ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

2020年 舞台10「獄窓の雪・帝銀事件」@新宿サンモールスタジオ

2020年12月31日 | そんなご舞台な2020
2020年 舞台10「獄窓の雪・帝銀事件」@新宿サンモールスタジオ

しっかりと事実関係を確認されていて、何一つ気になるところはありませんでした。えらそうな書き方をしましたが、なぜなら私は大学生の頃、「平沢貞道を救う会」のお手伝いをしばらくした事があったのです。私は頼まれた差し入れを持って、仙台刑務所に、あの平沢貞道に会いに行った事があるんです。あの、平沢貞道に会った事がある、最後の世代なんだと思います。だからどうっという訳ではありません。きっかけは、わが師匠熊井啓監督の作品「帝銀事件・死刑囚」の上映会をする際、「平沢貞道を救う会」におじゃまするうちに、自然とお手伝いする流れになっていました。実際にお会いした平沢さんは、もう高齢だったせいか、かなり小っちゃい感じで、座っておられました。そうそう、私は面会室ではなく、彼の部屋、獄窓に案内された記憶がるのです。そう、この舞台となっている場所なのです。というのは、平沢さんが高齢で面会室まで行くのが大変だったため、面会を許された人は、彼の獄室まで案内されたんだと思います。それぐらい、特別な待遇でした。そのことがどれほど異例で、貴重な体験か知る由もない若いバカな私は、なんの日記も記さないままですませてしまいました。その軽々しい若さがないと、死刑囚に面会に行くなんて出来なかったのかもしれません。
そういった私自身の体験からして、この舞台は興味深いものでした。私も「帝銀事件」を舞台化するとどうなるんだろうと思った事があります。でも、師匠の作品がありますから、かなりハードルが高かったです。この舞台、よく作られていますし、事実関係も間違いないと思います。伏せられていた事実も、わかっていて伏せてるなぁと理解しました。例えば、「出どころ不明の大金を持っていた」というような部分です。舞台セットの獄窓が象徴的に作られていますが、あの窓はかなり強烈でしたね。暗転する時に、うまく隠すという手段もあったかもしれませんね。そこは、迷うところですね・・・
学生時代に、実際に平沢さんからいただいたお礼のハガキがありました。



2020年舞台9「あたしに触らないで!」城山羊の会@下北沢B1

2020年12月25日 | そんなご舞台な2020
2020年舞台9「あたしに触らないで!」城山羊の会@下北沢B1

出演:石橋けい、吹越満、米村亮太朗、岩谷健司、島田桃依、岡部ひろき、筒井のどか、岡部たかし

今回も、他人には見せたくない「何か」、隠しておきたい「何か」をさらけ出して、くすぐってくれる(笑)石橋けいさんの妖艶ぶり、島田桃依さんのとんでもないおばさんぶり、筒井のどかさんの美脚。男どもには興味がない(笑)女どもの生きるエネルギーが爆発していました。堪能しました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「バージンブルース」 藤田敏八監督 1964年公開

2020年12月24日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「バージンブルース」 藤田敏八監督 1964年公開

40年ぶりぐらいに見ました。この映画は、別に見るのをためらっていた訳ではありませんが、ずいぶん時間がたってしまいました。秋吉久美子さんは私達世代のアイドルでした。今、見直してもとても素敵です。この映画の主人公2人の役は、難しいですね。特に、長門裕之さんはもしかしたらミスキャストだったかもしれませんが、彼なりに演じ切っていると思いました。納得させる何かを演じていました。秋吉久美子も彼女でなかったら、あの純朴さと、女らしさは出せなかったでしょう。なかなか説得するには難しい素材を藤田監督がねじ伏せたような映画でした。あの時代が懐かしい・・・・青春でした。


今頃、録画DVDで鑑賞 「青幻記 遠い日の母は美しく」成島東一郎監督 

2020年12月23日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「青幻記 遠い日の母は美しく」成島東一郎監督 
1973年公開

音楽: 武満徹
出演: 田村高広/ 賀来敦子/ 山岡久乃/ 戸浦六宏 小松方正/ 藤原釜足/ 原泉/ 浜村純/ 殿山泰司 三戸部スエ/ 田中筆子/ 新井康弘/ 伊藤雄之助

ついに見てしまった。若いころ私があまりにも感動したために、もう一度見るのを最後までためらった映画。それは「青幻記 遠い日の母は美しく」でした。

「ミノルさん、ミノルさん」と自分の息子をさんづけで呼ぶ母。

「ミノルさん、お母さんは、一度でいいから、あなたを力一杯抱きしめてあげたかった……ミノルさん……ミノルさん……」
「ミノルさん、おかあさんって、呼んでください。さっきから、まだ、一度しかいってくれないじゃないの。」
「お母さん!」
「ミノルさん、もう、一度」
「お母さん!」
「お母さんは、なんだか、胸が苦しくなりました。それから、手足がしびれて、動けなくなりました。たいしたことはないように思うんですけど、動けなくなりました。」

