街灯に見つかっている罪悪とひとの弱さに容赦ない冬
(花夢) (花夢)
「街灯」は、「罪悪」と「弱さ」の両方を照らしているのでしょ
うか。
それとも冬は、照らし出された「罪悪」と、人が心に仕舞っ
てある「弱さ」に平等に「容赦ない」のでしょうか。
ひょっとしたら、「街灯」は夜だけに灯るとは限らないし、
「冬」は季節に限らずいきなりやってくるのかもしれない。
この歌を読み返していてふと、そんな辻褄の合わないこと
を思い浮かべました。
-----------------------------------
誰(た)がわれを呼ぶか呼ぶかと野ざらしの誘蛾灯へと闇なだれ落つ
(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
いろいろと苦心したのですが、この歌を読んだときの心情
を正確に文章にすることが、どうしてもできません。
誘蛾灯の青い光に、闇や虫や周りのすべてとともに、なだ
れ吸い込まれてゆきそうな感覚。
自分の知らぬものを感知したときの、絶叫したいような、
永遠に沈黙したいような感情。
『懼れ』という文字が、あるいは一番近いのかもしれませ
ん。
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灯台の伸びあがる午後すこやかにわれは夏へと気化しはじめる
(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
〈梅雨明け十日〉の、すっと晴れた海辺をまず想像しました。
梅雨のじとじとと、盛夏のうだうだの間、陽光を浴びていると、
自分が透き通り浮き上がって、どこまでも拡散していきそうで
す。
初夏の清々しさ、歓喜、あるかなしかの不安、そういったもろ
もろを、感じさせてくれる歌です。
(花夢) (花夢)
「街灯」は、「罪悪」と「弱さ」の両方を照らしているのでしょ
うか。
それとも冬は、照らし出された「罪悪」と、人が心に仕舞っ
てある「弱さ」に平等に「容赦ない」のでしょうか。
ひょっとしたら、「街灯」は夜だけに灯るとは限らないし、
「冬」は季節に限らずいきなりやってくるのかもしれない。
この歌を読み返していてふと、そんな辻褄の合わないこと
を思い浮かべました。
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誰(た)がわれを呼ぶか呼ぶかと野ざらしの誘蛾灯へと闇なだれ落つ
(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
いろいろと苦心したのですが、この歌を読んだときの心情
を正確に文章にすることが、どうしてもできません。
誘蛾灯の青い光に、闇や虫や周りのすべてとともに、なだ
れ吸い込まれてゆきそうな感覚。
自分の知らぬものを感知したときの、絶叫したいような、
永遠に沈黙したいような感情。
『懼れ』という文字が、あるいは一番近いのかもしれませ
ん。
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灯台の伸びあがる午後すこやかにわれは夏へと気化しはじめる
(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
〈梅雨明け十日〉の、すっと晴れた海辺をまず想像しました。
梅雨のじとじとと、盛夏のうだうだの間、陽光を浴びていると、
自分が透き通り浮き上がって、どこまでも拡散していきそうで
す。
初夏の清々しさ、歓喜、あるかなしかの不安、そういったもろ
もろを、感じさせてくれる歌です。
ありがとうございます。
この題詠の前後で春夏秋冬を織り交ぜて詠んでいたりして、これは冬の歌なのでした。
いえいえ、コメントをいただく前に選んであったんですよ。
この鑑賞サイトの場合、鑑賞させていただくお歌は、5~6つくらいのお題を一気に拝見し、選ばせていただいてます(その後UPされた歌は、直前で拾うわけです)。
けっこうせっかちな性格なのかもしれません。
また取り上げさせていただくかと思いますので、よろしくお願いしますね。