落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

海峡の彼方

2012年10月20日 | movie
『かぞくのくに』
在日コリアンのリエ(安藤サクラ)の兄ソンホ(井浦新)は25年前に帰国事業で北朝鮮に移住。脳腫瘍の治療のために初めて一時帰国したが、工作員らしきヤン(ヤン・イクチュン)が監視としてつけられ、思ったような自由な帰郷を楽しめない。
病院ではたった3ヶ月の滞在期間では治療できないと手術を断られてしまい、リエは幼馴染みのスニ(京野ことみ)に相談を持ちかけるのだが・・・。

すいません。超眠かったです。ごめんなさい。
たぶんこれ監督がドキュメンタリーの人だからだと思うんだけど、ほとんどカット割りがないのね。ワンシーンワンカット、それもよくわかんない手持ちばっかりで。視覚的にスゴイ疲れるのよ。無駄に緊迫感ありすぎて。
あとやっぱぐりのうちが在日コリアンで、もともと総連にも入ってたってのもあるかもね(今は違うけど)。日本のふつうの観客には物珍しい(と思われる)慣習とか設定とか、ぐりにとってはごく当たり前のことだから、何の驚きもない。だいたい「だからなんだ」で終わってしまう。

逆にいえばリアリティだけはしっかりたっぷりと再現されてるわけで、たとえば在日コリアンの妙にギトギトと濃い同族意識とか、とにかく息子が可愛くて可愛くてしょうがない母親とか、やたら権威主義的な父親とか、在日コリアン同士でも韓国国籍や日本国籍を持つ者とそうでない者との法的立場の違いとか、そういう微妙で繊細なモチーフがとにかく非常にきめ細やかに表現されている。当事者のぐりからすればうざくてしょうがないくらい。
てゆーかぐりは習慣としてこの手の映画はいっさい観ないことにしてたのだった。今回なんで観ちゃったんだろう?観たって疲れるだけなのに。
とゆーことに映画が始まってから気づいた。そして眠くなり。
ろくでもないなあたしは。

在日コリアンがどんな生活をしてるのか、日本で外国人として、北朝鮮の人として暮らすということがどんなことか、北朝鮮と日本との距離感を感じる上ではいい映画かもしれない。
エンターテインメントとして完成度はどーなんだとゆーあたりは別として。
こういう映画が劇映画として製作されたことは単純に嬉しいことだと思う。ちゃんと評価もされてるみたいだし。それは良いことだと思う。

それにしても工作員がヤン・イクチュンはないやろ。
だってヤン・イクチュンだよ。チンピラやん。
画面に映るたびについつい「ヤン・イクチュンやー」なんて笑っちゃいましたすいません。

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