人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

北海岳へ向かう

2008年08月21日 | 野歩き山歩き

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黒岳石室を後にして、正面に北海岳を見ながら赤石川へと降りて行きます。

6月下旬頃か、チングルマが咲いていればどんなに素晴らしい道か。北の山の季節の足は速い、

すでに初秋の雰囲気で今日も晴天だが気温は10度である。

北海岳の左側の黒い岩壁は「クジャク岩」、どう見てもクジャクには見えないのだが?

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御鉢平から流れ出る赤石川、このすぐ下流に飛び石伝いに渉れる所が有ります。

源頭の御鉢平から此処までは2.0kmしかないのに、以外にも水量が豊富である。

この川の水は硫黄分を含んで有毒とのことだが、水は綺麗に澄んでいた。

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小さな尾根を越えると、次は北海沢である。小川なのでヒョイと渉れる。

純白の雪渓と、鮮やかな緑の織りなす風景がなんとも美しい。此処からいよいよ北海岳への登りである。

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北海岳頂上近くなると御鉢平の全貌が見えてくる。

正面の高い山は北鎮岳(2244m)、その後ろに安足間岳(2194m)と比布岳(2197m)が少しだけ

顔を出している。(この写真はRICOHのコンデジで撮ったもの)

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北海岳頂上に着きました。此処まで7合目登山口から3時間20分かかった。

それにしてもRICOHのコンデジとPENTAXのデジイチとでは、ここまで画質が異なるものか。

(こと風景写真の場合は、RICOH はペケだね)

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此処まで来れば、遙かなるトムラウシ山(2141m)が見えてきます。

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松田岳(2136m)まで来ると、白雲岳の背後から広大な高根ヶ原が姿を現す。

ここからトムラウシ山までは、直線距離で16.0kmある。この眺めはまさに「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」

と呼ぶに相応しい。

昔々この高根ヶ原を、重さ25.0kgのキスリング(今では死語)を背負い丸一日かけてヒサゴ沼まで

歩いたっけ・・・・・なんて思い出しながらしばし足を止めて見入った。中央の山は忠別岳(1962m)か。

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北海沢沿いの道端には、バラ科のタカネトウウチソウが多い。ワレモコウの仲間だがとても大きい。

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ミヤマリンドウは、今がちょうど盛りか。


黒岳山頂からの風景

2008年08月20日 | 野歩き山歩き

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(画像をクリックすれば大きくなります・以下同様)

朝6時30分のロープウエイで黒岳へ向かう、下界は曇っていたので心配していたが、程なく雲海を抜けると

ギンギンの晴天であった。

朝日を浴びた雲海の輝きが余りにも強いので、山々が露出不足に成ってしまった。

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早朝まだ半分寝ている頭と体での登りはキツイものが有った。

この「まねき岩」が見えてくれば、頂上は間近である。遠方の山々は、石狩岳(1962m)から石北峠

方向であるが、どれがどれだか解らない。

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黒岳頂上に着きました。此処まで7合目登山口から1時間20分、ヒィ~疲れた。

でも天気図とにらめっこしながら日程調整した甲斐があり、雲一つ無い晴天であった。

標柱の左側がこれから向かう御鉢平、右側が中岳(2113m)、北鎮岳(2244m)、凌雲岳(2125m)。

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凌雲北尾根と黒岳沢方向、凌雲岳の右側に頭だけ出しているのは愛別岳(2112m)だろうか。

さらにその右側の双耳峰は上川岳(1830m)。

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黒岳から南西方向、中央の黒い岩山が白雲岳(2229m)、左側の三角山が烏帽子岳(2072m)

右側のなだらかな頂が北海岳(2149m)である。御鉢平右回りコースは、一度赤石川まで下り

あの北海岳まで登り直さなければならない。

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後ろを振り返れば、層雲峡温泉街とニセイカウシュッペ山(1879m)が目前に見える。

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黒岳頂上から少し下れば、黒岳石室が見えてくる。中央の登山道は御鉢平左周りコース。

左が御鉢平とカルデラ壁最高峰の間宮岳(2185m)、右が北鎮岳(2244m)である。

明日は黒岳石室から北海岳へ至るコースを紹介します。

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今回の山行で出会った最も美しい花(私なりに)、ユキノシタ科クモマユキノシタ。

