[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑]
―――――― (樋口英明さん)《私が大飯原発を止めた理由は4つです。①原発事故のもたらす被害はきわめて甚大。だから、②原発には高度の安全性(事故発生確率が低いこと)が求められるべき。③地震大国日本において高度の安全性があるということは、高度の耐震性があるということにほかならない。④しかし、我が国の原発の耐震性はきわめて低い。ですから原発の運転は許されないのです。これは「樋口理論」と呼ばれています》《あらゆる運転差し止め訴訟で裁判官に原発の脆弱な耐震性を知らしめ、電力会社の非科学性と非常識を理解させることによって、日本の全ての原発は必ず停止できます》 (2022年10月09日[日])
何も規制しない原子力「規制」委員会…核発電「寄生」委員会。以前にもまして、再稼働や新規建設へ邁進するようだ。狂っているね、正気じゃない。初代も2代目委員長も酷かったが、3代目は輪をかけて酷い。
(古賀茂明さん)《「不足」と言っても、冬や夏の一部地域の数日間の需要のピーク数時間だけのことである。本気で節電対策などを行えば「停電」などは容易に回避でき、原発にこだわる必要はない》というのに、単なる発電機能付き「海暖め装置」に過ぎない超危険な核発電所を再稼働、新規建設したいという。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(故・内橋克人さん)という疑念も、自公お維議員らの口走る敵基地攻撃や核保有・核共有という狂気から、払拭するのは困難。とても杞憂とは思えない。
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》』
『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》』
『●《史上最大の公害事件》核発電人災について《東電の旧経営陣に対し、
東電に賠償するよう株主が求めた》株主代表訴訟…13兆円の賠償命令』
『●キシダメ首相は《原発の運転期間の延長に加え》《新増設や建て替えの
検討を明言したのは初めて》――― 命名・次世代革新炉「キシダメ」』
『●《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。
『原発をとめた裁判長』を見れば誰でもわかる。是非ご覧いただきたい》』
デモクラシータイムスの映像記事【日野行介 原発再稼働 / 調査報道記者 【著者に訊く!】 20220914】(https://www.youtube.com/watch?v=EdjaslpzpaY)によると、《原発とは何かを突き詰めていくと、壮大な欺瞞と嘘にぶちあたる。健康調査の闇、避難者を追い出す棄民政策、放射能汚染の隠蔽、除染の真の意味、規制委員会という組織の欺瞞性、事故時の避難計画の杜撰…それらを問い糺すことが「調査報道記者」という仕事だと語る著者。執拗ともいえる調査と、熱い意志が結実した2冊の本についてインタビューする》。
狂ってるね。自公政権こそ、最悪の悪夢。核発電に《寄生》するクズ。
週刊朝日のコラム【狡猾な官邸官僚の原発解散戦略 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2022092900074.html)によると、《実は、9月上旬、私は岸田文雄総理の首席秘書官・嶋田隆氏が周囲に語った内容を記したメモを入手した。そのメモの詳細は省略するが、最大のポイントは、東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県)を原子力規制委員会の最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させるという話だ。そのためには特別の法律が必要になるが、それを国会で通すという。さらに、これを東電にあらかじめ約束する代わりに、東電が来年春に行うと見込まれる電力料金値上げのうち、家庭用の値上げを止めさせる取引を行うという話も書いてある》。
《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。》 経産省など核ムラの火事場ドロボーたちに騙されてはいけない。
週刊朝日のコラム【室井佑月「最悪の事態とは?」】(https://dot.asahi.com/wa/2022100500020.html)によると、《これまでも政府はあたしたちにさんざん嘘をついてきたからだ。とくに、既得権益を守るための嘘は激しい。原発はその最たるものだった。クリーンで安価であるというのも嘘だったし、なにより原発を止めた時に、電気が足りないという嘘をついた過去がある。たしかに、ニュースを見れば困窮者の話題は尽きず、今年の冬は厳しそうで、それに対処すべきだろう。が、政府のいっていることが信じられない。これがすんなり日本が最善に向かえない、最悪の事態かもしれない。そうあたしは考えている。》
