落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

暴走リンチ

2007年08月13日 | movie
『インランド・エンパイア』
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おもろかったよ。大満足。
けど長かった。3時間は長いよー。途中で微妙に眠くなったりもし。どこで終わるんだかもわからんし。
ぐりはべつにリンチファンではないけど、こーゆーわからん映画も結構好きです。つーか、映画観て「わかろう」とはしてないんだよね。いつも。わからんならわからんなりに、伝わってくる範囲内で楽しむ。わかりたければ後で調べる。
『インランド〜』もぶっちゃけぐりにはぜーんぜんわからない。公式HPにもストーリーの説明はあるけど、コレ読んでも意味はわからない。でもちゃんと、おもしろいのだ。

ジャンルでいえばホラーでもありコメディでもあるのだろう。
ローラ・ダーンも含め登場する女性たちは、それぞれに不安を抱え、現実を畏れ、抑圧された自分自身を恐れている。実際、生きていれば「こわい」「わからない」と感じることはたくさんある。どれだけ自信にみちた人でも、自分がどうなるのかわからなくて不安や恐怖を感じることはあるだろう。感じないとすればよほど鈍感か傲慢なのではないか。だからといってたとえ現実を投げ出すことができたとしても、そこにはまた別の現実が待っている。不安や恐怖は大なり小なりどこへでもついてくる。
この映画では、女性のそうした弱さを極端にデフォルメして映像に表現している。もうねえ、ホントに怖いのよー。映像が。グロいってほどではないんだけど、常にとんでもなくがぶり寄りなアングルとか、しょっちゅー微妙にフォーカスアウトしてたりヘンに曲がってたり意味なく不安定なカメラワークとか、画面みてるだけでこっちがすっごい不安を感じるわけ。思わせぶりなライティングとか音効も怖いよう。

まあそういううんちくはおいといても、これだけやりたい放題、好き邦題やられると、却って観てる方も開き直って世界に浸れる。
映画は娯楽であると同時に芸術なんだから、これくらい思いっきり自由でもいいんだよね。ここまで自由だとむしろ清々しいです。
天晴れなり。
音楽は例によってすっごいかっこよかったですー。



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