杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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ここから始める心療 PIPC

2009年06月14日 | Kanpo-Master の部屋
本日は朝6時過ぎに起床し湘南鎌倉病院で開催されたPIPC (Psychiatry in primary care): ここから始める心療(心で診るから診療ではなく心療だそうです)に参加してきました。自分は普段から精神疾患患者に関わる機会が多いということと、最近現代病なのか抑うつ傾向のある中年女性が増えてきているという印象がすごくあったためです。朝9時から夕方4時までびっしりのレクチャーと何度かのrole playがありました。講師は神奈川での患者数はトップクラスと思われる信愛クリニックの井出先生、世話人は湘南鎌倉病院の救急総合診療科の太田部長でした。精神科医ではない一般内科医としてどのように患者にアプローチしていくか、といったことをMAPSO をもとにやっていきます。これは一般内科医がどうしたら精神科用語と概念を整理して理解していけばいいのか、という方法をR.K. Schneider先生が作った本(ACPより出版)がもとになっています。それを井出先生が日本に初めて訳して導入したそうです(詳細は訳本を参照です、自分も買いました)。2007年7月から日本各地でセミナーが始まったそうです。
M: Mood (気分)、A: Anxiety (不安), P: Psychoses(精神病症状), S: Substances (物質による障害)、O: Organic (器質的障害)です。
うつ症状の問診事項、躁エピソードのチェック(双極性障害の見落としによるSSRIの投与での増悪が最近問題になっているようです)。A:不安障害はGPOPS
G: Generalized anxiety disorder(全般性不安障害), P:Panic disorder(パニック障害), O: Obsessive compulsive disorder(強迫性障害), P: PTSD, S: Social anxiety disorder(恐怖症:社会不安性障害) に分けて考えていくのです。さらに詳細な問診事項の具体例や実際の診療ではどのように問診していくかを実際に見せてもらったのは非常に勉強になりました。その後Pshychosesがあるかどうかの問診のチェック事項まで詳しく教えて頂き、最近出席したセミナー関連では最高のものの一つです。僕のパートナーは途中まで整形外科の先生だったのですが途中で病棟に呼ばれてしまい、以後は湘南鎌倉の太田先生自らが私の相手をしてくださいました。最後にはrole playで指きりげんまん、もやりました(ふざけているわけではないです)。それにしても講義は熱意に満ちていて、かつ笑いも多数ありのほんとに充実したものでした。湘南鎌倉病院の太田先生はじめスタッフの皆様、井出先生、ありがとうございました。明日からの心療にも早速応用できそうです。まずは100例やってみようと思います。自分は杏林だといったら、あんずの呼吸見てます、とある家庭医の先生方から言われ自分がKanpo-Masterだというとびっくりされました。一日アクセス数が1000近くなることもありなんだかMasterなどというのは恥ずかしいのでsaraでいこうかなあ、、。