今年二月に世界遺産に登録されている沖縄の首里城、中城城、勝連城、座喜味城、今 帰仁城そして知念城を見学してきました。その時の写真を幾つか紹介します。各城跡の 平面図は「Nature Science」角川書店2002年6月号より引用させていただきました。
①三の郭正面、新城(ミーグスク)とも呼ばれ、亀甲乱れ積みの技法により築かれてい る。独特の曲線美が美しい。
②北の郭裏のアーチ門。観光客はここから城内に入る。ペリー探検隊がエジプト式と評 した精巧なアーチ門。
③北の郭から三の郭への階段と、二の郭城壁を見上げる。
④二の郭南側城壁、手前の石囲いは拝所、遠くに中城湾が見える。
⑤二の郭より一の郭正面入り口を望む。
⑥一の郭南側城壁、右手は琉球石灰岩の急崖が切れ落ちている。
⑦南の郭拝所、この他に久高島遥拝所も有る。
⑧正門の石垣。
⑨カンジャーガマ(鍛冶屋跡)と言われるが、何だか良く解らないらしい。
先日の北海道新聞に「道内旅行行けば行くほど飽きるーライバルの沖縄と対照的」とい う記事が載っていた。観光旅行の目的は、非日常の自然環境と文化に触れること。文化 とは、衣食住・生活習慣・芸能などに代表されるもの。観光目的の一つに、その地域の食 が有ります。北海道の食のイメージとして、カニ・ウニ・イクラその他海鮮食材が思い浮か ぶ。ある友人の話「北海道ではウニなんぞはドンブリで食ってますよ」とホラを吹いたら後 日、本州の知人から「こんどそちらへ旅行で行くからウニをドンブリで食わせてくれ」泣く泣く 大枚をはたいてウニをドンブリ一杯買ってきたそうな。
北海道の人間だって、毎日毎日カニやウニを食っているわけじゃない、観光イメージの 食材と北海道の食文化は一致していないのだ。これに対して沖縄旅行に行ったら一度は チャンプルー料理と沖縄そば、そして泡盛ぐらいは飲むはずだ。これらの食材は観光用 ではなく、沖縄の食文化そのもの。沖縄は旅行者にとっての非日常が、観光用ではなく地 域の文化そのものの中に有る。北海道はその歴史的生い立ちからして、独自の文化を持 っていない、ここが観光地としての致命的欠点である。だからと言ってアイヌ文化を持ち出 して、これが北海道だ!なんて言わないで下さいよ、ますます嫌われます。写真はゴーヤ ー・さんぴん茶とオリオンビールの三点セット、誰が見ても沖縄。誰が見ても北海道の三 点セットは何だろう?
北海道の観光地は、自然一流・施設二流・サービス三流と言われます。昔に比べれば、 北海道の自然も相当破壊されてきましたが、まだまだ見るべきものは残っています。施設 は利便性や快適性を指しますが、これは一頃に比べれば幾らか改善されてきたみたいで す。問題はサービスです。サービスとは単に客あしらい(北海道はこれが極端に悪い)だ けではありません。人工的景観や北海道らしさを感じさせてくれる演出も含まれます。
この写真は20年前の阿寒湖の土産物屋のものです。殺人でも15年経てば時効だから、 この写真に関しては糞味噌に言わせてもらいますよ。ワタシャ一瞬アメリカ村へ迷い込ん だかと思いましたよ。このド派手な色彩感覚、何で看板にローマ字なんだよっ、喫茶店の 名前が宇宙人?普通の民家の正面だけログハウス調にするんじゃない!
これらどれを取っても「アイヌコタン」のイメージは有りません。アイヌ民族の文化を愚弄 しているとしか思えません。国内観光客だけならまだしも、外国の人はどう思うでしょう? その後阿寒湖には行っていないので、ネットで調べてみたら色彩感覚だけは改善されて いるようだったが、北海道の自然にはマッチしない異次元空間の感じ。やはり喫茶店の名 前は「宇宙人」でいいのかな?