[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年05月08日[月])
坂本龍一さん「人々の記憶は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」…それにしても東京電力の無責任ぶりが酷過ぎる。《巨大な地震はいつ起きてもおかしくない》というのに。東電の主張する《根拠》から、大地震が起こっても、次も幸運に恵まれると思っているのか…。
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?』
《「支持機能は維持されている」…東電福島第一廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者はそう強調した。…圧力容器を支えるのに問題はないという意味だ。昨年3月の震度6強の地震でも容器が落下しなかったことなどが根拠という》…あぁぁ、絶望的な気分になる。
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【東京電力の危機意識の薄さ鮮明…福島第一原発1号機の原子炉土台損傷 緊急時対処も具体策は先送り】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/248378)によると、《東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉圧力容器を支える土台が損傷していた問題を巡り、東電の対応が後手に回っている。土台が崩壊し、核燃料が残る圧力容器が落下すれば、高濃度の放射性物質が新たに放出される恐れがある。東電は容器落下の可能性は低いとして、緊急時の対処をどうするか具体的に示していない。原子力規制委員会も苦言を呈するが、東電の危機意識は薄い。(小野沢健太)》。
「規制」委員会や政府は12年も経って、漸く分かった振り? 核発電「寄生」にも程がある。こういう「現実」に向き合わず《原発回帰》《原発復権》へと暴走する、「規制」しない「寄生」委員会。東電や政府は、早く大熊町や双葉町を《原状回復》して見せてくれよ。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン』
『●ドイツは《脱原発を完了…原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な
判断》…ニッポンはGXの名の下に核発電を進めて「フクシマ忘却法案」』
『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/248378】
東京電力の危機意識の薄さ鮮明…福島第一原発1号機の原子炉土台損傷 緊急時対処も具体策は先送り
2023年5月7日 06時00分
東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉圧力容器を支える土台が損傷していた問題を巡り、東電の対応が後手に回っている。土台が崩壊し、核燃料が残る圧力容器が落下すれば、高濃度の放射性物質が新たに放出される恐れがある。東電は容器落下の可能性は低いとして、緊急時の対処をどうするか具体的に示していない。原子力規制委員会も苦言を呈するが、東電の危機意識は薄い。(小野沢健太)
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1号機の土台損傷 土台は鉄筋コンクリートの円筒形で、厚さ1.2メートル、内側の直径は5メートル。核燃料が入っていた重さ440トンの圧力容器を支えている。昨年2月〜今年3月に実施した水中ロボット調査で、土台開口部のほか、内周の壁面が床から高さ1メートルにわたって全周でコンクリートがなくなり、鉄筋が露出していたことが判明。事故時の溶融燃料の熱で崩壊した可能性がある。土台外周の床付近は堆積物が積もって確認できず、損傷の奥行きは分からない。
―――――――――――――――――
◆明確な根拠なく「問題なし」
(1号機の土台内部。右上には鉄筋が露出した壁が見え、
手前には車輪のような部品が落ちていた=東京電力
福島第一原発で(国際廃炉研究開発機構提供))
「支持機能は維持されている」。4月27日の記者会見で、東電福島第一廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者はそう強調した。調査ロボットの撮影で、土台全周の損傷が判明したが、圧力容器を支えるのに問題はないという意味だ。昨年3月の震度6強の地震でも容器が落下しなかったことなどが根拠という。
仮に落下して容器底部にある穴が広がり、溶融核燃料(デブリ)が飛び散っても、炉の底部が冷却水で満ちているため「大量の放射性物質が外部拡散する事態にはならない」との見解だ。だが、圧力容器外側の格納容器を壊し、放射性物質が外部に飛散する可能性は捨てきれない。
根本的な対処法は土台の耐震補強だが、現場は極めて高い放射線量で人が近づくことは不可能。東電の広報担当者は「遠隔操作のロボットで撮影することすら難易度が高く、改修は難しい」。それならば、落下する最悪のケースを想定し、影響を最小限にとどめることが現実的な対処だが、土台開口部の損傷が最初に確認されてから1年以上がたった今も、具体策を示さない。
◆規制委が指摘も動き鈍く
4月14日の規制委の検討会でも、東電は具体策を「検討中」とした。検討の方向性として、原子炉の気圧を調整して外部に漏れにくいようにすることなどを説明したが、手順がはっきりせず、安全を確保できるのか分からない。
巨大な地震はいつ起きてもおかしくないが、東電は今後、数カ月かけて土台の耐震性を評価するとして、動きは鈍い。これに、規制委事務局の担当者は「(調査映像を基にした)仮定の条件での耐震評価は意味がない。緊急時の対処を先に考えるべきだ」と指摘。それでも、東電の小野氏は会見で「耐震性の評価と並行して(対処の)検討を進める」と姿勢を変えなかった。
【関連記事】<動画>圧力容器の土台は全周で損傷と東電判断 福島第一原発1号機の耐震性再評価へ
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年04月26日[水])
12年も経って、漸く分かったの? 近づくことも出来なかったので? それとも知っていたけれども、知らぬ顔? 東電に核発電を行う資格などとおの昔に無いのだが、柏崎刈羽核発電所を再稼働したいらしい。
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【原子炉容器土台の全周で内壁が損傷、鉄筋むき出し 東電がパノラマ画像を公開 福島第一原発1号機】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/244178)によると、《東京電力は14日、福島第一原発(大熊町、双葉町)1号機の原子炉圧力容器を支える土台内部のパノラマ画像を公開した。鉄筋コンクリートの円筒形の土台(厚さ1.2メートル)は、全周にわたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価する》。
こんなものの《耐震性を評価》することなど出来るのか? 腐食した鉄筋は強度が低下し、そして、膨張し、コンクリートに引っ張り力が働き脆くなる。こんなものに《耐震性》など在るのか? 恐ろしい状態で放置されている。いつ基礎が崩壊するのか、いつ大きな地震が起きるのか…。いや、「現実」はもっと酷い…《土台の円周の6分の1が内部の鉄筋も含めてすべてなくなり、残りは壁が半分までなくなった》(東京新聞)。東電が《耐震性》無し、あるいは当初の数分の1~数十分の1といった評価結果を出したら、「規制」しない「寄生」委員会はどう対応?
12年も経って、漸く分かった振り? 核発電「寄生」にも程がある。こういう「現実」に向き合わず《原発回帰》《原発復権》へと暴走する、「規制」しない「寄生」委員会。東電や政府は、早く大熊町や双葉町を《原状回復》して見せてくれよ。
同記者による、同紙の記事【福島第一原発の土台損傷 原子力規制委員長「もっと早く対応するべきだった」東電に不満】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/246203)によると、《山中伸介委員長は25日の記者会見で、圧力容器の倒壊など緊急時の対処に「昨年にコンクリートの損傷が分かった時点で、東電は対応するべきだった」と、東電の検討が遅いことに不満を述べた。…東電は今後、数カ月をかけて耐震性を評価する方針。》
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン』
『●ドイツは《脱原発を完了…原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な
判断》…ニッポンはGXの名の下に核発電を進めて「フクシマ忘却法案」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/244178】
原子炉容器土台の全周で内壁が損傷、鉄筋むき出し 東電がパノラマ画像を公開 福島第一原発1号機
2023年4月14日 21時29分
(1号機圧力容器下の土台内部のパノラマ画像。
全周にわたって内壁が損傷し、床には堆積物が
積もっていた(国際廃炉研究開発機構提供))
東京電力は14日、福島第一原発(大熊町、双葉町)1号機の原子炉圧力容器を支える土台内部のパノラマ画像を公開した。鉄筋コンクリートの円筒形の土台(厚さ1.2メートル)は、全周にわたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価する。
【関連記事】圧力容器の土台は全周で損傷と東電判断 福島第一原発1号機の耐震性再評価へ
事故収束作業について議論する原子力規制委員会の会合で東電が報告。3月28〜31日に実施した調査で、水中ロボットが撮影した映像をつなぎ合わせた。
土台内部の半周弱は、ロボットのケーブルが引っかかるなどして接近できなかったが、遠距離から撮影した映像を解析。調査済みの場所と同様に、床から高さ約1メートルほどまでコンクリートがなくなり、鉄筋がむき出しになっていた。事故時に溶け落ちた核燃料(デブリ)の熱で、コンクリートが溶けた可能性が高い。
どれほどの厚さまで損傷しているかは現時点では不明だが、一部では壁の中心にある部材が見えていた。
土台内部は直径約5メートル。画像には、棒状の構造物やがれきのようなものが散乱している様子が写っていた。これらの堆積物は、高さ40〜50センチほど積もっているという。
東電は、土台の円周の6分の1が内部の鉄筋も含めてすべてなくなり、残りは壁が半分までなくなったとの想定で、耐震性を評価する。(小野沢健太)
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/246203】
福島第一原発の土台損傷 原子力規制委員長「もっと早く対応するべきだった」東電に不満
2023年4月25日 17時44分
(東京電力の対応に不満を述べる山中伸介・
原子力規制委員長=東京都港区で)
東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)1号機の原子炉圧力容器を支える鉄筋コンクリートの土台が損傷していた問題を巡り、原子力規制委員会の山中伸介委員長は25日の記者会見で、圧力容器の倒壊など緊急時の対処に「昨年にコンクリートの損傷が分かった時点で、東電は対応するべきだった」と、東電の検討が遅いことに不満を述べた。
核燃料があった圧力容器真下の円筒形の土台(厚さ1.2メートル)は、昨年2月のロボットによる調査で、土台の開口部の壁が損傷し、鉄筋がむき出しになっていることが判明。今年3月には土台内部にロボットが入り、内側の壁から全周にわたって鉄筋が露出していることも分かった。
東電は今後、数カ月をかけて耐震性を評価する方針。だが、山中委員長は会見前の定例会合で、規制委事務局に「どういう対処ができるのか、早急に議論してほしい」と指示。会見でも「耐震評価には時間がかかり、待っていられない」と述べた。 (小野沢健太)
【関連記事】原子炉容器土台の全周で内壁が損傷、鉄筋むき出し 東電がパノラマ画像を公開 福島第一原発1号機
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年04月23日[日])
《脱原発の約束はどこに》? 《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本ではそれができないのか》?…ではなく、《経産省とタッグを組んできたのが安倍・菅自民党政権》・キシダメ政権であり、そんなことをやる気など全くない。《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
東京電力核発電人災を起こしたニッポンこそが最初にやるべきなのに、恥ずかし過ぎる…核に「寄生」する輩が大手をふり…。
日刊ゲンダイの記事【ドイツは脱原発を完了 首相襲撃にかき消された「原発汚染水」を巡る国際会議の大混乱】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321793)によると、《大メディアが連日、岸田首相の襲撃事件ばかり報じているために気付いていない国民もいるのではないか。ほとんど黙殺扱いされていると言っていい「ドイツの脱原発完了」のニュースのことだ。ドイツは原発の安全性への懸念から、2002年に脱原発を法制化した。そして11年に…》。
日刊ゲンダイの記事【ドイツは脱原発なのに…なぜ日本は真逆の道を歩むのか? この裏にも安倍政権の負の遺産】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/321869)によると、《このところ、メディアのニュースは岸田首相への襲撃犯のことで埋め尽くされている。そのため隅に追いやられている重大なニュースがある。欧州最大の経済大国ドイツで今月15日、国内で稼働していた3基の原発が役割を終え、ドイツは脱原発を完了したのである》。
一方、ニッポン。原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
(古賀茂明さん)《危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ》。無責任極まるあの東京電力に、あの柏崎刈羽核発電所を再稼働させようというのですから、まともな人達ではありません。
ドイツでは《脱原発完了》、一方、ニッポンは《原発回帰》《原発復権》、マトモな国の行いだろうか? 《言うまでもないが、岸田政権は真逆のことにひた走っている》(日刊ゲンダイ)。《こうして将来的な原発再稼働の道を残しつつ、再生エネルギーについては本腰を入れずに、むしろ、再生エネルギーの問題点やコスト高を国民に一生懸命に刷り込んできたのが経産省です》。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/321869】