大雪山と夕張岳に分布するそうです。

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小さな小さな花、ツツジ科チシマツガザクラ。


黒岳~御鉢平一周コース

2008年08月19日 | 野歩き山歩き

 層雲峡温泉から黒岳7合目登山口までは、ロープウエイとリフトを利用します。何と言ってもロープウエイ

山麓駅の標高660mから、7合目登山口の標高1510mまで、標高差850mを22分で上がってしまう

のですから、これを利用しない手はありません。往復で2,450円です。

 7合目登山口から黒岳頂上(1984m)~黒岳石室へ、時計回りに北海岳(2149m)、間宮岳(2185m)、

中岳(2113m)と一周し7合目登山口まで帰れば、標高差673m  距離約15.0kmです。

 黒岳と北海岳の登りで一汗か二汗かきますが、北海岳から先の御鉢平カルデラ周りのコースは

ダラダラとした平坦な尾根道でルンルン気分で歩けます。

 標準コースタイム7時間20分のところを、8時間10分も掛かってしまいました。

ヤッパ歳ですな、言い訳になりますが、写真を撮っていた時間を相当含みますので・・・・・。

 御鉢平は表大雪の中央部に位置し、大雪山系の山々をほぼ全て眺める事が出来ます。

また広大な高根ヶ原越しにトムラウシ山(2141m)も見えました。

明日からは、御鉢平からの主な山岳風景と、時期はずれの高山植物をご紹介します。

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リフト乗り場から見上げた黒岳です。

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大雪山と言えばやはりコマクサ、少しだけ咲き残っていました。


先ほど山から帰ってきた

2008年08月18日 | 自然観察

今日は層雲峡温泉の黒岳から、御鉢平を一周し先ほど19:30頃帰ってきました。

私にとって、日帰り登山はこの当たりが体力的に限界か。疲れたので詳細は明日。

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昨夜車中泊した層雲峡の国設野営場で撮った写真。

満月に照らされた層雲峡の岩壁とカシオペア座(左端)です。


薄明 twilight

2008年08月15日 | 自然観察

今日は朝からシトシトと雨が降り、梅雨の様な空模様。

こんな時は、スッキリ晴れた空の写真でも眺めながら暇つぶし。

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これは先日札幌郊外の中山峠へ行った時の薄明の写真です。日没後の薄明は黄昏(たそがれ)

とも言い「誰そ彼」で、薄暗くて誰だか良く解らないの意味です。

または宵の口であり、逢魔時(おうまがとき)とも呼ばれ、いわゆるトワイライトゾーンですね。

化け物や妖怪、魑魅魍魎が出現する時刻です。では何故真っ暗闇になったら化け物や妖怪は

出てこないのでしょう、居るんだけれども暗いから見えないだけです。

でなければ一日24時間の内、彼等が活動する時間が一時間弱という不合理な結果になります。

薄明とは言っても、地平線と太陽高度との位置関係から次の三種類に分けられるそうです。

①市民薄明(第三薄明) 太陽高度-6度まで、まだ薄明かりが残っている、これが逢魔時です。

②航海薄明(第二薄明) 太陽高度-12度まで、海面と空の境が見分けられる程度の明るさ。

③天文薄明(第一薄明) 太陽高度-18度まで、6等星が肉眼で見分けられる暗さ。

ではこの写真は、どの薄明でしょう。

撮影時刻は8月4日19時43分30秒です(カメラの時計が正しければ)。

当日の札幌地方の日の入りは、18時53分ですから日没後約50分経過しています。単純計算ですが

地平線下12.7度、黄道の傾きを考慮すれば12度より少ない。すなわち第二薄明の写真です。

逢魔時はすでに過ぎていますが、クマさんが出てくるかも知れませんね。


近所の散歩道

2008年08月14日 | 野の花山の花

近所の散歩道にも、何となく秋っぽい花が咲く様になりました。

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ヤマハギです、八月中旬の暑い最中ではありますが、萩の花を見れば秋近しと感じてしまいます。

萩とは、草冠に秋と書きますからね。

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キク科アザミ属アメリカオニアザミ(別名セイヨウオニアザミ)

ヨーロッパ原産だそうですが、大きく派手な様子からアメリカ○○○と名付けたのでしょうか。

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こちらはキク科ゴボウ属ゴボウ(牛蒡)