号泣です。私が20才の時に公開され、その後何回か映画館で観ましたが、忘れられないほどの感動を受け、この映画の世界に私も入ってしまいました。その後、この感動を忘れないために、しばらくはこの映画を見ないと心に決め、40年ほどたち、やっと見ました。すごいです、すばらしいです。大傑作だと思います。

1973年度キネマ旬報ベストテン、第1位「津軽じょんがら節」第2位「仁義なき戦い」第3位「青幻記 遠い日の母は美しく」です。この映画を知っている人が、どれほどいるでしょう?

主演の賀来敦子さんの、美しい母、美しすぎる母。

その後、田村高廣さんと何度か仕事したのに、この映画について何も聞けなかった事が、残念でなりません。そして、賀来敦子さんは、この映画の後引退されたようで、私にとって、本当に遠い遠い幻の母になられてしまいました。こんな劇的な女優さんもいないですね。その後、どんな人生を送られているんでしょう・・・お母さんに会いたい・・・そんなミノルの気持ちです。

2020年 舞台8「ただやるだけ」 Good morning no’5 結成13周年記念公演 @下北沢シアター711

2020年12月22日 | そんなご舞台な2020
2020年 舞台8「ただやるだけ」 Good morning no’5 結成13周年記念公演
@下北沢シアター711

観客を巻き込む型の劇団ですが、このコロナ禍の中ではそうもいかない。舞台と観客席には全面的にビニールが張り巡らされていて、接近できないようになっていました。劇団のコンセプトが封じられたけど、タイトル通り「ただやるだけ」精一杯のもがきと苦しみがありました。その中で救いは音楽。中村中の劇伴がすばらしい出来栄えで、苦しみの中に光が見えました。

2020年 舞台7「The last night recipe」イアク@座・高円寺

2020年12月22日 | そんなご舞台な2020
2020年 舞台7「The last night recipe」イアク@座・高円寺

イアクは大好きな劇団です。今回もおもしろかった。主人公の女性記者の結婚生活に深入りしないところがよかったのか、もう少し突っ込んで描いてほしかったのか、微妙なところですね(^^;・・・・

2020年舞台6 「エントツ女王と煙たい町」 電動夏子安置システム第43回本公演@下北沢駅前劇場

2020年12月21日 | そんなご舞台な2020
2020年舞台6 「エントツ女王と煙たい町」 電動夏子安置システム第43回本公演@下北沢駅前劇場

「マエセツ」から観客を巻き込んでいくタイプの劇団だけど、このコロナ禍の状況では、どうしようもない壁がたちはだかって・・・・

今頃、録画DVDで鑑賞 「続・ある愛の歌」 1979年日本公開

2020年12月14日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「続・ある愛の歌」 1979年日本公開

あれから、8年後に製作されました。ずっと見ずに40年間放置していました(笑) 今回初めて見ると、それなりにまとめた映画でした。でも、あのアリ・マッグロウの印象が強くて、キャンディス・バーゲンは不利でしたね。私はテニスが好きなので、40年前のテニス・シーンなど、とても興味深く見ました。そこかい(笑)

今頃、録画DVDで鑑賞 「津軽じょんがら節」 斉藤耕一監督 1973年公開

2020年12月14日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「津軽じょんがら節」 斉藤耕一監督 1973年公開

出演:江波杏子、織田あきら、中川三穂子

当時感動して、もう一度見る事を躊躇していた映画シリーズのひとつです。やはりすごい映画でした。望遠レンズ多様の絵作り、荒れた海、穏やかな海、映像の構図、すべてにわたって作者の意図が伝わってきます。ただ歩くだけなのに、こういう映像にしたいという意図がヒシヒシとわかります。江波杏子さんの赤いコートが、津軽の風景にまるで絵画のように映ります。初々しい、中川美穂子さんが忘れられない。35年ぶりに見ましたが、手応え十分でした。やはり1973年を代表する1本に間違いありません。

この年は、すごい。さらにもう1本この年に公開され、私の心を揺さぶった映画があります。そろそろ、御対面の時がきたのかもしれません。見るのが怖いです。それだから、外国映画の懐かしい映画を見て(「ナタリーの朝」とか「ある愛の詩」とか)ごまかしている自分がいます。はたして、その日本映画は・・・・ほとんどの人が、もうこの映画の事を忘れているし、若い人はその映画の存在すら知らないでしょう。そんな映画を見る・・・・


