練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『秋の花火』 篠田節子

2006-01-27 | 読書
5編からなる短編集。その内2作が音楽関係。
篠田さん、やっぱり相当なクラシック・ファンなのでしょうねぇ。
そして相変わらずの徹底した取材ぶりがうかがえるできあがり。
どの作品も楽しめました。
ただ、篠田作品を楽しめた、というのは癒された、とか最後に救いがあってよかった、とかいうのとは全然ちがうし、むしろ逆かも(そういう作品もあるけど)。

「灯油の尽きるとき」なんていうのはもう、身につまされるどころの話ではなく、現実の非情さを目の前につきつけられたよう。

篠田さんの本はヘタすると読めば読むほど落ち込むような気もするのだが、気がつくとまた手に取ってしまうんだなぁ・・・。