The Max Roach 4 Plays Charlie Parker/Max Roach
(Mercury MG36127, jp reissue)
録音が悪いバードのレコードというのは,内容はいいのでしょうが個人的にはあまり食指が動かないのが正直なところです。やはりヒストリカルに重要な録音といのは要注意です(爆)。個人的には,まともな録音で聴けるパーカーチューンって言うのはジャズの題材としては最高で「~plays Bird」というタイトルを見つければ大体は内容太鼓判の好アルバムと思って間違いないと考えています。後は,パーソネルですね。本日はアップは57,58年に録音されたローチのカルテットのプレイズバードです。
このアルバムの特徴は,やはりピアノレスでフロントのドーハム&モブレイの好調なソロを充分に楽しめるところではないかと思います。特に贔屓のドーハムの押しつぶしたようなサウンドのラッパで吹く急速調ナンバーでのアドリブは,とかくバラードプレイに視点が向きがちなドーハムの実力を再認識させるだけの説得力を感じざるを得ませんね。メンバー、録音は57年のものがドーハム,モブレイ、ジョージ・モロウ、ローチンのカルテット,58年のものがドーハム、ジョージ・コールマン、ネルソン・ボイド,ローチのカルテットです。選曲もすべてパーカーチューンとして著名なものばかり(Yardbird Suite, Confirmation, Ko-Ko, Billie's Bounce etc.)で各人のアドリブに集中出来ますね。前述のドーハムといい,滑らかなモブレイ,縦横無尽,機関銃のようなローチのドラミングもさすがとしか言いようがありません。
所有盤は国内盤再発です。プレイズバードといえばロリンズ,スティットがすぐに思いつきますが,このアルバムもこの企画の隠れた名演の一つと思います。