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落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

杜琪峰まつり?

2005年07月28日 | movie
『暗戦 デッドエンド』
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末期ガンで余命4週間と宣告された男(劉徳華アンディ・ラウ)が、白昼堂々金融コンサルティング会社に強盗に入り交渉人としてホー刑事(劉青雲ラウ・チンワン)を指名する。警察の捜査網もマフィアの追跡も巧妙にすり抜ける知能犯にふりまわされながら、奇妙な感情の共鳴を覚える刑事。しかし彼の真の目的は金でもなければ名誉でもなかった。

※ちょこっと伏せ字あり。

あのねー。面白かったよ。イヤほんまに。想像以上に楽しめました。
1999年の杜[王其]峰(ジョニー・トー)作品・・・って『ザ・ミッション 非情の掟』と同じ年ですね。すげーな杜[王其]峰。
ぐりはどーも劉徳華とゆー人が苦手で(キライではないと思う)、単なる食わず嫌いでこの作品も今まで観てなかったんだけど、うん、観て良かった。人物造形は魅力的だし、ヘンに凝りすぎないストーリーのテンポもちょうど良いし、映像も音楽もさりげに洒落てる。アンディファンにとっても満足の出来ではないでしょーか。

いろいろつっこみどころはあるよ、もちろん。
アンディが不治の病でなきゃいけない必然性ははっきり云ってあまりない。どーせならいっそのこと病気もトリックのひとつにしてしまった方がストーリーによりツイストが利いて面白くなったかもしれない。あの女装は迫力あり過ぎて怖かったしさぁ(笑)。頑張ってたけどね。特殊メイク。
マフィアがあまりに簡単にアンディに騙されるのもどーかなー?あれじゃ李子雄(レイ・チーホン)はまるっきりただのハゲで終わってるやないですか(爆)。
劉青雲があれほど有能なのに警察内部では閑職でしかも周囲にもまるで尊敬されてない風なのもちょっと不自然。なんでそんな刑事が国際警察とコネがあるのか?彼の上司もおバカ過ぎるし。不可解ってほどのことはないですけどもー。
いちばん分かんなかったのはアンディがなんでそこまでして「復讐」しなきゃいけなかったのか、その意志の根拠がイマイチ弱い。ぐりは正直なところ全く納得いかなかった。

けどまぁそーゆーとこはさておいて、ワクワクドキドキしつつときどきニヤリと笑えるライトなエンターテインメント・サスペンスとしてはふつーに良い出来だと思います。
なにより作中で人が死なないってとこがいいです。ガンアクションはあるんだけど、それで人を殺したりはしないのね(冒頭に本筋とは別の事件で人が死ぬとこはある)。アンディは犯罪者ではあっても暴力をふるうシーンが直接画面にはほとんどでてこないし、劉青雲も交渉人だから基本的にいつも丸腰。それでいて周りはしっちゃかめっちゃかにかきまわされる、ってとこが爽快です。
警備の厳しい近代的なビルの閉鎖的な構造を上手く使ったストーリー展開もなかなか心憎い。
あとストーリーを追うごとにアンディと劉青雲にある種の“ソウルメイト”みたいな感情が育っていくのが、非常に自然に描かれてるのが良かった。

劉青雲はやっぱかっこええなぁー。実は『ロンゲスト・ナイト』がすっごい好き(そーいやDVD誰かに貸して返って来てないな)。
アンディはインテリくさくもなくオタクっぽくもないんだけどほどよくクールにマニアックな犯罪者役がうまくハマってました。アンディお約束なアレコレの描写はビミョーに浮いてたし、ぶっちゃけこの役はアンディじゃなきゃいけない!ってほどのことはなかったですけども。
蒙嘉慧(ヨーヨー・モン)可愛かったなぁ。3回しかでてこんけど(爆)。
次は『ヒーロー・ネバー・ダイ』を観なくてはー。ですね。<雨さん
その前にもう2枚借りた中国映画をこなすべし。
ところで『ブレイキング・ニュース』の日本公開はどーなっとるんですかね?<タキさん