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【https://dot.asahi.com/wa/2022092900074.html】
狡猾な官邸官僚の原発解散戦略 古賀茂明
政官財の罪と罰
2022/10/04 06:00
9月9日号の本コラムで紹介したとおり、岸田文雄総理は8月に、これまで認めていなかった原子力発電所の新増設について年末までに検討するよう指示し、原発政策を事実上大きく変更した。
その後も政府は、電力不足を煽り、安全でクリーンで安価だという触れ込みで「次世代原発」なるものを必死に世の中に売り込んでいる。
こうした原発推進政策は、一般には、「電力不足」への対応だと理解されているが、「不足」と言っても、冬や夏の一部地域の数日間の需要のピーク数時間だけのことである。本気で節電対策などを行えば「停電」などは容易に回避でき、原発にこだわる必要はない。
岸田内閣は、旧統一教会スキャンダルや安倍晋三元総理の国葬への批判、五輪スキャンダル、そして円安とインフレなどで満身創痍状態。支持率は内閣発足後最低水準だ。それにもかかわらず、不人気政策である原発推進の姿勢を鮮明にしているのはなぜだろうか。
実は、9月上旬、私は岸田文雄総理の首席秘書官・嶋田隆氏が周囲に語った内容を記したメモを入手した。
そのメモの詳細は省略するが、最大のポイントは、東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県)を原子力規制委員会の最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させるという話だ。そのためには特別の法律が必要になるが、それを国会で通すという。さらに、これを東電にあらかじめ約束する代わりに、東電が来年春に行うと見込まれる電力料金値上げのうち、家庭用の値上げを止めさせる取引を行うという話も書いてある
規制委の権限を乗り越えて政府が勝手に原発再稼働を認める法律など言語道断だが、それも「一気に国会に議論してもらう」とメモにはある。経済産業省の事務方トップの事務次官まで務めた大物秘書官である嶋田氏らしい強気の姿勢だ。
果たせるかな、9月16日に東電は、2023年4月から法人向け標準料金を値上げするが、家庭向けの値上げはしないと発表した。しかも、柏崎刈羽原発7号機の来年7月からの再稼働を織り込んで「顧客の負担軽減」につなげると説明している。メモに書いてあるとおりだ。
(東京電力柏崎刈羽原子力発電所の5~7号機)
何とも驚きの強引なシナリオだが、そこには、「電力不足対策」という表向きの理由とは別に、二つの隠された狙いがあると私は見ている。
一つは、東電の取締役も経験し、秘書官就任前は次期東電会長の筆頭候補と噂された嶋田氏の悲願である東電再生である。すでに建設された柏崎刈羽原発を再稼働させれば、燃料費が浮き、経営の大幅改善が可能となるのだ。
もう一つの狙いは、原発再稼働を国会での争点にすることだ。意外に思うかもしれないが、嶋田氏は、おそらく、「電力不足」キャンペーンで国民を騙すことができると考えているのだろう。冬や夏のピーク時に、「停電すれば死人が出る」と叫び、緊急事態に限って再稼働を認めるべきだとして、そのための法案を出せば、国民の多くは、賛成するという読みだ。野党が少しでも抵抗すれば、直ちに衆議院を解散する。前号で書いた「ジリ貧追い込まれ解散」に比べればはるかに勝利の確率が高まるという計算だ。
国民は完全に馬鹿にされている。官邸の猿芝居に騙されてはならない。
※週刊朝日 2022年10月14-21合併号
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【https://dot.asahi.com/wa/2022100500020.html】
室井佑月「最悪の事態とは?」
しがみつく女
2022/10/06 07:00
作家・室井佑月氏は、原発の再稼働や新増設を検討する政府に不信感を募らせる。
* * *
8月24日に政府は来年夏以降、原発7基の再稼働を追加する方針を明らかにした。原発の新増設についても、検討するといった。
理由は電気代の値上がりだ。石油や天然ガスも値上がりしている。
背景には、ロシアのウクライナ侵攻もあるだろう。日本はエネルギー資源を他国に頼る国だから、モロに打撃を受けてしまう。岸田首相も8月24日、GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議でこう語っていた。
「ロシアによるウクライナ侵略でエネルギーの需給構造に大きな地殻変動が起こっている中、電力需給ひっ迫という足元の危機克服のため、今後、数年間を見据え、あらゆる政策を総動員して不測の事態に備えていく」
と。それが原発再稼働や原発の新増設、という話につながった。
