落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

I LOVEペッカー

2002年03月14日 | movie
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ボルチモアでペッカーと呼ばれている、ちょっと薄らぼんやりした少年が、お母さんの経営する中古屋から譲り受けたカメラで撮りまくった素人写真をバイト先のファーストフード店で展示したところ、たまたまNYのやり手キュレーターの目にとまりアッと云う間に有名人になっちゃって・・・と云う、わりにまぁよくあるサクセスどたばた劇です。誰がどこから見てもオチは読めますね。なんのひねりもございません。

でもそこはやはり下品の巨匠ウォーターズさんなので、こまかいディテールでつっこんで来ます。まず主人公の姉(兄?謎)は町のゲイバーで働いてます。思いっきりオカマっぽいです。おばあちゃんは自分のマリア像が喋るとかたく信じこんでいます(アブナイ)。妹は砂糖中毒。ひたすら甘いものばっかり貪り食ってます。親友のマットは万引き魔。お父さんとお母さんは比較的まともですが、まともと云って構わないか首をひねりたくなるくらいのポジティブシンキング。
そしてきわめつきは主人公のあだ名が「ペッカー」。原題では『Pecker』となっていて、これはスラングでまんま「ち×こ」のことなんですよね。転じて「いつもマ○ターベーションばっかりしているやつ」と云うような意味合いかと思われます。
そんで劇中で誰も彼もがしょっちゅう「ペッカー」「ペッカー」連呼するんですよ。それもまたひっきりなしに。家族もガールフレンドも町の人もやたらめったら「ペッカー」「ペッカー」。しまいにゃ大合唱するし。
おかしいですね。バカですね。

物語そのものは都会感覚のアホさを思いっきり皮肉ったブラックユーモアと、監督の生まれ故郷でもあるボルチモアへのオマージュになっているのですが、それよりなにより出て来る人物たちへの愛情とちまちました笑いへのあくなき挑戦は見てて清々しかったです。
主演はエドワード・ファーロングですが、わりに暗めな役の多い彼にしてはノー天気なこのおバカ役も全然ハマってました。
他の出演はクリスティーナ・リッチ、マーサ・プリンプトン(!)、 リリ・テイラーなど。98年の作品です。

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