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落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

他人のそら似なんですが

2006年11月20日 | movie
『エレクション2』

えーと正直今日ぶっちしちゃおっかな?とか思ってたですよ。昨日観た『エレクション』は予想したほどには楽しめなかったし。大好きなハズの「東洋人のおっさん」(爆)がこーんなにいっぱいこっぱいぞろぞろ出て?ュるのになぜもうひとつ楽しめないのか、自分でも解せんかったくらいです。仕事が忙しかったってのもあったし。ってか結局観たけど。
でもねー。『2』はおもしろかったです。ちゃんと。てゆーかパート2とゆーより、この話は前後編にした方が妥当なよーな気がします。それぞれ単体でも物語は成立しなくはないけど、要素として互いの内容のもう一方への依存度が高いから。
『2』を観ててなんで『1』がイマイチだったのかがつくづく気になってきたので、一般公開されたらまた観たろーと思ってます。

『1』ではマフィアのボスの座をめぐって実力者ふたりが選挙で争う話だったんだけど、『2』はその2年後の改選の話。『1』で会長になったロク(任達華サイモン・ヤム)は再選したいんだけど、部下の若手にはもちろん台頭を望む者がいる。なかでも大陸でのビジネスで実力を伸ばしているジミー(古天樂ルイス・クー)に期待を寄せる支持者もいるのだが、本人には選挙に出馬する意思がない。ところがジミーに会長になってもらいたいと考える“勢力”もいて・・・という、杜[王其]峰(ジョニー・トー)いわく「中国返還後の香港マフィアの転換」をモチーフにした物語。
つまりこれはただのマフィア映画じゃないってとこが魅力になってるんですね。厳密にいえば「ただのマフィア映画」なんだけど、マフィア以外の要素が明確に描かれず、いわゆる「ブラックボックス」状態のまま提示されている。描かれてないところに観客の妄想が働くことで、物語の世界観に奥行きや広がりが生まれる。香港マフィアにも怖いものがある、ってことで。
カンヌに出品された時に話題になってた暴力描写は確かにえげつなかったよー。『1』もちょっとそれはどーか?ってくらいえげつなかったけど、『2』はさらに凄まじかったッス。あの「足ぐいぐい」カットでつい『ファーゴ』を思い出しちゃいました(ところでこの『ファーゴ』って映画、日本じゃ実話だと思われてるってホントですか?)

例によって映像や音楽の完成度はいうことなし。オシャレ。うぉとこの世界です。すてきです。
どーでもいい話だけど、古天樂とゆー人はぐりの知人の役者に顔が似てて、この知人がまたヤクザとかチンピラの役ばっかし以前やってたもんだから、古天樂がオールバックでびしっとキメてシブがってるとどーしても反射的に知人を思い出してしまい、何度か意味もなく失笑しそうになりました(汗)。古天樂はなにもわるくないのに。ごめんなさい。