じつはあたし、このことについて長い間、考えていた。きっかけはニュースで知った「原発の新増設」という言葉に驚いたからだった。
福島であんなに悲惨な事故を起こし、結果、原発がクリーンで最も安いエネルギーであるという嘘(うそ)もバレた。なのに、またそこに戻るのか、なにを考えているのか、と驚いたのだ。
しかし、あっという間に、日本は生活の苦しい人が増えた。賃金は上がらず物価は上がる。この国では、明日がわからない人が増えた。
今、日本は地震の活動期。いつ巨大地震が来てもおかしくない。ロシアのことで、戦争も身近に感じる。海岸沿いのたくさんの原発に、ミサイルを落とされる、もしくは落とすと脅されたらどうなるのだ? 日本はさっさと原発依存から脱するべきだ。
でも、こうも考えた。今年の冬、貧しさから極度な節約をし、凍死する人が現れたらどうするのだ、と。
いつ来るか定かではない巨大地震、他国のミサイル。それらはもちろん恐ろしいが、今この国で大変な思いをしている人の方が切実に感じる。
今を乗り越えるため、原発に頼ることも、致し方ないことなのか。
けれど、そう言い切るのはとても難しくって。
これまでも政府はあたしたちにさんざん嘘をついてきたからだ。とくに、既得権益を守るための嘘は激しい。原発はその最たるものだった。
クリーンで安価であるというのも嘘だったし、なにより原発を止めた時に、電気が足りないという嘘をついた過去がある。
たしかに、ニュースを見れば困窮者の話題は尽きず、今年の冬は厳しそうで、それに対処すべきだろう。
が、政府のいっていることが信じられない。これがすんなり日本が最善に向かえない、最悪の事態かもしれない。そうあたしは考えている。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年10月14・21日合併号
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東京新聞の井上能行記者によるコラム【【私説・論説室から】福島を忘れない仲間たち】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017030102000145.html)と、
小佐野慧太記者の記事【「ゴジラ」監督・坂野義光さん 新ヘドラ構想「福島事故は公害」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017030402000241.html)。
《「福島を忘れない」。友人たちのメッセージだ。感想を送ろう。「私も忘れない」》。
《一九七一年公開の「ゴジラ対ヘドラ」の監督坂野義光さん…。六年前、放射能汚染をもたらした福島第一原発事故を公害ととらえ、自然との調和を問う作品の実現に意欲を燃やす》。
『●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権は
インドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」』
『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…』
『●「ふげん」、「もんじゅ」…次の高速炉は
「こくうぞう」、「みろく」? 「白象」とでもしますか??』
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
『●核発電所「地元」としてマトモな反応…
九州電力玄海原発「再稼働反対は民意。市民の声を代弁している」』
『●「台湾の原発ゼロ」…あ~ニッポンは、
3.11東電原発人災に正しく学ばない中毒患者と『続・猿の惑星』』
「『猿の惑星』シリーズの《続編では核爆弾を神とあがめる人々も登場》…
ニッポンの核発電「麻薬」中毒患者の皆さんの愚かな姿は、もはや、
宗教の域に達しており、「正気の沙汰じゃない。もはや「宗教」、
「ビョウキ」」です。「核信者」「核燃料サイクル教信者」」
『●玄海原発再稼働へ…正気の沙汰じゃなく、もはや「宗教」
…「核信者」「核燃料サイクル教信者」』
『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+
「命」「活」「業」「態」…どれか一つでも原状回復できたか?』
『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」』
東京電力核発電人災から6年が経過し、全ての原子炉に対して廃炉に向けた作業が着々と…にはほど遠い。核発電所を再稼働し、輸出もしたいという核発電「麻薬」中毒患者たち。さらには、高速炉「アベシンゾウ」(仮称)を建造するという。再稼働した核発電所や「アベシンゾウ」(仮称)がゴジラに変貌する日がすぐそこに? 《このゴジラが最後の一匹だとは思えない》…「アベシンゾウ」がゴジラに変身、悪夢だな。
自公や「癒(着)」党お維の支持者の皆さんは《福島を忘れない》を忘れてはいまいか?
