杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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コソ染め太郎のコソ染め日誌3

2011年05月31日 | こそ染め道場
お疲れ様です。コソ染め太郎です。

面識は無いのですが、市立奈良病院の忽那先生の影響を受けて…というかDr.saraよりこういう事をやっている先生がいるという事を教えていただき、当科もグラム染色マラソンを始めました。
呼吸器内科の皆さんもグラム染色をした時、気が向いたら書いてみて下さい。


宣伝以上。


では今日のコソ染めです。
日中に他チームに緊急入院した患者さん、夜中に39℃台の発熱で寒気があるとの訴えがあり当直でcallを受けました。
恐らくSepsis(フォーカスはポートor肺)なんですが、培養も取ってあったので、(本当は熱形を見なきゃいけないとは思いましたが)熱冷ましくらい入れてあげようとNSAIDSを処方しました。
その際にチラっと見た採決でβDグルカンが50と高く…

「あれ?まさかの真菌感染症??」

と甘美なデータを晒しておりました。(しかもステロイド内服中)
入ってた抗菌薬はSBT/ABPC、夜間もしもショックになったら真菌もカバーする抗菌薬が必要になるかもしれない!
と責任感半分、興味半分で痰をコソ染めしました。





…あれ?
グラム陰性桿菌?


抗菌薬投与後6時間くらい?後のフォロー。


効いてる奴もいるけど…あんま効いてない気がする…
(菌が変形してるトコを探して写真とったら菌量が少ない所を撮ってきてしまいました)


効いてないとすると…緑膿菌?ESBL?


厄介な!


ちなみに翌朝、担当医チームは研修医しかいないという事でチラ見をしたところ、血圧が下がってました。

当直帯で僕は抗菌薬変えずに様子を見ましたが、一応効いてないかもと疑った時点で(sepsisという事を考えて)抗菌薬を変えた方が良かったのでしょうか?
まぁ、実際に抗菌薬が効いていても効いていなくてもショックになった可能性は十分ありそうですが…

気分は・・

2011年05月31日 | あんずのきしめんの部屋
 マッチングを控えた学生が各地の病院を見学するのは珍しくなくなった。つい先日もOCHや沖縄の病院を見学してきました、と笑顔の6年生と診療をともにした。OSCEで、緊張のあまり診察の一部を省いてしまった学生を笑う事はできなかった。学生に採点されている気分で診察中もやたらと緊張した。こうして学生に成長の機会を与えてもらうのも悪くないかも。