2020年4月下旬の観察記録です。
池の周りを歩いていると、コブシの幹に、ケープをつけたような変わった形の小さな蛾がとまっているのに気づきました。とりあえず2枚ほど写して、もっとアップでと近づいて逃げられてしまいました。
後で調べると、ハマキガ科のチャハマキの♂です。
♂には♀にはない前縁褶があるなど、チャハマキは♂♀で形が異なります。(「前縁褶」は、蛾の翅に見られ、前翅前縁の基部よりにあって二つ折になったような翅の構造です。「折り返し」とも呼ばれていますが、最近は「前縁ひだ」という用語に改められているそうです。)
〈このあたりいろいろなものを参考にしたのですが、煩わしくなるので省略します。〉
チャハマキの幼虫は、チャノキだけでなく、ミカン類やネムノキ、クマノミズキなどいろいろな植物の葉を食べます。
《コブシの幹にとまっていたチャハマキ♂ 2020/04/29》
《コブシの幹にとまっていたチャハマキ♂ 2020/04/29》
下の写真は、『原色日本蛾類図鑑(上)』のチャハマキの展翅図版です。私には、この展翅図版から上の写真のようにとまっているチャハマキを想像することは到底できません(この翅がどうしてこのようになるのか?などと考えると、頭がクラクラします)。
《『原色日本蛾類図鑑(上)』のチャハマキの展翅図版(左が♂)》