ドイツは脱原発なのに…なぜ日本は真逆の道を歩むのか? この裏にも安倍政権の負の遺産
公開日:2023/04/20 06:00 更新日:2023/04/20 12:33
(映画「妖怪の孫」の原案者で「分断と凋落の日本」の
著者である古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ)
このところ、メディアのニュースは岸田首相への襲撃犯のことで埋め尽くされている。そのため隅に追いやられている重大なニュースがある。欧州最大の経済大国ドイツで今月15日、国内で稼働していた3基の原発が役割を終え、ドイツは脱原発を完了したのである。
ドイツはシュレーダー政権が1998年に原発全廃の流れをつくり、その後のメルケル政権は揺れたが、福島第一原発の事故を契機に再び、脱原発に舵を切った。シュルツ政権はウクライナ危機で運転延長を決めたが、その期限が15日だった。そして、予定通り、最後の原発は発電量を低下させ、電力網から切り離されたのである。
言うまでもないが、岸田政権は真逆のことにひた走っている。福島の事故の当事国なのに、2022年9月、米国での講演でウクライナ危機を理由に休止中の原発再稼働や次世代革新炉の開発を宣言した。同年12月には脱炭素を議論するGX実行委員会で「原発を最大限活用する」との基本方針を掲げた。これにより、原発の新増設や建て替え、さらには老朽化原発を止める40年ルールも見直されることになった。専守防衛をかなぐり捨てたのと同様に、岸田首相はいとも簡単に廃炉に向けた原発政策も大転換させたのである。
なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本ではそれができないのか。ここにも「妖怪の支配」を見ることができる。原発再稼働は安倍政権のころから着々と練られてきたものだからだ。映画「妖怪の孫」の原案者で「分断と凋落の日本」の著者である古賀茂明氏はこう言う。
「岸田さんが突然、暴走したように見えますが、違います。原発再稼働の方針は福島第一原発の事故後わずか2週間で決められた。もちろん、主犯は経産省。賠償金の免責は認めないが、その代わり、東電は破綻させないという方針を決めたのです。その結果、事故対応や汚染水対策は東電が潰れない範囲内でという制約がついて、抜本策が見送られた。こうして将来的な原発再稼働の道を残しつつ、再生エネルギーについては本腰を入れずに、むしろ、再生エネルギーの問題点やコスト高を国民に一生懸命に刷り込んできたのが経産省です。再生エネルギーを高値で買い取ることにして、それを再エネ賦課金という形で、電気料金に上乗せし、それを電力料金の明細表で明記させた。その一方で原発事故処理関連のコストはひた隠しですから、国民は『再エネは高い』と思い込んでしまう。再エネのための送電線強化もこれから本腰を入れるという。つまり、これまで何もしなかった。そして、総仕上げが40年ルールの撤廃ですが、巧妙に運転期間に関する規制権限を原子力規制委員会から経産省に移管している。事故の責任者がジャッジするなんて、あり得ないような話です」
もちろん、この間、経産省とタッグを組んできたのが安倍・菅自民党政権であるのは言うまでもない。
政府は二言目にはウクライナ危機を理由に挙げるが、電力が足りないというキャンペーンは嘘だ。2022年3月22日に史上初めて「電力需給逼迫警報」が出されたが、この時だって、ピーク時の数時間に数%足りなくなるかもしれないという話なのだ。これで原発回帰とは大きな飛躍だ。このくらいの節電は国民に呼びかければよい。EUは目標値を掲げて、国民に理解を求めている。しかし、日本は具体的目標を掲げて国民に節電を呼びかけることもなく、いきなり原発稼働である。これも原発を動かしたい経産省、自民党政権の巧妙な悪知恵なのだ。
こうしたことを大メディアも報じないから、反原発の世論も盛り上がらない。安倍的な妖怪支配から抜け出さないと、一部の利権のためのやりたい放題の政治が続いてしまうことになる。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年04月08日[土])
先日、坂本龍一さんが亡くなられました。《金平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。「…なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。…みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」》(リテラ)。
『●《なんで日本がこんなに言いたいことが
言えない国になっちゃったのか…もっと言いたいことを言いましょうよ》』
「アベ様の独裁が続き、言いたいことも言えないニッポンに。ホントに
壊憲して、戦争できる国になっていいの?
《日本は何を目指しているのか》? 忌野清志郎さんは
《「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》」
小椋由紀子記者による、東京新聞の記事【坂本龍一さん 政府の原発回帰に「なぜ」「なぜ」「なぜ」 本紙に寄せたメッセージ全文】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/238019)によると、《2011年の原発事故から12年、人々の記憶は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ。いやむしろ時間が経てば経つほど危険性は増す。コンクリートの劣化、人為的ミスの可能性の増大、他国からのテロやミサイル攻撃の可能性など。なぜこの国を運営する人たちはこれほどまでに原発に固執するのだろう》。
神保哲生さん《とはいえ一歩間違えば国全体が壊滅してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本だ。それだけのリスクを冒してまで原発回帰を図るのであれば、そのような結論に至るまでどのような議論が交わされ、どのような根拠に基づいて政策決定が行われたのか、その政策には本当に合理性があるのか、そしてそれは誰の責任なのかなどが、外部からも十分に検証されなければならないことは言うまでもない。そこでカギとなるのが情報公開だ》。
選挙のたびに、核発電に寄生する、ヅボヅボ壺壺な自民党や、公お維コミに投票するのですから、ホントにオメデタイ国。選挙に行きもしないのですから、自公お維コミを間接的に支持しているのと同じ。
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
(古賀茂明さん)《危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ》。無責任極まるあの東京電力に、あの柏崎刈羽核発電所を再稼働させようというのですから、まともな人達ではありません。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/238019】
坂本龍一さん 政府の原発回帰に「なぜ」「なぜ」「なぜ」 本紙に寄せたメッセージ全文
2023年3月15日 06時00分
音楽家・アーティストの坂本龍一さん(71)が、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から12年となったことに合わせ、本紙にメッセージを寄せた。政府が原発回帰の方針を示していることに関して「なぜこの国を運営する人たちはこれほどまでに原発に固執するのだろう」と批判。コンクリートが劣化し、テロやミサイル攻撃の標的になりかねないとして「むしろ時間が経たてば経つほど危険性は増す」と指摘している。(小椋由紀子)
【関連記事】帰っても…原発事故前の暮らしは戻らない 老舗旅館の4代目は避難指示解除に悩む 福島・浪江の津島地区
(脱原発に向けて問題などを話し合う坂本龍一さん
=2014年1月、東京都千代田区の中日新聞東京本社で)
◆「何かいいことがあるのだろうか」
坂本さんは「人々の記憶は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」と強調。「事故の汚染水・処理水も増えるばかり。事故のリスクはこれからも続く」と訴えた。
岸田文雄首相は、震災後に封印されていた原発のリプレース(建て替え)や、60年超の運転容認を国会で十分な議論をしないまま決定した。坂本さんは「なぜ未完成で最も危険な発電方法を推進しようとするのか」と岸田政権の対応を問題視する。
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分問題が解決されていないことにも触れて「何かいいことがあるのだろうか」「そこまで執着するのはなぜだろう」と疑問を連ねる。
◆直腸がんで今も闘病
坂本さんは2011年の東日本大震災後、被災地出身の子どもらによる「東北ユースオーケストラ」を創設し、代表・監督を務めるなど被災者を支援してきた。環境保護や脱原発に強い関心を持ち、13年には本紙記者約100人と、震災・原発と報道をテーマに意見交換。討論をまとめた「坂本龍一×東京新聞 脱原発とメディアを考える」(東京新聞)が刊行された。
21年1月に直腸がんを公表し、今も闘病中。昨年12月には、事前収録した無観客のピアノ・ソロ・コンサートを日本や欧米、アジアなど約30の国や地域に配信し、体調面から「これが最後になるかもしれない」とコメントしている。
坂本龍一さんが本紙に寄せたメッセージ全文は次の通り。
(坂本龍一さん(2020年3月撮影))
2011年の原発事故から12年、人々の記憶は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ。
いやむしろ時間が経てば経つほど危険性は増す。
コンクリートの劣化、人為的ミスの可能性の増大、他国からのテロやミサイル攻撃の可能性など。
なぜこの国を運営する人たちはこれほどまでに原発に固執するのだろう。
ロシアによるエネルギー危機を契機にヨーロッパの国々では一時的に化石燃料に依存しながらも、持続可能エネルギーへの投資が飛躍的に伸びているというのに。
わが国では、なぜ未完成で最も危険な発電方法を推進しようとするのか分からない。
発電によってうまれる放射性廃棄物の処理の仕方が未解決で増えるばかり。
埋める場所もない。
事故の汚染水・処理水も増えるばかり。事故のリスクはこれからも続く。
それなのに何かいいことがあるのだろうか。
世界一の地震国で国民を危険にさらし、自分たちの首もしめるというのに、そこまで執着するのはなぜだろう。
坂本龍一(音楽家)
【関連記事】福島第一原発 廃棄物置き場の容量が限界迫る このままでは汚染水処理が…
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年03月27日[月])
《相反する立場》を分離したはずじゃないの? 《規制と推進の分離》は一体どこに? 「規制」する立場のはずが、核に「寄生」するとはねぇ。(こちら特報部)《他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。》《ところが山中委員長は今月15日の会見で「問題があるというふうには思っていない」ときっぱり。「そういう習慣だったのだろう」とみじんも罪悪感をにじませなかった》。
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》――――
すごく控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
木原育子・西田直晃両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/なぜか駅で、原子力規制庁職員がエネ庁職員から内部文書を受け取ってた 相反する立場「面談記録避けるため?」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/239644)によると、《岸田文雄首相がウクライナ入りした。占拠された原発についても耳を傾けたようだが、日本の原発問題も忘れてもらっては困る。例えば原子力規制委員会の事務局、原子力規制庁では「そんなことはせず」と否定していた話が起きていた。他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。(木原育子、西田直晃)》。
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
しかも驚いたことに、それ以上のデタラメな実態が。《「裏委員会」として実質的な意思決定をする事前会議の場が設けられており、そこで検討された案や議論は議事録すら残っていないため、情報公開請求をしても「不存在」として一蹴されてしまう。…そして表の規制委員会の審議はこれ見よがしに公開され、ネット中継まで行われているが、それは既に決まっている結論を上塗りするだけのセレモニーでしかないというのが実情なのだ》…驚愕だ。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/239644】
こちら特報部
なぜか駅で、原子力規制庁職員がエネ庁職員から内部文書を受け取ってた 相反する立場「面談記録避けるため?」
2023年3月23日 12時00分
岸田文雄首相がウクライナ入りした。占拠された原発についても耳を傾けたようだが、日本の原発問題も忘れてもらっては困る。例えば原子力規制委員会の事務局、原子力規制庁では「そんなことはせず」と否定していた話が起きていた。他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。(木原育子、西田直晃)
【関連記事】規制委委員長が知らない間に…原子力規制庁と経産省の職員が非公開の場で情報交換「頭の体操のため」
◆言い淀む委員長、漂う微妙な空気
(文書管理について記者の質問に答える原子力規制委員会の
山中伸介委員長=22日、東京・六本木で)
22日午後、原子力規制委員会の定例会見。山中伸介委員長が時折、まゆをひそめる。言い淀(よど)むと「事務方から補足します」と黒川陽一郎総務課長。会場は終始、微妙な空気だった。
事の発端は2月3日の報道官会見。フリーライターのまさのあつこさんが「内部告発があった」と切り出し、「駅のホームなどで打ち合わせとか資料のやりとりが行われているとの情報がある」とただした。その際、黒川課長は「そんなことをしているとは思わない」と2度、完全否定した。
一転したのは今月10日の衆院環境委員会。立憲民主党の近藤昭一氏が同様の質問をすると、規制庁の金子修一次長は「職員によく聞いてみると…」と語り始め、駅での資料の受け渡しを認めた。続けて「資料にメモ書きした職員がおり、きれいなコピーをもらいたいということで…オフィスに来るのも大変なので駅で渡していただいて…」と話すと、近藤氏は「にわかには信じ難い」と唖然(あぜん)とした。