今頃、録画DVDで鑑賞 「ある愛の歌」 1970年製作

2020年12月13日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「ある愛の歌」 1970年製作

1971年に日本公開。当時大ヒットでした。この頃は、いい映画がたくさんありました。「ひまわり」「イージー・ライダー」「明日に向かって撃て」「M★A★S★H」など、私の青春ど真ん中で、よい映画がたくさんありました。この映画は、とても甘いラブストーリーだけど、純粋に楽しみました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「さよならコロンバス」

2020年12月12日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「さよならコロンバス」 1969年製作

69年「さよならコロンバス」71年「ある愛の歌」72年「ゲッタウエイ」と続く
アリ・マッグローの主演映画でした。この映画も、20才前後で見ました。ストーリーはすっかり忘れてしまっていましたが、なかなか素敵な映画だった記憶があります。青春の中に「避妊具」は欠かせない小道具です。それを、ちゃんとストーリーに組み込んで、地に足が着いた青春映画になってました。ただ、ラストシーンは尻切れトンボの印象かもしれません。この映画を見た頃は、個人的には「避妊具」など必要もなく(笑)この映画に強い印象は持たなかった記憶があります(笑)

今頃、録画DVDで鑑賞 「経験」 1969年公開

2020年12月11日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「経験」 1969年公開

東京へ上京してから見てるはずなので、私が20才前後に見たと思います。ドキドキした思い出のある映画です。外国人の女優さんでは、このジャクリーヌ・ビゼットと、ジョアンナ・シムカスが私の超お気に入りです(笑) 少年と大人の境をうろうろしている3人の16才の少年が、初めて異性にアタックする話で、男子なら誰しもが思い当たる内容です。たぶんこういう結末しかないという展開になっています。地に足がちゃんと着いた青春映画でした。この後、ジャクリーヌ・ビゼットはどうするのだろう?私があの青年なら、少し大人になった時もう一度彼女を探しにカナダに行くかもしれないなぁ(笑)この少年たちは、大人になってちゃんと俳優になったんだろうか?いろんな事を想像させてくれる映画でした。

今頃、録画DVDで鑑賞 「ナタリーの朝」 1969年

2020年12月08日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「ナタリーの朝」 1969年

私の外国映画の中で、お気に入りベスト3の1本です。久しぶりに見ましたが、全然古くささか感じなく、すばらしい映画です。必見です! あのヘンリーマンシーニの曲が頭から離れません。昔は、この映画のポスターを部屋に貼ってたし、サウンドトラックも持っていたのですが、今はもうありません。私の中でこの「映画」を卒業したと思った時に手放しました。しかし、時がたつと、あの頃のことが懐かしくて・・・・時がずいぶんと過ぎてしまいました・・・・・



今頃、録画DVDで鑑賞 「エロスは甘き香り」藤田敏矢監督 1973年公開

2020年12月04日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「エロスは甘き香り」藤田敏矢監督 1973年公開

この映画も、わが青春ド真ん中20才の時に公開された。当時見ているはずですが、全く覚えていませんでした(^^ゞ 「八月はエロスの匂い」「エロスの誘惑」「エロスは甘き香り」と藤田敏矢監督のエロス3部作。全部見ているはずですが、その記憶はすべて青春の彼方に消えています(笑)「八月の濡れた砂」「約束」「津軽じょんがら節」などは、いまだに断片的にですがはっきり覚えているシーンがあります。「八月の濡れた砂」はセリフだって覚えています。これらの映画との違いは、かなり無理矢理作り出した感のあるシーンと設定が、どうしても私と同期出来なかったからなんでしょう。

今頃、録画DVDで鑑賞 「赤い鳥逃げた?」 藤田敏八監督 1973年公開

2020年12月03日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「赤い鳥逃げた?」 藤田敏八監督 1973年公開

私、青春まっただ中20才の時に見ました。桃井かおると原田芳雄が、おもちゃの赤い鳥を飛ばして遊んでいるシーンは、はっきり記憶があります。しかし他はもう全く忘れていました。桃井かおりが、ほとんど裸で頑張っていました。それすら記憶が・・・今見ると、やはり頭でっかちな映画に感じてしまいました。当時私は、あそこまで追い込まれていなくて、少し年上の全共闘時代の先輩達が、原田芳雄に重なって描かれていたんでしょう。私とは少し距離感があって、だから映画の記憶も薄くなってしまったのかもしれません。あと、音楽が映画とうまく合っていないようにも感じました。