『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」』
『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために
核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017030102000145.html】
【私説・論説室から】
福島を忘れない仲間たち
2017年3月1日
友人、知人から福島県に関係する本が次々に届いた。東日本大震災からもうすぐ六年。私が本を出した三年前でさえ「震災関連は売れない」と言われた。何が彼らに書かせたのか。そんなことを考えながら読んだ。
一冊目は「復興ストレス」(彩流社)。著者は元時事通信社記者の伊藤浩志さん。三十年近く前、共に移植医療の取材をした。その後、社を辞め、研究者の道に進んだ。テーマはストレスが脳と行動に与える影響。震災の翌年、研究者を辞めて福島に転居した。健康リスクを語るには、理系と文系の両方の発想が必要だという。放射線の影響について「科学的知識がないから不安になるんだ」では解決につながらないと書いている。同感だ。
取材先で会う毎日新聞の日野行介さんらは「フクシマ6年後 消されゆく被害」(人文書院)を出した。チェルノブイリ原発事故のデータは正しく伝えられているか、と問う。私が常々感じていた疑問に応えてくれた。
ノンフィクション作家真並(しんなみ)恭介さんは「すべての猫はセラピスト」(講談社)。帰還困難区域に残る牛の取材で知り合った。被災地から救助されたネコや、福島からの帰りに茨城県で出合った「ヒメ」という白いネコの話が書かれている。癒やしは大事だ。
「福島を忘れない」。友人たちのメッセージだ。感想を送ろう。「私も忘れない」 (井上能行)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017030402000241.html】
「ゴジラ」監督・坂野義光さん 新ヘドラ構想「福島事故は公害」
2017年3月4日 夕刊
(「新ヘドラ」のシナリオを手に語る坂野義光さん=川崎市多摩区で)
高度成長時代に公害を批判したゴジラ映画を新たな形でよみがえらせようと目指す映画人がいる。一九七一年公開の「ゴジラ対ヘドラ」の監督坂野義光(ばんのよしみつ)さん(85)=川崎市多摩区。六年前、放射能汚染をもたらした福島第一原発事故を公害ととらえ、自然との調和を問う作品の実現に意欲を燃やす。 (小佐野慧太)
「よくこんな所に住んでいられるなあ」。七〇年夏、撮影の下見で、静岡県富士市の田子の浦港を訪れた坂野さんは驚いた。
くすんだベージュ色のヘドロが浮かび、卵の腐った臭いがする。製紙会社の廃水などによる「富士公害」のさなかにあった時期だ。
坂野さんは五五年に映画会社「東宝」に入社。看板作品「ゴジラ」のプロデューサーから、シリーズ十一作目の監督を持ち掛けられ、題材に選んだのが富士公害だった。
七〇年は大阪万博が開かれた年でもある。展示施設の演出を担当した坂野さんは、仕事で東京とを行き来する間、東名高速から富士市の光景を見ていた。
「煙突から黒煙がもうもうと上がり、昼でも薄暗かった」。万博のスローガン「人類の進歩と調和」をむなしく感じていた。
作品には、核実験で生まれたゴジラが人類に恐怖をもたらす第一作のように、メッセージ性を込めた。
ヘドラは宇宙の生命体と田子の浦のヘドロが結合して生まれた怪獣。ぎょろっとした目とドロドロの体を持つ。工場の煙を吸って硫酸の霧をまき散らし、人間を次々に白骨化させる。公害は恐ろしい社会悪だと、強烈なイメージで子どもたちに伝えた。
公開から二年後、東名高速から見る富士市の煙突の煙は、排煙装置の改善で黒から白に変わった。
「作品も一定の役割を果たせたのでは」。そう振り返る坂野さんだが、原発事故後の状況にはもどかしさを感じる。「問題に技術ですぐ対応するのが日本の文化のはず。原発なんて早くなくせばいい」
坂野さんは事故からすぐ「新ヘドラ(仮称)」のシナリオに取り掛かった。新ヘドラは原発事故による放射能で福島の海から誕生する。テーマは原発が生んだ新ヘドラと「自然と調和して生きる日本人の価値観」の闘いだ。
資金や権利の面で新ヘドラの映画化には厚い壁がある。「それでも、日本人の映画監督として実現させる義務がある」。坂野さんはシナリオを手に、熱く語った。
<富士公害> 1970年ごろの静岡県富士市には約150の製紙会社があり、大気汚染による気管支ぜんそく、悪臭などの公害をもたらした。中でも田子の浦港のヘドロ公害は70年5月、貨物船が汚泥に船底をとられ、立ち往生する騒ぎで全国に知れ渡った。工場専用の岳南(がくなん)排水路を伝って当時1日200万トンの未処理の廃水が垂れ流され、製紙かすなどがヘドロとして川や海を汚した。
<ばんの・よしみつ> 1931年、愛媛県生まれ。55年に東京大文学部を卒業し、東宝に入社。71年公開のゴジラシリーズ第11作「ゴジラ対ヘドラ」を監督。2000年に先端映像研究所(川崎市)を設立。14年公開のハリウッド版「GODZILLA」でエグゼクティブ・プロデューサーを務め、製作中のハリウッド版続編にも携わる。近著に「ゴジラを飛ばした男」(メディア・パル)。
