境地帯の開拓民を見捨てて逃げたのか。当時の関東軍幹部に理由を聞いたらこんな答えが返ってきた。

   「横綱が土俵で戦っている時、観客に病人が出ても、相撲をやめ観客を
    救うようなことはしませんよ。それと同じで強大な ソ連軍と戦っている時に
    居留民保護に向かうわけにはいかないんだ」

 軍が「横綱」で国民は単なる「観客」。軍の正体をこれほど示す言葉はないどんな軍隊も一皮めくれば、この論理の倒錯の上に成り立っている私たちは先の戦争でそれが身にしみたからこそ不戦の誓いを立てたのではないか

 もし参院選で改憲勢力が3分の2を占めれば、96条の改正を踏み台に日本は戦争への坂道を転げ落ちていくだろう。

 東女での授業の最後に私は次の条文を黒板に書き、学生たちに読み返してもらおうと思う。

   憲法第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
            国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
            国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
         二 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
            これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。(了)

(編集者注・これは週刊現代連載『わき道を行く』の再録です。原文は七月の参院選前に書かれたものです。なお、文中の大畑さんらの回想は、『沈黙のファイル─「瀬島龍三」とは何だったのか』(新潮文庫)に収録されています)
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●『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208)についてのつぶやき

2013年10月05日 00時00分50秒 | Weblog


自然と人間』(2013年10月号、Vol.208)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 最も注目の記事は、粟野仁雄さん【京大原子炉実験所 今中哲二氏インタビュー チェルノブイリから見る福島住民の被ばくの現実】。

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■①『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208) / 森達也さん【第91回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「オリンピック・・テレビで観るかぎりは、みんな本当に大喜びだ。だから不思議になる。自分の感覚がおかしいのだろうかと不安になる。どうしてそんなに嬉しいのだろう」

■②『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208) / 松元剛氏【「外部化」進む主権 安倍政権と沖縄の落差】、「「平和の一議席」を死守」「沖縄の民意無視の証左」。沖縄にとって屈辱の日を祝うような政権ですから(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/63cab80d06fcfa7b7021bad9aeb5b71f

■③『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208) / 志葉玲氏【世界各国で高まる反原発の声 安倍政権の原発輸出はリスクが高すぎる!】、「現地で深刻な人権侵害」「建設地住民の大部分が反原発」「核兵器転用への歯止めが無い」。ホントに恥ずかしい国(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/331069cb868332f14faa2fcd56f3f917

■④『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208) / 粟野仁雄さん【京大原子炉実験所 今中哲二氏インタビュー チェルノブイリから見る福島住民の被ばくの現実】、「飯舘村初期被曝プロジェクトを設立」「甲状腺被ばくの調査を中止させていた」「低線量でも発がんの発症率は上がる」「子どもに20ミリシーベルトはリスクが高い!」

■⑤『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208) / 【大谷昭宏の言いたい放題/全国戦没者追悼式の式辞で安倍首相は過去の戦争責任を投げ捨てた】、「不戦を誓い、第9条を遵守したゆえの平和」「国民が国に約束させた最高法規が憲法」。城山三郎さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/07980877a3742cbd8a23034f725a7386
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●これが民意なの?

2013年02月19日 00時10分27秒 | Weblog


いずれも東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013013102000108.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013013102000124.html)。忌野清志郎さんについてのコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013013102000122.html)。

 たとえば、原発問題一つとっても、パブリックコメントでは、多くの人が原発ゼロを支持していたはずなのに。原発再稼働や輸出のどこが「責任あるエネルギー政策を構築」することになるのか? いままでの「責任」を何一つとっていないのに?
 憲法にしても、なんでそんなに目の敵? そんなに戦争したいのか??
 いま、自民党を復権させたことをどのように自民党投票者は考えているのだろう?

