私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

孤食

2019-04-10 | 1食べる
最近、訃報に接する事が度重なる。
淋しい死が多い。

ひっそりとだったり、あれこれと死に至る経過を刻々と報せておられたり、様々な在り様だが。
沢山の人に囲まれていても、心の内の孤独が容易に推し量られて切ない。

かくいう私も、周りに家族がいた時の方が、孤独感は深かった。

孤独を殊更に感じるのは、一人自宅で食事を摂る時だ。
バランスを考えたメニューを設定し、きちんと食卓を整えても、一人箸を運ぶ時、つくづく「一人ぼっちだな」と感じる。

連れ合いさんを送られ、今は残されて、一人で夕飯を食べておられるある方の姿を想像すると、心が震えてくる。

一人で食事する淋しさを、何人かで集まって解消すれば良いではないか…という話だが、時間、相性、費用と様々な側面からスムーズな調和を考えた時、これが案外難しい。
小さな単位で声かけあってみても、双方ともにそれを望んでいるかどうかは判別し難い。

本当の心情を、日本人はなかなかオープンに表現しないから。
やりとりしながら、窮屈になったり、却ってストレスを背負い込む事になってしまったり。

懐具合はみんな異なる訳で、付き合い加減が思いのほか負担になることもある。
孤食の解消は難しく、孤独感から抜け出すのは容易でない。
コメント
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