栽培品種が野生化したものらしく、アメリカオニアザミと並んで道端に咲いていました。

ゴボウと言えば、菊牛蒡の味噌漬けは美味しいですよね。

でも菊牛蒡はアザミ属のモリアザミ(森薊)のことで、北海道には自生していないとのこと。

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倍賞千恵子の「あざみの歌」、「山には山の憂いあり、海には海の・・・」

清楚で透きとおった歌声は本当にいいですね。

あざみも牛蒡も花は同じなんですが、これが「ごぼうの歌」では台無しです、日本語って難しいですな。

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セリ科ニンジン属ノラニンジン(野良人参)

これも栽培品種が野生化したものと言われています。

この時期近所の散歩道には、道端が真っ白になるほど咲いています。

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元々が人参ならば、地中には人参が生っているのかと思い、一本引っこ抜いてみました。

品種改良前の姿に先祖返りしてしまったのでしょうか、これでは食べられません。

ゴボウは有るし、ニンジンも有る、これで100%天然素材のキンピラゴボウを作れると思ったのに。


ペルセウス座流星群

2008年08月13日 | 自然観察

昨夜半から今日未明にかけては、ペルセウス座流星群の極大期。

石狩浜へ見に行く(此処は北東方向に市街地の明かりが無い)が、PM11:00頃から全天に雲が。

PM9:00~11:00間の二時間に流星群に属するもの4個とその他1個を見ただけ。

家に帰って眠りにつく頃、今頃は雲の上でビュンビュンと流れているかも、くやしいなぁ。

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流星の写真は撮れなかったので、石狩灯台と西空の月と木星の写真を撮ってきたのみ。


老後の暇つぶしは花めぐり

2008年08月11日 | 野の花山の花

本日も天気は良いが、昨日歩き回ったので今日は家で大人しくしている。

野山の花を求めて歩き回る様になったのは、退職後の事でそれまでは殆ど興味がなかった。

元々自然界一般、山岳風景・動植物・河原の石ころや夜空の星などを眺めるのは好きだったが

現役時代の仕事が無粋な岩石や土塊(つちくれ)を相手にしていた反動か、退職後は潤いのある

野の花々を眺め暇つぶしするのが楽しみとなった。

何と言っても山野草は種類が多く、尽きることが無いのである。

今手元にある「日本の野草」山と渓谷社の図鑑一冊でも1534種も載っている。残りの人生全てをかけても

見尽くす事は出来ないし、ましてや憶え切れない。

これからは、一つ憶えれば一つ忘れるというボケの時代に突入するのだから、なおさらの事である。

さらに私の持っている図鑑には載っていない野花に出くわす事が有る。

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たとえばこれ、沖縄方面の海岸で良く見る小さな花なのだが、最近ひょんな事から名前が判明した。

奄美群島以南に分布するマメ科の多年草 ミツバコマツナギ(三つ葉駒繋ぎ:別名ナハエボシグサ)

別名の「ナハエボシグサ」で検索したら51件ヒットした。

ためしに「ハナエボシグサ」でも検索したら3件ヒットした、確率からすれば此方が間違いであろう。

てな事をやっていれば、良い暇つぶしに成るのだ。


八月上旬手稲山の花

2008年08月10日 | 野の花山の花

今日はチョットだけ北尾根の花でも見ようかと出かけたが、行けども行けども花は無し。結局研修センター

まで歩き、帰りは車道を歩き北尾根入り口まで、11km位は有ったかな。

北尾根に花は無かったが、車道脇には結構咲いていた。

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クサレダマ、大抵の図鑑には「腐れ玉」ではありません「草レダマ」ですと書いてある。

木本のマメ科レダマに似た草だからクサレダマ、ではそのレダマとはどんな樹木なのか見てみたい。

ネットで調べまくったがヒットしなかった、何とも心残り残念。誰か教えて下さい。

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ツルリンドウ、北尾根に咲いていた花らしい花はこれだけ。

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エゾナミキ、色がとっても綺麗だったのでUPで撮ってみた。

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ホソバウンラン、数は少ないが道端に咲く。

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マツヨイセンノウの雌花、これは町中でも度々見掛ける花である。

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クサギ(臭木)の花、臭いを嗅いでみたが、花自体はそれ程臭い訳ではなかった。

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とうとうススキが穂を出す季節と成ってしまった、短い北海道の夏もあと少し。

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昨日忍路(オショロ)で撮ったものだが、イワレンゲだろう。民家の庭先でもよく見掛ける。