くだんの資料は、経済産業省資源エネルギー庁の職員から受け取ったという。
◆そもそも接触すること自体慎重になるべきなのに…
原子力規制を担う規制庁は本来、推進側のエネ庁と接触すること自体、慎重になるべきだ。ところが昨年末、原発の運転期間の見直しを巡り、エネ庁の担当者と非公開で7回にわたって会い、面談録も作成していなかったことが判明した。これを受けてルールを改め、原子力推進に関係する省庁職員との面談は、面談録や資料をサイト上で公開する方針を決めた。
その中で浮かび上がったのが「駅でエネ庁職員と面会」「資料の手渡し」だ。規制と推進の分離という点で疑問を抱くほか、情報漏れしないか、強奪されないかと心配になる。
ところが山中委員長は今月15日の会見で「問題があるというふうには思っていない」ときっぱり。「そういう習慣だったのだろう」とみじんも罪悪感をにじませなかった。
◆完全否定していた課長は発言を一変「割とありそうな話」
2月の会見で「そんなことをしていると思わず」と述べた黒川課長は発言を一変させた。「本件は非常に情報管理を厳しくしていた」「メールで送れば転送があり得る」「基本、紙でやりとり」と述べた上で「こちらがもらいに行く関係だが、向こうも譲って駅まで行くとなった」とし「割とありそうな話」と続けた。
そして冒頭の会見。エネ庁から受け取った資料について、黒川課長は「7回分の面談一式の資料だ」「厳密にいえば、きれいな資料もあったかもしれないが、中途半端に取り寄せてもと、担当としては全部いっそ取り寄せた」と明かした。
「こちら特報部」の取材にも「駅で受け取った資料は封筒に入るほどのレベルの量に過ぎない」と悪びれた様子は全くなかった。
とはいえ、相反する立場の面々があえて駅で会い、内部文書を受け渡す行為はやはり理解しがたい。
まさのさんは「スパイ映画じゃないんだから…」と嘆息。「面談録を記録したくないので、場所を駅にしたのではと勘繰りたくもなる」と推し量る。
◆ずさんな情報管理次々「丸投げ、管理不在、なれ合い」
今回の一件で不信感を抱かせる規制庁。公文書の扱いや情報管理に関しては、これまでもずさんだった。
例えば、昨年6月に明らかになった内規違反。使用済み核燃料の保管方法を巡る調査の一般競争入札で、核燃料廃棄物研究部門の非常勤職員が仕様書の草案を業者に作らせていた。
実際の入札ではこの案がほぼそのまま仕様書となり、入札予定価格は示された見積額と近似。この業者が1社応札で落札した。当時の規制委員長は「あり得ない」と切り捨て、非常勤職員は文書による厳重注意処分を受けた。
規制庁の元技術参与、松田文夫氏は「庁内で調査研究を担う部署には旧原子力安全基盤機構がそのまま移籍したが、元々は原子炉メーカーなどの余剰人員を収容した組織なので技術力を欠く。だから、特定の業者に丸投げする。そこに無責任な上司の管理不在が重なり、なれ合いを生んでしまったのでは」とみる。
ずぼらな事例は他にも。「こちら特報部」が2019年、政府の原子力災害対策本部医療班が震災直後に取得・作成した文書を情報開示請求した際、規制庁の担当課は該当文書を探す作業を怠っていた。
担当課の課長補佐は「時間や手間がかかるので(文書を全部探すことは)やっていない」とサボっていた内実を吐露した。内部文書の公開を不必要に控えれば、外部からの監視をかわす形になってしまう。
「説明責任を果たさなくてもいいように、巧妙に逃げ道を用意するのが日本の官僚だ」と語るのは、富山大の林衛准教授(科学技術社会論)。「文書開示のルールを設けても、具体例として示されていない事柄は『出さなくてもいい、廃棄してもいい』と逆に活用する恐れがある」
◆改ざん、機密文書破棄…でたらめさは電力会社も
(関西電力高浜原発のゲートを警備する警察官ら
=2017年5月、福井県高浜町で)
文書の扱いがでたらめな原子力ムラだが、電力会社も例外ではない。
20年2月の日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)の審査会合では、原電が提示した地質データに改ざんが見つかり、規制委側の出席者が「絶対にやってはいけない。倫理上の問題」と猛批判し、審査自体が一時中断された。
21年6月には、中国電力が規制委から借りた核防護関連の機密文書を無断で廃棄したことも判明している。しかも、中国電は規制委への報告を廃棄から6年以上も怠った。
今年に入ると、東京電力は停止中の柏崎刈羽原発3号機(新潟県)の審査書類に149カ所の誤りがあったと発表。書類に必要な材料の名称が分からず、すでに審査を終えた同型の2号機の記載内容が一部で流用されてもいたという。
原発の審査は文書を基に行われるのに、正確性に疑いが持たれる事態が続いてきた。ムラ全体を緩みきった空気が覆う。ここは「国民の信頼回復」を旗印に発足した規制庁こそが、文書管理のだらしなさをすすんで払拭しないと、一向に改まらないのではないか。
規制庁の現状について、新潟国際情報大の佐々木寛教授(政治学)は「文書管理や説明責任を軽視する文化が根強い。庁内全体に緊張感が足りず、近代的官僚機構としての資質を全く欠いている」と強調した上で「駅で内部文書を受け渡し」のようなケースを危ぶんだ。
「そもそも、原発関連の資料を外部に持ち出すこと自体がセキュリティーの面で問題という認識があるのか。流出した紙に発電施設や核燃料の記載があれば、あっという間にテロ被害の温床になり得てしまう」
◆デスクメモ
放送法絡みの文書で、ねつ造と訴えた高市早苗氏。彼女を疑う声が相次ぐが、文書管理を担う官僚も信用ならない。今回の件でいえば「駅で受け渡し」という行為、開き直りがそう思わせる。一回限りか、他もないか。官僚の文書管理に不信があるなら、こちらもただしては、高市さん。(榊)
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年03月26日[日])
《一歩間違えば国全体が壊滅してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、3.11東京電力核発電人災の教訓は一体どこに?
神保哲生さんのビデオニュースドットコムの記事【三木由希子✕ 神保哲生:だから電力会社や規制委員会に原発の運転を委ねることはできない/ディスクロージャー (第5回)】(https://www.videonews.com/disclosure_discovery/5)によると、《とはいえ一歩間違えば国全体が壊滅してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本だ。それだけのリスクを冒してまで原発回帰を図るのであれば、そのような結論に至るまでどのような議論が交わされ、どのような根拠に基づいて政策決定が行われたのか、その政策には本当に合理性があるのか、そしてそれは誰の責任なのかなどが、外部からも十分に検証されなければならないことは言うまでもない。そこでカギとなるのが情報公開だ》。
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
(古賀茂明さん)《危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ》、《国民は、この危機的事態に声を上げなければならない》。
しかし……、驚いたことに、それ以上のデタラメな実態が。《「裏委員会」として実質的な意思決定をする事前会議の場が設けられており、そこで検討された案や議論は議事録すら残っていないため、情報公開請求をしても「不存在」として一蹴されてしまう。…そして表の規制委員会の審議はこれ見よがしに公開され、ネット中継まで行われているが、それは既に決まっている結論を上塗りするだけのセレモニーでしかないというのが実情なのだ》…驚愕だ。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
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【https://www.videonews.com/disclosure_discovery/5】
【三木由希子×神保哲生:だから電力会社や規制委員会に原発の運転を委ねることはできない】
(https://youtu.be/uQEH3FK9OFc)
三木由希子✕ 神保哲生
だから電力会社や規制委員会に原発の運転を委ねることはできない
ディスクロージャー ディスクロージャー (第5回)
2023年02月16日
概要
政府の情報公開の現状を徹底的に掘り下げる「ディスクロージャー・アンド・ディスカバリー」。第5回目の今回は原発をめぐる公文書管理と情報公開が抱える深刻な問題を取り上げる。
2011年3月の福島第一原発事故は原発事故の恐ろしさと同時に、原発の安全性管理がいかに杜撰なものであったかを満天下に知らしめることとなった。あれから12年、事故直後には民主党政権下で脱原発が既定路線となったはずだった日本のエネルギー政策は、自民党政権下で徐々に旧態依然たる原発推進路線が復活を遂げ、ここにきて政府は遂に福島以前の原発政策へ回帰する姿勢を見せている。
とはいえ一歩間違えば国全体が壊滅してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本だ。それだけのリスクを冒してまで原発回帰を図るのであれば、そのような結論に至るまでどのような議論が交わされ、どのような根拠に基づいて政策決定が行われたのか、その政策には本当に合理性があるのか、そしてそれは誰の責任なのかなどが、外部からも十分に検証されなければならないことは言うまでもない。
そこでカギとなるのが情報公開だ。原発を運転するのは民間企業である電力会社なので、直接的には公文書管理法や情報公開法の対象とはならないが、電力会社が原発を運転するためには安全審査や経済合理性、万が一事故が起きた場合の対応など行政機関による検査や審査、そして承認が必要だ。それを申請する際などに電力会社が提出した資料や、それを受理した上で内容を審査した当該官庁の経産省、資源エネルギー庁、3条委員会で原発の安全性を担保する要の役割を果たす原子力規制委員会などの意思決定プロセスを記録した公文書の情報公開が必須となる。
しかし、行政機関に対する情報公開請求については百戦錬磨の情報公開クリアリングハウスの三木由希子氏は、原発を巡る意思決定には電力会社による事故やトラブルの隠蔽や矮小化、本来残されてしかるべき文書の廃棄、実際には存在する文書の隠蔽などが日常茶飯事のように行われており、とてもではないが公文書管理法や情報公開法に基づく十分な外部監査ができるような状態にはなっていないと語る。
また、多くの場合、意思決定に二重構造が存在し、実質的な決定は非公式の裏会議で決められていることが多いことも毎日新聞などの報道で明らかになっているが、残念ながら裏会議についてはあえて記録や議事録を作成せず、記録を残さないようにしている。結局、セレモニー的に行われる表の会議は公開の場で開かれ、 議事録や資料なども公開されているが、それを見ても実際に誰がどのような根拠に基づいて意思決定をしたのかや、他にどのような選択肢が検討されていたのかなどはわからない。これでは決定内容の合理性も責任の所在も明確にならず、無責任な決定が横行してしまうのは必至だ。
事故が起きなくても国民生活に多大な影響を与え、万が一事故が起きれば大勢の国民生活を破壊することになる可能性が高い原発をめぐる意思決定が、公文書管理法4条や行政文書管理ガイドラインの対象として意思決定に至る過程や行政機関の事務事業の実績を合理的に検証可能な形で文書を残すことが義務づけられていることは明らかだ。しかし、例えば原子力規制委員会では委員会の審議の前に 「裏委員会」として実質的な意思決定をする事前会議の場が設けられており、そこで検討された案や議論は議事録すら残っていないため、情報公開請求をしても「不存在」として一蹴されてしまう。今回岸田政権が打ち出した、原子炉の60年を超えた運転を可能する決定についても、原子力規制委員会で検討する前に、経産省と原子力規制庁が事前に打ち合わせをしていたことが内部リークによって明らかになっている。そればかりかその会議を録音した音声データまで存在しているのだ。にもかかわらず、正式にはそのような会議は存在しないことになっており、よって議事録などは「不存在」とされる。そして表の規制委員会の審議はこれ見よがしに公開され、ネット中継まで行われているが、それは既に決まっている結論を上塗りするだけのセレモニーでしかないというのが実情なのだ。
ことほど左様に原発に関わる意思決定を巡る公文書管理や情報公開はデタラメで嘘と欺瞞に満ちている。どれだけ情報公開法を駆使して意思決定過程を検証しようとも、出てくる情報がそもそも本物ではないということでは、検証もできなければ責任の所在も見えてこない。
このように十分な外部からの監視ができない状況で下された決定に基づいて、原発を再稼働させ、60年を超えた運転を認め、廃炉になる原子炉跡に新型の原子炉の建設を認めて本当に大丈夫なのか。本当に安全であるのなら、なぜきちん公文書を作成して情報公開を行い、国民にその意思決定の過程を見せないのか。三木氏とジャーナリストの神保が情報公開の観点から見た原発政策の問題点を議論した。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年03月26日[日])
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
週刊朝日のコラム【危ない原発ほど延命される愚策 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2023021600084.html)によると、《危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ》。
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
(古賀茂明さん)《国民は、この危機的事態に声を上げなければならない》。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
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【https://dot.asahi.com/wa/2023021600084.html】
危ない原発ほど延命される愚策 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明 2023/02/21 06:00
危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ。
