奥さんはこう答えました。「いやよ。これはあなたのダルマの結果でしょう。私はあなたの妻だから、あなたが私に食料と衣服を与えてくれなければならないのよ。私のお腹が空けば、食料を持ってくるのが貴方の義務でしょう。
子供たちはまだ幼いから、外へ出て食べ物を手に入れることはできないし、あなたの両親はとっても年寄りで、歩く事さえも出来ないのよ。私たちはこんなカルマをつくってくれるなんて、一度も貴方に頼んだことはありません」
ヴァルミキはナーラダの所に戻り、彼を解放して言いました。「本当に申し訳ありませんでした。お願いですから、このネガティブなカルマから私を解放して下さい」するとナーラダはこう言いました。「ラーマ。このひとつの言葉だけを唱えなさい。とても静かにしていて、深い瞑想の中でこの言葉、この神の名を思いなさい。
瞑想をすれば自動的にお前のカルマは減っていく。お前のコンシャスネスの中に静寂を生み出すと、自動的におまえの魂はすっかり良くなる。お前が完全に謝罪し、心の底から自分の犯した過ちを受け入れると、神が全てを洗い流してくれる。
そして、思考の静寂という祝福を与えてくれる。すると自動的に莫大な知識を神から受け取る事ができる。その後ヴァルミキは木の下で何年も座り、静寂の中で瞑想を続けました。
■仙人は思う・・・・女房、子供の為に俺は一生懸命頑張った。ある時は、人を蹴落とし、嘘を吹聴し、出世を目指して来たが、気が付いたら女房も、子供もそっぽを向いていた。何故なんだ?と後悔してあの世へ旅立つ。こんな人が近くにいませんか?・・・・私などは、家庭は二番でインドや東南アジアに20年以上通い、子供の運動会にも行ったことはないが、見捨てられてない。おそらくカルマも分担してくれるだろう。カルマを積まない人生を送りましょう。
豪邸に住めば幸になれる。お金があれば幸になれる。出世すれば女房や子供が喜んでくれる。これは自分のエゴであり、イリュージョンであり、決してそのような物では幸は掴めない。幸せ感とは、自分の静寂な心の中にあるものです。