   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
         「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013013102000108.html

首相「原発ゼロ」見直し 改憲発議要件 96条改正意欲
2013年1月31日 朝刊

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が三十日午後、衆院本会議で始まった。首相は二十八日の演説では経済再生に絞るなど「安全運転」に徹したが、代表質問では「二〇三〇年代の原発稼働ゼロ」方針が盛り込まれた野田政権の「革新的・エネルギー環境戦略」を「ゼロベースで見直す」と表明。改憲の発議要件を定めた憲法九六条を緩和する方向で改正する考えを示した。 
 原発維持路線や改憲には連立政権を組む公明党が慎重な姿勢を示しているため、首相は所信表明演説では触れなかった。しかし、野党から質問され、持論を展開することになった。
 三〇年代の原発稼働ゼロ方針をどうするかは、民主党の海江田万里代表が質問した。首相は原発ゼロ方針を「具体的な根拠を伴わない」「国のエネルギー政策に協力をしてきた立地自治体、国際社会や産業界、国民に不安や不信を与えた」と強く批判し、野田政権の原発政策を見直す考えを示した。
 憲法問題は改憲に積極的な日本維新の会の平沼赳夫国会議員団代表から質問され、首相は「党派ごとに異なる意見があるため、まずは多くの党派が主張している九六条の改正に取り組む」と明言。九六条改正は昨年末の衆院選後の記者会見で言及していたが、現職の首相が国会答弁で改憲に踏み込んだ発言をするのは極めて異例だ。
 環太平洋連携協定TPP)の交渉参加についても、所信表明演説では言及していなかったが、自民党の高村正彦副総裁から対応を問われて答弁。ただ、党内の反対論に配慮し「参加した場合の影響を精査、分析し、最善の道を求める」と抽象的な表現にとどめた。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013013102000124.html

代表質問 「原発」の議論 深めたい
2013年1月31日

 各党代表質問が衆院で始まった。経済再生は重要だが、安倍晋三首相が所信表明演説で触れなかった原発の存廃も避けて通れない論点だ。政府の姿勢をただし、議論を深めるのは国会の責任である。
 まず質問に立ったのは、民主党を新たに率いることになった海江田万里新代表である。昨年十二月の衆院選での惨敗を受け、「全党一丸となって党改革を断行し、信頼いただける国民政党に生まれ変わり、政権に再挑戦する覚悟だ」と決意表明した。
 民主党にとって信頼回復は厳しいが、党再生に力を尽くし、再び政権を争う政党になってほしい。
 海江田氏は原発の位置付けがあいまいな安倍内閣のエネルギー政策を「後退」だと指摘し、野田前内閣が定めた、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとした「革新的エネルギー・環境戦略」を引き継ぐのか否かただした。
 これに対し、首相は、原発依存度の低減を目指すとしつつも、前内閣が定めた戦略は「具体的な根拠を伴わない」として「ゼロベースで見直し、安定供給、コスト軽減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築する」と答えた。
 政権交代すれば、前政権の政策を見直すのは当然だとしても、過酷事故を起こせば人々の生活を脅かし、故郷を奪うことになる原発はなくすことが、多くの国民が抱く切実な思いだろう
 自民党は衆院選で原発稼働を堂々と掲げて政権復帰したわけでもない。政権公約どおり、再生可能エネルギー導入と省エネを進め、原子力に依存しない経済・社会の実現に努めるのが責務である。
 残念だったのは、日本維新の会の平沼赳夫国会議員団代表の質問が、時間切れで原発問題にまで踏み込めなかったことだ。
 草稿では「日本維新の会としては脱原発依存を掲げておりと明確にした上で、原発稼働は当面やむを得ないとの立場ながら、「中長期的かつ段階的に原発依存からフェードアウトし、次第に脱原発を達成することが望ましい」と訴えることになっていた。
 原発の存廃をめぐり、石原慎太郎橋下徹両共同代表間に意見の隔たりがあるとされたが、平沼氏が代表として国会で党の立場を明らかにしようとした意味は重い。
 原発に依存しない経済・社会を実現するには与野党を超えた協力が必要だ。国民の生命と財産にかかわる重要政策で、党利党略などあってはならない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013013102000122.html