3.11の翌年2012年に原子炉等規制法が改正され、原発の運転期間は原則40年とし、1回に限り20年までの延長を認めた。最長でも60年で廃炉だ。これが「40年ルール」である。政府が現在検討中の法改正案では、まず、原発の運転期間に関する定めを規制委所管の法律から経済産業省所管の法律に移す。原発推進官庁であり福島第一原発の事故を起こした主犯格の同省に任せること自体が驚きだ。さらに、「40年ルール」の骨格を維持すると言いつつ、実際には、規制委による審査などで停止していた期間を除外し、その分を追加的に延長できるようにする。規制委の審査で20年稼働停止していれば、60年を超えて80年まで運転期間延長が認められる。驚愕の改正だ。
現在、管理体制に不備があったり、活断層の存在が疑われるなどの理由で、規制委の審査を通らない原発がいくつもあるが、この改正により、そういう「危ない原発」ほど長い運転期間が認められることになる。どう考えてもおかしい。
40年ルールの根底には、どんな設備でも経年劣化により故障や事故が増えるという「常識」がある。原発では、「心臓部」にあたる原子炉圧力容器とこれを覆う格納容器は交換できない。特に、圧力容器は核分裂で生じる強い放射線の中性子線にさらされ金属材料が劣化する。古くなれば危ないと考えるのは当然だ。
マクロン仏大統領が原発建設を推進していると報じられるが、その理由は、同国の原発の約半数が老朽化による金属劣化や補修予定により稼働が停止し、停電リスクが高まったからだ。原発の老朽化リスクが顕在化しているのがわかる。
(衆院予算委で答弁する原子力規制委員会の山中伸介委員長)
しかし、山中委員長は「原発の寿命は科学的に一律に定まるものではなく、規制委員会として意見を言う立場にない」として、ルール変更を容認した。原発の経年劣化を考えれば、安全性と運転期間が無関係というのはあり得ない。一方、5人の規制委委員の一人石渡明氏は「科学的・技術的な新しい知見に基づくものではなく、安全性を高める方向での変更とは言えない」と述べて反対を貫いた。科学者の矜持を示したのだ。
大地震に襲われたトルコは複数のプレートの境目にあるが、日本も4つのプレートが境を接する国である。世界の地震発生地点を赤丸で示す気象庁の地図では、日本は真っ赤に染まり空白地点はない。この小国で世界の地震の10分の1が発生しているという。そんな国で原発を運転するのだから、念には念を入れてと考えるのは当然だ。石渡氏は、地震や津波の審査を担当する委員である。彼ほど、日本という地域がいかに危ないのかを知っている人はいない。だからこそ、老朽原発の運転期間延長に反対を貫いた。そうした専門家の知見を無視して多数決で押し切るなら規制委の存在意義はない。
40年ルール撤廃でより危険な原発の再稼働が促進される。国民は、この危機的事態に声を上げなければならない。
※週刊朝日 2023年3月3日号
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年02月27日[月])
原子力「規制」委員会で、5人中4人が核「推進」委員という訳だ。核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…。東京新聞のコラム《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》――― すごく控えめな表現だなぁ…。
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《馬奈木厳太郎弁護士…樽川さんのお怒りは、まっとうなものなんです。
今回の福島の被害の象徴と言ってもいいかもしれない。
彼が求めていることは「責任をとってくれ」です。
「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも責任とって
やめたか。申し訳ないと謝罪したか」と。そう思っているのは、
樽川さんだけではない。国と東京電力を相手に、事故から2年後の
2013年3月11日に福島地裁に起こした
「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)
には約4千人の原告がいて、樽川さんもそのお一人です》
『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を見て
みたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?』
《40年間も運転し続ければ、脆性劣化と呼ばれる金属疲労が起きて危険性が
増す、というのは2011年3月の福島第一原発事故の大爆発以前から、
ずっと言われてきたことではなかったか。そのために、何度も
過酷事故(シビアアクシデント)の瀬戸際まで行ったことがあった
ではないか。
美浜原発3号機(関西電力、福井県)では、2004年8月9日に
配管破断という大事故を起こし、11名が被災、うち5名が死亡している。
その美浜3号機がこの6月23日に再稼働したのだ。もう一度事故を
起こさないと懲りないのか!》
『●核発電の《オープンな議論を通じて国民の幅広い理解を得ることが
不可欠》? まずは福島を《原状回復》して見せてくれ、議論はそれから』
『●東電核発電人災の被害者が「私たちは生きている限り、原発の時代を
背負ったということ」と強調、一方、政府や電力会社は核発電の継続と…』
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則40年、
「原則40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
東京新聞のコラム【<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231834?rct=discussion)によると、《「原子力安全・保安院」が「原子力規制委員会」に置き換えられたのは、原発の推進と規制が同居するなれ合い体質が福島第一原発事故という過酷な災害を生んだという反省に基づいています。推進と規制とを別の組織に切り離すことが目的でした。原発事故を二度と起こしてはならない。少しでも安全性に不安があれば運転してはならない、というのが事故の教訓のはずです。しかし規制委は原子炉等規制法(炉規法)が「原則四十年、最長六十年」と定める原発運転期間を巡り、再稼働の審査などで停止した期間を運転年数から除外して六十年超の運転を容認する新たな規制制度を決めました》。
東電核発電人災から12年も経ってしまったのに《原状回復》することも無く、《原発回帰》へと暴走し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/231834?rct=discussion】
<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか
2023年2月18日 06時52分
「原子力安全・保安院」が「原子力規制委員会」に置き換えられたのは、原発の推進と規制が同居するなれ合い体質が福島第一原発事故という過酷な災害を生んだという反省に基づいています。推進と規制とを別の組織に切り離すことが目的でした。
原発事故を二度と起こしてはならない。少しでも安全性に不安があれば運転してはならない、というのが事故の教訓のはずです。
しかし規制委は原子炉等規制法(炉規法)が「原則四十年、最長六十年」と定める原発運転期間を巡り、再稼働の審査などで停止した期間を運転年数から除外して六十年超の運転を容認する新たな規制制度を決めました=写真。
地質の専門家である石渡明委員の反対意見を切り捨てる異例の多数決でした。
決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます。
国民が規制委に期待する独立性はどこに行ってしまったのか。過酷な事故を防げなかった、かつての組織に先祖返りするのでしょうか。岸田文雄政権の原発推進政策に寄り添う性急な決定には、怒りすら感じます。
東京新聞は、十六日の社説「原発60年超容認 規制委の独立性を疑う」で「原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い」と厳しく指摘しました。
本紙には読者から「問題が多く審査に時間がかかった原発ほど長く使えるのはおかしい」「山中委員長は原発事故から何を学んだのか」などの声が届いています。私たち論説室も思いは同じです。
今年も三月十一日を迎えます。東日本大震災と原発事故から十二年がたちますが、何年がたとうとも、東京新聞は「3・11」を忘れません。
そして震災や事故の教訓を蔑(ないがし)ろにするような動きには、徹底して抗(あらが)い、糾(ただ)していきたいと考えています。 (と)
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑] (2023年02月25日[土])
《原状回復》することも無く、《原発回帰》へと暴走し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
AERAの記事【岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念/野村昌二】(https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html)によると、《福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。》《福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた》。
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。
琉球新報の【<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html)によると、《原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた》。
ホントに原子力「寄生」委員会。《規制》したためしなどなく、役立たずにも程がある。《昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている》(琉球新報)。《国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない》――― いやぁ、絶望的ですニッポンは……。
『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」』
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
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【https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html】
岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念
2023/02/06 08:00
野村昌二
(処理水を入れたタンク群がひしめく福島第一原発。
奥のドームに覆われた建屋が3号機、その右が4号機。
海洋放出は、この沖合1キロで始めることになる)
福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。AERA 2023年2月6日号の記事を紹介する。
【図】原子力発電所の現状はこちら
* * *
福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた。
昨年12月、国は脱炭素の方策を議論する「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」を開き、原発を「最大限活用する」として新たな基本方針案を示した。
方針案の大きな柱は(1)次世代革新炉の開発・建設、(2)原発の運転期間の延長──の二つ。福島第一原発事故以降、原発の新増設や建て替えを「想定していない」としてきた政府方針を大きく転換した。特に議論となっているのが、運転期間の延長だ。
原発の運転期間は、福島第一原発事故前は明確な規定はなかった。
しかし、原発事故の翌年に原子炉等規制法が改正され、運転期間は原則40年とし、1回に限り最長20年の延長を認めた。「40年ルール」と呼ばれ、原発事故の教訓をもとに決めた政策的な判断だった。今回示された新方針案は、「40年ルール」の骨格を維持した上で、「一定の停止期間に限り追加の延長を認める」と盛り込んだ。原子力規制委員会による安全審査を前提に、原発事故後の審査で停止していた期間などの分を延長する。例えば、10年間停止した場合、運転開始から最大70年運転できるようになる。
経済産業省の原子力小委員会で委員を務めた、NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇・事務局長は、政府の決定は福島第一原発事故の教訓を放棄するものだと厳しく批判する。
「わずか3カ月で原子力推進に舵を切りましたが、重大な政策転換にもかかわらずその間、国民の意見を聞くことはありませんでした。国が定めるエネルギー基本計画にも、エネルギー政策は『国民の理解を得ながら進めていく』などと書かれていますが、きれいごととしか思えない。進め方が強引です」
■決定は「出来レース」
当初、原発の政策転換に慎重だった岸田首相が「原発回帰」にアクセルを踏んだのは、脱炭素社会の実現に加え、昨年2月のロシアのウクライナ侵攻がきっかけだ。
ロシアが天然ガスの供給を絞ったことで、世界はエネルギー争奪戦に突入した。電力が逼迫し、政府は原発の活用が不可欠と判断。昨年8月下旬、岸田首相は原発の運転期間の延長などの検討を指示していた。だが、松久保さんは政策の「時間軸」が間違っていると語る。
「再稼働できる原発はすでに再稼働していて、電力需給の逼迫の解決策ではありません。新設に関しても、建設開始は早くて30年代。運転期間延長もいま決めなければならない話ではないはずです」
エネルギー問題に詳しい国際大学の橘川武郎・副学長は、政府の決定を「官邸と電力業界の出来レース」だと批判する。
「狙いは最初から運転期間の延長にあります。次世代革新炉の建設には5千億円から1兆円規模必要ですが、運転延長にかかるコストは数億円で済みます。また政府方針では、最長で70年の運転が可能になると言われていますが、停止期間は原発事故前も適用可能になると思います。そうすると、80年以上可能になる。古い炉を延長するのは、最悪のシナリオです」
原発の長期間運転には、どんなリスクが潜んでいるのか。
日本で初めて「原子の火」が灯ったのは1957年8月、茨城県東海村の実験用原子炉だった。
原子力開発はここから加速した。現在、国内に原発は、停止中も含め33基ある。そのうち17基は稼働開始から30年を超え、4基は40年を超える。2021年6月には、稼働開始から44年(当時)が経過した美浜原発3号機が再稼働し、40年超原発では初めて運転延長した。さらに今夏以降、7基が再稼働するが、うち高浜原発1、2号機など3基が40年を超えている。
