落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

LIES 嘘

2002年03月18日 | movie
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私は決して聖人君子ではないし、エロな話、エロそのものが嫌いな訳でもない。しかし世間の映画、エロい映画に傑作が少ないのは何故なんでしょうね。話題性の割りにはどれも大して面白くもないし、そういう映画を観て思わず欲情しちゃう、なんて経験も私はありません。あったっていいんだけど、なんでか無い。て云うかむしろ疲れちゃうし。枯れてんのか。
でも『愛のコリーダ』は好きですね。厳密に云うと私が観たのは再編版の『愛のコリーダ2000』の方ですが。ひたすらやりまくる以外になにもいらない、と云う清々しい幸福感、浸れました。ラブシーンは正直見飽きたけど、『愛のコリーダ』観に行っといてそんな文句も云えませんし。

ひたすらやってやってやりまくる映画と云う点で『LIES 嘘』は『愛のコリーダ』と同じですね。舞台が現代の韓国の地方都市で、女が女子高生(だんだん大人になっていく)、男が中年の彫刻家と云う設定に差はあっても、会ってセックスしまくる以外の物語描写がほとんどないと云う基本ラインは全く同じです。
ただ違うのは、女が男との恋愛を、無自覚であるにしろ、現状から逃れるための1ステップとしてとらえていて、高校を出て大学生になって、と時を経ると同時に当然のように“女らしく”変化していき、最後には男を捨てると云う、物語のベクトルは大きく違っています。あのみょーな前戯は逆に『~コリーダ』を思い出させられます。

“女らしく”と書きましたが、ヒロインは正直全然女らしくはないですね。全く色っぽさはないです。すらっと手足が長くてプロポーションはものすごくいいし、前半女子高生なので化粧っ気がなくて野暮ったい感じがなんだかスケベな感じもしますが、後半身なりが大人っぽくはなっても色っぽくはならない。相手役の中年男はすんごい普通の人で、これは逆にリアルで面白かった。
しかし、『LIES~』がどれだけ『~コリーダ』に似ていても、やはり『LIES~』を観てハッピーにはなれないですね。と云うのが、ヒロインがなぜ男と寝るのか、と云う目的が分かりやすすぎるから。ただ相手を愛しているからだけじゃない、彼女なりの打算のようなものがちゃんとあるし、その打算に説得力があればあるだけ、彼女の肉欲が他人事に見えてしまって、「入りこんで」観ると云う風にはなれなかったです。
映像が隠し撮りみたいなビデオ撮りだったり、インタビューが途中に入ったりしてドキュメンタリータッチだったりするのは原作にはあるのかな。原作は発禁とか云ってましたが読んでみたくなりましたね。

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