自選
「なんだか怖い歌」五首
004:キッチン
要するに火焙りなんだと笑ったままキッチンにもたれかかった
046:凍
凍海のあざらしを裂き腑(はらわた)の身代わりとして吾を綴じ込めよ
057:鏡
姿見の中の時計が写しだす窓に映った手鏡の闇
075:打
岩礁に打ち上げられた流木の骨が奏でるララバイを聴く
085:富
鍵盤が刻む螺旋を降りゆきて過富渦の闇を両掌に汲む
【五首についての感想】
怖いと言うより、気味が悪い…。
自分でも意味がわからないけれど、なぜか呼応している自分もいる。
それが、よけい怖い。
【全体についての感想】
途中、いっちょまえにスランプらしきものがあり、その前後で、けっこう作風が変わっているなあ、と思いました。
こんな風に他人事のように思えるのが、「自己選」のおもしろさかもしれませんね。
「なんだか怖い歌」五首
004:キッチン
要するに火焙りなんだと笑ったままキッチンにもたれかかった
046:凍
凍海のあざらしを裂き腑(はらわた)の身代わりとして吾を綴じ込めよ
057:鏡
姿見の中の時計が写しだす窓に映った手鏡の闇
075:打
岩礁に打ち上げられた流木の骨が奏でるララバイを聴く
085:富
鍵盤が刻む螺旋を降りゆきて過富渦の闇を両掌に汲む
【五首についての感想】
怖いと言うより、気味が悪い…。
自分でも意味がわからないけれど、なぜか呼応している自分もいる。
それが、よけい怖い。
【全体についての感想】
途中、いっちょまえにスランプらしきものがあり、その前後で、けっこう作風が変わっているなあ、と思いました。
こんな風に他人事のように思えるのが、「自己選」のおもしろさかもしれませんね。