■「心臓部」劣化の懸念
東京大学の井野博満・名誉教授(金属材料学)はこう話す。
「金属は古くなると腐食や疲労などによって劣化し、その分リスクも高まります」
井野さんによれば、原発の「寿命」は40年を想定して設計されているという。
特に井野さんが懸念を示すのが、原発の「心臓部」に当たる、核燃料が入った圧力容器の劣化だ。
圧力容器は原発の中心部にあり、厚さ10センチ以上の鋼鉄でできている。それが、核分裂の過程で生じる高エネルギーの「中性子線」という放射線に晒されると、圧力容器自体がもろくなる。これを「中性子照射脆化(ぜいか)」と呼ぶ。脆化によって劣化した容器が破損すれば、メルトダウンが起き、放射性物質が外部に出る可能性がある。
中性子照射脆化は基本的に防ぐ手立てがない。しかも、圧力容器内には、建設時に脆化を監視する「監視試験片」と呼ぶ圧力容器と同じ金属片を入れ、定期的に取り出し脆化の具合を調べているが、評価の仕方が30年近く前にできたルールで現実に合っていないと語る。
「監視試験片は原発の寿命の40年を前提に入れているため、数も不足しつつあります。原発の運転は、設計目安の40年を守るべきです」(井野さん)
運転開始から40年未満でも事故は起きている。
昨年10月、運転開始から25年の柏崎刈羽原発7号機のタービン関連施設の配管に直径約6センチの穴が見つかり少量の海水が漏れ出ていたことがわかった。海水による腐食などが影響した可能性が高かったという。
■100%はない
04年には、美浜原発3号機でタービン建屋の配管が破裂した。高温の蒸気が噴出し、作業員11人が死傷した。配管の厚みが減っていたのが原因だった。井野さんは言う。
「科学や技術に100%はありません。しかも日本は、地震や津波、台風などのリスクがあります。点検のルールや評価式を見直すべきです」
もう一つの方針、「次世代革新炉の開発・建設」についてはどうか。
次世代革新炉は(1)革新軽水炉、(2)小型モジュール炉(SMR)、(3)高速炉、(4)高温ガス炉、(5)核融合炉──の五つが想定されている。このうち経産省が「本命」とするのは革新軽水炉だ。発電に必要な熱を取り出す冷却材に水を使う原発が軽水炉で、日本の商用原発はいずれもこのタイプになる。この軽水炉の安全性を向上させたものを「革新軽水炉」と呼ぶ。事故時に、溶けた核燃料を受け止めて格納容器の損傷を防ぐ「コアキャッチャー」などを備えている。
だが、原子力資料情報室の松久保さんは、革新軽水炉は「脱炭素」の観点から矛盾すると話す。
「革新軽水炉は建設から運転開始まで10年近く要します。その間、火力発電に依存することになり、二酸化炭素(CO2)の排出量が増えて脱炭素は進みません」
一方、太陽光の発電設備の建設は1年もかからず、風力発電は洋上であっても数年でできる。
「電力逼迫に関してまず行うべきは、再エネと省エネの普及です。その上で足りないところはどうするかという議論が必要だと考えます」(松久保さん)
■安易な「回帰」は誤り
日本のエネルギーのあり方について、国際大学の橘川さんも、再生可能エネルギーを主力電源に位置づけるべきだと語る。
「日本は、18年に閣議決定した第5次エネルギー基本計画で、再生可能エネルギーを主力電源にすると決めました。だとすれば、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー危機になったのであれば、議論しなければいけないのは原発の話ではなく、再エネをどうするかです」
再エネの主力となるのは太陽光と洋上風力だが、これらは天候による変動が大きいので、バックアップの仕組みが不可欠。そこで、原子力を選択肢の一つとして持つことが現実的だという。
ただし、あくまで「副次的」に使い0~10%程度持つのがいい。そして、より危険性が高い古い原子炉は積極的に廃炉にし、より危険性が低い新しい炉に建て替えるべきだと指摘する。
残りは、火力でカバーする。しかし、従来型の火力発電ではCO2を排出するため、燃料にアンモニアを用いCO2を排出しないカーボンフリー火力の活用がカギになる。
すでに、JERA(東京電力と中部電力が出資する電力会社)などが石炭とアンモニアの混焼に成功していて、アンモニアの安定調達などの問題をクリアすれば、40年代には実用化できると見る。
「カーボンフリー火力ができれば、原発依存度を低下させながら、かつ脱炭素の道が見えてきます」(橘川さん)
今回の方針転換の大義名分にされたロシアのウクライナ侵攻では、原発への武力攻撃の危うさが現実のものとなった。安易な「原発回帰」が誤りなのは明らかだ。(編集部・野村昌二)
※AERA 2023年2月6日号より抜粋
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html】
<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ
2023年2月21日 05:00
原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた。
福島の事故を受けて、原発の運転期間は「原則40年、最長60年」と、規制委所管の原子炉等規制法に規定された。40年は、米国の制度や原子炉圧力容器など重要設備の劣化の目安が根拠だ。60年への延長はあくまでも例外だった。改正されれば、規制法の運転期間規定が削除され、経産省所管の電気事業法で定め直される。審査などで運転停止した期間を除外することで、60年超が可能になる。
最後まで反対した石渡明委員は、安全性に問題があるために審査期間が長くなるほど廃炉までの期間が長くなり「より高経年化(老朽化)した炉を将来動かすことになる」と指摘した。まさに二律背反である。石渡委員の「科学的、技術的な知見に基づいて人と環境を守ることが規制委の使命だ。運転期間の制限を法律から落とすのは、安全側への改変とは言えない」との主張はもっともである。
世界に60年を超えて運転されている原発はない。日本の業界は停止中の重要機器は劣化しないと主張している。運転時ほどでなくても、停止中も劣化が進むのは常識ではないか。規制委の山中伸介委員長は「制度見直しで規制は厳しくなる」と強調するが、技術的な評価・予測など具体的な規制手法の検討はこれからだ。既に、審査のために停止が10年に及んでいる原子炉がある。規制委の独立性が揺らいでしまった以上、運転期間規定が電気事業法に移れば、「原発の最大限活用」政策の下、将来、70年、80年運転する原発と共存しなければならなくなるかもしれない。
昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている。
第2次安倍政権以後、独立機関の独立性が問われる事態が続く。集団的自衛権行使を巡る内閣法制局長官人事や、日本学術会議への任命拒否と組織見直しの圧力がその例だ。今回は、閣議決定を先行させ、規制委が政府を追認する形となった。独立機関が独立性を失い政府や業界の御用・下請けと国民から見なされたら存在意義を失う。国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない。
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑] (2023年02月20日[月])
グリーン??…トランスフォーメーション。GXの「G」は原発の「G」…核「寄生」委であり原子力「推進」委員会。
『●鈴木耕さん《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で
否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば…》』
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の最終
最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!』
東京新聞の【<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial)によると、《信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決。原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い。政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する》。
『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?』
またしても《閣議決定》し、規制しない核「寄生」委員会が追認する格好。どこが《独立した規制機関》か? 初代・2代目委員長も酷かったが、さらに輪をかけて酷くなる一方。(東京新聞社説)《“強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう》。
《原状回復》するどころか《原発回帰》し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
長周新聞《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は、福島原発事故がもたらした大惨事の教訓を根底から覆し、またウクライナ戦争における原発がミサイル攻撃の標的になるという教訓も考慮せず、福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》。
日刊ゲンダイの記事【重要な国会審議もスルー つくづく日本を腐らせているのは大メディア】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318900)によると、《3.11の教訓をどう考えているのか。なぜ、大新聞テレビは、目の前で起きている異常事態を国民に伝えないのか。とうとう「老朽原発」の稼働期間の大幅延長が決定されそうな雲行きだ。現在、原発の稼働期間は「原則40年、最長60年」というルールになっている。60年超の原発は世界に…》
例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial】
<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う
2023年2月16日 08時16分
信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決。原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い。
政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する。
新たな規制制度では、運転開始から三十年を超えた原発について、最大十年ごとに安全性を審査した上で、六十年を超えても運転継続を認めることになる。審査の手法や手順は今後決めるが、六十年超の原発は世界にも例がない。
新制度はGX基本方針の閣議決定直前、八日の規制委定例会に諮られた。しかし、地震や津波に関する審査を担う石渡明委員が「安全側への改変ではない」と強く反対し、結論は保留に。十三日の臨時会でも、石渡委員は「科学的、技術的な新知見に基づくものではない」と老朽原発運転の危険性を訴え、姿勢を変えなかったため多数決での決定となった。
“強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう。
福島第一原発事故以前の原子力規制は、原発を推進する経済産業省が所管していた。原子力規制委は事故の反省の上に立ち、「規制と推進の分離」を図って設立された、その名の通り「規制」のための独立機関であるはずだ。
その規制委が経産省主導の推進策に寄り添い、事故の教訓を踏まえて定めた原発の運転寿命を覆すというのは3・11以前への逆戻りだ。十二回目のその日が間もなくやって来る。規制委には、いま一度こう問いたい。フクシマを「なかったことにする」のか、と。
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[※ 『この国の「公共」はどこへゆく』(花伝社)(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51XYxs4shnL._SX338_BO1,204,203,200_.jpg)] (2022年12月06日[火])
日刊ゲンダイの記事【辛口の経済評論家 佐高信氏が「いい会社」と就活生に薦めたい企業3社】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315317)にて、《■城南信用金庫》《■久遠チョコレート》《■大川原化工機》の三つの「いい会社」が紹介されている。「久遠チョコレート」については存じ上げず、初めて知った。
城南信用金庫については:
『●マガイ物ではないモノもある ~城南信金~』
『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者』
『●経団連は原発推進・復活の第4案を希望?』
『●脱原発は可能: ビジョンある金融機関(城南信金)のトップもいる』
『●城南信金の吉原毅理事長が退任・・・
脱原発という、「理事長交代後も考え方は引き継がれ」て欲しい』
『●警察や消費者庁の沈黙…「商取引の原則」を無視して、
なぜ核発電料金を支払わなければならないのか?』
『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」』
『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」』
『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?』
『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた』
『●「しなやかな反骨」をテーマに東京新聞のシリーズ対談:
城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さん』
『●《継承》《前例踏襲ばかり》の大惨事アベ様政権・スガ様…《故
吉岡斉さん…「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」》』
『●城南信金元理事長・吉原毅さん「原発推進というのは明らかに国民全体の
幸福に反すると確信したので、それはいけないと主張すべき…」』
大川原化工機については:
『●人質司法による《身柄拘束は実に約十一カ月間》、大川原化工機の
大川原社長ら…《こんなにひどいことはないと感じたという》青木理さん』
『●大川原化工機事件…でっち上げ事件、《勾留後に亡くなった1人を
含め、会社側は起訴取り消しになっても大きな不利益を被りました》』
未来工業はいまどうなのだろう?
