まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

赤レンガ工場を活用した図書館

2020-08-30 14:55:27 | 建築まち巡礼東京 Tokyo

大正時代1919年にできた陸軍の兵器工場である「赤レンガ工場」を図書館に活用している北区中央図書館を見学しました。できたのは2008年です。

たいへん暑いなか、王子駅から歩いて15分ぐらいでしょうか。低地にある赤レンガ工場に台地上から新築RC造の図書館がのっかっています。既存部分と新築部分を組み合わせているのですが、どうしても新築のボリュームが大きいので、既存赤レンガが胴体部分を切り裂かれた少々痛々しい印象があります。しかし、中に入ると程よく新旧部分が併存していて、よく考えられた歴史建築の再生だと思います。高低差もうまくいかされています。

高低差を活かしたランドスケープも気持ちよいものでした。

新築部分の東面はプロフィリットガラス。角の処理もシャープで、きれいです。

駅まで歩いて帰りましたが、ちょうどこの辺りは武蔵野台地の東端。台地下には石神井川も流れています。昔から江戸の名所だったところですね・・・。

しかし滝まであるとは知りませんでした。

そして庭園。

私の事務所の近くにある六義園を思い出しました。まちの中の貴重な自然的スペース。駅の横でも再びびっくり。こんな楽しい渓谷があるんですね。

I visited KITAKU Library in the northern district of Tokyo. The "Redbrick Factory", a former army factory founded in 1919, was converted into a new library in 2008. As a first impression, I thought the additional RC volume was too big. But staying in the inner space from where I can see the old redbrick wall with iron trussed roof and newly designed reading room full of natural light  at  once, I realize the library is an elaborate work of the architect.

Tokihiko Takatani

Tokihiko Takatani Studio  TOKYO architecture/urban design

高谷時彦

設計計画高谷時彦事務所