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毎日新聞の記事【ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初】(http://mainichi.jp/select/news/20150105k0000m040074000c.html)。
「当時周辺で操業していた他の船員について健康影響調査に乗り出すことが分かった。被災船は全国で少なくとも500隻、被災者は1万人に上るとされるが、国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」。
東京電力原発人災から『X年後』を想像しようともしないアベ様達・・・・・・そしてまたしても「沖縄」がすっぽり抜け落ちようとしていないか?
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
『●東電原発人災の『X年後』:
厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
『●東京電力原発人災から『X年後』
・・・・・・取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
『●「アベノミクス選挙という愚」
『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について』
『●「敗戦70年 日本人は、戦争で何をしたのか」
(2015年1月9日、1022号)』
■⑭『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) /
岩崎大輔氏【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書
時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「伊東英朗監督・・・・・・
開示された2700頁の重要な部分が黒塗り・・・なぜ、60年も経った
今も黒塗りにしなければならないのか・・・・・・」
■⑮『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書 時間との
闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島で上映会を行うと、
500人の観客が集まった。上映後、いつまでも拍手が続いた」。
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?
■⑯『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書
時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島での上映は
悩みました・。。。。・乗組員の死をもって被曝が証明される最悪の
状態となった・・福島の人から励まされたことに責任を感じます」
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【http://mainichi.jp/select/news/20150105k0000m040074000c.html】
ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初
毎日新聞 2015年01月05日 07時30分(最終更新 01月05日 09時21分)
(http://mainichi.jp/graph/2015/01/05/20150105k0000m040074000c/001.html)
ビキニ水爆実験で漁獲物を廃棄した漁船
1954年に静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくした太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験を巡り、厚生労働省が近く、当時周辺で操業していた他の船員について健康影響調査に乗り出すことが分かった。被災船は全国で少なくとも500隻、被災者は1万人に上るとされるが、国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった。当時の放射線検査の記録が昨年見つかったことを受けたもので、ビキニ水爆実験での被害の位置づけが大きく変わる可能性が出てきた。
水爆実験では54年3月14日に福竜丸が帰港した後、他の漁船やマグロからも放射線が検出された。同18日に国は東京など5港を帰港先に指定。放射線が一定基準(距離10センチで毎分100カウント=放射線測定器の計測値)を超えた漁獲物を廃棄処分し、船員についても毎分500カウントを超えれば精密検査を行うとしたが、同年末で放射線検査は打ち切りに。翌55年1月4日、米国側の法的責任を問わない「慰謝料」として200万ドル(当時のレートで7億2000万円)を日本側が受領することで「完全な解決」とする日米交換公文に署名、政治決着させた。
