私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
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国民健康保険料

2014-06-21 | 6悩む
寝太郎の住む市では、国の算定基準に沿う方向で、今年から国民健康保険料の計算方法が変わった。
基礎控除以外のもろもろの所得控除は、所得割の基準額からの控除を認めない方式になったのだ。
国民健康保険料という名の税は、明らかな逆累進課税であって、低所得の世帯にとって酷な結果となっている。
所得割の基準額を改めるのであれば、パーセンテージにも修正が必要だろうに、その細やかな考慮はなされていない。

多額の医療控除を受けている世帯などには、暫定処置が講じられているようだが、寝太郎の世帯はそれとは異なる。
それだって数年の暫定処置であって、一時しのぎにすぎないのだが。
暫定処置もなく、あれこれ控除対象であった支出を控除費用として認められなくなった寝太郎世帯の国民健康保険料は、一気に昨年の4倍強となった。

総所得の20%にもなる国民健康保険料を支払うために働いているような気さえしてくる。
年金保険料や、それを補うための保険料やら何やらを加えると、一体私の総保険料率はいくらになるのか。
計算するのも恐ろしい。

逆累進性課税であるのだから、この保険税率を自分で納得できる率にまで下げるには、とにかくドーンと稼ぐしかないのだ。

高度経済成長下で組み立てられた社会保障の制度は、低成長下でいよいよきしみが大きくなってきている。
とうとう有無を言わさぬ対策が取られ始めている。

介護保険で施設利用する際に、預貯金や固定資産の有無や評価額が考慮されるとか。
所得が一定額以上の御老人は、介護保険利用の額が1割負担から2割負担になるとか。
払える人からはしっかり頂きます…というところから始まって、なくても払ってもらいますよになっていくだろうか。

年金所得から国民健康保険料を特別徴収される御老人方にとっては、尚更に考え込むことが多いだろう。
美容室を営業されている高齢の御夫婦などは、わずかな国民年金を柱にするより、生活保護申請した方がどれだけ楽かとおっしゃっていた。
市民としての誇りがあるので、それはしないけれど、と。

善良な市民はギリギリまで払う努力を続けるだろう。
しかし、善良な市民の善意の対応がいつまで続くだろうか。

偽りにみちたズルイ人たちの在り様も見えている訳で、社会保障や各保険制度の適正化や厳密化がもっと図られていい。
不正請求はきちんと廃し、税金から給与を得ている公務員の皆さまの待遇がもっと検討されてもいい。
民間企業であれば厳しい財政を反映させて、とうに厳しい人件費カットが実現されているはずなのだから。

市の施設を訪れた時の暇そうな職員の姿と、職員用駐車場に並んだ車のグレードの高さに目を見張る。
それらを眺める視線の厳しさを、課税する側の人々は知っているだろうか。

まぁ、そんなことお構いなしだろうな。
本庁から出てくる首からカードを下げた職員の皆さまが、歩道を横に広がって歩くことはあっても、道を譲るところなど一度も見たことないのだから。
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