『●「報われない国」の労働環境の「質」の劣化』
「人を大事にする経営で知られる岐阜県の未来工業(電気・ガス設備
資材)は、全員が正社員で定年も七十歳。昭和四十年の創業以来、
赤字はなく、社員約八百人の平均年収は六百二十万円(四十三歳)。
好業績は社員の提案に基づく商品開発力にあるという。かつてと違い、
大手企業からヒット商品が生まれないのも人件費削減に躍起な経営と
無縁ではあるまい。/ところが安倍政権は「世界一企業が活動しやすい国」を
掲げ、解雇しやすい正社員といわれる「限定正社員」など雇用流動化に
力を入れる。派遣労働についても規制緩和を一段と進める方針である」
『●「報われない国」のこんな労働環境質の悪い中での希望の光』
『●「政策をカネで買う」経団連の企業行動憲章には
「従業員のゆとりと豊かさを実現する」と謳っている』
【【私説・論説室から】儲かる秘訣を尋ねたら…】《「人材確保、
人材雇用という時の、人材の『材』の字が気に入らない。人間は
材料じゃない。財産の『財』、人財と書くべきだ」
型破りな経営で半世紀近く、目を見張る好業績を続けてきた
名物経営者が七月末に逝った。岐阜県に本社がある電気設備資材
メーカー「未来工業」の創業者、山田昭男さん。
社員をとことん大事にした。残業なし。パートや派遣社員なし。
八百人の社員は全員正社員だ。年間休日はおそらく日本一の百四十日。
有給休暇四十日を合わせれば一年の半分は休日になる。六十代社員の
平均年収は約七百万円、それが定年の七十歳まで続く。
「豊かな人生が、やる気を生む」という信念からだ。唯一社員に
求めたのは常に考えること。アイデア、提案、何でも一件五百円で
買い取り、それが国内有数のシェアにつながった。》
『●「優しくすれば、社員もここを守りたいと働いてくれる」:
未来工業の創業者のお一人が亡くなる』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315317】
辛口の経済評論家 佐高信氏が「いい会社」と就活生に薦めたい企業3社
公開日:2022/12/05 06:00 更新日:2022/12/05 06:00
(佐高信氏(C)日刊ゲンダイ)
辛口の経済評論家として知られる佐高信氏の新著、「この国の会社のDNA」(発行/日刊現代)には帯に「裏・就職読本」とある。長年、日本の企業の身勝手、閉鎖性を取材し、警鐘を鳴らし続けてきた筆者が有名企業の「体質=DNA」を痛快に活写した本だが、その内容たるや表の就職読本はもちろん、ネットでもなかなか読めないものばかり、就活生に大いに参考になるからだ。
例えば、東京電力を紹介するページでは2011年の株主総会の描写がある。入口に「撮影、録音、配信につきましてはご遠慮願います」と書いてあって、佐高氏は仰天したという。過去にも不祥事を起こした企業の株主総会は見てきたが、こんな無反省な会社は初めてだと佐高氏は驚く。同時に、記者が抗議すらしなかったことにがっくりする。そして、<居丈高な掲示に象徴されるように東電は株主に対してだけでなく社会に開かれていない。利用者、株主、労働組合、そしてマスコミ、いずれのチェックもきかず、裸の王様になって迷走している>と佐高氏は書くのだ。
まさに一刀両断、痛快だが、だとすると、そんな佐高氏が「いい会社」として、就活生に薦める企業はどこなのか。これが大いに気になってくる。そこで佐高氏に「これは」という3社をあげてもらった。佐高氏がこの3社についてどう書いたか。全文を紹介しよう。
■城南信用金庫
(城南信用金庫の吉原毅顧問(C)日刊ゲンダイ)
城南信金だけでなく、信金界のドンだった小原鐵五郎の遺したセリフがいい。
「信用金庫は銀行に成り下がるな」
みんな成り上がりたがるが、「銀行に成り下がるな」は言い得て妙だろう。
元理事長の吉原毅が元文部官僚の寺脇研や前川喜平と語った『この国の「公共」はどこへゆく』(花伝社)によれば、吉原が大学を出て就職試験を受けた時、役員面接とかで、「銀行とは公共的な存在ですよね。私は公共的な仕事がしたいので銀行に勤めたいと思います」と言ったら、きょとんとされたという。
また、愛読書を聞かれて太宰治の『人間失格』と答えて落とされた。
信金も銀行と同じように利益だけを求めているのだろうと思ったら、前記の小原の言葉を知らされたのである。
信金は公共的使命をもった協同組織金融機関であり、「世のため人のために尽くすことがわれわれの使命だ」と小原はためらいもなく言った。
吉原の祖父は城南信金の常務理事だったが、吉原が4歳の時に強盗に襲われて亡くなっている。小原はその祖父の知人でもあり、信じられる人だと思って城南信金に入った。小原の言葉で有名なのに「貸すも親切、貸さぬも親切」というのもある。
吉原は2010年に理事長となったが、翌年、あの東日本大震災が起こった。東京電力福島第1原発の大事故で大変なことになる。
それを機に吉原は脱原発に踏み切った。組織の方針をそのようにはっきりと決めたのである。多分、さまざまな圧力があっただろう。いまでもあるに違いない。しかし、城南信金はそれを貫いてきている。
「原発推進というのは明らかに国民全体の幸福に反すると確信したので、それはいけないと主張すべきだと思いました」と語る吉原は「原発推進で動くカネに目がくらむ企業は、企業としての誇りがなくなるはずです」とも言っている。
■久遠チョコレート
(QUON(久遠)チョコレート代表の夏目浩次氏の
インスタグラムから)
『死刑弁護人』や『ヤクザと憲法』などのユニークなドキュメントをプロデュースしている東海テレビの阿武野勝彦と『俳句界』の2021年11月号で対談した時、彼が「チョコレートな人々」を映画にしようとしていると発言した。テレビで「久遠チョコレート」という50事業所ほど展開している会社を放送したのだが、「その後」を加えて映画化するというのである。阿武野の発言を引く。
「社長の夏目さんはいま40代なんですが、どんどん事業を展開しています。この人は、20代で、障害を持った人たちが最低賃金すらもらえていないという姿を見て、豊橋の商店街にパン屋を出して雇用したんです。その17年後、チョコレートに出会って転換。パンは、焼き損じたり、日が経ったりすると捨てないといけないですが、失敗してもチョコレートは温め直したらもう1回やり直せる。テンパリングなど作業にこだわりのある人に向ているかもということで。付加価値もパンより大きいので利益を貧困地域の子供食堂に充てたりと展開していく」
放送後に、「使える障害者しか雇っていないんでしょう」という批判が出たので、社長の夏目浩次は「それならば、寝たきりの人もできる仕事を」とチョコレートを破砕する工房をつくった。「使える障害者」というコトバに私はひっかっかる。会社にとって「使える」ということだろうが、会社を人間に合わせてもいいのではないか。会社本位主義をひっくり返す会社としても私はこの会社に注目したが、「社会をたのしくする障害者メディア」が謳い文句の『コトノネ』の42号に、夏目浩次が始めた久遠チョコレートが取り上げられている。
夏目は都市設計の会社に勤めて「仕方がないを覚えろ」と教えられ、違和感を抱く。
そして障害者施設と関わりができ、クロネコヤマトの宅急便の創業者、小倉昌男の『福祉を変える経営ー障害者の月給一万円からの脱出』を読んで、施設の人に問うた。
「そもそも1万円なんて月給じゃないよね」
福祉はおカネじゃないと思っていた彼らはポカンとしたり、嫌な顔をした。
そして夏目は障害者と共にパン屋を始めたが、見事に失敗する。パン屋は重労働の弱い事業だった。いろいろ考えて次にチョコレートをスタートさせる。
「人はみな凸凹あるわけなので、そのままでいいだろうって、それを無理に標準化させてはいけない。ありのままで、それをどういうふうに、凸凹組み合わせていくかっていうことを、チョコレートが実現させてくれた」
夏目はこう語っているが、仕事に合った人を選ぶより、人に合った仕事をつくり出す方がおもしろかったのである。既製服に合った人を探したり、無理矢理、レディメードの服を着せるより、ひとりひとりに合った服を見つけるか、つくる方に引かれるという夏目の発想は、とりわけ窮屈な日本の企業社会を超える道を示唆している。
■大川原化工機
(起訴取り消しについて思いを語る大川原化工機の
大川原正明社長(C)共同通信社)
偏狭な政治によって優秀な中小企業が破綻の淵に追い込まれた大川原化工機の事件を語る前に、やはり現在のような中国排除(それに経済安保の名をかぶせる)に抵抗した倉敷絹織(現クラレ)の社長、大原総一郎について触れよう。
大原社会問題研究所を設立した大原孫三郎の息子だった総一郎は企業の社会的責任を強調し、公害の発生者責任を高唱した。
その総一郎が1960年代に中国向けにビニロン・プラントを輸出しようとして、いわゆる台湾派の政治家や右翼のいやがらせを受ける。しかし、彼は自分の考えを曲げず、1年半にわたる粘り強い説得によって、時の首相、池田勇人や、ワンマン吉田茂、それに池田の次に首相になる佐藤栄作らを説き伏せ、このプラント輸出を認可させた。もちろん、中国との国交回復前で、アメリカや台湾の反対も激しかった。現在とよく似ているだろう。この時の思い出を、のちに総一郎はこう書いている。これは、対中プラント輸出を思いとどまれば、アメリカや台湾から商談が来る。その方がずっといいではないかと、彼を翻意させようとする財界人たちに対する答えでもあった。中国に対する戦争責任も総一郎の思想の根底にはあったのである。
『世界』3月号に載った青木理のルポ「町工場vs公安警察」という大川原化工機事件についてのドキュメントを読むと、大企業だから大原総一郎は意思を貫くことができたのであって、中小企業は目をつけられたら逃れられないと、改めて経済安保なるものの危険性を痛感せざるをえない。
2020年3月11日、横浜に本社のある化学機械メーカーの大川原化工機の社長ら3人が警視庁公安部に逮捕され、330日以上にもわたって勾留された。生物兵器の製造にも転用可能な化学機械を無許可で中国に不正輸出したという容疑をかけられてだった。
同社は経営理念に「平和で健康的な社会作りに貢献する」と謳うほど「平和への貢献」にこだわってきた。
しかし、警視庁公安部外事1課の「強引で偏見に満ちた見込み捜査」によって、クロと認定される。そして東京地検が3人を起訴したが、初公判の4日前に検察が起訴を取り消すという異例中の異例の結果になった。それほどムチャな捜査だったということである。
経済安保なるものが進められていけば、こうした例は増えていくだろう。政治という名の歪んだ思想が生活に基づいた経済をつぶしていくのである。
同社は逮捕直後から銀行に融資をストップされ、部品の納入元や取引先との関係も大幅に制約されたという。それらは容易に元に戻らない。
◇ ◇ ◇
どうだろうか。どれも個性的で魅力あふれる社風である。佐高氏にどんな基準でこの3社を選んだのかも聞いてみた。
「寄らば大樹で会社に入ろうとする者にすすめる会社はありません。働く意味を求めて入社しようとする者にすすめられる会社を選びました」
就活生はぜひ、参考にしてほしい。(文中敬称略)
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[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑]
―――――― (樋口英明さん)《私が大飯原発を止めた理由は4つです。①原発事故のもたらす被害はきわめて甚大。だから、②原発には高度の安全性(事故発生確率が低いこと)が求められるべき。③地震大国日本において高度の安全性があるということは、高度の耐震性があるということにほかならない。④しかし、我が国の原発の耐震性はきわめて低い。ですから原発の運転は許されないのです。これは「樋口理論」と呼ばれています》《あらゆる運転差し止め訴訟で裁判官に原発の脆弱な耐震性を知らしめ、電力会社の非科学性と非常識を理解させることによって、日本の全ての原発は必ず停止できます》 (2022年10月09日[日])
何も規制しない原子力「規制」委員会…核発電「寄生」委員会。以前にもまして、再稼働や新規建設へ邁進するようだ。狂っているね、正気じゃない。初代も2代目委員長も酷かったが、3代目は輪をかけて酷い。
(古賀茂明さん)《「不足」と言っても、冬や夏の一部地域の数日間の需要のピーク数時間だけのことである。本気で節電対策などを行えば「停電」などは容易に回避でき、原発にこだわる必要はない》というのに、単なる発電機能付き「海暖め装置」に過ぎない超危険な核発電所を再稼働、新規建設したいという。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(故・内橋克人さん)という疑念も、自公お維議員らの口走る敵基地攻撃や核保有・核共有という狂気から、払拭するのは困難。とても杞憂とは思えない。
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》』
『●《史上最大の公害事件》核発電人災について《東電の旧経営陣に対し、
東電に賠償するよう株主が求めた》株主代表訴訟…13兆円の賠償命令』
『●キシダメ首相は《原発の運転期間の延長に加え》《新増設や建て替えの
検討を明言したのは初めて》――― 命名・次世代革新炉「キシダメ」』
『●《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。
『原発をとめた裁判長』を見れば誰でもわかる。是非ご覧いただきたい》』
デモクラシータイムスの映像記事【日野行介 原発再稼働 / 調査報道記者 【著者に訊く!】 20220914】(https://www.youtube.com/watch?v=EdjaslpzpaY)によると、《原発とは何かを突き詰めていくと、壮大な欺瞞と嘘にぶちあたる。健康調査の闇、避難者を追い出す棄民政策、放射能汚染の隠蔽、除染の真の意味、規制委員会という組織の欺瞞性、事故時の避難計画の杜撰…それらを問い糺すことが「調査報道記者」という仕事だと語る著者。執拗ともいえる調査と、熱い意志が結実した2冊の本についてインタビューする》。
狂ってるね。自公政権こそ、最悪の悪夢。核発電に《寄生》するクズ。
週刊朝日のコラム【狡猾な官邸官僚の原発解散戦略 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2022092900074.html)によると、《実は、9月上旬、私は岸田文雄総理の首席秘書官・嶋田隆氏が周囲に語った内容を記したメモを入手した。そのメモの詳細は省略するが、最大のポイントは、東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県)を原子力規制委員会の最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させるという話だ。そのためには特別の法律が必要になるが、それを国会で通すという。さらに、これを東電にあらかじめ約束する代わりに、東電が来年春に行うと見込まれる電力料金値上げのうち、家庭用の値上げを止めさせる取引を行うという話も書いてある》。
