心配ないよ・・・
境内の彼岸花が咲いています。
鐘楼堂の周りに総代さんが植えていただいたものです。
今年は咲かないのかって心配していましたが
大地から真直ぐに芽を伸ばし花を咲かせています。
この時に、変わらず・・・
ご縁に親戚が集われる。
同世代が集うと楽しそうでいいものです。
同世代だから抱える身体の状況が気になる。
血圧が高い、
総蛋白が、
コレステロールが、
バンバン出てきます。
病院嫌いの施主さんに参った親戚が仰られます、
「お前、死ぬぞ!」
失礼ながら聞きながら笑ったのですが、
でも、真のところ。
言われた施主さん、ちょっと神妙なお顔でした。
そりゃ、そうですよね、死を突き付けられるのですから・・・
コイツの作業着はふざけた格好。
それ見かけた人々は笑っておられるのでしょう。
サウナスーツに雨合羽スタイル。
流れ出る汗に止められないコイツ、
笑われようとも・・・
そんな夕方、
ちょっとした用事で自治会長が参られた。
みんな留守だったの本堂の縁から応対させていただいた。
そんなコイツの格好を見た自治会長、
「あんた、そんな恰好しとったら死ぬで!
水でも飲みながらせんと!」
「アザ~ス!」
気持ちよく死を突き付けられます。
お荘厳しながら
「死ぬ・・・か」
ホンマのことです。
必ず死ぬのです、老いていようが若かろうが、必ず!
幼き頃の娘はよく「死」を感じいっぱい泣きながら坊守に抱かれていた。
「ママが死んだら嫌だ~」って。
しかし、坊守は「ママは死なないよ!」っていうことはなかったのです。
ただ、泣いている愛しき娘を抱きしめる毎日でした。
そんな娘も大きくならせていただきました。
このいのち、いただいてからず~っと死が隣り合わせの人生。
なのになかなか見つめようともせずにこの年・・・
だからなのでしょうね、
恥ずかしき生き方は変わらないことです。
数十年、生かさせていただいています。
支えられて、支えられて今をいただいています。
心配かけて、心配かけて歩ませていただいています。
この人にも、あの人にも。
お陰で生かさせていただきました。
死ぬ人生に変わりはないけど
往き生まれるいのちを大切にさせていただきます。
だから、また会える・・・
きっと会える・・・
もう迷いの世界を巡ることのない今を聞かせていただいた今生、
そう言える気付きの人生でよかった。
今生にいのちの花、開かせていただきましたよ~って宣言して数十年、
ありがとうごさいました。
これからも願生ります。