カッパのパントリー

キュウリばかり食べないようにします。
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「柚子の花咲く」

2010-08-11 15:30:24 | 最近のわたくし
「桃栗三年、柿八年」という。私が聞いたのは、桃栗…と続いたあと、「梨の馬鹿野郎十五年。柚子の大馬鹿十八年」というものだった。去年種を植えたら芽が出た柚子も、実がなるまで二十年近くかかるのか…。

この本では「桃栗三年、柿八年。柚子は九年で花が咲く」のフレーズが度々出てきます。九年なら待てそうですね。

さて、本題(本だけに)。久しぶりに、何だか真っ直ぐなお話でした。奇を衒ったふうもなく、真面目な作りで、まるで映像が流れ出るような感じでどんどん読み進んでしまいましたよ。

恩師である梶与五郎の無実と不名誉を晴らすために、かつての教え子であった筒井恭平が捜査(?)に乗り出します。江戸帰りで、ちょっとスカしていた恭平が、段々真剣になっていく様子がいいですね。青葉堂村塾を守る子供たちも泣かせます。

もし映像化するなら、恭平の両親にはいい役者さんをあててほしい。出番は少ないですが、ここは大事と思うのですよ。お願いしますね(誰に?)。

「柚子の花咲く」 葉室 麟/朝日新聞出版
コメント
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