《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。》 経産省など核ムラの火事場ドロボーたちに騙されてはいけない。
週刊朝日のコラム【室井佑月「最悪の事態とは?」】(https://dot.asahi.com/wa/2022100500020.html)によると、《これまでも政府はあたしたちにさんざん嘘をついてきたからだ。とくに、既得権益を守るための嘘は激しい。原発はその最たるものだった。クリーンで安価であるというのも嘘だったし、なにより原発を止めた時に、電気が足りないという嘘をついた過去がある。たしかに、ニュースを見れば困窮者の話題は尽きず、今年の冬は厳しそうで、それに対処すべきだろう。が、政府のいっていることが信じられない。これがすんなり日本が最善に向かえない、最悪の事態かもしれない。そうあたしは考えている。》
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【https://dot.asahi.com/wa/2022092900074.html】
狡猾な官邸官僚の原発解散戦略 古賀茂明
政官財の罪と罰
2022/10/04 06:00
9月9日号の本コラムで紹介したとおり、岸田文雄総理は8月に、これまで認めていなかった原子力発電所の新増設について年末までに検討するよう指示し、原発政策を事実上大きく変更した。
その後も政府は、電力不足を煽り、安全でクリーンで安価だという触れ込みで「次世代原発」なるものを必死に世の中に売り込んでいる。
こうした原発推進政策は、一般には、「電力不足」への対応だと理解されているが、「不足」と言っても、冬や夏の一部地域の数日間の需要のピーク数時間だけのことである。本気で節電対策などを行えば「停電」などは容易に回避でき、原発にこだわる必要はない。
岸田内閣は、旧統一教会スキャンダルや安倍晋三元総理の国葬への批判、五輪スキャンダル、そして円安とインフレなどで満身創痍状態。支持率は内閣発足後最低水準だ。それにもかかわらず、不人気政策である原発推進の姿勢を鮮明にしているのはなぜだろうか。
実は、9月上旬、私は岸田文雄総理の首席秘書官・嶋田隆氏が周囲に語った内容を記したメモを入手した。
そのメモの詳細は省略するが、最大のポイントは、東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県)を原子力規制委員会の最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させるという話だ。そのためには特別の法律が必要になるが、それを国会で通すという。さらに、これを東電にあらかじめ約束する代わりに、東電が来年春に行うと見込まれる電力料金値上げのうち、家庭用の値上げを止めさせる取引を行うという話も書いてある
規制委の権限を乗り越えて政府が勝手に原発再稼働を認める法律など言語道断だが、それも「一気に国会に議論してもらう」とメモにはある。経済産業省の事務方トップの事務次官まで務めた大物秘書官である嶋田氏らしい強気の姿勢だ。
果たせるかな、9月16日に東電は、2023年4月から法人向け標準料金を値上げするが、家庭向けの値上げはしないと発表した。しかも、柏崎刈羽原発7号機の来年7月からの再稼働を織り込んで「顧客の負担軽減」につなげると説明している。メモに書いてあるとおりだ。
(東京電力柏崎刈羽原子力発電所の5~7号機)
何とも驚きの強引なシナリオだが、そこには、「電力不足対策」という表向きの理由とは別に、二つの隠された狙いがあると私は見ている。
一つは、東電の取締役も経験し、秘書官就任前は次期東電会長の筆頭候補と噂された嶋田氏の悲願である東電再生である。すでに建設された柏崎刈羽原発を再稼働させれば、燃料費が浮き、経営の大幅改善が可能となるのだ。
もう一つの狙いは、原発再稼働を国会での争点にすることだ。意外に思うかもしれないが、嶋田氏は、おそらく、「電力不足」キャンペーンで国民を騙すことができると考えているのだろう。冬や夏のピーク時に、「停電すれば死人が出る」と叫び、緊急事態に限って再稼働を認めるべきだとして、そのための法案を出せば、国民の多くは、賛成するという読みだ。野党が少しでも抵抗すれば、直ちに衆議院を解散する。前号で書いた「ジリ貧追い込まれ解散」に比べればはるかに勝利の確率が高まるという計算だ。
国民は完全に馬鹿にされている。官邸の猿芝居に騙されてはならない。
※週刊朝日 2022年10月14-21合併号
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【https://dot.asahi.com/wa/2022100500020.html】
室井佑月「最悪の事態とは?」
しがみつく女
2022/10/06 07:00
作家・室井佑月氏は、原発の再稼働や新増設を検討する政府に不信感を募らせる。
* * *
8月24日に政府は来年夏以降、原発7基の再稼働を追加する方針を明らかにした。原発の新増設についても、検討するといった。
理由は電気代の値上がりだ。石油や天然ガスも値上がりしている。
背景には、ロシアのウクライナ侵攻もあるだろう。日本はエネルギー資源を他国に頼る国だから、モロに打撃を受けてしまう。岸田首相も8月24日、GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議でこう語っていた。
「ロシアによるウクライナ侵略でエネルギーの需給構造に大きな地殻変動が起こっている中、電力需給ひっ迫という足元の危機克服のため、今後、数年間を見据え、あらゆる政策を総動員して不測の事態に備えていく」
と。それが原発再稼働や原発の新増設、という話につながった。
じつはあたし、このことについて長い間、考えていた。きっかけはニュースで知った「原発の新増設」という言葉に驚いたからだった。
福島であんなに悲惨な事故を起こし、結果、原発がクリーンで最も安いエネルギーであるという嘘(うそ)もバレた。なのに、またそこに戻るのか、なにを考えているのか、と驚いたのだ。
しかし、あっという間に、日本は生活の苦しい人が増えた。賃金は上がらず物価は上がる。この国では、明日がわからない人が増えた。
今、日本は地震の活動期。いつ巨大地震が来てもおかしくない。ロシアのことで、戦争も身近に感じる。海岸沿いのたくさんの原発に、ミサイルを落とされる、もしくは落とすと脅されたらどうなるのだ? 日本はさっさと原発依存から脱するべきだ。
でも、こうも考えた。今年の冬、貧しさから極度な節約をし、凍死する人が現れたらどうするのだ、と。
いつ来るか定かではない巨大地震、他国のミサイル。それらはもちろん恐ろしいが、今この国で大変な思いをしている人の方が切実に感じる。
今を乗り越えるため、原発に頼ることも、致し方ないことなのか。
けれど、そう言い切るのはとても難しくって。
これまでも政府はあたしたちにさんざん嘘をついてきたからだ。とくに、既得権益を守るための嘘は激しい。原発はその最たるものだった。
クリーンで安価であるというのも嘘だったし、なにより原発を止めた時に、電気が足りないという嘘をついた過去がある。
たしかに、ニュースを見れば困窮者の話題は尽きず、今年の冬は厳しそうで、それに対処すべきだろう。
が、政府のいっていることが信じられない。これがすんなり日本が最善に向かえない、最悪の事態かもしれない。そうあたしは考えている。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年10月14・21日合併号
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[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)] (2022年07月31日[日])
〝汚染水〟の海洋放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行。
断固、汚染水の放出に反対する。風評被害でおさまる保証はどこにあるのか? 汚染水の放出からX年後にどう責任をとるつもりか? 捨てて、拡散させてしまってからでは遅い。いくら希釈しても汚染物質の質量は減らない。
琉球新報の【<社説>原発処理水の海洋放出 保管・分離技術の確立を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1556105.html)によると、《原子力規制委員会は東京電力福島第1原発のトリチウム汚染水の海洋放出計画を認可した。安全性に問題はないというのが理由だが、果たしてそうなのか。疑問は尽きない。海に流してしまうということには地域、漁業者らに加えて国際社会にも批判がある》。
ホントに原子力「寄生」委員会。《規制》したためしなどなく、役立たずにも程がある。
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
再々度、以前引用した沖縄タイムスの【社説[福島原発事故11年]廃炉の道筋見えぬまま】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/923228)によると、《政府はトリチウムを含んだ水は国内外の原発で放出されており、影響は確認されていないとする。ただ、事故で溶けた炉心の冷却に使った水を放出した例は過去になく、長期にわたる放出への不安や懸念は消えない》。
政府曰く《…影響は確認されていない》って、イギリスのセラフィールドやラ・アーグではどうなんですかね? 《影響は確認されていない》なんて言いきれるのですか?
そもそも、通常運転している核発電所からのトリチウムと東京電力核発電人災の処理水という名の汚染水中のトリチウム (など) を同列に論じていいのですか?
デモクラシータイムスの【【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み!】(https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8)も、とても勉強になりました。海洋放出以外の選択肢が示されています。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1556105.html】
<社説>原発処理水の海洋放出 保管・分離技術の確立を
2022年7月27日 05:00
原子力規制委員会は東京電力福島第1原発のトリチウム汚染水の海洋放出計画を認可した。
安全性に問題はないというのが理由だが、果たしてそうなのか。疑問は尽きない。海に流してしまうということには地域、漁業者らに加えて国際社会にも批判がある。
そもそも政府と東電は「関係者の理解なしには、いかなる処分水の処分もしない」と約束したはずだ。現時点で果たして「理解が得られた」と言えるだろうか。このまま海洋放出計画を進めるのは無責任である。放出以外の方法を引き続き検討すべきだ。
放出ありきの審査になってはいないか。東電は来春にも放出すると説明するが、身勝手である。漁業者の理解は全く得られていない。
全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長は計画認可で「断固反対であることはいささかも変わらない」との声明を発表した。
福島県の漁業者約千百人のうち7割が所属する相馬双葉漁協(相馬市)は沿岸漁業が主で、風評被害があれば大きな影響を受ける。
今野智光組合長は「何をもって漁業者側が『理解した』となるのか国に聞いても答えてもらったことがない」と語る。風評対策などで具体策が示されないまま事態が進みつつあることを懸念している。
規制委の認可原案には約1200件の意見が寄せられた。「安全性の根拠を国民に分かりやすく発信するべきだ」「タンクの大型化や敷地の拡大などまだまだ検討の余地がある」などだ。一つ一つに丁寧に答えてもらいたい。
トリチウムは放射性物質である。トリチウムが残る限り「汚染水」である。トリチウム汚染水を保管するタンクが来秋には満杯になることから、政府は昨年4月、トリチウムの濃度を国の基準値の40分の1未満にして海に放出する方針を決定した。
いくらトリチウムの濃度を下げるといっても、これを海洋に出すことの影響はどうなのか。それ以外の放射性物質は完全に除去できているのだろうか。
規制委は、人体などへの影響は小さく、安全性に問題はないと判断した。しかし、国民の理解は広がっていない。
復興庁の調査では、希釈する政府方針を知っているのは国民の43・3%にとどまった。韓国では約8割が「福島産食品を購入しようと思わない」と答えている。
政府は基金を創設し、買い取りなど風評対策を講じる方針だが、究極の風評対策は流さないことだ。宮城県の村井嘉浩知事は海洋放出以外の処分方法を継続して検討するよう、繰り返し求めている。隣接県の知事の発言は重い。
既にトリチウムの分離技術がいくつか提案されている。海洋放出ありきではなく、放出以外の長期保管と分離技術の確立に全力を尽くすべきである。
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[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]/
(2022年07月03日[日])
断固、汚染水の放出に反対する。風評被害でおさまる保証はどこにあるのか? 汚染水の放出からX年後にどう責任をとるつもりか? 捨てて、拡散させてしまってからでは遅い。
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【処理水放出「断固反対」全漁連の新会長 経産省で面談に応じたのは…大臣ではなく定年退職した参与】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/186025)によると、《坂本氏は面談後、報道各社の取材に応じ「11年前の事故時、私自身も千葉県で大変な風評被害に遭った。自分の経験から(海洋放出を)容認することはできない」と明言》。
以前引用した沖縄タイムスの【社説[福島原発事故11年]廃炉の道筋見えぬまま】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/923228)によると、《政府はトリチウムを含んだ水は国内外の原発で放出されており、影響は確認されていないとする。ただ、事故で溶けた炉心の冷却に使った水を放出した例は過去になく、長期にわたる放出への不安や懸念は消えない》。
政府曰く《…影響は確認されていない》って、イギリスのセラフィールドやラ・アーグではどうなんですかね? 《影響は確認されていない》なんて言いきれるのですか?
そもそも、通常運転している核発電所からのトリチウムと東京電力核発電人災の処理水という名の汚染水中のトリチウム (など) を同列に論じていいのですか?
