練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『氷点』 三浦綾子

2005-12-25 | 読書
執筆されたのが昭和39年、作品の時代設定も戦後間もなく、舞台は恐らく当時であればブルジョワの最たる医師の一家。
読み始めてしばらくは辻口の人格者たる様子、夏枝のあまりに育ちのよすぎる奥様然とした描かれ方に違和感を覚えた。
が、しかし、どんなエリートであっても特権階級の暮らしをしていても、所詮は同じ人間であり、邪悪な感情が心の中に巣食っていてもおかしくないという全く当たり前のことに改めて気付かされた。