55年4月に閣議決定した慰謝料の配分先には福竜丸以外の船員123人の治療費や992隻が水揚げした汚染マグロなどの廃棄経費も含まれていた。しかし、国はその後、こうした船員らについて全くフォローをせず、86年3月の衆院予算委分科会で今井勇厚相(当時)は当時の記録の存在を否定した上で「30年以上前のことで調査も難しいし、対策を講ずることは考えにくい」と答弁していた。
国の対応を転換させたのは、高知県で80年代から船員の聞き取りを進めてきた市民団体「太平洋核被災支援センター」の活動。山下正寿事務局長は、被災時に厚生省がまとめ外務省を通じて米国側に提供した検査記録の一部を同省が2013年に開示したことを受け、基になった記録の開示を14年7月に厚労省に求めた。
同9月、厚労省は延べ556隻、実数473隻の船員の体表面などを検査した記録を開示した。厚労省幹部は「過去に薬害エイズもあり、『資料を隠していた』と指摘されることに厚労省は敏感だ」と話し、記録開示の延長線上で船員らの健康影響調査をせざるを得なくなったことを示唆する。
福竜丸以外の漁船を巡っては14年8月、岡山理科大の豊田新教授が広島市内で開かれた研究グループの会合で、水爆実験の東方約1300キロの海域にいた高知県の船員の歯を調べたところ最大414ミリシーベルトの被ばくをしていたと報告。同グループは広島大の星正治名誉教授の呼び掛けで集まった放射線被ばくの研究者や山下事務局長らで構成され、血液の細胞中にある染色体異常なども調べている。
関係者によると、厚労省の健康影響調査は、専門家らを集めた研究会を設置し、同省の記録に基づき当時の被ばく状況を推計するとともに、福竜丸の状況と比較する。星名誉教授らのグループによる船員の歯や染色体異常の検査も聞き取り調査する。【日野行介】
米国が1954年3月1日〜5月14日に太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁を中心に行った6回の核実験。初回に東方約160キロの危険区域外にいた第五福竜丸が放射性降下物(死の灰)を浴びて被ばく、乗組員23人のうち無線長の久保山愛吉さん(当時40歳)が半年後に死亡した。日本船は広範囲で被災し、漁獲物を廃棄するなどした。厚生労働省は「当該海域に延べ1000隻、(2回以上被災した船もあり)実数550隻程度と言われる」とし、1隻当たり約20人、実数で約1万人が影響を受けたとみられる。
◇解説 実態に迫る一歩に
国がようやく着手する第五福竜丸以外の船員の調査は、病歴や死因を含めて一人一人の状態にどこまで踏み込むかが焦点になる。
福竜丸以外の船については、厚生労働省や外務省の開示記録でも、宮古港に帰港した貨物船への岩手医科大の検査結果として「放射能症状を疑わせる者4名」がいた事例などが報告されている。だが、こうした事例に対する国の対応について、水爆実験直後に政府の調査船でビキニ環礁に赴いた研究者らのグループは、1976年発行の「ビキニ水爆被災資料集」で「(福竜丸以外の)乗組員の被災状況が明らかにされたものでも、その後に健康診断が行われたかは不明で、追跡調査が行われた記録もない」と批判していた。
一方、厚労省は昨年の開示記録について、当時の船員の最大被ばく量は毎分988カウントだったとして「2週間同じペースで被ばくした場合の線量は1.68ミリシーベルトで、健康に影響する国際基準(100ミリシーベルト)を下回っている」と説明。被ばくは微量に過ぎず影響はない、と強調する。
被ばくの影響を巡っては、疫学的な調査では明らかに「健常者との有意な差」(異常)があっても、外部被ばくの線量評価だけで「被ばくはわずか」と影響を否定するという対立がこれまで繰り返されてきた。ビキニでの被ばくに詳しい安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「大事なのはとにかく多くの情報を集め、(当時検査していない)内部被ばくを含めた被ばく実態に迫ること。民間では調べられないことでも国なら調べられる。それをする意義は大きい」と指摘。国は調査で「一歩前」に出ることが求められる。【日野行介】
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毎日新聞の記事【福島原発事故:被ばく線量を公表せず 想定外の高い数値で】(http://mainichi.jp/select/news/20140325k0000m040151000c.html)。
