今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

恐山 菩提寺(青森県むつ市田名部字宇曽利山3-2)

2024年03月02日 | 神社・仏閣
訪問日 令和5年10月2日

恐山 菩提寺
高校時代から霊感が強かったのか、本来なら見えないものが見えるし、話しかけてもくる
就職して間もない頃、大学の先輩と旅先である小樽市の焼鳥屋に入った時の話しだが、若くて美人の女将がいた
ところが、目と目が合うと妙な感じになり全身に鳥肌がたつ
しばらくして、また視線が合うと同じ感じになる
不思議に感じていたが、先輩が席を外したときにその女将から「霊感が強いですね」と言われた
店に入ったときから向こうも感じていたらしく、話しをしたいと思っていたそうだ
その女将は夕張出身で幼い頃から炭鉱事故で亡くなった人がよく出てきて一緒に遊んでもらったという経験をたくさん持つという
その女将から言われたのは「恐山に行きなさい。あなたの人生が変わるかもしれない」と

この言葉は常に頭から離れず、その時から30年後にやっと実現することになったのが前回
そして、10年後に再び訪れてみた

奪衣婆と懸衣翁



奪衣婆(だつえば)は、三途川で亡者の衣服を剥ぎ取り懸衣翁(けんねおう)に渡す
懸衣翁は、奪衣婆が亡者から剥ぎ取った衣類を衣領樹の枝にかけ、その枝の垂れ具合で亡者の生前の罪の重さを計るとされる



太鼓橋
三途の川の上に架かる太鼓橋



年齢も増し、この川を渡る日が年々近づいているような気がする
美魔女なら許せるが、奪衣婆だけには衣服を剥ぎ取られたくないので、もう少し長生きしよう(笑)



境内案内図
恐山は、カルデラ湖である宇曽利山湖を囲む外輪山と円錐形の火山との総称
外輪山は「釜臥山、大尽山、小尽山、北国山、屏風山、剣の山、地蔵山、鶏頭山」の八峰



来迎の像






総門
総門から有料施設になる(入山料500円)
開山期間は5月1日から10月31日で、毎年7月20日から24日に恐山大祭が行われる



山門
下北地方では、古くから「人は死ねばお山さ行ぐ」と伝えられてきた
恐山は死者の霊魂が集まる場所と信じられており、「恐山大祭」ではイタコの口寄せも行われる



扁額には「霊場 恐山」



「恐山」は、「比叡山」「高野山」とともに日本の三大霊場の一つ



仁王像
ガラスケースで護られている









本堂



本堂唐破風の彫刻
「甕を割って友人を救う」



中国の学者・政治家の司馬光が甕を割って友人を救ったという話し



参道の正面は「地蔵殿」 奥の山は案内図では「地蔵山」



塔婆堂



堂内の様子



塔婆とは、先祖供養のためにお墓の後ろや脇に立てる木の板のこと



湯治場
境内には4つの温泉があり、共同浴場として利用されている
入浴料は入山料に含まれている
女湯



こちらは「男湯」
車に戻りタオルを持って再入場する人の姿を数組見かけた



参道を進む



手水舎






地蔵殿
円仁が唐に留学中、「汝、国に帰り、東方行程30余日の所に至れば霊山あり。地蔵大士一体を刻しその地に仏道を広めよ」という夢告を受けた
円仁はすぐに帰国し、夢で告げられた霊山を探し歩いた。苦労の末、恐山にたどり着いたと言われている
その中に地獄をあらわすものが108つあり、全て夢と符合するので、円仁は6尺3寸の地蔵大士(地蔵菩薩)を彫り、本尊として安置したとされている



寺伝によると、貞観4年(862年)天台宗の慈覚大師「円仁」がこの地を訪れ創建
その後衰退していたが、大永2年(1522年)曹洞宗の僧「聚覚」が南部氏の援助を受け、円通寺を建立して恐山菩提寺を中興し、曹洞宗に改めた
本尊:伽羅陀山地蔵大士
額には「伽羅陀山」






奥の院参道



案内板には、不動明王は地蔵菩薩の化身と記されている
地蔵の「地」は大地を、「蔵」は生命を産み出す母胎、母の心をあらわしている



奥の院地蔵山不動明王
本尊の「伽羅陀山地蔵大士」を中心に奥の院「地蔵山不動明王」と「釜臥山嶽大明神本地釈迦如来」が一直線上に奉納されている






高台からの眺め



一体の岩場は地獄に見立てられている



大王石



みたま石



無間地獄



大師堂






大師説法の地






慈覚大師座禅石






八葉塔



塩谷地獄



血の池地獄
10年前に訪れた時には独特の不気味さがあったが、今回は何も感じない






賽の河原地蔵堂



堂内の様子



水子供養御本尊



極楽浜と宇曽利山湖






無縁佛



胎内くぐり



重罪地獄



金堀地獄



修羅王地獄



順路に従って歩いていると山門横に着いた
10年前同様恐山を歩いても何も感じるものはなかった(霊感が消滅したようだ)
それよりも、温泉に入るか次の予定地に向かうか悩んだ



撮影 令和5年10月2日 

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