金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

あることへの感謝

2016年09月29日 19時04分51秒 | 日々あれこれ
ここにある・・・


鐘楼堂の周りがにぎやかです。
きれいなそれぞれの赤、
彼岸花がキラキラ輝いています。

坊守の提案で彼岸花を鐘楼堂の周りに植えましょうってことに。
去年、宇和の総代さんが沢山の彼岸花の球根を持ってきてくださった。
それを総代長と坊守が植えて下さってたのです。
「来年の秋は、きっときれいよ~」って微笑んでいた坊守。

いいもんですね。

それぞれにいのちの花咲かせていただくよな~。
彼岸花だけじゃないんですよね、
みんながみんな、それぞれに
縁頂いてその時にいのちの花を咲かせていただいてたのですね。

その季節に、その時に・・・それぞれ。
そんなことを思いつつ彼岸花を楽しませていただいています。


このご門徒にお会いするといつも思い出します。
コイツの継職準備の頃でした。

三門を上がる階段に手すりを着けていただいたのです。
それで十分満足していたコイツにこの方が仰った一言、
「お寺や神社って不親切ですよね。足腰悪い方々は参ることができないですもんね」
頭を何かで叩かれたそんな衝撃、

そうだよな・・・
参ってくださいってご案内しつつも参れる状態にないのですから・・・

それから10年掛かりました。
ウダウダ考えているうちに時は流れ
必要としていた方々も往生されました。
早く思いついていれば・・・
そう思う度に脳裏に浮かぶ優しい笑顔、
あの時これがあったら
あのお方はどれだけ参りやすかったことだろう・・・

でも、あのお方には間に合わなかったけど
今、「ある」
どれだけ心強いか・・・

「参ったかな!」ってよろこんでおられる声が聞こえるよう。

スロープが出来た時、ある総代に言われた、
「これができたからってお参りが増えるとは限りませんから・・・」
「そうじゃないんです。
 参りたいと思ったとき、いつでも参れることができる。
 本堂の中まで車椅子でも上がれるものが「ある」
 この安心が大切なんです。」

「ある」ことに気付ける人生でありたいですね。


いつでもどこでも、いまここに「ある」救い。
阿弥陀さまに包まれる今をよろこばせていただいたことです。

お念仏申させていただきましょう、
ナマンダ~ブ、ナマンダ~ブ・・・

お浄土の華が咲く・・・
コメント
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