メチャクチャ・・・・・・『<福島原発事故>被ばく線量を公表せず 想定外の高い数値で』、「当初の想定より高い数値が出たため、住民の帰還を妨げかねないとの意見が強まったという。調査結果は、住民が通常屋外にいる時間を短く見積もることなどで線量を低く推計し直」し、「自分たちの都合に合わせた数字いじりとしか思えない」。内閣府原子力被災者生活支援チームがいくらでも数字なんて操作できるわけだ。住民が、特に子供たちが、被爆しようがどうしようがどうでもよいようだ。子どもに対しては年1ミリシーベルトでも高すぎるという議論があるというのに・・・・・・一体何のために線量調査をしているのか? 「住民の帰還を妨げかねないとの意見」「住民帰還を強引に促す手法」というのが、どこを「向いている」のかを如実に物語っている。まさに、「数字いじり」。「原子力規制委員会の「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」」は数十年後に明らかな「被害」が出た時にどう責任をとるのでしょうか? 原子力「推進」委員会にとって、「帰還」が目的化。
『●年20ミリシーベルトでOK!?:
20倍にアップ、そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会』
『●放射能汚染で「住んではならない地域」に無理やり帰還させ
「問題解決」を世界に喧伝』
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【http://mainichi.jp/select/news/20140325k0000m040151000c.html】
福島原発事故:被ばく線量を公表せず 想定外の高い数値で
毎日新聞 2014年03月25日 07時00分(最終更新 03月25日 11時41分)
◇内閣府のチーム、福島の3カ所
東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示の解除予定地域で昨年実施された個人線量計による被ばく線量調査について、内閣府原子力被災者生活支援チームが当初予定していた結果の公表を見送っていたことが24日、分かった。関係者によると、当初の想定より高い数値が出たため、住民の帰還を妨げかねないとの意見が強まったという。調査結果は、住民が通常屋外にいる時間を短く見積もることなどで線量を低く推計し直され、近く福島県の関係自治体に示す見込み。調査結果を隠したうえ、操作した疑いがあり、住民帰還を強引に促す手法が批判を集めそうだ。
毎日新聞は支援チームが昨年11月に作成した公表用資料(現在も未公表)などを入手した。これらによると、新型の個人線量計による測定調査は、支援チームの要請を受けた日本原子力研究開発機構(原子力機構)と放射線医学総合研究所(放医研)が昨年9月、田村市都路(みやこじ)地区▽川内村▽飯舘村の3カ所(いずれも福島県内)で実施した。
それぞれ数日間にわたって、学校や民家など建物の内外のほか、農地や山林などでアクリル板の箱に個人線量計を設置するなどして線量を測定。データは昨年10月半ば、支援チームに提出された。一般的に被ばく線量は航空機モニタリングで測定する空間線量からの推計値が使われており、支援チームはこれと比較するため、生活パターンを屋外8時間・屋内16時間とするなどの条件を合わせ、農業や林業など職業別に年間被ばく線量を推計した。
関係者によると、支援チームは当初、福島県内の自治体が住民に配布した従来型の個人線量計の数値が、航空機モニタリングに比べて大幅に低かったことに着目。
関係省庁の担当者のほか、有識者や福島の地元関係者らが参加する原子力規制委員会の「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」が昨年9~11月に開いた会合で調査結果を公表し、被ばく線量の低さを強調する方針だった。
しかし、特に大半が1ミリシーベルト台になると想定していた川内村の推計値が2.6~6.6ミリシーベルトと高かったため、関係者間で「インパクトが大きい」「自治体への十分な説明が必要」などの意見が交わされ、検討チームでの公表を見送ったという。
その後、原子力機構と放医研は支援チームの再要請を受けて、屋外8時間・屋内16時間の条件を変え、NHKの「2010年国民生活時間調査」に基づいて屋外時間を農業や林業なら1日約6時間に短縮するなどして推計をやり直し、被ばく推計値を低く抑えた最終報告書を作成、支援チームに今月提出した。支援チームは近く3市村に示す予定だという。
支援チームの田村厚雄・担当参事官は、検討チームで公表するための文書を作成したことや、推計をやり直したことを認めた上で、「推計値が高かったから公表しなかったのではなく、生活パターンの条件が実態に合っているか精査が必要だったからだ」と調査結果隠しを否定している。
これに対し、独協医科大の木村真三准教授(放射線衛生学)は「屋外8時間・屋内16時間の条件は一般的なもので、それを変えること自体がおかしい。自分たちの都合に合わせた数字いじりとしか思えない」と指摘する。
田村市都路地区や川内村東部は避難指示解除準備区域で、政府は4月1日に田村市都路地区の避難指示を解除する。また川内村東部も来年度中の解除が見込まれている。
【日野行介】
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