【コラム】
筆洗
2013年1月31日

地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家がTVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる自分は安全なところで偉そうにしてるだけ」。昔、有名なロック歌手がそう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている▼書かれたのは阪神大震災から五年後。ただ、よく見ると、「没原稿その二」とある。事情があって雑誌には掲載されなかった原稿が、単行本化する際に復活したのだろう▼欧米とは違って政治的発言を控える芸能人が多い中、レコード会社の横やりにも負けず、反核や反原発を訴える曲を発表してきたこの人が健在だったら、福島の原発事故の後、どんな行動をしただろうか、と想像してみる▼衆院の代表質問で安倍晋三首相はきのう、憲法九六条の改正に強い意欲を示した。反発の強い九条は後回しにして、発議の要件を緩める既成事実をつくり、外堀から埋める戦術だ▼「五十年以上もの間、戦争の無かった国は世界でも珍しいのだ。その点だけでも日本はすばらしい国ではないか」とも清志郎さんは書いていた。それを誇りに思えない人たちが、残念ながら増えているらしい
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●『自民党の終焉』読了(1/4)

2010年04月18日 02時32分04秒 | Weblog

自民党の終焉 ~民主党が政権をとる日~、4月に読了。森田実。角川SSC新書。2007年10月刊(第1刷)。

 参院選後の2007年9月時点での素晴らしい洞察力。小沢氏を過大に評価しているように思われるが、その後の衆院選と自民党の崩壊を見事に予測。小泉竹中 新自由主義構造改革路線の明確な否定と反戦の確かな視点を感じました。
 目次は以下の通り。
まえがき
第 1章 日本政治激動の予兆 ――政権交代の条件が整った
第 2章 「自公」から「自公VS民主」時代へ ――「二大政党制への道が開いた」
第 3章 否定された小泉構造改革路線
第 4章 小泉政治の〝興隆〟と〝破綻〟を振り返る
第 5章 小沢と安倍、どちらの訴えが国民に届いたのか
第 6章 与野党の財源論争を検証する!
第 7章 民主党・国民新党の共闘で小泉構造改革路線に決別を!
第 8章 外交なき国の外交論争 ――従米国家からの脱却
第 9章 政治をここまでダメにした世襲議員たち ――自民党長期政権の弊害
第10章 民主主義を忘れた自公時代錯誤内閣に起死回生の妙薬はない!
第11章 自公支配から脱却した参議院が本来の使命を取り戻す
第12章 民主党政権の可能性はホンモノか?
第13章 命運尽きたり! 自公連立政権
第14章 小沢民主党の「中道保守主義」を解き明かす
第15章 憲法第9条改正をめぐる政治情勢の変化
第16章 従軍慰安婦発言で歴史認識の甘さを露呈した安倍前首相
第17章 「民主党の政権を任せられるのか?」を検証す
おわりに ――2007年8月15日、戦後62年を振り返りつつ、いまを考える

 
「・・・カーティス教授は・・・。/≪第一に、有権者は、指導者としての安倍晋三首相に「NO」と言った。≫/≪第二に、有権者は、安倍首相の政策アジェンダ(課題)の優先順位に「NO」と言った。国民が関心を抱いているのは、医療問題、年金制度の健全さ、公立学校教育の向上、所得と地域間の格差である。だが、安倍首相が優先させるのは、戦後レジームの脱却、愛国教育、憲法改正、そして美しい国づくりだ。・・・国民に一番身近な課題に具体策を示さないばかりか、大きな関心さえ示さなかったことへの「NO」であった。≫/・・・/7月29日の参議院議員選挙において有権者は安倍政権を不信任したのである。不信任された首相が・・・具体的な反省点を示さないまま首相の座に固執しつづける姿は異常であった」(pp.15-16)。
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