杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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TICに行ってきました。

2009年03月06日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
さて、今日は一応今年から世話人になっているTokyo Infection Conferenceに参加してきました。場所は私の母校の順天堂で行われました。一例目は70代の男性で右上肺野の結節影で経過を見られていたが、数週の経過で左下肺、右下肺にも病変が広がり右上肺野の陰影も増悪した、という人でした。治療経過はlevoが入っており
一時的に改善するも再増悪した、と言う流れです。まあ、鑑別はいろいろありましたが、結局はM.abscessusでした。この菌はlevoの1ug/mlの濃度の培地にも生えてきたらしいのですが、臨床的には効いてしまっていた、、という印象です。比較的早い臨床経過と画像所見でありrapid growingのNTMを鑑別に挙げられるか、どうか、というのがミソの症例でした。また結核の可能性も常に考えlevo等のquinoloneの使用は慎重に、、という点も感じました。今日は亀田の皆さんがいらっしゃらないこともあり、比較的質問が少なかったので、司会の僕は虎ノ門の猫ひろし先生にこれでもか、というくらい振りまくって(集中攻撃)、何とか盛り上げました。猫ひろし先生、お疲れ様でした。

さて、2例目はST合剤投与中にもかかわれず、breakthroughしたNocardiaの症例でした。予防投与していても安心できないですね。
CID 1997;24:1154-60
CID 2007;44:1307-14
がkey paperだそうです。私、まだ見てません。