野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

陣馬山から醍醐丸を経て檜原街道へ

2010-10-09 | ハイキング


 高尾駅から9時半過ぎの西東京バスに乗った。陣馬高原下に着いたのは10時10分頃だから、40分近くも乗っていたことになる。バス代は540円。



 早速歩き始める。シュウメイギクの紅色が目につく



 路傍の石碑の脇に雛人形が置いてあった。



 車一台がやっと通れるほどの狭い沢沿いの道を登っていく。

 ツリフネソウの群落



 20分ほどで分岐を左に折れる。



 山道では地味な秋の野草が迎えてくれる。
 ミゾソバやツリフネソウなど



 セキヤノアキチョウジ、キバナアキギリ、シロヨメナ、トリカブトの仲間



 オクモミジハグマとカシワバハグマ



 キノコの仲間も数多く顔を出している。



 前夜から未明にかけての雨の名残か、山道にはヒキガエルが多い



 






 針葉樹林の下は殺風景な登りとなるが、時折日が差す一角では、シモバシラの白い花が目立つようになってきた。丁度花が旬を迎えているようで、今まで何度も見かけているのだが、こんなにきれいな花だとは思わなかった。






 一時間足らずで頂上近くの分岐まで来た。




 山栗が転がっている。イノシシの仕業だろうか、山の斜面が掘り返され、落ちているクリも一部が食べられた跡があった。私も虫食いのなさそうな山栗を、2,30個ポケットに収穫した。帰ってから茹でて食べたのだが、山の風味が感じられてとても美味しかった。



 終わりかけのメタカラコウ







 倒木の木の間から覗いたキバナアキギリ



 サラシナショウマ




 クサボタン

 頂上直下のお花畑に未練を残しながらも、昼時も近いので上を目指しもうひと登りした。





 陣馬山の名物、キリンと見まがうほど首の長い白馬が見えてきた。

 この像は1950年代に観光の目玉として京王電鉄が建てたもの。一番最初に見たときにはあまりにも俗っぽくて嫌な気がしたのだが、何度か登るうちに妙に親近感を覚えるようになってきたのはどういうわけだろう。


 



 頂上には平日なせいか、12,3人ぐらいの登山客しか見られなかった。殆どの人は軽装で和田峠から登ってきたようだ。




 頂上付近を観察していると、ネジバナを発見。ハイカーの靴についてきた種が日当たりの良い頂上で、時季外れに開花したようだ。






 彼岸花も咲いていた



 この赤い木の実はウメモドキだろうか




 ただ一軒だけ開業していた茶店で缶ビールを買って、休業中の富士見茶屋の長椅子を借りて昼食とした。天気は良いのだが、雲が多く生憎展望はきかない。昼食後30分ぐらい寝転がって、秋の風に当たりながら雲の晴れるのを待ったのだが、残念ながら富士は雲の向こうから姿を見せてはくれなかった。

 頂上からは和田峠に降りた。



 醍醐丸方面に向かう。

 頭の赤くなりかけたマムシグサの実



 山道の小さな苔むした祠



 嬉しいことにテンニンソウに出合えた






  醍醐丸からは吊尾根を通って市道山に向かう。陣馬山界隈から外れるとハイカーには殆ど出会わない。こんな静かな山行を味わうために来たようなものなので嬉しい。
 赤い実はツリバナだろうか、それともマユミかゴンズイか。梢を吹きすぎる風に揺れている。



 ヤマジノホトトギスも僅かながら見られた。



 市道山から先の分岐は左折し、笹平方面に向かって下山。雨で滑りやすい山道を一時間ほどかかって笹平バス停へ着いたのが午後三時半過ぎ。生憎三時台のバスはなく、次は16時半頃なので本宿場前まで歩くことにした。
 途中見かけた、タデ、ヤマハギ、キンモクセイ、カラタチの実。秋の草花が多い。



 山間の田んぼも収穫の刻を迎えていた。



 遅れてきたバスに乗り、武蔵五日市駅から電車に乗って家に着いたのは6時半前。総時間約7時間、歩数は2万6千歩強。天候にも野の花にも比較的恵まれた良いハイキングだった。
 

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