はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

「題詠100首2006」について(4)

2006年11月03日 22時22分09秒 | インターミッション(論文等)
(承前)

 また、もう一つの特色は、2005年後半あたりから急速に一般化した「Web Log=ブログ」を媒介にしたことである。
 参加者個人個人に、簡易ホームページである「ブログ」を持たせ、それを主たる発表の場にさせるという方式は、インターネット歌会の概念を変える物と言ってよいだろう。
 また、「ブログ」の特色である「コメント」「トラックバック」という機能も充分に利用し、参加者の間に一大ネットワークを作り上げた。
 それらは、参加者を単なる受け身の存在とするのではなく、
「全員でこのイベントを運営しているのだ」
という意識を持たせることとなった。
 また、もっと広い意味で言えば、「ブログ」というコミュニケーション方式、あるいはインターネットという媒介を、より多くの人に体験してもらうきっかけともなった。
 実際、このイベントに参加するために、初めて自分のブログ(=ホームページ)を持った、という人も少なからずいるはずである。

(この項つづく)

「題詠100首2006」について(3)

2006年11月03日 00時03分18秒 | インターミッション(論文等)
(承前)

 そういったことが推察されただけに、今年(2006年)、「題詠マラソン」が「題詠100首2006」となって開催されたことは、本当にうれしいことだった。

 主催の五十嵐きよみさんは、〈少人数の運営〉というデメリットを逆手に取り、個人で開催することによってローカル性を強調し、より自由を得るというメリットに変換させたのである。

 つまり、今までは、少人数ではあっても合同で運営されるイベントであったために、自然に公的な雰囲気が発生し、参加者からの数多くの意見や質問に対して、(それがかなり理不尽なものであったとしても)ある程度の対応や回答の義務を負っていた。
 それが個人運営となったことにより、言葉は悪いが、
「気に入らないのなら、参加しなくてもいいですよ」
と言えるようになったわけだ。

(この項つづく)