デモクラシータイムスの【【原発耕論 No15】汚染水海洋放出は無責任の極み!】(https://www.youtube.com/watch?v=rUt5pk1oGJ8)も、とても勉強になりました。海洋放出以外の選択肢が示されています。
さて、東京電力核発電人災、膨大な核燃料《デブリの総量も3基で計約880トン》。さっさとデブリを元通りに原子炉の中に戻して見せてよ、核抑止幻想の「お花畑」《火事場ドロボー》の皆さん、核発電「麻薬」中毒の皆さん。
(東京新聞社説)《2号機内のデブリは推定約二百トン。三基で計八百八十トンと推計されています。今後約三十年、一日あたり八十キロずつ取り出さなければなりません。実現可能な数字でしょうか。》《原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「四十年廃炉は無理。百年、二百年という長いスパンで考えるべきだと思う。例えば『石棺方式』といいますか、建屋を丸ごとコンクリートで封じ込め、冷却し、放射線が減衰するのを待ちながら技術開発を進めていくという道筋も考えられる」と、別の選択肢を示します》。
小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です。国と東電がいう「廃炉」とは、燃料デブリを格納容器から取り出し、専用の容器に封入し、福島県外に搬出するということです。…つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能です。…国と東電は、それくらい長期にわたる闘いをしているんだと覚悟しなければいけません。そのためにも、一刻も早く福島県に「廃炉は不可能」と説明し、謝罪するべきです》。
『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》』
『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない』
『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…》』
『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!』
『●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」?
「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です』
『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。
政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》』
『●《やっぱりここさ帰りたい。親が開拓して受け継いだ土地。次の世代に
残してやりたい。汚したら、きれいにして返すのが当然じゃないか》』
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》』
『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)』
『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》』
『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/186025】
処理水放出「断固反対」全漁連の新会長 経産省で面談に応じたのは…大臣ではなく定年退職した参与
2022年6月27日 17時35分
(決議文を経済産業省の松永明参与(右)に手渡す
全漁連の坂本雅信会長=27日、東京・霞が関の経産省で)
全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長は27日、会長就任後に初めて経済産業省を訪れ、東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理後も放射性物質トリチウムが主に残る水の海洋放出について「断固反対」との特別決議文を松永明参与に手渡した。
坂本氏は千葉県漁連の会長で、23日の総会で全漁連会長に就任したばかり。一方、応対した松永氏は元特許庁長官で内閣府や資源エネルギー庁で原発事故後の復興に関わってきたが、今年3月末に定年退職して非常勤の参与になった。
経産省によると、萩生田光一大臣のスケジュール調整が間に合わず、大臣との面談が実現しなかった。面談直後、萩生田氏の予定を示す省内のモニターには「会議」と記されていた。
坂本氏は面談で「会長が代わろうとも、反対であることに変わりはない」と話し、政府が予算化した風評被害対策などの基金とは別に、漁船の燃料費支援など漁業の継続に向けた基金を創設するよう求めた。
松永氏は「実効性のある具体策を示すよう全省あげて取り組む」と述べた。
坂本氏は面談後、報道各社の取材に応じ「11年前の事故時、私自身も千葉県で大変な風評被害に遭った。自分の経験から(海洋放出を)容認することはできない」と明言。萩生田氏と面談できなかったことについては「当然、できるだけ早く大臣に会って直接思いを伝えたい」と話した。(小野沢健太)
福島第一原発の処理水 1~3号機の原子炉に注入した冷却水が事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れ、建屋に流入した地下水や雨水と混ざって発生する汚染水を、多核種除去設備(ALPS)で浄化処理した水。取り除けない放射性物質トリチウムが国の排出基準を上回る濃度で残る。政府は2021年4月、23年春をめどに処理水を海洋放出する方針を決定。東電は、大量の海水でトリチウム濃度を排出基準の40分の1未満に薄めて海へ流す計画を進めている。
【関連記事】保管タンク満杯は「2023年秋ごろ」 福島第一原発の処理水 東電が試算見直しも23年春の放出開始は変えず
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[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑] (2022年06月05日[日])
東京新聞の記事【泊原発、運転差し止め命令 札幌地裁、津波対策で初判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180634)によると、《北海道電力泊原発1~3号機(泊村)で事故が起きれば生命や身体の安全が脅かされるとして、周辺住民ら約1200人が北海道電に運転差し止めや廃炉を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は31日、「津波に対する安全性の基準を満たしていない」などとして、現在定期検査中の3基の運転差し止めを命じた。原告側によると、津波への安全対策が不十分として運転差し止めを命じるのは初めて。2011年の東京電力福島第1原発事故後、運転差し止めの判決は3例目。初の司法判断となった廃炉請求については「必要な具体的事情が見いだせない」として棄却した》。
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●核発電「麻薬」中毒患者・経産省の教育介入と
大きな勘違い…《学校の授業とは国策をPRする場ではない》』
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
東京新聞の記事【<解説>泊原発再稼働を認めない判決 安全性を説明できない電力会社にNO】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180645)によると、《北海道電力は保有する原発の安全性を説明する能力に欠けている―。泊原発1〜3号機の運転禁止を命じた札幌地裁判決を端的にまとめると、こうなる》。
また、【<社説>泊原発差し止め 万が一に備えなくては】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/180982?rct=editorial)によると、《北海道電力泊原発を巡る訴訟で札幌地裁は「津波への対策が不十分」として運転差し止めを命じた。泊原発は再稼働に向けて審査中だが、万が一に備えた安全確保策の審査を迫る判決だ。…焦点となったのは津波だ》。
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
核発電「寄生」委員会は、何をデッカイ面をしているのか? 《規制》するのが委員会の役目でしょ? シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な北海道電力を〝育てた〟のは国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?
古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を。反・核発電に、高度な工学的知識は不要である…(樋口英明さん)《原発の耐震性は信頼度も基準値も一般住宅より、はるかに劣る》のだから。
『●裁判所も歪む…《国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で
電力会社に》核発電所を…《そして裁判所も一体となり…》』
『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》』
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、
北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●反核発電に、高度な工学的知識は不要である…(樋口英明さん)《原発の
《原発の耐震性は信頼度も基準値も一般住宅より、はるかに劣る》のだから』
『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を見て
みたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?』
『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を』
《原発の安全性》、「安全な核発電」…形容矛盾。「安全」と「原発」「核発電」、対局にある言葉だ。《万が一に備えた安全確保策》…《万が一》といった低いリスクではないのは明白です。《岸田文雄首相はウクライナ危機を背景に、「安全性の確認された原発の再稼働を進める」と強調》、キシダメ氏ときたらアホ丸出しだ。
《津波への対策が不十分》…その大元にあるのはアベ様だ。アベ様は3.11東京電力人災の《最大の戦犯》。
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
司法も酷いよなぁ。苦しむ市民を救わない司法、最「低」である。
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(1/2)』
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(2/2)』
『●やはり最「低」裁(第2小法廷・菅野博之裁判長)でした、というオチ
…《原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断》』
『●「津波対策が講じられていても事故が発生した可能性が相当ある」ので
国に責任なし ―――これはあまりに酷すぎないか、最「低」裁?』
そして、最大の戦犯は未だにのうのうと政治家で居続けている。最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か?
一方、あ~ぁな事件…。丸山知事、どうしたらそんな判断に…。
東京新聞の記事【島根県の丸山知事が再稼働に同意「原発はなくしていくべきだが…現状では一定の役割」 中国電力島根原発2号機】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181030)によると、《島根県の丸山達治知事は2日の県議会本会議で、中国電力島根原発2号機(松江市)の再稼働について「やむを得ないと考え、容認することとします」と同意を表明した。既に松江市も再稼働に同意しており、地元自治体による手続きがこれで終わった。中国電は2023年度中の再稼働を目指す。丸山知事は午前10時に始まった本会議で、45分にわたって再稼働の理由を説明した。その中では「不安のない生活をするには原発はないほうがよく、なくしていくべきだと私も思います。一方で、必要な電力は供給される必要がある。現状では原発が一定の役割を担う必要があると考えます」「県民の皆さんに不安や心配が残るものであり、苦渋の判断です」と述べた。島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地。避難計画の策定が義務づけられる30キロ圏内には島根、鳥取両県の6市があり、人口は約45万7000人。そのうち、寝たきりの高齢者や障害のある人ら避難時に支援が必要な住民は約5万2000人。30キロ圏内人口が約94万人と最多の日本原子力発電東海第2原発(茨城県)周辺の要支援者約3万8000人を上回り、避難計画の実効性が課題となっている。中国電は2015年に1号機の廃炉を決め、18年には建設中の3号機の審査を申請。3号機はほぼ完成している。2号機は21年9月に原子力規制委員会の審査で、東京電力福島第一原発の教訓を踏まえて策定された新規制基準に適合した。(小野沢健太)》。
つぶやきで知りました。映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』(https://saibancho-movie.com/)を教えて頂きました。
【映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』】
(https://saibancho-movie.com/)
(https://youtu.be/AlLlePkIcdE)
タイトルから、『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二、朝日新聞出版)を思い浮かべました。3人のお一人が、樋口英明・元福井地裁裁判長。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/180645】
<解説>泊原発再稼働を認めない判決 安全性を説明できない電力会社にNO
2022年5月31日 16時50分
北海道電力は保有する原発の安全性を説明する能力に欠けている―。泊原発1〜3号機の運転禁止を命じた札幌地裁判決を端的にまとめると、こうなる。
この判断には予兆があった。北海道電は再稼働を目指した原子力規制委員会の審査で、原発敷地内の断層が地震を引き起こす活断層であるかどうかについて、何度も説明能力に疑問を持たれてきた。規制委の更田豊志委員長は、社長に人材をてこ入れするよう要求する異例の事態にもなった。
北海道電の対応は、裁判でも同じだった。規制委の審査が進まず、住民側への反論を十分に用意できなかった。提訴から10年を超えた訴訟は、業を煮やした裁判長の「結審します」というひと言が流れを決めた。
岸田文雄首相はウクライナ危機を背景に、「安全性の確認された原発の再稼働を進める」と強調している。北海道電は規制委の審査だけではなく、裁判の場でも安全性を説明することさえできていない。原発を動かすだけの資格と能力があるのか。答えは明らかだ。(小川慎一)
【関連記事】泊原発、運転差し止め命令 札幌地裁、廃炉請求は棄却
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/180982?rct=editorial】
<社説>泊原発差し止め 万が一に備えなくては
2022年6月2日 07時03分
北海道電力泊原発を巡る訴訟で札幌地裁は「津波への対策が不十分」として運転差し止めを命じた。泊原発は再稼働に向けて審査中だが、万が一に備えた安全確保策の審査を迫る判決だ。
北海道唯一の原発である泊原発は二〇一一年の東日本大震災後、1号機から3号機まで全てが定期検査のため順次停止した。北海道電力が国の新規制基準に基づいて再稼働を申請しており、原子力規制委員会で審査が続いている。
周辺住民ら約千二百人が原告となって訴訟を起こしたのは、端的に言えば、泊原発が安全性を欠くと考えたからだ。原発周辺や積丹半島沖の活断層などにより「想定以上の地震や津波が襲うのでは」との心配があった。
焦点となったのは津波だ。
原発の敷地は海面から十メートルの高さにある。大震災後に防潮堤の高さを一六・五メートルにかさ上げしたが、規制委は地盤が液状化する可能性を指摘。同電力側は「堅固な地盤に造り直す」と言うが、具体的な構造などは決まっていない。
このため、判決は「液状化が生じる可能性がないことを相当な資料で裏付けていない」とし、「津波への安全性の基準を満たしていない」と結論づけた。
一般的に原告側にある立証責任についても、判決は、電力会社側が主張立証を尽くさない場合「原発が安全性を欠くと事実上推定される」と述べた。
判決は、確定しない限り再稼働を止める効力はないものの、今後の同種の裁判や、規制委の再稼働を巡る審査にも大きな影響を与えるのは必至だ。
ロシアのウクライナ侵攻や原油高騰などで、各国のエネルギー政策が「原発回帰」に向かう可能性はあるが、日本では大震災後、原発運転を認めない判決が今回の泊のほか、大飯(福井)や東海第二(茨城)でも出ている。司法判断を軽んじてはならない。
最新の科学的知見に基づいて常に安全性が証明、確保された状態でない限り、原発を稼働すべきでないのは当然だ。今回の判決を機に、福島第一原発事故の教訓を改めて胸に刻みたい。
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