金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

お前、死ぬよ!

2016年09月21日 18時31分54秒 | 日々あれこれ

心配ないよ・・・


境内の彼岸花が咲いています。
鐘楼堂の周りに総代さんが植えていただいたものです。
今年は咲かないのかって心配していましたが
大地から真直ぐに芽を伸ばし花を咲かせています。

この時に、変わらず・・・


ご縁に親戚が集われる。
同世代が集うと楽しそうでいいものです。

同世代だから抱える身体の状況が気になる。
血圧が高い、
総蛋白が、
コレステロールが、
バンバン出てきます。

病院嫌いの施主さんに参った親戚が仰られます、
「お前、死ぬぞ!」
失礼ながら聞きながら笑ったのですが、
でも、真のところ。
言われた施主さん、ちょっと神妙なお顔でした。

そりゃ、そうですよね、死を突き付けられるのですから・・・

コイツの作業着はふざけた格好。
それ見かけた人々は笑っておられるのでしょう。

サウナスーツに雨合羽スタイル。
流れ出る汗に止められないコイツ、
笑われようとも・・・

そんな夕方、
ちょっとした用事で自治会長が参られた。
みんな留守だったの本堂の縁から応対させていただいた。
そんなコイツの格好を見た自治会長、

「あんた、そんな恰好しとったら死ぬで!
 水でも飲みながらせんと!」
「アザ~ス!」

気持ちよく死を突き付けられます。
お荘厳しながら

「死ぬ・・・か」

ホンマのことです。
必ず死ぬのです、老いていようが若かろうが、必ず!


幼き頃の娘はよく「死」を感じいっぱい泣きながら坊守に抱かれていた。
「ママが死んだら嫌だ~」って。
しかし、坊守は「ママは死なないよ!」っていうことはなかったのです。
ただ、泣いている愛しき娘を抱きしめる毎日でした。

そんな娘も大きくならせていただきました。


このいのち、いただいてからず~っと死が隣り合わせの人生。
なのになかなか見つめようともせずにこの年・・・

だからなのでしょうね、
恥ずかしき生き方は変わらないことです。

数十年、生かさせていただいています。

支えられて、支えられて今をいただいています。
心配かけて、心配かけて歩ませていただいています。
この人にも、あの人にも。

お陰で生かさせていただきました。

死ぬ人生に変わりはないけど
往き生まれるいのちを大切にさせていただきます。

だから、また会える・・・
きっと会える・・・

もう迷いの世界を巡ることのない今を聞かせていただいた今生、

そう言える気付きの人生でよかった。


今生にいのちの花、開かせていただきましたよ~って宣言して数十年、
ありがとうごさいました。

これからも願生ります。
コメント
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